先日フランは帝丹中学校の3年A組に転入した。あれから1週間がたった。フランはみんなと打ち解け、話しながら時には静かに勉強しながらすごしていた。
フランは3時間目、音楽の授業をみんなと受けたが学校の音楽は厳しい。特に音程や強弱など音楽担当の教師が納得しないかぎりやり直しを繰り返すさせられるのである。
ところがフランはルーマニア出身ということもあって人間族である母ルナマリアの教えもあり、宗教はキリスト教プロテスタント派であった。なので聖歌を歌う時間もあるため、歌は結構上手だった。
またフランはピアノやオルガン、ヴァイオリンなどを弾けるため、みんなはフランの演奏を聞いていた。これには音楽担当の松本先生もびっくりである。
次に4時間目の社会。義兄が政治や歴史に詳しい人物だったため、フランにとっては簡単な授業だった。一方で想定外の人物に出会うことになる。
放課後、フランはその日、剣道部であった。フランはなぜ剣道部を部活に選んだかと言うとレーヴァテインというフランの剣のためである。
この剣は炎の剣であるがその炎は聖なる炎ではなく悪魔の炎ともされている。
そして想定外の人物というのは義兄である。元々、うちの執事だった義兄は姉であるレミリアに対しては相性が良かった。案外、仲はいいと思う。
義兄はアレクシスと言い、どこにでもいる平凡な男性だ。彼は幻想郷では鎖をすべる程度の能力を持つ。まるでモンハンのアルシ◯◯ルドみたいだが、実際アルシ◯◯ルドみたいな赤色の雷や青色の炎、また相手に毒を付与できたりする能力である。
そんな義兄様だが、勉強が得意なこともあってフランに様々な知識を与えてくれた。
「フランじゃないか?」
「義兄様!?」
「久しぶりだな。近くに喫茶店がある。そこで話そう。」
「ええ、それにしても義兄様は何を?」
二人は歩きながら話し出す。
「ふむ。話すと長くなるが前に私は色々な世界を旅してきた仮面ライダーディケイドのような存在だということは教えたな?」
「うん。」
「ここはどんな世界なの?」
「ここは名探偵コナンの世界だ。名探偵コナンは日本でかなり有名な工藤 新一が江戸川 コナンになって推理を解く推理系漫画の作品だ。」
一端、呼吸を整えてアレクシスは言い続ける。
「だがフランは物語開始時点で1年前の時間軸にいるようだ。」
喫茶ポアロでフランは切り出す。
「それの何が問題なの?」
「大アリだが、未来が変わってしまい、物語の結末も変わることがあると言うことだ。だがそれ自体は大したことではない。」
更に呼吸を整えて言い続ける。
「問題は工藤 新一がどう生きていくかが問題だ。」
「お姉様の連絡先は?」
「ああそうだ。062-847-6626だ。」
「だがフランなら俺が教えた技術がある。おまえの能力である破壊する程度の能力は使えないが私の能力は使えるからな。代わりに加護として何か得てもいいと思う。」
「あとフラン、ここ治安が悪いから気をつけろよ。じゃあ俺は行くぜ。」
「義兄様またね!!」
「おう。」
フランはアレクシスを見送った。
喫茶ポアロで榎本 梓はにっこり笑う。
「あなた誰?」
「フランシス。フランシス・メアリー・スカーレット。呼ぶ時はフランで構いませんわ。」
「じゃあ、フランちゃん。さっきの20代のおじさんは?」
「あれは私の姉の夫。つまり義兄にあたる人ですの。」
「あっそうなのね。てっきり彼氏かと思いましたが違いましたか。」
「義兄様は知識がすごい人です。元々、うちで雇用............。執事をしていましたから。」
「なるほどね。」
「あなたはどなた?」
「あっ名乗り忘れていた。私は榎本 梓と言ってここ喫茶ポアロの店員ね。」
「ここ義兄様から治安悪いって聞いていたけど?」
「しょっちゅうよ。事故も事件も起きるのだから。」
「ふーん。」
「気になるなら上の毛利探偵がいるわね。あまり最近は仕事がないようだけど、元凄腕の刑事さんだったって。」
「へえー私も探偵始めようかな?」
「フランちゃん。年齢いくつ?」
「15歳だね。帝丹中学校に通う中学生なの。」
「へえー私も帝丹中学校出身よ。私は隣の杯戸町に住んでいてそこも治安が悪くてさ。」
「私は米花町の綾武荘っていうアパートに住んでいるの。」
「綾武荘って米花駅から徒歩6分で米花西交番から徒歩3分にあるあのアパートね。」
「そうそう。」
突然と声が聞こえてくる。
「あのーーーー」
「あっごめん安室さん。」
「そこにいる女子は誰でしたか梓さん。」
「フランシス・メアリー・スカーレットって言うの。何か気品があるわね。それに金髪で肌が白いの。」
「おそらく、外国人でしょうね。出身は分かりませんけど..............。」
「そういえばフランちゃんって両親いるの?出身は?」
「出身はルーマニアのシギショアラ。父母は既に他界しています。お姉様と義兄様が唯一の家族です。他は使用人や居候ですけど家族ぐるみの付き合いですね。」
「ふーん。フランちゃんってしっかりしているのね。」
「やっぱり父母が他界したからお姉さんと一緒に使用人を雇って大きな館で普段は生活しているのかな?」
安室 透が考えながら言う。
「そうね。安室さんって言いう人は感が鋭いわね。」
「あら正解ですか?」
榎本 梓が言う。
「ええ、本来、私の自宅は紅魔館という大きな赤色の館。そこには多数の使用人と私とお姉様、義兄様が住んでいるわね。もっとも義兄様は仕事が大量にあるから帰ってくるのは1カ月ぐらいね。」
「へえーそうなんですね。その紅魔館に行ってみたいですね。」
「行ってもいいけど多分、あなたたち紅魔館の住所知らないと思うわ。」
「さて私はもう帰らないと、また来てもいいですか?」
「フランちゃん。もう帰るの?」
「当たり前でしょう。梓さん。彼女まだ中学生なんですよ。18:00以降出歩くと警察官に補導されますよ。」
安室さんは渋々言う。
「今はまだ17:00ぐらいだけど、もう帰るのかい?」
「はい。これから食材や日用品を買わないといけないので。」
「また来てもいいからね!!」
榎本 梓は微笑みながらそう言い、フランを見送った。
「はあー買い出し行かなきゃ。」
フランの住んでいるアパートの綾武荘は風呂もトイレもある鉄筋コンクリート製の比較的、新しめのアパートだ。フランは買い出しが終わるとアパートに帰ってくる。
「ふう。大家さん。こんばんは。」
「おやフランちゃん。おかえりなさい。今日も疲れたでしょうからアパートでゆっくりお休みになってください。」
フランの世界はまた一段と広がった。