百合は何処へ!?薔薇がトゲを刺しに来るんだけど!?   作:マメットナイツ

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感想もらってしまっては、続きを書かねば……


第2話

 

 

 

 

鳳暦:2010年、はるか地の底より人類に牙を剥く存在『ダイナスト』が現れた。

既存の人類の科学技術や兵器では倒すことすらままならず、人類の滅びは避けられないと思われていた。

しかし、時を同じくして『翼を持つ1人の少女』が現れ、撃破不可能と言われたダイナストを次々と屠っていった。

そしてダイナストの母体である『マザーダイナスト』へ単身で挑み、激しい戦いの中で相打ちとなり、人類の生存圏を守護した。

平和を手にした人類はダイナストの次の襲来に備え、世界を救った『翼を持つ少女』の力を再現しようとした。そうして人間の女性に鳥の魂を封じ込めた存在『鳥娘』が生まれた。

しかし、鳥娘は最初から実戦レベルの力や技術を持っている訳ではない。

今までの軍隊教育とは違う鳥娘達の力を最大限に成長・発揮することを目的として作られた組織『ネスト』。

そしてネストの鳥娘への教育及び戦闘指揮を行う存在は『テイマー』と呼ばれた……。

 

 

 

 

 

 

とまぁこれがこのゲーム、バードリンク・テイマーズ……通称バリテイのプロローグ。

よくある美少女が戦う理由付け設定ってヤツさ。

しかし……実の所俺はこのゲーム自体を遊んだことはないから考察とかは出来ない。

そもそも俺がバリテイを知ってるのは、前世での弟がオススメエロゲとして教えてきたからだ。

……その時の俺の反応としては「畑違うやろ。」だ。

確かに俺は百合モノは好きだし、エッチな女の子も好きだ。

でもエロゲは正直興味が薄い、女の子キャラにそういうコトを求めていないからだ。

だからそんな俺に弟が勧めて来た理由は分からなかった……、コミカライズ版を知るまでは。

 

 

 

 

 

『バードリンク・テイマーズ〜∀nother wing〜』

 

ゲーム本編から18禁要素を削り、ゲームシナリオを再構成したコミカライズ版。

このコミカライズは大筋の設定やストーリーに変更は無かったが、一つだけ。そう一つだけゲーム版との大きな違いがあった。

それが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『テイマー』の性別が『女性』になっていると言うことだ…!

 

原作ゲームではテイマーは勿論男性キャラだ。

しかしコミカライズ版のテイマーは性別が変わった上に、性格はほぼそのままの所謂『胸のあるイケメン美女』になっていたんだッ……!

しかもそのまま鳥娘達とイチャつくシーンもあると来た!

 

 

 

 

 

 

そしてそれはあまりにも、俺の癖に刺さってしまっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だからな正直自分がバリテイの世界に転生したってなった時は、そりゃあもうテンション上がったよ。

 

尊き百合園を鳥娘として、生で、近距離で思うがままに鑑賞できると思っていたからだ…。

 

しかし現実は非情だった…、俺はコミカライズ版では無く原作ゲーム版に転生していたんだ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

百合は何処へ!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

「ぁぁ〜……。」

「どうどう、溜め息どころか魂抜け声とは。シロちゃんはよほどテイマー君と関わりたくないようだね〜。」

 

 

 

テイマーに連絡するのを防ぐために口封じとしてテキトーに入ったファミレスでポテトをつまみながら、ふと漏れ出た情けない声をトキはやいやいと突くように言う。

 

 

彼女の名は「日輪(にちりん) トキ」。

トキ型鳥娘で俺とはそこそこ長い付き合いの友人、何かと抜けた言動や行動をしているが、ネストで多くの鳥娘から頼られてる子だ。

まぁ…、その実はいつもネストに居るから相談役にいいって感じなんだがな。

 

 

 

「いやね、別に彼の…、テイマーのことは嫌いじゃあないんだよ?ただ……こうね。(とんでもなくムカつくだけんだよなぁ…)」

「ふーん…。と言うかさ、それこそテイマー君とは長い付き合いじゃなかったけ?シロちゃんってネストの開設初期から所属してる古株じゃん?」

 

 

 

そう、この世界で俺は鳥娘の中でも"初期型“で、さらにはネストの初期メンでもあった。

最初の頃は性癖とか気にする暇がないぐらいに人手不足で忙しかったし、なんやかんやテイマーとの連携も馴染んでいった。

そんな中で、この世界のテイマーも真摯で、優しくて、ちょっと抜けてて、でも頼りになる奴ってことも知ってる。

だからなぁ…、テイマーは嫌いじゃない…。

嫌いじゃない・が!

 

 

「嫌いじゃないよ。嫌いじゃあないけどさ……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チリンチリン……

 

 

 

 

 

 

その時、ファミレスに入店を告げるベルがなった。

続くように厚手のブーツがバタバタと駆け足を鳴らし、俺のテーブル前で急停止する。

音の主は、はぁはぁと肩で息をしながら汗を拭う間もなく顔を振り上げ口を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[やっと見つけたよ!マイハニー!!!!!!]

「ホントに殺すよ?」

[本望だね!]

 

 

次の瞬間、俺は眉間の抑えながら卓上メニュー表をクソテイマーの顔面へと叩きつけた。

 

 

 

薔薇がトゲを刺しに来るんだけど……。

 

 

こんな世界本当に嫌だぁ〜……。




感想もらったので続きます。
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