百合は何処へ!?薔薇がトゲを刺しに来るんだけど!?   作:マメットナイツ

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11月はリアルが忙しく12月は某運命ソシャゲに集中していた為に更新遅くなりました………えっ、その割には二次創作を新しく始めてたろって?………………深夜テンションって怖いね………
以上、一足早く、桜の木の下より


英雄達は死へと飛び立つ

 

 

 

 

 

鳳凰によって保護された俺は、鳳凰が手配した物々しい装甲車に乗せられていた。外では鳳凰と自衛官が話しをしているが、分厚い装甲越しでは聞き取ることは出来なかった。

鳳凰は話終わったのか装甲車へと乗り込み、俺の隣の席に座った。あの大きな翼はまるで元々無かったように消えてたが、それでも俺を見下ろす程度には身長差があって威圧感が………すごい。

鳳凰はそんな俺の心境を知らないからか、俺のことをずっと見てきてる。俺は空気に耐えかねて、思わず声をかけた。

 

「あのぉ………鳳凰、様。」

「様は要らない、汝の好きなように呼ぶといい………。」

 

いやその圧がすごいんだよ圧が!

 

「じゃ、じゃあ鳳凰………さん。これからオr……ッ僕は、どこに連れて行かれるんですか?」

 

俺の怯えが伝わったのか、鳳凰はその表情を和らげ、俺の頭を撫でながら問いに答え始めた。

 

「ちょっ………あのっ…」

「安心するといい、汝に害は起きない。これから向かうのは我らが巣……いや、汝のための巣だ。」

「僕の………ための?」

「ああ、決して怖いところではない。あと、我の前では取り繕う必要はない。我は汝の全てを承知している。」

 

その言葉に、俺は思わず声を詰まらせた。

 

「えっ………全てって……あの」

「鳳凰様、撤退の用意が完了しました。急ぎ出発します。」

 

俺は真意を聞き出そうとしたが、運転席と思われる場所からの声に遮られ、つい黙り込んでしまった。

空気感も聞ける雰囲気が完全に途切れてしまった。疑問の答えは、その巣とらやに着いてから聞くしかないか………。

 

「もう出して構わないよ。我とこの子も大丈夫だ。」

「わかりました。それでは。」

 

そうして車体が僅かに揺れると、装甲車は隊列を組み、巣へと向かっていった。

どうなるだよ俺ェ………もう不安しかないって………!

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

数時間後、装甲車は俺の予想よりもこじんまりとした施設へと辿り着いていた。階数はザッと見て5階もない。土地の規模もそこら辺の病院や学校以下だ。

 

ただ、正門であろ所にデカデカと看板のようなものがつけられて、俺はソレに書かれていた文字に目を惹かれた。

 

「沢渡……研究所?」

「気になるかい?大丈夫。ここの住人とは、これから会うことになっているよ。」

 

俺は車を降り、鳳凰に手を引かれる形で施設内へと入っていった。

エレベーターに乗ることもなく階段で3階へと上がり、一つの角部屋にたどり着いた。

 

「さぁ、士楼君。ここだよ。」

「ここが、巣………なんですか?」

 

歩いて来た施設内は、パッと見るとなんの変哲も場所だった。理科室や家庭科室のような部屋ばかりで、超化学!超テクノロジー!みたいな感じは少しも無い。

しかし鳳凰の表情は未だに穏やかなままで、ドアノブに手をかけ、ゆっくりと俺を招き入れるように、そのドアを開けた。

 

「さぁ、ようこそ。ここが汝の新しいs「こんのクソがァァァァァァ!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

鳳凰がそう言いかけると、部屋の中から一つの透明な何かが鳳凰の頬を殴りつけた。

 

 

「えっ」

 

 

よく見るとソレはガラスのコップで、俺は思わずソレが飛んで来た部屋の中へと目を向けた。

 

 

 

 

 

「"朱雀"!!てんめぇ!ブッ殺されてぇのか!?あ"あ"!!」

 

そこでは怒髪天を突くという言葉が、そのまま当て嵌まるような形相で怒りを振り撒く、藍色の頭髪に橙色のメッシュが目立つトサカのたった鳥娘と………

 

『おやおや?このボクにいったい何の咎があると?そもそもだね"ホルス"、キミの過失が招いた結果であって、この清 ボクには一片の悪も無いよ?』

 

全身を赤と金で彩った派手の具現のような格好の鳥娘が、互いの目線と口火を衝突させていた。

俺は両者から滲み出る空気………威圧感とでも言えるソレに圧倒され、その場に座り込んでしまった。

そんな情け無い俺を認識していないのか、2人の鳥娘の衝突は更にヒートアップしていく。

 

「うっせぇ!テメェに悪がないダァ?寝言がすぎるぞ焼き鳥野郎!!」

「へぇ?自分の過失を無視するだけに飽き足らず、ボクの揚げ足取り気取りかい?」

「やんのかテメェよ………?」

「やってあげようか?鳥頭クン?」

 

目の前の2人の威圧感を前にして、俺は毛が逆立って仕方なかった。

それはまるで蛇に睨まれた蛙のような様だった。

だってすごいもん、なんか………気迫が!!多分殺気ってヤツを初めて感じた瞬間だった。物理的に火花も散らしてたんだよ?怖くて仕方ないって本当に!

 

 

「いい加減にしなさいって2人とも!!」

 

と、そんな火花を散らす視線を割るようにして1人の鳥娘が部屋の奥から現れた。その鳥娘は炎のように揺らめく赤毛を垂らし、その灼眼には火の粉が浮かんでいた。

 

「あ"あ"!?ちゃちゃ挟むなよ"フェニックス"!!!」

「うっさい!あとアナタのさっきの焼き鳥って煽り!私にも刺さってるのよッッ!!!!」

 

フェニックスと呼ばれた赤毛の鳥娘は一握りの炎掴んで、そのままホルスの後頭部へ勢いの効いた平手打ちを放った。

あっ、スッゲェ痛そうな音。

 

「あっッッッッぢぃィ!?って!俺のトサカを燃やすな!」

「ふっ、キミに良く似合うじゃないか?ミス・ファイアーヘッ」

「アンタも煽らないの!!」

「アッハッッンッッッ!?」

 

直前までの殺気と気迫は何処へやら、目の前の空気は完全にラフなものになっていた。

すると、フェニックスと呼ばれていた赤毛の鳥娘が俺の方を見て固まった。え、俺って認識されてなかったの?いやまぁそんな気してたけどさ!?突然生えてきた客人でごめんなさいねホントに!

数秒の硬直の後。

赤毛の鳥娘は、気まずさレベル100といった様子で口を開いた。

 

 

 

 

 

 

「……あのぉ…もしかして……、新人……さん?」

 

 

ふぇ?新人?

 

誰が?どこに?

 

 

 

「えっ、あっ、のぉ。新人って………オレ、デスカ?」

 

「えっとぉ………多分?」

 

 

 

はぁい?????

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

それは先週のことだった。

 

「我らに、新たな仲間が加わることになった。」

 

その日の夕食後、フェニックスらを集めた鳳凰はそう口火を切った。

あんまりにも唐突な言葉に、5人全員がポカンとあっけに取られた。

 

「な、なにいきなり言ってんだよオメェ!?」

 

1番にフリーズ状態から抜けたのはホルスだった。トサカをガシガシと乱暴に掻きながら、大袈裟とも言える反応をし始めた。

そしてそれに釣られるように朱雀とフェニックスが続く。

 

「ほ、鳳凰ちゃん?どういうことだい?新しい仲間………?そんなことメイちゃんは言ってなかったじゃないか?」

「当然だ、メイも知らないことだ。」

「いや知らねぇのかよ!?」

「仕方のないことだ、今朝方に決まったことでな。」

「今朝って………鳳凰、あなたねぇ………。」

 

フェニックスとホルス、朱雀は困惑するばかりだった。

しかし、そんな3人の様子を見てか、あるいは鳳凰の言葉に何か気づくものがあったのか、“青銅色の髪"を持つ鳥娘は読んでいた本を閉じ、“黒髪"を短く切り詰めた小柄の鳥娘はひょこりとソファーから起き上がる。

 

「………もしかして、ナニか見えたの?」

「鳳凰……の…新しい………『預言』?」

 

鳳凰はそれに静かに頷き、その言葉を肯定する。

 

「…その通りだとも、ガルーダ、八咫。」

 

その肯定を聞いて鳳凰の言葉に納得がいったのか、ホルス達は思わず天井を見上げて情けなく力を抜き、ソファーへと倒れ込んだ。

ガルーダは何となく察していたのか、溜め息を吐くだけだった。

 

「あ〜〜、そういうことかよ〜〜〜………先に見たってのアタマに付けろよ鳳凰。」

「わざわざ言う必要がないと思ってしまった。困惑させてすまない。」

「別に良いわよ。はぁ………驚いて損した。」

「キミが言葉足らずなのは今に始まったことじゃないからね…。」

「理解、ありがとう。」

「んで?次は何を見たんだ?」

 

ホルス達は力無く返答し、改めて鳳凰の顔を見やる。

対する鳳凰の表情は呑気と言えるようなモノだ。

 

「この世界の………真の救世主の誕生と……

 

 

 

 

 

 

 

我らの死、だ。」

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

「あ、あのぉ………これ、は、イッタイ?」

 

「何って、お前の歓迎会だぞ?話聞いてなかったのかよ?」

 

「そりゃあ俺って保護されてホヤホヤの一般市民ですからねぇ!?知らぬ存ぜぬだわそんな歓迎会!!!」

 

「はぁ………企画者ならちゃんと説明しておけ鳳凰……。」

「すまぬ、ガルーダ。我の良くない癖だなこれは。」

 

「反省、してるの、あれ?」

「ボクの予想では2日後には同じトラブルを起こすね多分。」

 

 

そうして時は現在へと戻る。

数々の料理が並べられた長テーブルを2つのソファーで挟み、そこにはそれぞれのソファーに3人ずつ鳥娘達が座り、各々の話題に花を咲かせる。

そして長テーブルの正面の一つの椅子には士楼が1人その表情を変面させつつも、不思議とその中に暗いものは無かった。

その様子を、鳳凰はただ微笑みを以て観察する。

 

「そうだ、士楼。改めて、仲間として、自己紹介をしよう。」

 

鳳凰のその言葉に何かを察したのか、鳥娘達は互いの視線を交差させ、その席を立つ。

 

「んじゃあ先ず俺からだな!」

「前座を頼むよ?」

 

「誰が前座だ!!!いいか新入り、俺はホルス。天空神ホルスだ!」

 

「ボクは朱雀、四神が一つの、さ。」

 

「この流れ………バカ2人の後なの?………あっ、私はフェニックスよ。よろしくね。」

 

「………ガルーダだ。そしてこの子が八咫烏だ。」

「よろしく、士楼、君。八咫、達、歓迎する。」

 

 

「………そして、我は鳳凰であり………士楼君。君に新しい名を与えよう。」

 

「新しい、名前?」

 

彼女らを見上げる士楼は、その言葉に首を傾げた。

そんな士楼の様子も気にせず、新たる真名を言祝ぐ。

 

 

 

 

「汝の鳥娘としての名……それは"シロ"。白き鴉よ、ようこそ。我らのネストへ。」

 

 

 

 

 

 

これは、英雄が人類を救う物語

 

 

 

「シロって………なんか、雑ネームすぎない?」

「………それは……すまない………。」

 

 

 

 

 

そして、英雄達が死にゆくだけの物語。

 

 

 




本編より過去編のほうが筆がのってる小説があるらしいですよ奥さん………いったいどんな奴が書いたんでしょうねぇ!!!!!
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