運命の赤い糸☆キラキラ学園ラブパニック!   作:Gemini

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12.奇跡を信じて…☆

 シャイニング☆スターフェスティバル、いよいよ明日から!

 教室の飾り付けも完璧! カフェの準備もOK! レンくんが手配してくれた超絶美味しいケーキも届いて、クラスのみんなのテンションはMAXだよ!

 

「明日、頑張ろうね!」

「絶対、成功させようぜ!」

 

 みんな、キラキラした笑顔で、明日の本番を楽しみにしてる。

 ……私を除いては。

 

 放課後の教室。もう誰もいなくなって、窓の外は綺麗な夕焼け色に染まっているのに……私の心は、どんよりとした曇り空のままだった。

 

(どうしよう……ポエムが、全然書けない……)

 

 あの日、ローズ様にノートを破られてから、私の頭の中は、真っ白なまま。どんなに頑張っても、キラキラした言葉が、全然浮かんできてくれないの。

 ノートに向かっても、ただ時間だけが過ぎていく。焦れば焦るほど、心は空っぽになっていくみたい……。

 

「……はぁ……」

 

 深いため息をついて、机に突っ伏しちゃった。

 明日は、朗読会のトリ。私が、自分のポエムを読むことになってるのに。このままじゃ、ステージに立てないよ……。クラスのみんなの期待を裏切っちゃう……。レンくんにだって、がっかりされちゃうかもしれない……。

 

(やっぱり、私には才能なんてなかったんだ……。先生やレンくんが褒めてくれたのも、きっと、気の迷いだったんだよ……)

 

 ネガティブな考えが、またぐるぐる頭の中を回り始める。涙が、ぽろってノートの上に落ちた。滲んだインクみたいに、私の心も、ぐちゃぐちゃになっていく……。

 

「……うぅ……」

 

 もう、ダメかもしれない……。諦めちゃおうかな……。

 

 ――カタン。

 

 不意に、教室の後ろの方で、小さな物音がした。

 はっとして顔を上げると、そこに立っていたのは……!

 

「れ、レンくん!?」

 

 どうして、まだ教室に……? 彼は、いつもなら、とっくに帰ってるはずなのに。

 

「……まだ、残っていたのか」

 

 彼は、いつものクールな表情で、私の方に歩いてきた。

 

「う、うん……。ちょっと……」

 

 破られたノートを、慌てて隠そうとする私。こんな情けない姿、彼に見られたくない……!

 でも、レンくんは、私の手元をじっと見つめて……。

 

「……書けないのか? ポエム」

 

 ……!

 ど、どうして分かったの!? 私、何も言ってないのに!

 彼の深い藍色の瞳が、まるで私の心の中を、全部お見通しみたいに見つめてくる。うぅ……恥ずかしい……。

 

「……」

 

 私は、何も言えなくて、ただ俯くだけだった。涙が、また溢れてきそうになる。

 レンくんは、しばらく黙っていたけれど、やがて、私の隣の席に、静かに腰を下ろした。

 

「……」

「……」

 

 気まずい沈黙……。どうしよう、何か話さなきゃ……! でも、何を話せばいいの……?

 

「……星が、綺麗だな」

 

 不意に、レンくんが、窓の外を見ながら呟いた。

 

「え?」

 

 私も、つられて窓の外を見る。いつの間にか、空は深い藍色に変わって、一番星が、キラキラと瞬き始めていた。

 

「……本当だ……綺麗……」

「……あの一番星に、願い事をすると、叶うらしいぞ」

「え? ……そうなの?」

 

 初めて聞いた。なんだか、ロマンチック……。

 

「……お前も、願ってみたらどうだ?」

「え……?」

「……ポエムが、書けますように、って」

 

 レンくんが……私に、そんなことを言ってくれるなんて……。

 彼の横顔は、夕闇の中でも、やっぱり綺麗で……。その周りの藍色のオーラが、星の光を映して、優しくきらめいているように見えた。

 

「……」

 

 私は、黙って、窓の外の一番星を見つめた。

 

(……ポエムが、書けますように……。私の、本当の気持ちを、言葉にできますように……)

 

 心の中で、そっと、お願いしてみる。

 

 すると……。

 不思議なことが起こったの!

 さっきまで、真っ白だった私の頭の中に、突然、キラキラした言葉たちが、流れ星みたいに、たくさんたくさん、降ってきたんだ!

 まるで、魔法みたい!

 

「あ……!」

 

 私は、慌ててペンを取って、ノートの新しいページを開いた。さっきまでの悩みなんて、嘘みたいに、言葉が、想いが、溢れてきて止まらない!

 サラサラサラ……。

 ペンを走らせる音だけが、静かな教室に響く。

 レンくんは、何も言わずに、ただ静かに、私の隣に座って、窓の外の星空を眺めていた。

 彼の存在が、彼の優しいオーラが、私に勇気とインスピレーションをくれたのかもしれない。

 あるいは、本当に、一番星が、私の願いを叶えてくれたのかも……?

 

 どれくらい時間が経っただろう。

 気づいたら、私のノートには、新しいポエムが、完成していた。

 タイトルは、「星降る夜の、小さな奇跡」。

 今の私の、ありったけの気持ちを込めた、最高のポエム!

 

「……できた……!」

 

 私は、達成感で、胸がいっぱいになった。顔を上げると、レンくんが、いつの間にか私の手元を覗き込んでいた。

 

「……読んでも、いいか?」

「……う、うん……!」

 

 ドキドキしながら、ノートを彼に差し出す。

 彼は、黙って、私のポエムを読み始めた。彼の表情は、相変わらずクールだけど、その瞳の奥が、ほんの少しだけ、揺らいだように見えた。

 読み終わると、彼は、ゆっくりと顔を上げて、私を見た。

 

「……」

 

 ど、どうかな……? 変じゃないかな……?

 緊張で、心臓がバクバク鳴ってる!

 

「……悪くない」

 

 彼は、ボソッと、そう言った。

 

「……いや、むしろ……」

「……?」

「……すごく、いい」

 

 ―――!!!!!!!!!!

 きゃあああああああああああああっっっっっ!!!!!!!!

 い、今! 今、レンくん、私のポエムのこと、「すごくいい」って言ってくれたよね!? 聞き間違いじゃないよね!?

 嬉しすぎて、もう、意識が飛びそう! 天にも昇る気持ちって、こういうことなんだ!

 私の周りのオーラも、きっと、ピンクとオレンジとゴールドの、超ハッピーカラーで、キラッキラに輝いてるはず!

 

「ほ、本当ですか!?」

「……ああ。……お前らしい、真っ直ぐな言葉だ」

 

 彼は、少しだけ照れたように、視線を逸らした。きゃー! クールなレンくんの照れ顔、レアすぎる! 超絶可愛い!

 

「……明日の朗読会、楽しみにしてる」

「……は、はいっ!」

 

 私は、力強く頷いた。もう、不安なんて、どこにもない!

 奇跡を信じてよかった! そして、レンくんがそばにいてくれて、本当によかった!

 明日の学園祭、絶対に成功させてみせる! 私のポエムで、会場中のみんなの心を、キラキラにするんだ!

 そして、レンくんにも、私の本当の気持ち、届け!

 

 星が瞬く帰り道。私の足取りは、スキップしたくなるくらい、軽かった。

 奇跡って、本当にあるんだね!

 明日は、きっと、最高の1日になる! そんな予感で、胸がいっぱいだった!

 

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