主人公がボーダー隊員とわちゃわちゃするだけ   作:シールドを信じろ

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師匠としての務め

『伝達系切断 木虎ダウン』

 

『勝者 平後園』

 

 

機械的なアナウンスがランク戦ブースに響く。久々の木虎ちゃんへのトレーニングは、もう既に4時間に及んでいた。

累計300本やって結果が296対4か…

 

 

「そろそろ終わる?木虎ちゃん」

 

「…まだ、やれます」

 

「マジ?根性あるな〜」

 

 

気丈に振る舞う木虎ちゃん。しかしその表情には隠しきれない疲労が表れていた。

うーん、あんまり無理させたくないんだけどな…

 

 

「じゃ、ラスト1本やろうか」

 

「…それじゃ足りません」

 

「足りないなら、次の1本で勝って貰おうか」

 

「…!」

 

 

こうでもしないと止めない気がするな、この子は。ついでに、「舐められてる!」って怒りをヒシヒシと感じる。

年上には舐められたくないってメンタリティみたいだし、まあ…はい。

 

さて、木虎ちゃんを休ませる為にも、サクッと勝って行こうか!

 

 

『転送 開始』

 

 


 

さてと、マップは…工業地帯か。ランダム選出だけど若干木虎ちゃんが得意そうなマップだ。

個人戦だし、チームランク戦と違って近い場所に転送されているはずだけどっ…!

 

嵐山隊を象徴するような赤の隊服が目に入る。木虎ちゃんはこちらを発見すると同時に、拳銃型の銃手トリガーから通常弾(アステロイド)を放つ。

 

メイン側のシールドで防ぎつつ、サブの突撃銃を生成する。そして銃口を木虎ちゃんに向ける。

木虎ちゃんはシールドを貼りながら交代を開始する。それに構わず、俺はトリガーを引いた!

 

ズガガガガ!

 

俺の銃から放たれたアステロイドは、射線上の物全てを破壊せんとばかりに木虎ちゃんを襲う。

ガシャッという嫌な音を響かせながら、木虎ちゃんのシールドを破砕する。

 

…俺と木虎ちゃんのトリオン差は非常に大きい。木虎ちゃんのシールドは俺のアステロイド数発耐えれたら御の字ぐらいの強度だ。

 

それに俺の銃は装弾数と発射レートが通常の三倍にカスタマイズしてあるから尚の事木虎ちゃんにはキツイだろう。

 

となると…

 

 

「とーぜん来るよな!」

 

 

木虎ちゃんが詰めてくる。彼女は最近、トリオン量の低さから銃手一本が厳しいと考えて、スコーピオンを採用し万能手になった…早くね?攻撃手トリガー、銃手トリガー共に6000ポイント必要なはずだが…

 

ともかく、銃手としては俺に対して明確に勝ち目が無いため、彼女はこちらに詰めるしか無い。これまた最近使いだした、ワイヤートリガーのスパイダーを駆使して弾丸をかわしていく。

 

アステロイドで迎撃をするも、障害物を利用しながら徐々に距離を縮める彼女を見て、最早無駄と判断して銃を放棄する。そのままシールドをメインからサブに切り替え、空いたメイン側から弧月を生成し抜刀、木虎ちゃんを待ち受ける。

 

 

「ッ!」

 

「おっと!…ずっと言ってるだろ、木虎ちゃん。スコーピオンは孤月相手に真正面から打ち込んじゃダメだってさ!」

 

「くっ…!?」

 

 

明確に誘われているのに突っ込んでくる木虎ちゃん…まあ、攻撃手トリガーどころかトリガーを使いだして日が浅いんだし、この辺りの感覚はこれから鍛えていくものだしな、まだまだと言わせてもらおう。

 

スコーピオンは孤月に耐久性で劣る。更に、俺のトリオン量で生成された孤月は、1、2回打ち合っただけで彼女のスコーピオンを破壊した。

そのまま彼女の右腕もザックリ行かせてもらう。片腕を持って行かれた事で動揺したのか、距離の取り方が雑になってしまう。

…ことボーダーにおいて、その距離はまだ攻撃手、いや弧月使いの距離だ。

 

 

「旋空弧月」

 

「っ…!」

 

 

コレがあるから孤月は強い。瞬間的に間合を拡張できるのは実に魅力的だ。

そのまま、伸びる斬撃で木虎ちゃんを斬り伏せ…ん?あの子、僅かに笑ってっ…!?

 

 

グググ…

 

 

腕が、動かない!?チラッと右腕を確認すると、いくつかのワイヤーが腕と地面を繋げていた。

スパイダーの置き玉で腕を封じたのか…!

 

狙ってやったのだろう、木虎ちゃんはしてやったりという顔をしながら、スコーピオンを再生成して俺に肉薄してきた。

…短い期間で、これ程の実力を付けるとは…!

 

 

「強いね、木虎ちゃん。だけど…」

 

「まだ甘いかな」

 

「えっ…ガッ!?」

 

 

無警戒の木虎ちゃんの顔面に、フリーな左でフックを放つ。…スラスターなんかでブーストしない限り、通常のトリオン体の膂力では相手のトリオン体を破壊できない。

だが、衝撃は伝わる。柚宇ちゃん風に言えば、ノックバックが発生する、だな。

 

拳の威力と、顔面を殴られた事実の2つで面食らった木虎ちゃん。その隙に弧月を左に持ち替えてワイヤーを切断する。

 

そして、木虎ちゃんが体勢を整えたのも束の間…

 

 

「旋空弧月」

 

「あっ…!」

 

 

俺の孤月が彼女の首を切断した。

 

 

『伝達系切断 木虎ダウン』

 

『勝者 平後園』

 


 

 

「はい、約束通りコレでおしまい!…こら、不服そうな顔しない!」

 

「…ありがとう、ございました」

 

「そんなに戦いたいの…?」

 

「別に、そういう訳じゃありません」

 

 

…?てっきり戦えないから不機嫌なんだと思ってたけど、案外そうでもないのか?いや、それにしては顔が赤いし、やっぱり怒ってる?

 

 

「さて、じゃこれから今日の振り返りと行こう。数が多い分長くなるけど、木虎ちゃんは時間大丈夫?」

 

「…!だ、大丈夫です!」

 

「OK、それじゃ始めようか」

 

 

結局この後3時間近く話し込んでいた。木虎ちゃんにとって得るものが大きいと嬉しいな…

こちらも、木虎ちゃんが辛党という情報を得られたし、今日はいい1日だった!




平後園 明(本名不詳)

〔PROFILE〕

ポジション:万能手

年齢:17歳

誕生日:10月25日

身長:182cm

血液型:A型

職業:高校生

好きなもの:友達 お嬢様 坊ちゃん 玄界

〔FAMILY〕



〔PARAMETR〕

トリオン 25

攻撃 13

防御・援護 15

機動 7

技術 11

射程 6

指揮 8

特殊戦術 2

TOTAL 87

〔TRIGGERSET〕

主(メイン)トリガー

弧月

旋空

シールド

アステロイド(突撃銃:改)

副(サブ)トリガー

アステロイド(突撃銃:改)

ハウンド(突撃銃:改)

シールド

バッグワーム
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