ウマ娘を抱きしめたり抱きしめられたりする話   作:最後までHEATたっぷり

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トレウマさせるほど強くは押していない・・
相手の理性を一瞬崩してやるだけで・・


抱き枕【メジロブライト】

「結構、手触りがいいんだね」

「嬉しいですわ~」

 

メーカーから送られてきたメジロブライトの応援タオルの量産試作品を確認がてら手に取りながら呟く。

片面にブライトの姿とキャッチコピーが刷られたそのタオルは、さらさらとした印刷面の感触と、裏側の起毛した面のふかふかとした感触が心地よかった。

隣に座っているブライトも気にいったのか、ふぉさふぉさとタオルを手で弄んでいた。

 

片手で今座っているソファの生地を触ってみる。そこは流石のトレセン学園、最高級でないにしろ、とても触り心地のいいものを使っている。

しかし今ばかりはもう片手にあるタオルのほうがずっと魅力的に思えた。

 

「こういう素材でタオルケットとか作ったらいいんだろうな……」

「そういえば、以前仮眠していらしたのをお見かけしたとき、タオルケットをぎゅ~と抱きしめていらっしゃいました~」

「うっ……恥ずかしいところ見せちゃったかな」

「ですから、抱き枕などいかがでしょう~?しっかり抱きしめられるものがあれば安心しますわ~」

 

とんでもない姿を見せてしまっていたらしい。それにしても抱き枕、ブライトが言うならまあそうなのだろう。少し試してみようか。

思考がいくらか抱き枕の事に逸れる。

ふと、ブライトが微笑みながら両手を広げてこちらを向いているのに気付いた。

 

「さあ、トレーナーさま。どうぞこちらへ~」

「……いや、ブライトそれは」

「さあ、さあ~、どうぞこちらへ~」

 

まさか自分が抱き枕のつもりか。いや魅力的だがいろいろとマズいだろう。

それににじり寄って追い詰めてくる抱き枕ってなんだ。甘い香りと共に近づいてくるのはやめてくれ。

 

「ぎゅ~、ですわ~」

 

狭いソファの上、逃げ場もなく遂には捕まってしまった。これじゃあどっちが抱き枕か分かったものじゃない。

 

「トレーナーさま、ぎゅ~と抱きしめてくださいまし~。抱き枕でございますから~」

「ブライト……だからそれは……」

「…………」

「…………わかったよ、これでいい?」

 

こうなったらブライトはひたすらに強い。根負けして抱きしめ返す。

甘い香り、体温がずっと強く感じられる。さらさらとした制服の手触り、しなやかに鍛えられた体の細くもしっかりとした、それでいて不思議にふかふかとした感触が触覚から心を暖かく焼いていく。

これを抱き枕と言ってしまうのは随分なレギュレーション違反な気がするが、どこまでも堕ちていってしまいそうな魅惑的な安心感がある。

心地いい、あまりにも心地いいが、これはいけない。

 

精神を急速にブライトに染められそうになるのを振り切ろうとした時、いつの間にか彼女が背中をポンポンと優しく叩いていたのに気付いた。

ブライトはただ微笑み、何も言わない。

心の中で踏みとどまろうとしていたものが、のんびりと叩くリズムと共にバラバラと崩れ落ちていく。潮が引いていくように身体から力が抜け、少しずつ彼女にもたれかかる。

ブライトに何か言わなきゃ。なにを言おうとしてたんだっけ……。

そのうち頭をゆったりと撫でられ、釣られて瞼が一気に重くなっていく。

ずぶずぶと深く沈み、もう戻らない。

 

「……根を詰められておいででしたから、お休みになられる事も必要ですわ」

 

ブライトが何事か呟いた事すらもうよく分らなかった。

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