ガトーは3年アビドスで待ったそうです。   作:チト 熟練見張員

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ガトォーーーーッッッ!!!!


第一話 アビドス校舎、死す。

『待ちに待った時が来たのだ…!多くの英霊たちが無駄死にでは無かったことの証の為に!』

 

学園都市キヴォトス。

数千はあろう学園の、その一つ…アビドス高等学校。

まだ砂害の比較的マシであるアビドス砂漠東部にあり、かつてキヴォトス三大校と謳われた『大アビドス』その要衝。

今はその見る影もなく、衰退しきった高校は在校生も一桁代にまで落ちぶれたが、有志達の努力の末に、未だ廃校はすんでんのところで回避されていた。

 

『我ら西アビドスが今までどんなに煮え汁を飲まされてきたことかッ!!』

 

昼飯を食べ、アビドス特有のカラッとした暖かさに眠気が刺激されるのどかな昼下がり、アビドス高等学校“現”校舎の校庭には、少しの人だかりができていた。

 

「ホシノ先輩…あの方達は、先ほどから何を言っているのでしょうか…?」

 

「わざわざ拡声器まで持ち出して…ん、うるさい。」

 

「新手のヘルメット団でしょうか〜?」

 

「ったく、勝手に人様の校庭で何してるつもり!!」

 

「うへ〜、おじさんオチオチ昼寝もできないよ〜」

 

現アビドス高等学校の“暫定”生徒会である『アビドス対策委員会』は、つい先ほどから校庭に乗り込んできた謎の軍服集団ーしかも、拡声器でなんか言ってるーの対応にこまねいていた。

このアビドス自治区から治安機関ーゲヘナでいう風紀委員会ーが無くなって久しく、アビドスはゲヘナほどでは無いにしろ、治安悪化が顕著であった。

特に、数年前からは『カタカタヘルメット団』を名乗る不良集団に、たびたび校舎が襲われていた。無論、カタカタヘルメット団がその本懐を成し遂げたことは、まだ一度もないが…

 

『再び大アビドスの栄光を掲げるために!“河の屑”成就の為に!アビヌスよ!私は還ってきたッ!!』

 

 

ピカッ!

 

 

 

「ッ!!」

 

 

濃厚な死の気配が頭上に降り注ぎ、ホシノの身体は考えるよりも先に動いた。

刹那、屋上から跳ぶと同時にホシノは強烈な閃光と共に、前方に吹き飛ばされた。

 

「キャッ!?」

 

「ッ!?」

 

「くッ?!」

 

続く爆風で、校庭へと出ていた対策委員会も吹き飛ばされる。

 

「いたた………い、いったい何が…??ッ!?」

 

「せ、セリカちゃん…大丈夫、ですか?」

 

「あ、あれを…そんな、嘘……」

 

起き上がった1人、対策委員会の奥空アヤネが、校舎の方を向きながら、呆然とした。

 

「ったく、いったい何が起きて……え?」

 

「ん、嘘……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホシノは、目を細めながら誰とも聞こえぬ声で呟いた。

 

「……うへ〜、流石にこれは…おじさん、久々にキレちゃったよ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数週間後…

 

キヴォトス連邦生徒会

首都、D.U.シラトリ区某所にて

 

『先生、生徒さんからお手紙が届いています…救援要請のようですが…』

 

「ありがとう、アロナ……猫探しとかかな?」

 

『いえ、アビドスの生徒会から直々の救援要請のようです…ですが、』

 

「…?」

 

『どうも“校舎が吹き飛ばされてしまったので助けてほしい”……ようです…』

 

「」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヨルムンガンド、稼働率25%セカンド…俯角、維持できません…ッ!」

 

「冷却装置をありったけ使え、砲身を殺すな!一発撃っただけでオジャンじゃ笑いものだぞ!」

 

「失われた生徒会の谷で密かにサルベージされた非対称戦略兵器、列車砲シエマタ…そのモンキチェンジ版である、二号機『ヨルムンガンド』……まさか、もう完成していたとは……だが、賽は投げられた。後は、アビドスのモグラどもがどう出るか…実物だな」




核は出してない。
核じゃなければ…いいよね?
「コウ…そういうことじゃないのよ」

早々にシエマタを掘り出して、自作しちゃった西アビドスの技術者。君ィ、来る学校間違ってるって…
地下生活者のチャートはもうドボドボダ。
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