運命の赤い糸☆キラキラ学園ラブパニック!   作:Gemini

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15.感動のフィナーレ!愛と奇跡のステージ☆(後)

 ステージの袖で、私の心臓は、もう、破裂しそうな勢いでドキドキしていた。

 スポットライトが眩しくて、客席は暗くてよく見えないけど、たくさんの人が、私の出番を待っているのが分かる。うぅ……緊張するよぉ……!

 

(大丈夫、大丈夫……! 私には、みるくちゃんが作ってくれた天使のドレスがある! それに、レンくんも、ちゃんと聞きに来てくれてるはず!)

 

 私は、ぎゅっと目を閉じて、深呼吸を一つ。そして、昨日、レンくんの前で書いた、あのポエム「星降る夜の、小さな奇跡」を、心の中で繰り返した。

 

 ――桜坂ふわりさん、どうぞ!

 

 司会の先輩の声が響き渡る。

 いよいよ、私の番だ!

 震える足で、一歩、ステージの中央へ。眩しいライトに照らされて、頭が真っ白になりそうになる。客席から、たくさんの視線を感じる……!

 

(だ、ダメだ……やっぱり、怖い……!)

 

 足がすくんで、声が出そうにない! どうしよう……!

 

 その時!

 客席の後ろの方に、見慣れた姿を見つけた気がした。

 ――レンくん!

 彼は、壁際に立って、静かに私を見つめていた。その深い藍色の瞳が、暗闇の中でも、真っ直ぐに私を捉えている。

 

(……頑張れよ)

 

 声は聞こえないけど、彼の瞳が、そう語りかけてくれているような気がした。彼の周りのオーラが、静かに、でも力強く、私を応援してくれているみたいに、温かい光を放っている!

 

(レンくん……!)

 

 彼の視線が、私に勇気をくれた!

 そうだ、私は一人じゃない! みるくちゃんも、レンくんも、そして、クラスのみんなも、応援してくれてるんだ!

 私は、もう一度、大きく息を吸い込んだ。そして、マイクに向かって、ゆっくりと、語り始めた。

 

「……『星降る夜の、小さな奇跡』」

 

 私の声は、最初は少しだけ震えていたかもしれない。でも、話し始めると、不思議と、言葉が、想いが、溢れてきた。

 キラキラした星空のこと。遠い日の、淡い約束のこと。迷子の私の手を引いてくれた、優しい光のこと。ちょっぴり意地悪だけど、本当は温かい、秘密の優しさのこと。そして、信じる心が生み出す、小さな奇跡のこと……。

 ポエムの内容は、正直、自分でもよく分からないくらい、夢中で紡いだ言葉たちだった。でも、そこには、私の、今の、ありったけの、純粋なキモチが、全部込められていたと思う!

 

 どれくらいの時間、話していただろう。

 気づいたら、会場は、シーンと静まり返っていた。

 あれ……? もしかして、私、変なこと言っちゃったかな……? 滑っちゃった……?

 不安になって、客席の方を恐る恐る見ると……。

 ――すすり泣く声が、あちこちから聞こえてくる!?

 えええっ!?

 よく見ると、お客さんたちが、みんな、ハンカチで目頭を押さえてる! 中には、わんわん泣いちゃってる人もいる! みるくちゃんなんて、もう号泣してる!

 え? え? え? なんで!? 私のポエム、そんなに悲しかった!?

 パニックになっている私に、突然、割れんばかりの拍手が降り注いだ!

 パチパチパチパチパチ!!!

 

「素晴らしい!」

「感動したわ!」

「ブラボー!」

 

 お客さんたちが、次々に立ち上がって、私に拍手を送ってくれてる! その一人一人の周りから、温かくて、キラキラした、感動のオーラ(主にピンクとかゴールド!)が、ステージ上の私に向かって、滝みたいに流れ込んでくる!

 な、何が起こったの……!?

 私の、拙いポエムが、みんなの心に、届いた……?

 信じられない……! 夢みたい……!

 

 涙で滲む視界の中で、私は、客席の後ろに立つレンくんの姿を探した。

 彼は……。

 やっぱり、壁際に立って、静かにステージを見ていた。

 表情は、相変わらずクールなまま……に見えたけど。

 でも、ほんの一瞬だけ。本当に、ほんの一瞬だけ。

 彼の口元が、ふっと、優しく綻んだように見えた。

 そして、彼の深い藍色のオーラの中に、今まで見たこともないくらい、温かくて、柔らかくて、キラキラした、虹色の光が、一瞬だけ、灯ったような気がした……!

 

(レンくん……!)

 

 彼は、私のポエムを、ちゃんと聞いててくれたんだ! そして、もしかしたら、ほんの少しだけでも、心を動かしてくれたのかもしれない!

 そのことが、私には、どんな拍手よりも、どんな称賛よりも、嬉しかった。

 胸がいっぱいになって、また涙が溢れてきた。今度は、嬉しくて、あったかい涙。

 私は、鳴りやまない拍手の中で、深々と、頭を下げた。

 

 こうして、私の初めてのポエム朗読会は、謎の感動(!?)と、大成功のうちに、幕を閉じたのだった。

 ビリビリに破られたドレス。ローズ様の意地悪。書けなくなったポエム。たくさんのピンチがあったけど、みるくちゃんの友情パワーと、レンくんのヒーローパワー(と、ちょっぴりの奇跡?)のおかげで、全部乗り越えることができた!

 やっぱり、信じるキモチって、最強だね!

 感動のフィナーレ! 私の心は、達成感と、幸福感で、キラキラ輝いていた!

 シャイニング☆スターフェスティバル、最高!

 

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