はぐれ魔神は未踏の領域を夢に見る 作:隅っこ暮らし
あれこれと悩んでいると、ふとあることに気付いた。私は
ここ数百年は『
それに単純にこんな殺風景な空間より目の保養になり楽しいはずだし、ヒントもあるかもしれない。
思い立ったが吉日、私は私の目となり手足となる分身を作り出し、現世に送り込んだ。姿は知り合い……娘々をモチーフにした女の子にした。理由はない。
……強いて言うなら、可能な限り世界を壊さないために魔神としての力を振るいたくない……つまり戦いたくないので、極力警戒心を持たれにくく、好感を持たれやすい容姿を意識した。
しかしそれでも、無限分の一に等しい微かな『端末』とはいえ魔神は魔神。
不死性は健在だし、大抵の魔術や物理現象には耐性がある。ついでに世界こそ軋ませないにせよ、世界の運命へ及ぼす影響力は据え置きなので、時空や因果に関わる大規模な魔術も、我が『端末』の前では著しく機能や効力を損なう。
……まあ、いいか。目立たないように現世を散策するだけなので、私は気楽に考えていた。
────あれ?
「おうおうカワイコちゃん、そんな陰気臭い顔してないで俺達と遊ぼうぜぇ?」
「そうそう、キモチイーくなれるおクスリもいっぱいあるからよぉ」
いつの間にか私は不良に囲まれていた。学園都市は治安が悪いと聞いていたが、まさか少し路地裏を見に入っただけでこんな人数の不良に囲まれるとは。
……そしてまた「陰気臭い」である。血色さえ良くすれば活発な美少女(私調べ)である娘々の顔でもそう見えるのならば、私の魂そのものの問題なのだろう。
兎にも角にも、このまま襲われても返り討ちにできる力は当然あるのだが、騒ぎになるといけない。
「……えーと、すいません、私そういうのには興味無いんで……」
「おーいたいた、待ち合わせ場所にいないから心配したぞ~」
「へ?」
「さあ行こうぜ」
そう言って私の右腕を少年は掴む。そのまま優しく引き寄せるように路地裏から私を連れ出していく。
背後からは「ちっ彼氏持ちか……」といった恨みがましい声が聞こえるが、それはもう私にとってはどうでもいいことだった。
「よし、知り合いのふりして連れ出す作戦成功。アイツも君みたいに大人しければいいんだけどな」
「あの……あなたは?」
「ああ、俺は上条。上条当麻だ、よろしく。……ってマズい! タイムセール始まっちまう!」
ズドドドド、と掘削機みたいな足音を残して、自己紹介もそこそこに慌ただしく彼は走り去っていく。
今、私を助けた『彼』を知っている。彼は────
「────今代の『
これが、私と『彼』の