デュエル・マスターズVISIONS   作:雪咲

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 初めましての方は初めまして。お久しぶりの方はほんっっとうにお久しぶりです。

 雪咲と申します。昔ちょっと色々と書いてました。

 コラボマスターズでオリカ熱が再燃し、たくさん書いてしまったので折角なので書き始めました。

 オリカがこう……ニッチ過ぎて色々と許せる方向けですが、楽しんでいただけると幸いです。


《ここは一体どこなんだ?/ようこそ超獣箱庭へ!》

「起きて、起きてよ」

 

 誰かに体を揺すられている事に気付き思わず目を開く。どうやら、俺は木の影に横になっているらしい。

 

「良かった。生きてた……」

 

 俺を揺すっていた少女は安堵するように息を吐いた。

 

「ねぇ、君。ここが何処だか分かる? 何か覚えていること、あるかな?」

 

 体を起こし、辺りを見回してみるものの……見たことのない海岸だった。

 

「いいや、全然見たことが無い。どうしてこうなったのかも……見に覚えがない」

 

「そっか……。君、海で溺れてたんだよ。私達で助けたんだけど、起きなくって。心配したんだから!」

 

「それはとても助かった。感謝してる、ありがとう」

 

「えへへ……」

 

 どうやら、目の前の少女は俺の事を知っている訳ではないらしい。そして、ふと気付く。自分で思い出せる事がほとんど無いことに。記憶喪失か……、実感が持てないけれど。

 

「ところで、ここが何処だか教えて貰ってもいいか?」

 

「よくぞ聞いてくれました!」

 

 俺が質問すると、少女は胸をはってふんすと息を吐いた。立ち上がって少し離れると、両腕を大きく広げてくるっと一回転した。

 

「ここは、決闘者(ニンゲン)超獣(クリーチャー)が手を取り合う世界、ひとよんで超獣箱庭(クリーチャー・ガーデン)!」

 

「クリーチャー……ガーデン……?」

 

 クリーチャーという単語には聞き覚えがある。確か、『Magic: The Gathering』や『デュエル・マスターズ』でよく使われる言葉だ。……というか、カードゲームの記憶は意外とすらっと出てきたな。俺の記憶は一体どうなってるんだ。

 

「あ、君も知ってるんだ。デュエル・マスターズのこと!」

 

「それは……そうだな」

 

 正直、俺の記憶が曖昧なのと、この世界における『デュエル・マスターズ』の知名度がどれくらいなのかよく分からないので同意しかねるが、話を合わせておくことにした。

 

「そっか、それなら話は早いね。この世界のルールは一つ『勝負事はデュエル・マスターズで決める』だよ!」

 

「異世界とかファンタジーでよくある話だな」

 

「あ、でもでも。このルールは決闘者同士の法則(ルール)だから、野生のクリーチャーに襲われたら、自分の身は自分で守らなきゃダメだよ?」

 

「――待て待て待て!」

 

 急に聞き捨てならない言葉が追加されたので、慌ててツッコミを入れてしまった。一方、少女の方はよく分からないといった様子で首を傾げる。

 

「……? どうしたの?」

 

「どうしたも何も! 丸腰なんだが、どうやって身を守れと!?」

 

「こうすればいいんだよ。えーいっ!」

 

 少女は何処からともなく1枚のデュエル・マスターズ・カードを天に掲げた。すると。そこから光が放たれ、段々と3頭身くらいの人魚の姿になっていく。

 

「クリーチャーを召喚すれば守ってくれるよ!」

 

「持ってないんだが!?」

 

 少女はどうやら天然らしい。

 

 そういえば、先ほど「私達」って言っていた。この少女に男一人分の体を運べるパワーはなさそうに見えるから、クリーチャーに手伝って貰ったのか。

 

「え!? えーっと、んーっと。こう、ギューっ! として、バーっ! ってすれば何とかなるんだけどね!」

 

「パニックになってるぞ、一旦落ち着け。深呼吸、深呼吸」

 

 天然で感覚的らしい少女は、ハンドジェスチャーを交えながら説明しようとしたが、それも上手く伝わらなかった。一旦落ち着くよう勧めると、スーっ、ハーっ、と大きく息をついた後、何か閃いたように「……そうだね」と一人呟いた。

 

「カードに、願うの」

 

「……?」

 

「誰かがね、言ってたの。『超獣(クリーチャー)は願いから生まれた』んだって。だから、願えば必ず箱庭(ガーデン)は答えてくれるよ。だから……」

 

 

 

「君の願いは、なぁに?」

 

 

 

「俺の、願いは……」

 

 記憶を失っている、そんな俺の願いはなんだ。

 

 瞳を閉じ、自分の奥底にある見えない記憶(それ)に手を触れる。……何も分からない。なら、知りたい。どうして、何故、どんな理由で、俺がここにいるのか。失った記憶は何だったのか。

 

 俺の疑問に、応える声があった。

 

『我を、望むか』

 

「ああ、俺が今此処にいる理由を知りたい。力を貸してくれ」

 

『ならば、汝の行く手を阻む壁を、我が切り開こう。高らかに叫ぶがよい。我が名は――!』

 

「その名は――!」

 

 

 

「『――ドギラゴン!!」』

 

 

 

 俺が名前を呼ぶのと同時に、俺の手に光が集まっていき、40枚のカード――デッキへと姿を変えていく。そして、1枚目には俺が呼んだ相棒のカードの名前が記される。

 

 

 

 ――《伝説の名(レジェンド・ネーム) ドギラゴン》と。

 

 

 

「待て待て待て待て」

 

「急にどうしたの!?」

 

『我の名に、疑問でもあるのか?』

 

 カード名に思わず叫んでしまった。

 

「ありありだ! 何だこの種族:メガ・アーマード・ドラゴン/アンノウン/革命軍は。パチモンじゃないか」

 

『我を……誇り高き“ドギラゴン”の名をパチモンだと?』

 

「いや、だって、“ドギラゴン”じゃなくて“ラゴン”だろ、お前」

 

『……………………』

 

「目を逸らすな」

 

 ラゴン。それは、アーマード・ドラゴンでありアンノウンであるクリーチャーに付けられる名前であり、“かつての竜の名を騙る者達”である。

 

 つまり、このカードは伝説の竜・ドギラゴンの名を騙るラゴンなのだ。

 

 ……とはいえ、だ。

 

 このカードがどうやら、デッキのキーパーツらしいし、レアリティもヴィクトリー・レジェンドレア(何か見たことも聞いたこともないレアリティ)だ。名を騙れるだけの実力はあるのだろう。それに、俺の願いに応えて現れるような奴だ。このデッキを使いこなせれば、俺の失った記憶も、何か分かるかもしれない。

 

「……どちらにせよ、俺の求めに応じて来てくれたのは助かる。これからよろしくな、ドギラゴン(・・・・・)

 

『無論だ。汝が真に望む限り、我はその力を与えよう』

 

「パートナー契約をするんだろう? 汝って呼ばれ続けるのは気が進まない。俺の名前は英二、不知火英二(しらぬいえいじ)だ。ドギラゴン」

 

『エイジ、か。了承した』

 

 そう言ったきり、カードから声は聞こえなくなった。

 

「君の名前、エイジ君って言うんだね」

 

「ああ。……そういえば、君の名前は何て言うんだ?」

 

「私? 私はの名前は、ととかだよ」

 

「ととか。早速だけど、頼みたい事があるんだが……」

 

「新しいデッキ、使ってみたいんだよね? いいよ、私が相手してあげる!」

 

「「デュエマ・スタート!」」

 

 決闘(デュエル)の宣言をすると、お互いのデッキが光になり、体の回りに5枚の盾が現れた。なるほど、この世界でデュエマをするとこうなるのか。机を用意しなくていいのは楽でいいな。

 

 お互いに1ターン目はマナチャージのみで終了した。俺のデッキは火文明単色だが1ターン目に出せるカードは入っていないし、相手のデッキは現状よく分からないが、マナに埋めたカードが火と水の多色ツインパクトカードだからマナが発生していない。

 

「《デュエ・ルピア》を召喚!」

 

『デュエッ! デュエッ!』

 

 何か思わず『デュエキング!』って叫んでしまいそうな鳴き声だな。……いやいや、決闘(デュエル)に集中しないと。

 

《デュエ・ルピア》

 火 (2)

 クリーチャー:ファイアー・バード炎/アンノイズ

 2500

 G・ストライク

 各ターンに一度、自分のアンノウンを召喚する時、召喚コストを2まで少なくしてもよい。2少なくしたら、自分のシールドを1つ選んで墓地に置く。

 

 ファイアー・バード炎とかアンノイズにG・ストライクが付いてるの、何か違和感あるな。……テキスト自体はアンノウンの召喚サポートのようだ。地味に無色のアンノウンのコストを0まで減らせるのは偉いと思う。このデッキには入ってなさそうだけども。

 

「ターンエンドだ」

 

「私のターン、《一音音愛(いっとおとめ) カンザシ》を召喚だよ!」

 

『ハイハーイ』

 

《一音音愛 カンザシ/♪偉大なる 先人達に マジ感謝》

 一音音愛 カンザシ

 水 (1)

 クリーチャー:マジック・マーメイド

 1000

 ブロッカー

 このターン、自分の水またはマジックの呪文を唱えていなければ、このクリーチャーは攻撃できない。

 ♪偉大なる 先人達に マジ感謝

 火 (1)

 呪文:マジック・スペシャル・サンクス

 (※効果なし)

 

 呪文を打たないと攻撃できない最軽量ブロッカーか、呪文面は……効果がない? ツインパクトカードの意味あるのか? いや、ありはするが……。

 

「これで、ターンエンドだよ」

 

「俺のターン、デュエ・ルピアをタップしてハイパーエナジーを解放、《W・H・R(ワールド・ホビー・ラゴン)》を召喚だ」

 

《W・H・R/フィルム・メッセージ》

 W・H・R

 火 (5)

 クリーチャー:アーマード・ドラゴン/アンノイズ

 2000

 ハイパーエナジー

 このクリーチャーが出た時、自分の山札を見る。その中から、火のコスト7以下のアンノウン・クリーチャーを1枚、相手に見せてから手札に加えてもよい。残りを山札に戻してシャッフルする。

 フィルム・メッセージ

 火 (7)

 呪文:アンノイズ・パルス

 S・トリガー

 相手クリーチャーを1体選び、封印を1つ付ける。次の自分のターンの終わりに、相手は場の自身の封印を1つ選び、 墓地に置いてもよい。

 ヨビニオン

 

「その能力でデッキから《伝説の名 ドギラゴン》を手札に加える。ターンエンド」

 

「私のターン、《歌舞音愛 ヒメカット》を召喚。ヒメカットちゃんの能力でカンザシちゃんをタップして、マジック・フレンド・バースト!」

 

 フレンド・バースト。確かクリーチャーが出た時に、特定の種族のクリーチャーをタップすれば、下面のツインパクト呪文を唱えられるって効果だったな。マジック・フレンド・バーストということは、あのデッキはマジックデッキか?

 

「呪文、え~《♪蛙の子 遭えるの何処?好きと謂ひて》~♪ 《デュエ・ルピア》と《W・H・R》を手札に戻すよ!」

 

『デュエ~』

 

『ム……』

 

 ヒメカットの(マジック・ソング)で俺のクリーチャー達が戻された。参ったな、デュエ・ルピアがいれば次のターンには動き始められたんだが。

 

「ターンエンド」

 

「さて、あまりできることがないな。《メロイ・メラッチ》を召喚してターンエンドだ」

 

『メロいぜ、世界のすべてが!』

 

「何かキザだなこいつ」

 

《メロイ・メラッチ/メロイメライ・ファイアー》

 メロイ・メラッチ

 UC 火 (4)

 クリーチャー:ファイアー・バード炎/アンノイズ

 3000

 ウルトラ・セイバー:アンノウン

 メガ・ラスト・バースト

 メロイメライ・ファイアー

 火 (2)

 呪文:アンノイズ・パルス

 自分の山札の上から4枚見る。その中から、火のアンノウンまたはアンノイズを1枚、相手に見せてから手札に加えてもよい。残りを好きな順番で山札の下に置く。

 

「私のターン、《爆弾音愛 メッシュ》を召喚! カンザシちゃんをタップしてマジック・フレンド・バースト! 《♪キミとボク 共感すれば マジ文殊》~でカードを2枚引きます!」

 

 俺は妨害されたからテンポが狂ってしまったが、ととかは余程手札が悪かったのか、3ターン目までマナに多色カードを置き続けたことでテンポが遅くなっていた。だが、手札を整えたということは動き始めるということか!

 

「ヒメカットちゃんでエイジ君を攻撃。その時に……革命チェンジ! ヒメカットちゃんを手札の《花詠音愛 シニヨン》と入れ替え!」

 

《花詠音愛 シニヨン/♪小春日和 花より団子 食べチャージャー》

 花詠音愛 シニヨン

 水/火 (5)

 クリーチャー:マジック・マーメイド/アイドル

 5000

 革命チェンジ:マーメイドまたはアイドル

 ジャストダイバー

 このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から3枚を表向きにする。その中から水のツインパクトカードを2枚まで手札に加え、残りを好きな順序で山札の下に置く。

 ♪小春日和 花より団子 食べチャージャー

 水/火 (3)

 呪文:マジック・ソング

 自分の手札を1枚捨て、カードを2枚引き、自分の手札を1枚、捨てるか山札の上に置く。

 チャージャー

 

 これはマジックじゃないな。水と火のマーメイドデッキだ! ヒメカットとハイタッチを交わして入れ替わったのはお団子ヘアーのマーメイド。

 

「シニヨンちゃんの能力で山札の上から3枚を見て、《花詠音愛 シニヨン/♪小春日和 花より団子 食べチャージャー》と《アカシック・B/「バブルの泡に溺れるのヨ!」》を手札に加えるよ。そして、シールドをブレイク!」

 

 シニヨンが奏でたビートが俺のシールドを叩き割る。出てきたのは……S・トリガー。だが……。

 

「シールド・トリガーは無しだ」

 

 今シールドから手札に加わった《偽りの名(コード・ネーム) バトクロス・ラゴン》は確かに今使えるカードではあるが、シールドが2枚以上離れていないと爆散してしまう。

 

「これで私はターンエンドだね」

 

「俺のターンだ。《デュエ・ルピア》を召喚、デュエ・ルピアの能力を使いシールド1枚を犠牲に2コスト軽減して、《偽りなし(ネームレス) モモ・ラゴン》を召喚だ」

 

『デュエエッ!』

 

『モモ……ラゴン!』

 

《偽りなし モモ・ラゴン》

 KMR 火 (5)

 クリーチャー:アーマード・ヒーロー・ドラゴン/アンノウン/アウトレイジ

 6000

 G・ストライク スピードアタッカー W・ブレイカー

 このクリーチャーが出た時、自分のシールドを2つまで手札に加える。ただし、その「S・トリガー」は使えない。その後、コスト8以下の多色ではない火のアンノウン・エレメントを1枚、自分の手札からこのクリーチャーの上に置いてもよい。

 超魂X(これがクリーチャーの下にあれば、そのクリーチャーにも以下の能力を与える)

 革命2−バトル中、このクリーチャーは離れない。

 

「モモ・ラゴンの能力でシールドを1枚手札に加え、手札の《偽りの名(コード・ネーム) バトクロス・ラゴン》を上に重ねる(オーバーライト)!」

 

『バトクロス!』

 

《偽りの名 バトクロス・ラゴン》

 火 (8)

 クリーチャー:アーマード・ドラゴン/アンノウン

 6000

 S・トリガー ハイパーエナジー W・ブレイカー

 このクリーチャーが出た時、クリーチャーを1体選んでもよい。そうしたら、選んだクリーチャーとこのクリーチャーをバトルさせる。

 自分のアンノウンがバトルに勝った時、カードを1枚引く。

 相手のターン中に、このクリーチャーが出た時、このターンに2つ以上自分のシールドが離れていなければ、このクリーチャーを破壊する。

 

上に重ねる(オーバーライト)……? 進化じゃないのにクリーチャーの上に重ねられるんだ?」

 

「ああ、モモ・ラゴンの上に重ねるカードは進化や、最悪クリーチャーでなくても構わない。勿論、進化クリーチャーになるわけではないから、こいつは召喚酔いする。だが、バトクロス・ラゴンの能力で、メッシュとバトルだ!」

 

『ラゴンッ!』

 

『キャッ!』

 

「メッシュちゃん!」

 

 バトクロス・ラゴンの拳がメッシュを吹き飛ばして爆散させる。

 

「バトクロス・ラゴンの2つ目の能力で、アンノウンがバトルに勝ったから1枚ドロー。さて、準備は整った。手札の《伝説の名(レジェンド・ネーム) ドギラゴン》の革命2能力超動! 俺のシールドが2枚以下でこのターンに同名のクリーチャーを出していなければ、コストを払わず召喚できる!」

 

『エイジよ、我が名を呼ぶがいい!』

 

「デュエ・ルピアをスター進化! VLG(ヴィクトリー・レジェンドレア)、《伝説の名(レジェンド・ネーム) ドギラゴン》をノーコストで召喚だ!」

 

 デュエ・ルピアが光に包まれるとその姿が巨大な竜の姿へと変わっていく。それは見た目だけなら間違いなく、伝説の竜・ドギラゴンのそれだった。

 

『改めて名乗ろう。我が名は《伝説の名(レジェンド・ネーム) ドギラゴン》! 偉大なりし伝説の竜、ドギラゴンのすべてを受け継ぎし、正当後継者である!!』

 

「嘘つけ!!」

 

 召喚時の口上で、嘘を高らかに叫ぶなよ! ドギラゴンは俺のツッコミに意を介することもなく雄叫びをあげた。

 

「ドギラゴンの言うことは一先ず置いとくことにして、ドギラゴンでカンザシに攻撃!」

 

『ドギラゴン・ファイアー!』

 

 カンザシが何か喋る間もなく、ドギラゴンの口から放たれた炎のブレスに消し飛ばされる。

 

「カンザシちゃん!」

 

「アンノウンがバトルに勝ったことで、バトクロス・ラゴンの能力で、1枚ドロー! そして、ドギラゴンのバトル勝利時の能力! アンノ・メクレイド8!」

 

「メクレイド?」

 

「山札の上から3枚を見て特定の種族……今回は種族に“アンノ”が付く種族を持つカードを1枚、コストを払わず実行(プレイ)できる能力だな。さあ、こい!」

 

 正直、このデッキにどんなカードが入っているのかいまいち覚えていないため、運任せなところはあるけれど。

 

 そして、山札から3枚のカードが現れ、俺はその中の1枚を手に取った。

 

「面白いカードが来たな、《勝利の名(ビクトリー・ネーム) クラッシュ「羅魂(ラゴン)」》を召喚! こいつは本来10コストだが、俺の場に火文明のアンノウンかアンノイズがいれば、コストが8になるクリーチャー! そして、ドギラゴンの能力はまだ終わらない、アンノ・メクレイド8の後、次の自分のターンのはじめまで、自分はゲームに負けない!」

 

《伝説の名 ドギラゴン》

 VLG 火 (7)

 進化クリーチャー:メガ・アーマード・ドラゴン/アンノウン/革命軍

 13000

 スター進化:火のクリーチャーまたはアンノウン1体の上に置く。(このクリーチャーが離れる時、かわりに一番上のカードが離れる)

 革命2−自分のシールドが2つ以下で、このターン自分の《伝説の名 ドギラゴン》が出ていなければ、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。

 T・ブレイカー

 このクリーチャーがバトルに勝った時、アンノ・メクレイド8し、次の自分のターンの初めまで、自分はゲームに負けない。

 

「え、ええええええええ!? じゃあ、次のターンにエイジ君のシールドをすべて割っても、エイジ君を倒せないの!?」

 

「そういうことだ。その前に、ととかに次のターンが来るかは分からないけどな。今出したクラッシュ「羅魂」はスピードアタッカーでパワード(パワー6000につき)ブレイカー(シールドを1枚追加でブレイクできる。)、こいつは自分のファイアーバード炎とアンノイズの数だけパワー+3000される……メロイ・メラッチがいるので今のパワーは12000だ」

 

 何でこいつ、パワー上昇の条件がファイアー・バード炎とアンノイズというニッチな種族を要求するんだ。

 

「クラッシュ「羅魂」でととかのシールドをトリプルブレイク!」

 

 「羅魂」のタックルを光の盾となったシールドが3枚重なり、ととかを守る。破られたシールドはカードの姿となってととかの手札へと戻っていった。

 

「シールドチェック……シールド・トリガー! 《韻率音愛 ハーフツイン》を召喚して、メロイ・メラッチと……うーん、ドギラゴンを拘束するね」

 

 ハーフツインの力によって、メロイ・メラッチとドギラゴンが攻撃もブロックもできなくなってしまった。……羅魂の効果も相まって少々めんどくさい状況だ。

 

 さて、羅魂の能力を使うかどうか……。相手のデッキどころか、自分のデッキもよく分からない状況で、攻めを躊躇ってたら勝機を逃しかねない。ここは、このデッキの強みを押し付けようか。

 

「俺はこれでターンエンド。だが、ターンの終わりに《勝利の名 クラッシュ「羅魂」》のバラバラエティ3が発動」

 

「バラバラエティ、この子も持っている能力だね。確か……コストが異なるエレメントが書いてある数字以上あれば発動するんだっけ」

 

「そうだ。そして、クラッシュ「羅魂」のバラバラエティは攻撃したターンの終わりに、タップしている自身を破壊する事で追加ターンを得ることができる」

 

「ええええええええ!? 私のターンは!?」

 

「羅魂! お前の命、貰い受ける!」

 

『ああ、持っていけ! 俺の(ビート)!』

 

 その叫びと共に、羅魂が爆発四散する。

 

「俺の追加ターン! もう一度、モモ・ラゴンを召喚! モモ・ラゴンの能力は使わないが、モモ・ラゴンはスピードアタッカーでW・ブレイカー! 召喚したターンでも攻撃できる! モモ・ラゴンでダブル・ブレイク!」

 

 モモ・ラゴンのドスによる二連撃が、ととかの最後のシールドを破壊した。

 

「し、シールドチェック……シールド・トリガーだよ!《踊戯音愛 パステル》をバトルゾーンに!」

 

『フフッ……』

 

 ととかのシールドから出てきたパステルはブロッカー。こちらの場は、メロイ・メラッチとドギラゴンが拘束されているため、バトクロス・ラゴンでしか攻撃できない。トドメはさせないが、だからといってパステルのラスト・バーストほ放っておけないので……。

 

「バトクロス・ラゴンでダイレクトアタックだ」

 

「パステルでブロックするよ」

 

「なら、バトクロス・ラゴンの能力で1枚ドロー」

 

「こっちも、パステルのラスト・バースト! 《♪摩訶不思議 マジカルプリズン キンキラリン》でバトクロスとモモ・ラゴンを拘束するね」

 

「……ターンエンド」

 

「私のターンだよ! ドロー! エイジ君の切り札を見せて貰ったから、今度はこっちの番! MIR(マスター・アイドル・レア)、《箏曲音愛 マスター・ビワ》を召喚だー!」

 

 ベベンっ、という音と共に現れたのは黒い髪の小さなマーメイド。手には琵琶を抱えている。

 

『あ、改めて初めまして……、ビワです。よろしくお願いします……』

 

「こちらこそ、どうもご丁寧に……」

 

「挨拶もほどほどに……ビワちゃんが場に出た時の能力で、ハーフツインをタップしてマジック・フレンド・バースト! 呪文、《♪柿食えば 超銀河弾 HELLの音》~!」

 

「……………………。……は?」

 

《箏曲音愛 マスター・ビワ/♪柿食えば 超銀河弾 HELLの音》

 箏曲音愛 マスター・ビワ

 MIR 水 (5)

 クリーチャー:マジック・マーメイド/マスター・アイドル/ムートピア

 6000

 ジャストダイバー W・ブレイカー

 マジック・フレンド・バースト

 スマッシュ・バースト

 メガ・ラスト・バースト

 ♪柿食えば 超銀河弾 HELLの音

 火 (9)

 呪文:マジック・ソング

 S・トリガー

 相手のパワー9000以下のクリーチャーを1体選び、破壊する。

 シールドを1つ選び、ブレイクする。

 

 ハーフツインの応援と共に、ビワが手に持っている琵琶を弾くと、背後に紅い巨大な砲門が現れる。

 

 思わず避けると、砲門から放たれた魔力の弾丸がモモ・ラゴンとシールドを貫いたのだった。

 

 怖っ…………!

 

「《♪柿食えば 超銀河弾 HELLの音》の能力で、モモ・ラゴンを破壊して、エイジ君のシールドを1枚ブレイク!」

 

「シールドチェック……トリガーはない」

 

「マナは使いきったから、そのまま攻撃に移るよ。シニヨンでエイジ君を攻撃! その時に……革命チェンジ!  今度はシニヨンちゃんと手札の《革命音愛 セイコ》と入れ替え」

 

『後は任せて!』

 

『イエーイ!』

 

 シニヨンとセイコがハイタッチを交わし、場にセイコが現れた。

 

「《革命音愛 セイコ》はジャストダイバーを持ってるよ! さらに、セイコちゃんの出た時の能力で、私の場のマーメイドのツインパクト呪文を詠唱できる! 私はビワちゃんの《♪柿食えば 超銀河弾 HELLの音》を唱える。メロイ・メラッチを破壊して、エイジ君の最後のシールドをブレイク!」

 

《革命音愛 セイコ》

 火/水 (7)

 クリーチャー:マジック・マーメイド/アイドル

 11000

 ジャストダイバー W・ブレイカー

 革命チェンジ:コスト5以上のマーメイドまたはアイドル

 このクリーチャーが出た時、バトルゾーンにある自分のツインパクトのマーメイド1枚を選び、そのカードの呪文側を、バトルゾーンに置いたまま、コストを支払わずに唱えてもよい。

 各ターンに一度、自分の手札からツインパクトの呪文を唱えた時、クリーチャー側がマーメイドなら、唱えた後、そのカードを墓地に置くかわりに出してもよい。

 

 再び放たれた魔力の弾丸がモモ・ラゴンごと最後のシールドを破壊する。

 

「そのままセイコちゃんのダイレクトアタックで私の勝ち!」

 

 確かに、このまま何もなければ俺の負けだ。だが……。

 

「シールドチェック……シールド・トリガー! 《偽りの名 バトクロス・ラゴン》をバトルゾーンに!」

 

 逆転こそが、カードゲームだ。そうだろう?

 

「バトクロス・ラゴンの能力で、バトルを行う!」

 

「最後の最後でシールド・トリガー! でも残念、セイコちゃんはジャストダイバーでバトルできないし、そもそもパワーが11000だから、バトクロス・ラゴンじゃ勝てないよ!」

 

「そうだな、その通りだ。だが、バトクロス・ラゴンがバトルするのはととかのクリーチャーじゃない……」

 

 俺はバトクロスの効果の対象を指差した。

 

「バトクロス・ラゴンがバトルするのは、俺の場のドギラゴンだ」

 

「……え?」

 

『……我に同士討ちをしろと?』

 

「ああ、勝つために必要な事だ。頼む。バトクロス・ラゴンの能力で、ドギラゴンとバトル!」

 

『ラゴン!』

 

『うぉおおおおおお!』

 

 バトクロス・ラゴンがドギラゴンに拳を振りかぶり、ドギラゴンがそれを返り討ちにした。

 

「そしてこの時、ドギラゴンがバトルに勝った(・・・・・・・・・・・・・)……つまり!」

 

「…………あ!!」

 

 漸くととかも俺の狙いに気がついたようだ。

 

「ドギラゴンのバトル勝利時の能力! アンノ・メクレイド8を行い、その後、次のターンの初めまで、俺は負けない(・・・・・・)!」

 

「セイコちゃんの攻撃は止まらないけど……この攻撃で、エイジ君を倒せない!」

 

「そういうことだ。アンノ・メクレイド8により、《偽りの名 スカラベオ》を召喚し、バトクロス・ラゴンの能力で1枚ドロー、最後にメロイ・メラッチのメガ・ラスト・バーストで《メロイメライ・ファイアー》を唱える。山札の上から4枚を見て、2枚目の《伝説の名 ドギラゴン》を手札に! 攻撃はボディで受ける! ぐっ!?」

 

 セイコから放たれた音符型のエネルギー弾が放たれたものの、ドギラゴンの力によって阻まれ、俺には届かない。

 

「倒せなかったかぁ……。私はこれでターンエンド」

 

「なら、革命2の能力で2体目のドギラゴンを出して、そのままとどめだ」

 

『む、むう……。これならばどうだ』

 

 ドギラゴンは炎を吐き出すのではなく、デコピンの要領でととかの額を爪で弾いた。

 

「あうっ。……私の負けだね」

 

「何か釈然としない勝ち方だな……まぁいいか」

 

 何はともあれ、この世界での初めての決闘は俺の勝ちだ。

 

 

 

 

「それで、どうだったかな? この世界での初めてのデュエマ!」

 

「記憶が曖昧でも案外できるもんだな。このデッキは結構クセが強いが、何とかやっていけそうだ」

 

「エイジ君はこの後どうするの? 私で良ければ、安全なところまで案内するよ?」

 

「それはとても助かる。少しの間よろしくな、ととか」

 

「よろしくね、エイジ君!」

 

 俺が差し出した手をととかが取り握手をする。

 

 そうして、俺はととかに連れられ、彼女の言う安全な場所へと向かうのであった。




 ブランク長すぎて1話書ききるのにめちゃくちゃ時間がかかりました……。次からは決闘の内容をもっと省略してサクサク進められるようにしたいですね……。問題は話に出てくるデッキのほとんどが存在しないデッキというところなんですけど……。

 前書きにも書いた通り、今回のお話はコラボマスターズの設定に触発されて滅茶苦茶オリカを使ったデッキを造ってしまった事が発端になります。私の超解釈による「そうはならんやろ……」なデッキを、気軽に楽しんでいただけると嬉しいです。

 ※ここに主人公やヒロインのキャラやデッキについて書いておりましたが、色々と読みづらくなってしまったのでお蔵入りになりました。

 それでは今回はここまで。次回は早く書ききれるといいなぁ……。
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