運命の赤い糸☆キラキラ学園ラブパニック! 作:Gemini
キラキラ☆シャイニング学園の一大イベント、「シャイニング☆スターフェスティバル」まで、あと二週間!
私たち一年C組の準備も、いよいよ本格的になってきた。「キラキラ☆星空カフェ&ときめきポエム朗読会」なんて、ロマンチックすぎる名前の出し物だけど、みんなで力を合わせれば、きっと最高の思い出が作れるはず!……って、私は信じてる!
実行委員の私、桜坂ふわりと、クールな運命の人(!)、黒崎レンくんは、クラスのみんなをまとめる……はずなんだけど。
レンくんは、相変わらずミステリアス。普段は教室の隅で静かに本を読んでることが多いけど、たまにボソッと言うアドバイスが的確だったり、いつの間にか最新式のプラネタリウム投影機が手配されてたり(「……コネを使った」って言ってたけど、どんなコネ!?)、陰での活躍がすごいんだ! まるで、影のヒーローみたいで、ドキドキしちゃう!
私はというと、主にカフェ担当のみんなと一緒に、メニュー決めや試作に奮闘中! 大親友のみるくちゃんがお菓子作りの天才だから、すっごく助かってるんだ。「ふわふわシフォン☆夢見るクリーム添え」とか、「ときめきベリー☆恋するタルト」とか、名前だけでもう可愛いでしょ?
教室の飾り付けも、キラキラの星や、ふわふわの雲(綿だけど!)をたくさん作って、どんどんメルヘンチックになってきてる。私のポエムも、レンくんに褒められたあの日から、なんだかスラスラ言葉が浮かんできて、最高の作品ができそうな予感!
……でもね。やっぱり、平和なだけじゃ終わらないのが、私のキラキラ(波乱万丈?)学園ライフなんだよね……トホホ。
今日も、事件は起こったのです!
カフェで使う予定だった、一番の目玉商品! それは、みるくちゃんが特別に焼いてきてくれた、超絶可愛い「ユニコーン☆アイシングクッキー」! パステルカラーで、角にはキラキラのアラザンがついてて、もう、食べるのがもったいないくらい! これがあれば、絶対カフェは大成功間違いなし!って、みんなでワクワクしてたのに……。
お昼休みが終わって、教室に戻ってみたら……。
ガッシャーーーーン!!!
……って効果音がつきそうな勢いで、クッキーが入ってた箱が、床にひっくり返ってたの! そして、可愛いユニコーンさんたちは、見るも無残な姿に……! 粉々だよぉ……うわーん!
「ひ、ひどい……! 誰がこんなことを……!」
みるくちゃんが、ショックで真っ青になってる。私も、悲しくて悔しくて、涙がポロポロこぼれちゃった。あんなに心を込めて作ってくれたのに……!
「あらあら、大変ですこと。クッキーが、お亡くなりになってしまいましたのね?」
そこに、タイミング良すぎるくらいに現れたのは、やっぱり、姫川ローズ様とその取り巻きたち! ニヤニヤしながら、私たちを見下ろしてる!
「さっき、桜坂さんが、そそっかしく箱を落としているのをお見かけしましたわよ? 実行委員なのに、困った方ですことねぇ」
「そ、そんな! 私はやってません!」
「あら、しらばっくれても無駄ですわよ? あなたのドジは、学園中の有名事ですもの。おーほほほ!」
キーッ! 濡れ衣だ! 絶対にローズ様の仕業なのに! 周りの紫色のオーラが、邪悪な笑みを浮かべてるみたいに見える!
クラスのみんなも、「えー、ふわりがやったの?」「マジかよー」「一番楽しみにしてたのに……」って、私を疑うような目で見てる……。うぅ……違うのに……!
「ふわりちゃんは、やってないよ!」
その時、みるくちゃんが、私の前に立ちはだかって、大きな声で叫んでくれた!
「ふわりちゃんが、そんなことするはずない! 絶対に、誰かがわざとやったんだよ!」
「まあ、水野さん。あなたまで、桜坂さんの肩を持つんですの? 類は友を呼ぶ、とはよく言ったものですわね」
ローズ様は、鼻で笑ってみるくちゃんを馬鹿にする。
「ひどい! ローズ様だって、怪しいじゃないですか! いつもふわりちゃんに意地悪してるし!」
「なんですって!?」
一触即発! 教室の空気が、バチバチ火花を散らしてる!
どうしよう……みるくちゃんまで、巻き込んじゃった……!
「――くだらない争いはやめろ」
凛とした、低い声が響いた。
レンくんだ……!
彼は、いつの間にか教室の入り口に立っていて、冷たい目で私たち(主にローズ様)を見ていた。
「く、黒崎様……!」
ローズ様が、途端にしおらしくなる。現金な人!
「……クッキーが割れた原因は、後で調べれば分かることだ。それより、今は学園祭の準備を進める方が先決だろう」
「で、ですが、メインのお菓子が……!」
誰かが不安そうな声を上げる。
「……代わりのものは、俺が用意する」
「えっ!?」
クラス中が、またびっくり!
「ど、どうやって……?」
「……付き合いのあるパティシエに、いくつか見繕わせる。明日の朝までには届くはずだ」
つ、付き合いのあるパティシエ!? しかも、見繕わせる!? レンくんって、やっぱり、ただ者じゃない! どんだけセレブなの!?
「そ、そんな! わざわざ……!」
「……問題ない。これも、実行委員の仕事だ」
彼は、それだけ言うと、また自分の席に戻って、静かに本を開いてしまった。
残された私たちは、ポカーン……。
でも、すぐにクラスの空気は、「やったー!」「さすが黒崎!」「どんなケーキが来るかな?」って、明るい期待感に変わっていった。単純!
ローズ様だけは、悔しそうに唇を噛んで、私をギリッて睨んでたけど……。
「よかったね、ふわりちゃん!」
みるくちゃんが、笑顔で私の手を取った。
「レン様、また助けてくれたね! やっぱりヒーローだ!」
「うん……!」
クッキーが壊されたのは悲しかったけど、レンくんの意外な(?)行動力のおかげで、クラスのピンチはまたしても回避! しかも、有名パティシエのケーキが食べられるなんて、結果オーライ……かも!?
それにしても、レンくん、どうしてあんなに色々できるんだろう? 彼の周りの深い藍色のオーラは、やっぱり、たくさんの秘密を隠しているみたい……。
もっと彼のことを知りたいな……。
そんなことを考えながら、私は、みるくちゃんと一緒に、後片付けを始めた。
友情パワーと、ちょっぴりのヒーローパワー(?)があれば、きっとどんな困難だって乗り越えられる!
学園祭まで、あと少し! ローズ様の妨害なんかに負けずに、絶対に成功させてみせるんだから! えいえいおー!