今日は死穢八斎會の若頭が来るらしいわ。
「俺の傘下に入れ。お前達を使って見せよう。
そして俺が次の支配者になる。」
なるほど、面白そうね。敵になったはいいけれど目標がなかったわ。
『支配者になる』。バカでよさそうじゃない。
「帰れ。」
明らかに死柄木君が不機嫌そうに言い放つ。
「私たち誰かの下に」
「ちょっと待って死柄木君、マグネさん。
…この人がただ何の策も用意せず来ると思う?」
飛び出しそうなマグネさんをたしなめつつ、アタシが割って入る。
「お前は…少しは話ができそ」
「アタシの蹴りは骨折よりも痛いらしいわ。」
アタシは治崎の股間を思いっきり蹴りあげる。
「ごっ…!?」
「こんな不意打ち喰らうやつが『支配者になる』ですって?こっちから願い下げ」
治崎の手に触れたアタシが破裂する。ドロッと溶けて消えた。
「なに…!?」
「なあ、治崎…話し合いをうまく進める方法を知ってるか?」
「「「『主導権を握る』ことだ。」」」
たくさんの『死柄木君達』が声をそろえて言う。気持ち悪いほど怖い。
『"二倍"を使って分身を生み出しておいて話を進める。』
これはアタシたちが事前に相談して決めたことだ。
相手は今日まで生き延びたヤクザ者。おそらく何か仕込んでいるはずだ。
それに対抗するにはアタシ達は経験も人数も足りない。
だからトゥワイスの"二倍"を利用する。
トゥワイスの"二倍"は本当に反則だ。物量においてアタシたちが負けることはない。
"個性"も再現して増やせるのだから質も負けることはない。
つまり『支配者になる』のはアタシ達だ。後はそれに至るまでのプランを考えるだけ。
偶々トゥワイスがアンタを見つけて連れてきただけで、そちらに選択権はない。
要するに…
「「「ここで協力しなかったらアンタらを殺してもいいってこと。」」」
死柄木君に負けじと『アタシ達』も決める。
「「「モトちゃんかっこいいです…」」」
『トガちゃん達』が『アタシ達』をほめてくれる。
「「「オイオイ!俺のお陰だろ!?褒めてくれよ!別にいいぜ!」」」
『トゥワイス達』がやかましく主張する。
「「「基子ちゃん。ヒヤッとするからそういうのは控えてくれると嬉しいな。」」」
『トゥワイスさん達』が『アタシ達』をたしなめる。
「「「でも…作戦大成功ね。治崎さんは青ざめてるわ。」」」
『マグネさん達』がからかうようにオホホと笑う。
これがアタシたちの『敵連合』のやり方だ。
「…いいだろう…協力しざるを得ないようだな…」
「若…いいのですか…?」
治崎が股間を抑えながらよろよろと立ち上がる。
「無傷で話し合いを終えられただけで十分だ…
連絡先はここだ。作戦会議は…また後日とさせてくれ…」
そういって治崎たちは立ち去って行った。
アタシ達は分身たちを片付け会議を始める。
「でだ…誰が作戦会議に行く?」
「戦力としてはまず弔くんでしょ…」
「アタシはパス。もう一発蹴っちゃうから。」
「話まで蹴っちゃったらダメだからねえ…」
「オヤジギャグです。ちょっと寒いです。」
「俺があっためてやるぜトガちゃん。面白かったぜ!」
こちらの話し合いは少し難航しそうだ。
とんでもないことになってきましたね。
こちらの話は無双がほとんどなのでさっぱり目に書いていきます。