折角面白そうな事件が起きていたので衝動で書いてしまいました。
本編は一応書いてはいるんだけど、Elinの建築に忙しかったので投稿サボってました。
仕方ないね。フェイクブロックとかいう神アプデがあったから。
でもディスコの建築に投稿したら神様からハート貰えてたので±ぷらす。
コリンって名前のシリーズ建築してるのでよかったら見ていってね!
この小説を知ってるとニヤリとできる建材使ってたりするので…
あなたが美食屋として活動を始めて最初のクリスマスイブ。
ノースティリスに居た頃はノイエルに甘味を買いにいくついでにspamメールの仕返しをしたのものだ。
しかし、今回あなたはIGOのマンサム所長とトリコに誘われて第一ビオトープに向かっていた。
クリスマスの夜更けに何事だ、と内心思っているがなんだかんだでこの世界も、トリコたちも嫌いではない。
しょうがないの、と大人になってあげるのだった。
移動用の機体から降り、重厚なゲートをくぐるとたくさんの荷物と共に見知った影が見える。
「おーエリンやっと来た…か?」
こちらに元気に呼びかけたと思えば、困惑するマンサム所長の声。
「お、久しぶりだな、エリ…ん?」
「に、鶏が喋ってる…?」
マンサムより少し遅れてこちらに声をかけるトリコと、鼻が特徴的な人間の問いにも困惑の音が含まれている。
カラフルな髪の男と優男も含め、まるでよくないものでも見たかのように黙りこくってしまった皆に対し返答を返す。
「うむ。久方ぶりであるトリコにマンサムらよ。
…なんじゃ黙りよって。呼び出したのはそちらであろうに。」
「「…いや、お前誰だよ!」」
「なっ!?いくら我とは言えあんまりであろう!」
「いや鶏じゃねーか!!
なにがあったらそうなるんだよ!」
高貴なエレアである我に向かって鶏などとぬかすのか!
お主ら幻覚でも見てるんじゃろ!
と、かっとなって言い返そうとしたところでそういえば視点が低いな、と気づく。
それになんだか体温も高い気がするので、恐る恐る自分の身体を確認する。
まるで生クリームの染料で染めたような白い羽毛に短い足。
頭を触ってみればあなた自慢の滑らかな銀色の髪ではなく、少しぷにぷにとした赤い鶏冠がついていた。
鶏冠が、ついていた。
「な、な、な。なんじゃこりゃー!!」
チキンになってしまった。
あなたにも訳が分からない事象であるが、まぁよくあることだ。
と謎の理論で美食四天王たちを納得させ、今回美食四天王とあなたが召集された理由が説明される。
いやよくあることではないし、あなたのアイデンティティたる美食家や旅するシェフも失っているがそのうち修正されるだろう。
話を戻して。
マンサム曰く、IGO非加盟国の貧しい子供たちへクリスマスプレゼントという形で配給を行うようだ。
素晴らしい精神である。
汚水を投げつけたり、ゲロゲロのディストピア飯を作る狂人共には見習ってほしいものだ。
「近場の国はワシとリッキーが引き受ける。残りはお前らで手分けして運んでくれ。」
「はいはーい!ウチはトリコと行くし!」
「ほう、ならば小僧…お前はワシと回るか。」
なんということであろう。
この場での数少ない知り合いであるマンサムとトリコは早速ペアが決まってしまったようだ。
まぁ別に二人に分かれろと言われたわけではないので混ぜて貰ってもいいのだろうが、なんとなく言い出しにくい。
残る二人は確かココとサニーと言ったか。
どちらと行こうか、と思ったところで優男、ココがこちらに向かってくる。
「エリンさん、でいいのかな?ボクの名前はココ。
占い師をしているんだ。キミについていろいろ気になることもあるし、良ければ一緒にどうかな?」
気遣いができる良い男である。
「うむ。よろしく頼むぞ、ココよ。」
エンペラークロウという種のキッスというパートナーに乗せてもらい、空を駆ける。
冬特有の冷たい風が体温の高いこの身体には気持ちいい。
「確かエリンさんはこの世界とは別の世界から来たんだね?」
「然り。イルヴァのノースティリスから来た美食屋兼美食家である。
それと、敬称は不要であるぞ。」
あまり公言はしていない筈だが、あなたがイルヴァからやってきたことをこの男は知っているようだ。
まぁ別に隠していないので肯定しておく。
「へぇ、イルヴァか。聞いたことがない場所だな。
どんな世界なんだい?美味しいものもたくさんあったりするのかな?」
「うむ。我にもよくわからぬ世界であるが、食に関してはそれなりに豊富である。
伝説魚や高レベルの農業野菜、ドラゴン霜降り肉などはこちらの世界でも十分通用するであろう。
他にも卵の卵の卵や切り身の切り身、旅糧チーズなど珍味も盛りだくさんじゃからな。」
「た、卵の卵の卵…?えっと、どういうことなんだ…?」
困惑するココ相手にかみ砕いて説明していく。
道中は中々楽しい異文化交流になりそうだ。
「…お、見えてきたな。あれがボクらの目的地だ。」
随分とボロボロの街である。
まるでメテオで焼き尽くしたパルミアのようだ。
そのまま街の中心部に降り立ち、プレゼントを持ったココが見るからに餓死寸前といった子供に向かってゆく。
「今日はクリスマス。グルメサンタからのプレゼントさ。ゆっくり食べるといい。」
ココから大きなおにぎりを受け取るなり勢いよく齧り付き、少しむせる少年を眺める。
あたたかい光景だ。あなたも遅れずに、とプレゼントを配ってゆく。
「たくさんあるからの。分け合って食べるんじゃぞ。」
「ぎゃー!鶏が喋った!!」
うるさーい!と一言言っておく。
このプレゼントでそんな軽口が言えるくらい余裕ができたのならよかった。
あなたは自分の美食を追求するために生きているが、たまにはこういったのも悪くないかな、と思うクリスマスであった。
なお、帰り道の途中で急にエレアに戻ったあなたに驚くココがいたのはまた別の話である。