あっという間に3日が経ちベルは言われた時間に店を訪ねる
「すいません。頼んでいた物を取りに来たんですけど」
「あ、はい。すぐにお持ちしますね」
そう言って店員が奥に引っ込むとすぐに戻りラッピングされた箱を持って戻ってくる
「お待たせしました~此方でお間違い無いですか?」
「はい、大丈夫です」
箱を持ち店を出ると真っ直ぐに隠れ家に帰りラッピングを破り箱を開ける
「今更感は拭えないけど素顔とフードだけよりマシだよね」
その夜
住民が寝静まる時間帯、本来なら冒険者達も休んでいる時間、とある冒険者の2人組が松明を持ち街を徘徊していた
「兄貴~やっぱり帰りましょうよ。
「馬鹿野郎!!、2億ヴァリスだぞ⁉人を喰うイカれた小僧1人倒すだけでモンスター何万匹分の価値になると思ってんだ!!大体ギルドも周りも大袈裟なんだよ」
「で、でも。あの【ロキ・ファミリア】の主力陣が苦戦したって話ですし、今まで挑んだ冒険者も皆死んじまったって…………」
「んなもんそいつらが間抜けだっただけだろ、俺様はちゃ~んと対策してるから大丈夫だよ」
男がそう言い豪快に笑うと子分と思われる男は訝しげな表情を浮かべながら先に進むが1人として出会わない
「で、出ませんね」
「クソ!!折角酒を抜いて来たってのに。こんなことなら酒場で飲んでるんだったぜ、おい!!今日はもう引き上げ…………」
そう言い子分の男の方を振り向いた時、そこには誰もおらずメラメラと炎を揺らす松明が落ちているだけだった
「ああ?おい!!何処行った⁉」
松明を広い周囲を照らすが子分の姿は見当たらずポタリと何かが頬に落ち手で拭い松明の明かりで見る
「………………………………血?」
バッと上を見ればレストランの看板にぶら下げる子分の姿とその隣で肉を貪る怪物の姿があった
「て、テメェ!!」
松明を更に掲げその顔を見ると顔の上半分を黒い兎のマスクで隠しその眼穴から黒くなった白目と赤い瞳が顔を覗かせていた
「テメェが【喰種】だな、ふざけた仮面付けやがって!!ここで俺がぶっ殺して……」
その先の言葉は残念ながら続けることは出来ず2人はベルの空腹を満たす餌となった
「………………………………♪」
ガラス越しに映った自身の姿を見ながら鼻唄を歌いベルはその場を離れた
何時も通りの朝を迎えたオラリオとそこに住む人々、ただ何時も通りでありそうじゃない事が一つ
「【喰種】によるものと思われる殺人事件が今日も起こっている。これ以上は街を守るギルドとして感化できない事態だ。よって【ロキ・ファミリア】及び【フレイヤ・ファミリア】に
ギルド長ノイマンはそう言うと直ぐに職員達は動き始めた
と言うことでベル君のマスクは鼻から上を覆う黒い兎です。
因みに黒い兎には【世の中がより良くなる】と言う意味があるんだって。とんだ皮肉だぜ♪