主人公がボーダー隊員とわちゃわちゃするだけ   作:シールドを信じろ

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お前さん…モテるやろ?

「いきなりなんですか?」

 

「いや、お前さんモテるやろって」

 

「はあ…」

 

 

あくる日、ランク戦終わり。たった今戦った生駒さんにこんな風に話し掛けられた。

モテる…玄界の言葉で、異性から人気を得る事をそう言うんだったな。確かボーダーだと京介と嵐山さんの2トップなんだったか…

 

 

「…いや、俺は多分モテてないですよ」

 

「謙遜は要らんで。こっちは証拠をバッチリ抑えとるんやからな」

 

「証拠…?」

 

「せや…お前さん、この間みかみかに膝枕しとったやろ?」

 

「まあ…はい。だからなんです?」

 

「あるうぇ〜?」

 

 

確かに以前、三上ちゃんに膝枕はした。彼女曰く、「安心するから」との事だったが…

三上ちゃんは長女で下の子達の面倒をよく見ているらしい。そんな話を聞いていると、見えてくるのは「甘えたい」という欲望だ。間違いない、坊ちゃんに姉貴風吹かせているお嬢様が似たような欲望を抱えている。

お嬢様以上に長い月日、多い兄弟を抱える三上ちゃんが、甘えん坊さんなのは不思議ではない。という話を、お嬢様云々ははぐらかした上でしてみた。

 

 

「いやいやいや、せやったら女の子の友達に甘えればええやん?なんで明っちに甘えるん?」

 

「さあ…兄が欲しいとかそんな感じなんじゃないですか?」

 

「くっ…!?じゃ、じゃああの件はどない説明すんねん!」

 

「?」

 

「熊谷ちゃんとのお出かけの件や!」

 

「…ああ、それこの間友子ちゃんとバスケしてただけですよ」

 

「名前呼び!?そこまで親密な仲なんか!?」

 

「違います違います。俺は呼んだ時の語感の良さというか、呼びやすさでどう呼ぶか決めてるんで」

 

「じゃあくまちゃんって呼び方の方が呼びやすいんとちゃう?」

 

「以前に那須ちゃんの前でそう呼んだら、「その呼び方は私だけの物よ」って睨まれたんで」

 

「えっうそやん…俺も呼び方気をつけへんとな…」

 

「気をつけるも何も、イコさん熊谷ちゃん呼びじゃないですか?」

 

「お前の顔で許されんのに、俺見たいな顔の奴なんてちゃん付けも許されへんで。様付けや様付け」

 

「それは友子ちゃん本人が嫌がると思いますよ…」

 

「そもそも明っち、なんでそんなに熊谷さんと仲ええの?」

 

「ちゃん付けで大丈夫だと思いますよ…なんでって、あの子俺の弟子なんすけど」

 

「マジで?通りでえらい堅いな思っとったわ」

 

「強いって思ってあげてくださいよ」

 

 

俺は弟子が結構多い。やっぱり個人総合2位という地位が人を惹きつけるのかもしれないし、それを抜きにしても「市民を守る」事を念頭に置く俺の「守る剣」を習いに来る人は多い。

 

友子ちゃんも、那須ちゃんを守る為の剣を学びたいと言ってきたので、一緒に走り込みをした。

なんで剣を学びに来てるのに走り込んでるんだよという意見があるかもしれないが、これは友子ちゃん専用メニューだ。

 

以前の彼女は、どっしり構えて戦う攻撃手だった。そして普段の俺もそうだ。だからこそ師事してきたのだろうが、守る相手の想定が違う為、まずはそこを認識させつつ機動力の強化を考えたのだ。

 

彼女が守る相手は那須ちゃんだ。那須ちゃんの機動力はトップクラスだ。そんな彼女を守る為にどっしり構えて居てはいけない。走ってる那須ちゃんと、平地でなら並走できるレベルにならないと、鍛えても意味が無いと判断したのだ。

 

勿論剣の稽古も並行してやっている。半年近く続けているが、今ではカウンターで俺から1本取ってくる程に成長した。

今季は間に合わなかったが、来季からは那須隊もランク戦に参戦してくるだろう。何でも、女子スナイパーを加えて2チーム目となるガールズチームになるらしい。

 

…そういえば

 

 

「なんで急にモテるだとかの話になったんでしたっけ?」

 

「そらボーダーでも5指に入るイケメンにならなんか参考になりそうな意見貰えるかなと」

 

「他の4人誰すか」

 

「嵐山やろ?烏丸君やろ?奈良坂君やろ?後はウチの隠岐か辻ちゃんやな」

 

「チームメイト居るじゃないですか、隠岐に聞いてくださいよ」

 

「アカンアカン!隠岐の奴何聞いても「俺はモテません」の1点ばりやで!?」

 

「なら俺もモテません1点ばりで」

 

「イケメンは自分がモテてる自覚ないのが多いんか…?」

 

 

うーん、本当にモテてないとは思うんだがなぁ…と、考えていると、最近よく見る様になった顔が、こちらに向かってきていた。

 

 

「平後園()()!ここに居らっしゃたんですね!」

 

「やあ桜子ちゃん。何か用かい?」

 

「部隊の件で忍田本部長がお話があるそうなので、二人で出頭するようにとの事です!」

 

「忍田さんが?今からか?」

 

「すぐにという訳ではありませんが、本日中が望ましいそうで…」

 

「今日は桜子ちゃんは実況だったな。夜の部だったか、なら今から行こう、君にも用意があるだろ?…という事なんで、イコさんまた個人戦しましょう」

 

「ちょいまちちょいまち。え?隊長?部隊?明っちって太刀川隊やんな?」

 

「来季からB級平後園隊の隊長ですよ。メンバーは戦闘員1人とオペレーター1人です」

 

「うせやん…?来季から明っちとチームランク戦で戦えんの?嬉しけど、今日俺1本も取れんかったやん。どないしよ…」

 

「水上先輩とか隠岐とか居るじゃないですか、連携してくださいよ」

 

「海は?」

 

「もうちょっと落ち着き持たないと、俺には届かないっすね」

 

「やだ、毒舌…」

 

 

少し説明が入ったが、目下最優先事項は忍田さんの用を終わらせる事だ。そう考えて俺は早々に会話を切り上げて、司令室へと向かうのだった…

 

 

「あ、せや。明っちってロリコンってホンマ?」

 

「その話詳しく」

 

 

訂正、向かわなかった。噂を流した犯人は出水と米屋、緑川の3バカだった為、可及的速やかに折檻を行うため、俺は走りだしたのだった…




実は元1位 平後園
・万能手になるまでは個人総合1位であり、弾にポイントが吸われる様になってから順位が落ちた。しかし、孤月のポイントが4万越えの為、2位からは中々転落しない。
弟子に烏丸や木虎などが居るが、皆顔が良いので顔採用だと噂されている。


来季ランク戦は作中7~8月を予定しています。
初戦はもしかすると二宮隊vs影浦隊vs片桐隊vs平後園隊かもしれません。
あれ、A級ランク戦かな?
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