淫夢厨社会人と封印から出れない妖狐 作:狐耳大すこすこすこてぃっしゅふぃーるど侍
ついにドラクエ2終盤の山場ロンダルギア攻略に掛かる銀狐、しかし其処にはゲーム史上トップクラスの難易度を誇る理不尽ダンジョンが待ち構えていた。
「ぎゃーーーっ!? またザラキじゃとぉおおおおおお!!!?」
封印の間から絶叫が響く。
男がカップ片手に覗き込むと、銀狐が崩れ落ちたパーティの画面を前に固まっていた。
「……また、また全滅……なぜじゃ、なぜ生き残れんのじゃ……ッ!」
まずはお馴染み、“ブリザード”。
「ザラキィィィィィ!!!」
エフェクトの点滅、そして訪れる沈黙。
確率で死亡の全体即死魔法を4体でひたすら連打してくる相手に言える事は何もなかった。
「なんじゃ!? こやつ、選択肢すら与えてくれぬとは……!」
次に現れたのは、“キラーマシン”。
「機械が2回も斬りかかってくるなーーー!!攻撃力おかしいじゃろ!?そもそも 固すぎるじゃろが!!」
鉄の巨体は呪文も効かず、通常攻撃すら跳ね返す。
そして、炎の吐息を伴い“ドラゴン”が現れる。
「またブレスじゃ!! いかん、耐えられぬぅぅぅうう!!」
高威力、全体攻撃、4体同時出現、ここから出される答えは死である。
その直後、画面に映し出されたのは――
「……デビルロード……!?」
凶悪な知略系モンスター。
「こ…こやつ、メガンテは卑怯じゃろ…一回唱えるだけで10割全滅の魔法なんぞ許されて良いわけないじゃろ…!」
「人の心を持たぬ設計……これは悪魔……まさしくロードじゃ……!」
とどめは、“アークデーモン”。
「わああああ!? 物理も呪文も強いとか聞いてない!! しかも出現数が1体じゃない!? 複数!? なぜじゃあああ!!!」
火力、耐久、呪文、すべてが規格外。
「なんじゃこの悪意の合奏団はぁああああ!!」
結局この日、銀狐は15回全滅した。
「まず迷路になっている6階にドラゴン4体出て来るの酷くないかの?迷ってる間にドラゴンに焼き殺されるんじゃが?
それとサマルトリアの王子じゃよ…あやつしか蘇生魔法を唱えられんのにあやつが一番打たれ弱いせいで蘇生がままならぬ。」
「甘い息(全体睡眠攻撃)からの通常攻撃でサマルトリア王子が落ちる。
ドラゴンが連続でほのおを吐くとサマルトリア王子が落ちる。
会心の一撃でサマルトリア王子が落ちる…どうしようもないんじゃが!?
サマルトリア王子が死ぬと蘇生ができないので実質詰みになるの酷くないかの!?」
だが――
「ぬし……わし、絶対にこの地獄を超えてみせるぞ」
「言ったな。じゃあ明日はちゃんと“逃げる”コマンドも覚えようね」
「ふっ……それもまた戦術よな」
その夜、狐と人間の作戦会議が開かれた。
打倒・ロンダルギア地獄縛り編。
次回、「突破編」に続く……かもしれない。