運命の赤い糸☆キラキラ学園ラブパニック!   作:Gemini

10 / 17
10.ローズ様の逆襲!

 シャイニング☆スターフェスティバルまで、あと三日!

 教室は、もうすっかり星空の世界! 天井にはキラキラ光る星屑がたくさん吊るされて、壁には幻想的な宇宙の絵が描かれて……。みんなで頑張って作ったプラネタリウム、すっごく綺麗なんだ! カフェで出すお菓子も、レンくんが手配してくれた有名パティシエのケーキのおかげで、超豪華になりそうだし!

 私のポエム朗読も、ドキドキするけど、精一杯頑張るつもり! レンくんに「悪くない」って言ってもらえたんだもん、自信持たなきゃね!

 クラスの雰囲気も、準備が進むにつれて、なんだか一つになってきた気がする。最初はバラバラだったけど、一緒に何かを作り上げるのって、やっぱり楽しい!

 

「ふわりちゃん、この星、どこに飾ったら可愛いかな?」

「うーん、こっちの壁の方が、流れ星みたいに見えるかも!」

 

 クラスメイトの子たちとも、前よりずっと気軽に話せるようになったんだ。嬉しいな!

 

 ……でもね。そんなハッピーな空気の中に、一人だけ、ドス黒いオーラを放っている人がいたんだ……。

 そう、姫川ローズ様!

 私がレンくんと実行委員になってから、それに、この前のポエム事件以来、ローズ様の私への敵意は、もう、隠そうともしないくらい、むき出しになっちゃってた。

 廊下ですれ違えば、わざとぶつかってきたり、「あら、まだ学園にいらっしゃったの?」なんて嫌味を言われたりするのは、もう日常茶飯事。うぅ……。

 でも、みるくちゃんがいつもそばにいてくれるし、レンくんも、たまーにだけど、さりげなく助けてくれる(気がする!)から、なんとか耐えてたんだ。

 それに、学園祭が成功すれば、きっとローズ様だって、少しは私を認めてくれるかも……なんて、甘い期待も、ちょっぴりだけ、してたんだよね……。

 

 だけど、そんな私の甘い考えは、今日、粉々に打ち砕かれることになるなんて……!

 

 その日の放課後。

 私は、明日のリハーサルのために、朗読するポエムの最終チェックを、教室で一人でしていたんだ。みるくちゃんは、カフェの備品の買い出しに行ってくれてる。レンくんは……どこにいるか分からないけど、きっとまた、陰で何かすごい準備をしてくれてるんだろうな! えへへ。

 

「えーっと、『キラキラ光る、一番星……それは、遠い日の、淡い約束……』うん、いい感じかも!」

 

 自分のポエムの世界に浸って、ちょっとだけうっとりしてた、その時。

 ガラッ!

 教室のドアが、乱暴に開けられた!

 そこに立っていたのは……やっぱり、ローズ様! しかも、今日は取り巻きの子たちも一緒だ! な、なんだか、いつもより雰囲気が怖いんですけど……!

 

「……あら、桜坂さん。まだ、こんなところで、くだらないポエムごっこをしていらっしゃったの?」

 

 ローズ様が、意地悪な笑みを浮かべて、ずかずかと教室に入ってきた。彼女の周りの紫色のオーラが、まるで毒蛇みたいに、とぐろを巻いている!

 

「ひ、姫川さん……! 何か御用ですか……?」

 

 私、怖くて声が震えちゃった。

 

「ええ、もちろん。あなたに、最後の忠告をして差し上げようと思いましてよ」

「ちゅ、忠告……?」

「そうですわ。いい加減、身の程をわきまえなさい、ということですの」

 

 ローズ様が、一歩、また一歩と、私に近づいてくる。ひぃぃっ!

 

「実行委員だなんて、おこがましい! 黒崎様のお隣に立つなんて、100年早いですわ! あなたのような存在は、このキラキラ☆シャイニング学園には、ふさわしくありませんのよ!」

「そ、そんな……!」

「ですから、わたくしが、あなたにふさわしい場所を、教えて差し上げますわ!」

 

 ローズ様が、パチン!と指を鳴らすと、取り巻きの子たちが、ニヤニヤしながら動き出した!

 一人は、私が一生懸命作った、壁のキラキラ星飾りを、ビリビリッ!て破き始めた!

 

「きゃっ! やめて!」

 

 もう一人は、天井から吊るした、ふわふわの雲(綿だけど!)を、ぐしゃぐしゃって握りつぶしてる!

 

「ひどい……! みんなで頑張って作ったのに……!」

 

 そして、ローズ様自身は……!

 私がポエムを書いていた、大切なノートに向かって、まっすぐに歩いてくる!

 

「そ、それだけは……! やめてください!」

 

 私は、必死にノートを守ろうとしたけど、取り巻きの子に腕を掴まれて、動けない!

 

「あらあら、抵抗なさるの? 無駄ですわよ」

 

 ローズ様は、私のノートをひったくると、意地悪く笑って、ページをパラパラとめくり始めた。

 

「まあ、なんて幼稚で、陳腐なポエムなんでしょう。こんなもの、読む価値もありませんわね」

 

 そう言うと、彼女は……!

 ビリビリビリーーーッ!!!

 私の、大切な、心を込めて書いたポエムノートを、目の前で、破り捨てたの!

 

「あ……ああ……!」

 

 言葉が出なかった。目の前が、真っ暗になるって、こういうことを言うんだ……。

 ハラハラと、床に舞い落ちる、ノートの切れ端……。私の、キラキラした気持ちが、夢が、希望が、全部、ズタズタに引き裂かれていくみたい……。

 

「ふふふ、おーほほほ! これで、少しは自分の立場がお分かりになりましたこと?」

 

 ローズ様は、勝ち誇ったように高笑いしてる。取り巻きたちも、クスクス笑ってる。

 涙が、止めどなく溢れてきた。悔しくて、悲しくて、もう、どうしたらいいか分からない……。

 

「……うぅ……ひっく……」

 

 私は、その場にへなへなと座り込んで、ただただ泣くことしかできなかった。

 どうして、こんなひどいことするの……?

 私の、キラキラ☆ハッピー学園ライフは、もう、これで終わりなのかな……?

 レンくん……みるくちゃん……助けて……!

 

 教室の窓の外は、もう夕焼け色に染まり始めていた。でも、私の心は、真っ暗な闇の中に、突き落とされたままだった……。

 ローズ様の、高笑いだけが、がらんとした教室に、いつまでも響いていた……。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。