2025/11/13 複数箇所を加筆及び修正しました。
入学からおよそ1ヶ月、それまでの間に片岡優希と須賀京太郎、そして清澄高校のおっぱい魔神の原村和が入部した。
原村和は私の事を知ってた様だ。
まあ、麻雀の中学の大会で地方大会で当たって即天和でトンだ時に居たのかも知れない。その時は兎に角つまらな過ぎで人の顔なんて見てなかった。何なら全国大会に行って優勝した、くらいの記憶しかない。
そう原村さんに言ったら半荘打ちましょう!と言われたので打ってあげた。結果はお察しの通り天和か地和+αで1、2回の和了りで他3人のトビでゲームセット。
片岡さんは口から魂が出そうになり、須賀さんは目が点のまま固まり、そして原村さんはそんなの偶然です!と頑なに認めない。
「偶然、ねぇ。それは凄〜〜い偶然もあったもんだねぇ…麻雀やり始めてからずーーーーっと天和か地和+α以外は出た事無いんだけどね、それも偶然って事ならさぁ…私の豪運ってさぁ?ヤバイよねぇ」
と原村さんを目をカッ開いてハイライトを完全OFFにして凝視しながら言う。
その時の顔を見た久先輩は後にこう語った。
『あれは何も見ていない、むしろ失望の眼だった。ハイライトが完全にOFFになり、自身を否定された様な自身を打倒出来ないと悟った、そんな身勝手さが垣間見える失望の
それから半月程経ったある日須賀さんがクラスメイトの宮永咲さんを連れてきた。部室への入室時の第一声が『カモを連れてきたぞー!』と言う余りにも酷い発言だった。
「カモって…余りにも酷いんしゃないの〜?」
「だって皇賭はやらないしやれないじゃんか余りの短時間のお前以外のトビで!」
「それはそれ、これはこれ!」
「…先ほど橋のところで本を読んでいた方、ですね」
「ぅひ!?み、見られてたんですか!?」
「和は去年の全国中学校大会個人の部の優勝者なんだぜ!」
「えっと、それは凄いの?」
「凄いじょ!」ドーン
「「……」」
優希は左手にタコスの入った紙袋を携えて、右手を大きく上げ大声を上げながら部室に入室する。が、京太郎と和に引かれたようだ。
「まあ、私が居なかったからかもだけどね?」
「?どう言う事なんですか?えっと」
「あ〜ごめんねぇ?自己紹介忘れてた。私は天之帝皇賭って名前〜。麻雀どころか賭け事なら私は誰にも負けない自信があるよ〜?」
「皇賭さん、ですね。さっき言った事は?」
「まず初めに私が居なかった〜云々は私が中学校1年の時に全国中学校大会個人の部1位だから。平均試合時間が5分以内じゃなかったかなぁ?殆どが配牌と確認の時間ってのがキモでぇ、実質試合時間はねぇほぼ数秒長くて十数秒それが全国大会まで続いたんだ〜。あ、配牌は最低が天和か地和だけが続いて最高だと天和か地和+αで数え役満で他の3人消し飛ばした」
「だ、だから?」
「そう!私が居ないから勝てたって事!2つ目は生まれつきだね〜。これは検証した結果賭け事を発祥とするモノや賭けると決めた瞬間に賭け事発祥のものでないものであったとしても勝率が100%になる、ある意味詰まらない呪いだよ〜」
「詰まらない、ですか?」
「そう、麻雀に関して言えば詰まらない。何故なら駆け引きが無いからね…」
「え?」
「あ〜…だから最初の1回で辞めたのか」
「麻雀の面白い所を丸ごと無くしたモノを続けるのは辛いのじぇ…。勝つ事が分かっていたとしてもじぇ…」
「あ、アレは偶然なんです!」
「和ちゃ〜ん…ま〜だそんな事言うのかな〜」
怖い無表情な顔が和ちゃんに向く
「…!?」
「あんまりソ〜言う事言ってると〜私と麻雀打ってトラウマ植え付けちゃうゾ〜」
「えっと、トラウマ?」
「あ〜、咲ちゃんは私と麻雀打って無いから分かんないかもだけど〜半荘若しくは1荘ずっと何もさせてもらえずトビでゲームセットは結構心にクルみたいらしいんだ〜。須賀さんは固まって理解出来なかったみたいだし、片岡さんは最初、魂抜けかけてたから」
ケラケラと笑いながら咲の質問に答えるが、須賀と片岡と原村は少し顔が青くなる
「心が弱い人なら麻雀に対してトラウマ植え付けちゃうかも〜って話〜。あ、麻雀やるなら私は見てるから好きにやってちょ〜」
そう言って部室の壁側にある椅子に座る
「そういや部長は?」
「奥で寝てるよ〜」
「皇賭以外ではやるか」
「そうですね…」
麻雀の打ち方は原作と同じ様な結果になった。
「しかし、咲の麻雀パッとしませんな〜」
「点数計算は出来るみたいですけどねぃ」
「……」
「ふーん『コリャわざとだなぁ…』」ゴロゴロッ
「雷!」
「夕立きましたね」
「嘘っ!傘持ってきてないわ!」
「「「「!!」」」」
「おや?久先輩。起きたんです?」
「う〜ん…」
「あれって…生徒会長!?」
「ん〜?」
「あー、咲さんや。この学校は生徒会長の事を学生議会長って言うんやで〜」
「おは〜」
「麻雀のキャプテンなんですよ」
「なんで麻雀部に?」
「そりゃ麻雀が好きだからに決まってるっしょ!」
「あなたが今日のゲストね」
「ども…」
(へぇ〜。綺麗な手、張ってるしゃない)
咲の手牌
(リャンピンかウーピンで和了りで、
先の手配から上がりを頭の中で考えながらパソコンのスコア表を確認する。
(和がダントツのトップ…ん?宮永咲…1回目と2回目共に±0?)
「ロン。1000点」
(せ、1000点!?なんで…ローワン切りのキューワンツモ!?なんでわさわさ3色と断么九を消してまで点数を下げる理由は?見た感じ、キューワンは危険牌でも無いのに…。分からない、この子の打ち方が全然分からない。)
久先輩は咲の打ち方に困惑する。
「3回目終わりました」
「今回ものどちゃんのトップか〜」
優希が伸びをしながら和がまたトップになったことを告げる。
「宮永さんの今回のスコアは!?」
「今回も±0ぽー」
(!!?さ、3連続±0!?)
竹井久は優希から咲のスコアを確認して驚愕の色に染まる。
ちょうど麻雀も終わったので咲は立ち上がる。
「会長も起きてメンツも足りた様なので、抜けさせて貰います」
「ちょえ、オイ」
「もう帰っちゃうの〜?」
「……」
「咲ちゃ〜ん。気が向いたら何時でも来てね〜」
背もたれの方を前側にして座りながら手を振り私は咲ちゃんを送り出す。
「図書館に本返さなきゃならないので」
そう言って部室を退出する
「やっぱりのどちゃんが強すぎだじぇ」
「圧勝って感じだな」
「「皇賭(ちゃん)を除けばな(んだじぇ)…」」
「圧勝?何甘い事言ってんのよ。スコアを見て分らんか」
「宮永さんの3連続±0が故意だと言うのですか?」
「えっ?んなアホな…そんなのたまたまだろ」
「そうだじぇ、麻雀は運の要素があるからプロでも勝率3割いけば強い方…ましてや±0何て事、勝つよりも難しい。それを毎回行うなんて…」
「無理、不可能ってかい?」
「残念だけど〜、3連続±0何て事するんだから〜当然?」
「純然たる圧倒的な実力差よ」
「「「……!?」」」ポロ… ゴロゴロッ
京太郎と和は愕然とし、優希は驚き過ぎて食べていたタコスの欠片を無意識に口から落とす。
「」ダッ
「のどちゃん!?」
「プッ」ククク
「何笑ってるんスか、気持ち悪い」
「会長になんてコトを言うんだ…!」
「まあ、この人だから許されることだね〜」
「いや何、彼女がこの部に入ってくれないかなぁってちょっと思っちゃっただけよ?彼女が入れば全国狙えるかもよ?」
「「え?皇賭は!?」」
「私は個人の部の方に出るから〜団体の方は補欠で入れといて〜。彼女は入るよ?この部に、ね」
和は雨の中、傘を使わずに宮永さんを追いかける為に走った。
「宮永さん!!」
大声で彼女を呼び止めた。幸いそれ程遠くにいっていなかった。
「3連続±0ってわざとだったんですか…?」
「んと、私が打つと何時もあんな風になるんです」
「な…!?何で、何でそんな打ち方をしているんですか!?」
「家族麻雀でお年玉を巻き上げられない様に負けない事を覚えたら親に怒られたので今度は勝たない様にする打ち方を覚えました」
「!?」
「もう1回!もう1回だけ打ってもらえませんか!?」
「……」
「ごめんなさい…私は麻雀、それ程好きじゃないんです」ザー
咲はそのまま部室を去った。