エンド・オブ・ヒーロー   作:神剣狩刃

1 / 12
新作が始まりました。


第一話 変わりたい

アタシの名前は『塩導 基子(エンドウ モトコ)』。

"個性"は"塩基"。体から塩基性の液体を放出できる。

 

ただ、その個性の影響で肌と髪が荒れる。

身長の低さ(150㎝いかなかった。)もあって見た目はよくない。

ロングヘアなんかできない。ショートボブがせいぜいだ。

しかもうっかり人に向けて使うと大惨事になる。

お陰でまともな人付き合いは難しかった。

 

だからアタシは子供の頃から思っていた。

 

『変わりたい』と。『つまらない自分から』『変わりたい』と。

 

『どう』『変わりたい』とかはわからないけど、とにかく『変わり』たかった。

だから同じ中学の『無個性のやつ』こと緑谷を助けたし、

『法が許すなら殺したいほど嫌いな爆発男』こと爆豪にも噛みついた。

でも、『変わらなかった』。

しいて言えば緑谷からスイーツ奢ってもらえるぐらいになったぐらいだ。

 

そんな緑谷のやつが最近『変わって』きた。

雄英高校を目指すとか言ってたが、それだけで『変われる』のか?

だから私はそいつを尾行した。…オールマイトと訓練している。

あっ、オールマイトの姿が変わった。細くなった。

 

アタシも訓練したら『変われる』のだろうか。

 

雄英を目指して訓練すれば『変われる』のだろうか。

 

アタシは二人の前に姿を現した。

「それがアンタの『変わった』原因なのね。緑谷。」

「え、塩導さん!?何でここに!?」

「緑谷少年…まさか尾行されていたのか…!?」

二人は異様に慌てている。

 

「待って。…誰かに言うつもりはないわ。面倒になるだけだし。」

このオールマイトの真相が明らかになれば世の中は『変わる』だろう。

でも、アタシは『変わらない』。時の人になるぐらいだ。

だったら…この真相は『私が変わるため』に使いたい。

 

「その代わり…私も訓練させて。雄英を目指すから。」

「「…え?」」

二人は信じられないという顔をしている。

「じゃなきゃ…このことをSNSにあげるから。」

こうしてアタシは緑谷と一緒に雄英を目指すことにした。

 

試験当日になり会場に付き説明を受ける。

敵を倒してポイントを稼げばいいらしい。

緑谷と一緒の会場なのは、運がいいのか悪いのかわからない。

「が、頑張ろうね、塩導さん!」

「他人の心配より自分の心配をしな。アンタは人が良すぎる。」

気の抜けたスタートと共に試験が始まる。

 

アタシの"個性"は機械には通用しにくい。

塩基性では溶かせるものが限られてくるからだ。

鍛えておいてよかった。これぐらいの機械なら壊せる。

 

緑谷が女の子を助けるために0Pの敵に向かっていく。

足を折り、腕も折ってでも助けに向かった。

どうやって着地するつもりだろう?まさか…

 

『アタシの目の前で死なれたら迷惑だ。』

 

いつの間にか体が動いていた。落ちてくる緑谷を空中で受け止める。

「え、塩導さん!?」

「黙ってて。最期に聞くのがアンタの声なんてサイアクだから。」

死んでもいい。死んで『変われる』ならそれでいい。

両足で踏ん張って地面に着地する。

 

足の骨が折れ、腰の骨まで折れた。痛みのあまり意識がなくなった。

 

試験には合格したが一つ思ったことがある。

『あんなに痛い思いをしてまで人を助けるのは嫌だ。』ということだ。

もし人を助けるのならほどほどの痛みで済ませたい。

せっかくヒーロー科に入るのだからその方法を学ぼう。

 

こうして私の雄英生活が始まった。

でもこの時は思っていなかった。

『私が変わる』出来事が起こるなんて。

そしてその出来事は『この学校で起きない』なんて。




基子ちゃんはかなり暗い人物です。
周りに迷惑をかけない自己中心的人物です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。