運命の赤い糸☆キラキラ学園ラブパニック! 作:Gemini
ビリビリに破られたドレス……。ローズ様の高笑い……。もう、私の心はズタズタだよぉ……。
床に座り込んで、ただただ泣きじゃくる私。もう、立ち上がる力なんて、残ってない……。ステージの時間も、刻一刻と迫ってるのに……。
(ごめんなさい、みんな……。ごめんなさい、レンくん……。私、もう……)
諦めかけた、その時!
「ふわりちゃーーーーん!!!!」
天使の声!
教室に飛び込んできたのは、大親友のみるくちゃんだった!
「ふわりちゃん! 大変! もうすぐ出番だよ! ……って、ええっ!? そのドレス、どうしたの!? それに、ふわりちゃんも、どうして泣いてるの!?」
みるくちゃんは、教室の惨状と、私の涙を見て、目を白黒させてる。
「み、みるくぢゃん……! ローズ様が……ローズ様が……!」
私は、またしゃくり上げながら、みるくちゃんに事情を話した。
話を聞き終わったみるくちゃんの顔が、みるみるうちに、怒りで真っ赤になった!
「……ローズ様……! なんてことを……! 許せないっ!」
みるくちゃんの周りから、正義の赤いオーラが、またメラメラと燃え上がる!
「でも、ふわりちゃん! 諦めちゃダメだよ!」
「で、でも、ドレスが……これじゃあ、ステージに……」
「大丈夫!」
みるくちゃんは、力強く私の手を握ると、にぱーって、太陽みたいに笑った!
「実はね……こんなこともあろうかと、準備してたんだ!」
「え?」
「ジャジャーン!」
みるくちゃんが、背中に隠し持っていた大きな紙袋から取り出したのは……!
「わあっ……!」
それは、キラキラ光る、真っ白な生地で作られた、ふわっふわの、まるで天使の羽みたいなドレスだった! 胸元には、小さなリボンがたくさんついてて、スカートには、レースがふんだんに使われてて……!
「こ、これ……みるくちゃんが……?」
「うん! ふわりちゃんに、何かあった時のためにって、徹夜で、こっそり作ってたんだ! 家庭科部のみんなにも手伝ってもらって!」
て、徹夜で!? 私のために!?
う、うわーーーーん! みるくぢゃーーーーん!!!
私は、もう、感動と感謝で、言葉にならなかった。ただ、みるくちゃんに抱きついて、またわんわん泣いちゃった。今度は、嬉し涙だけど!
「ありがとう……! ありがとう、みるくちゃん……!」
「いいんだよ! 私たち、親友でしょ!」
みるくちゃんが、優しく私の背中を撫でてくれる。ああ、友情って、なんて温かくて、強いんだろう……!
「さあ、ふわりちゃん! 時間がないよ! 早くこのドレスに着替えて!」
「う、うん!」
みるくちゃんに手伝ってもらいながら、私は急いで天使のドレスに着替えた。サイズも、ぴったり! まるで、私のためにあつらえたみたい!
(すごい……みるくちゃん、本当にありがとう……!)
鏡に映った自分の姿を見て、少しだけ、勇気が湧いてきた。このドレスなら、ステージに立てる!
「……あらあら、まだ諦めていらっしゃらなかったの? しぶとい方ですこと」
げっ! またしても、ローズ様! どうやら、私たちがまだ教室にいるのを知って、様子を見に来たみたい! しかも、取り巻きも一緒!
「まあ、そんな安っぽい手作りドレスで、ステージに立つおつもり? 笑いものですわよ?」
ローズ様が、鼻で笑って、私たちを見下す。
「そんなことありません! このドレスは、みるくちゃんが、心を込めて作ってくれた、世界で一番素敵なドレスです!」
私は、今度はきっぱりと言い返した! もう、負けない!
「なんですって!? 生意気な!」
ローズ様が、またキーッてなってる! 取り巻きたちも、前に出てこようとしてる! ま、まずい!
「――そこまでだ」
また、あの声!
教室の入り口に、仁王立ちになっていたのは……!
「れ、レンくん!!」
王子様、登場ーーーっ!!!
彼は、氷点下の眼差しで、ローズ様たちを睨みつけている! その周りの藍色のオーラは、絶対零度の冷気を放ってるみたい!
「く、黒崎様!? な、なぜここに……?」
ローズ様が、途端におどおどし始める。
「……姫川。お前のくだらない嫌がらせは、もう見過ごせない」
レンくんの声は、静かだけど、すっごい迫力!
「い、嫌がらせだなんて、人聞きの悪い……! わたくしは、ただ……!」
「言い訳は聞きたくない」
レンくんが、ピシャリと言い放つ! カッコいい!
「……お前が、桜坂にしたことを、全て知っているぞ」
「ひっ!?」
ローズ様の顔が、サーッて青ざめた!
「……これ以上、彼女に手出しをするなら……俺が、相手になる」
きゃーーーーっ!!!
「俺が相手になる」ですって!? それって、もしかして、もしかすると……! 私のこと、守ってくれるってこと!?
もう、キュン死にしそう!
「そ、そんな……! わたくしは、ただ、黒崎様のために……!」
「……黙れ。……二度と、俺たちの前に現れるな」
レンくんの、最後通告!
ローズ様は、悔しさと恐怖で、わなわな震えてたけど、何も言い返せないみたい。取り巻きたちも、怯えて後ずさりしてる。
そして、ローズ様は、最後に私をギリッて睨みつけると、「覚えてらっしゃい!」って、またまた捨て台詞を吐いて、嵐のように教室から走り去っていった!
……ふぅ。なんとか、撃退できた……。
レンくん、ありがとう……! あなたが来てくれなかったら、どうなってたか……!
私は、助けてくれたレンくんの方を、ドキドキしながら見つめた。彼も、私のことを見てる……!
彼の瞳、なんだか、いつもより優しい気がする……!
「……桜坂」
「は、はいっ!」
「……ステージ、頑張れよ」
彼は、ボソッと、でも、力強く、そう言ってくれた。
「……お前のポエム、ちゃんと、聞きに行くから」
―――!!!!!!!!!!!
き、聞きに来てくれる!? 私のポエムを!? レンくんが!?
もう、嬉しすぎて、言葉にならない!
私は、涙でぐしゃぐしゃの顔のまま、満面の笑顔で、力強く頷いた!
「はいっ!!」
友情パワーと、ヒーローパワー! そして、ちょっぴりの奇跡!
これで、もう何も怖くない!
私は、みるくちゃんとレンくんに見送られて、ステージへと向かった。
私の、人生をかけた(?)、感動のポエム朗読が、今、始まろうとしていた!