キヴォトスの"アオイハル"   作:刀は銃よりも強し

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プロローグ

 

 

 

「──何してるんですか?」

「……何もしてないなあ」

 

目を開けると視界に入ってきたのは面のいい美少女。

公園のベンチで寝ていたせいで節々が痛い。

 

体を起こして体を伸ばせば骨がなる音が響いた。

 

「見た感じだと学生さんですよね?」

そうらしい(▪▪▪▪▪)な」

 

「珍しいですね。"キヴォトス"には男の人って全然いないので……もしかして"外の世界"から来た人ですか?……にしてはヘイローもありますけど」

「外っていうか別世界?」

「……?」

 

こっちの言葉に首を傾げた美少女。

俺かて今の状況を誰かに説明してもらいたいものだ。

 

「んー、まあとにかく行くあてがないのなら私に着いてきません?」

「なんかいい事ある?」

「そうですねえ……いまならラーメンでも奢っちゃいますよ?」

「よっしゃ行こ」

 

そうしてベンチから立ち上がり少女と共に並んで歩き出した。

 

これが後に"連邦生徒会長"になる彼女との初めての出会いだった。

 

 

▶▶▶▶▶

 

 

ここキヴォトス。

数千の学園からなる巨大なら都市。

 

ここには男がいない。いるのは二足歩行の獣人とロボット、そして学生の少女たちしかいない。

 

皆が武装し、銃を携帯しているそんな場所に転生……転移?した。

 

社会人三年目、仕事帰りに疲れからか公園のベンチに寝そべって仮眠をとったら、気が付いたらこの世界にいた。

何言ってるのか分からないって?でも事実だからしょうがない。

 

さらに、体が縮み学生の頃の見た目に若返り。転生とはまた違って、転移という表現の方がしっくり来る。

 

それ以外に変わったことがあるとすれば、この"ヘイロー"だろう。

原理も何も分からない未知の力。キヴォトスに住む学生たちは誰もが持ってるもの。

 

これがあれば銃弾を受けても"いてっ"で済む。

 

それを俺もまた持ってこの世界にやってきた。さらにはこの力のおかげかどうかは分からないが身体能力も飛躍的に伸び……具体的には普通の家くらいなら地面から屋根まで楽に飛び乗れるくらいには向上した。

 

そんな世界に転移して1ヶ月。その時に現連邦生徒会長に拾われ、なんやかんやあり現在──

 

 

 

 

 

「──書類の書き漏れがあります」

「この予算については明確な理由を説明してもらいたいのだけど」

 

黒髪ロングの眼鏡美少女と青髪ショートの美少女に紙の束を押し付けられながら問い詰められていた。

 

「書き漏れって……ここも書くの?」

「当然でしょう。あと字が達筆すぎて読みづらいです。もう少し楷書体で丁寧にお願いします」

 

この字の良さを分からないとは、なんてこった。

こういう字に憧れて死ぬほど練習したのに。

 

「それで、この予算の増額は何かしら?」

「各自治区に足運んで、修理が必要な箇所のリストアップとかしなかったっけ?」

 

「それのための増額ってことかしら?でも、各自治区は各自治区で解決してもらわないと困るの。生徒会が甘やかしていいものではないわ」

「て言ってもねえ……流石に各々の学園で賄えるほどのあれじゃなかったしなあ。そこんとこはうちでカバーしていくべきじゃない?」

 

「限度というものがあるでしょう。今までの倍近くの予算なんてそうそう下ろせるものではないわよ」

「ケチんぼー」

 

「なんとでも言ってちょうだい」

 

涼しい顔でヒラリと言葉を交わす彼女。

それでも引き下がれんぞ。各学園にはそれなりに予算を増やしてみようって約束しちゃったしなあ。

 

「でも多少は上げてもいいんじゃない?ここは俺に免じて。な?」

「……はあ。検討はしてみるわ。但し、この計画書通りには出来ないわよ?」

 

「おっけー、了解した。増えるってだけでもありがたい」

 

足りない部分は俺が直で行って賄えばいいか。

……ま、なんとかなるでしょ。多分な。

 

「ふぅ、もう少ししっかりしてもらいたいものです」

「ほんとにね」

 

「「あなたは副会長なんですから/なのだから」」

 

副会長……そんな言葉に思いを馳せる。

連邦生徒会副会長。今俺がついている役職。

 

現連邦生徒会長の右腕、補佐、相棒……そんな立ち位置の俺。会長に拾われてからよく一緒につるみ、このキヴォトスのいろんな問題に首を突っ込んでは会長とはよくはっちゃけていた。

 

当時は会長もまだ会長ではなく、俺も副会長ではなかった。ヒラの連邦生徒会役員として動いていたものである。

 

そんな過去を経て現在。それなりの功績なりなんなりで色んな学園からの信頼は得た。得ているはず。そう思いたい。

 

それは嬉しいことだが、役職があがり責任が増え、それに比例して仕事量も増えた。特に書類関係。

 

日本にいた頃は社会人を経験してたものの、現場で肉体労働していた俺だ。書類関係の仕事なんて慣れてないもんで、よくこの二人……"七神リン"と"扇喜アオイ"には怒られていた……いや、今でもか。

 

「いつも迷惑かけてすまんね」

「……なんですか急に」

「熱でもあるの?」

 

「あれ?なんか酷くない?」

 

そりゃ俺かて迷惑かけてすまんて気持ちはあるぞ。俺をなんだと思ってるんだこいつらは。

 

そんな時だった。

 

この3人だけがいる部屋の扉が開き、そこから1人の少女が現れた。

 

「あ、"ハル君"いた」

「おー、会長。どしたん?」

 

そこに居たのは白、というより水色の長い髪をたなびかせた物腰柔らかそうな女子生徒。彼女こそ現連邦生徒会会長の任に着いている人物である。

 

「D.U.シラトリ区で生徒が暴れてるらしくて……お願いできるかな?」

「またぁ?はぁ、みんな平和に出来ないもんかなあ……」

 

彼女の言葉に椅子から立ち上がり、傍らに立掛けておいた一振の刀に手を伸ばした。

 

「んじゃまあちょっと行ってくるから。リンちゃん書類は帰ってきてからやるわ。アオイは一息ついた時にまた予算の話しよか」

「誰がリンちゃんですか……はぁ、分かりました。なるべく早く終わらせて来てくださいね」

「分かったわ。待ってるから早く終わらせてきてちょうだい」

 

「うーしそいじゃ会長、さっさと行くぞ。民間人の避難は任せた」

「了解です!副会長!」

 

「……その呼ばれ方まだ慣れんなあ」

 

そうして、並んで歩き出す俺と会長。

さてと、今日もお仕事頑張るか、

 

 

 

これが俺、"蒼井ハル""の日常である。




暇つぶしで書き始めたけど、文才が無いんだなあこれが。
國語の勉強もっと頑張ればよかったなと後悔。

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