制服創造の厨二系堕天王子IF〜堕ちた彼岸の花と黒き狗神〜凍結中 作:戦魔王ゼロ
地上に逃亡した神器使い達を捕らえた魁人とエルシア。次の任務先は、冥界にある悪魔側が支配する所、政治的にもあまり大胆に行動ができない。
そんな中、魁人が考えた策はーーー
地上に逃亡した神器使いの兄妹を捕らえた魁人とエルシアは逃亡した最後の1人が逃走したと思われる冥界ーーー悪魔領のとある場所に向かっていた。
悪魔側のある者の協力で、他の悪魔たちに潜入を悟られないように表向きは、行商人達が率いるキャラバンに同行、行商人の護衛としてーーーその逃亡者がいるとされる場所に、荷物運搬用の馬車に乗り込んで向かっていた。
「ーーー逃亡した最後の1人は、冥界の悪魔領の1つで、表向きは、人間界や他の神話世界で取引されている商品を扱っている市場として有名だが、裏では、違法性の高い魔導具は勿論のこと、奴隷といった人権を無視した非合法な商品を扱う市場ーーーいわゆる
人間界では、今は珍しい馬車に揺られながら、魁人はエルシアに、今から向かう場所の説明をしていた。
「奴隷としてって、どういう事ですか?」
魁人の説明にエルシアは疑問符を浮かべる。
命からがら、
そんなエルシアに、魁人は苦笑しながら口を開くーーー
「エルシアの疑問は最もだ。普通なら先ほどの兄妹のように、自分の意の儘に力を振るって、楽をしたいと考えるーーーだからこそさーーー悪魔には、人間を含めた他種族を悪魔に転生させる特殊なアイテム、
「ーーー
「悪魔は貴族制が今でも残る支配階級が絶大な力を持つ種族だーーー下級の悪魔は勿論のこと、他種族でも平民として生活していた者が、有力な悪魔の眷属となったらーーーどうなると思う?」
「そうかーーー人間界で言うところの大企業の幹部入りを前提とした就職に近いように、成功すれば、今までの一般的な庶民の生活ではなく、活躍次第では文字通りーーー貴族が送ってきたような優雅な生活が約束されるーーーつまり、悪魔が取引する奴隷というのはーーー」
「自身の眷属候補ーーー強力な力を持つ種族や俺達で言えば
そう言って、魁人はーーー馬車の外に視線を向ける
「表向きには、奴隷取引は悪魔政府でも違法として禁止している。勿論、無理矢理、転生させるのも御法度ーーーだが、古い思想を持つ悪魔達が大半の現政府の内部は勿論のこと、四大魔王達にバレなければーーー問題ないとして、無視されているのが実情だ」
「悪魔もそうですけどーーー人間界にも同じ思想を持つ者達が居ますよね?」
「まぁなーーー権力と金、それが絡めば、どんな真っ当な生き方をしても、だんだん醜悪に歪んでいくーーー俺みたいになーーー」
そう自嘲し、再び、視線をエルシアに向けるーーー
「とりあえず、都市に着くまでにどう逃亡者と接触していくかーーー考える。しばらくは、この馬車の旅を楽しんでくれーーー」
そう言って、魁人は眼を閉じて寝息を立て始めた。
どうやら、睡眠を取るようだったのでーーーエルシアも、魁人にならって、疲れを取るために寝ることにした。
「ーーーエルシア、起きろ!」
眠ってから、2時間が経過しようとしていた。突如、魁人の緊迫したような声が聞こえた。
急いで、意識を覚醒させたエルシアは、声のした方向に眼を向ける。
「ーーー魁人さん、非常事態ですか?」
「嗚呼。図られたーーー最初から、俺たちは罠に嵌められていたようだーーー」
魁人が悔しそうな声を上げながら、今の状況を説明しようとするーーー
その時ーーー
『さっさと、出てこい!!
乗っている馬車の外から男の声が聞こえてくる。
「俺たちが追っている逃亡者だーーー状況から見るに、このキャラバンはーーー最初から俺たちを捕らえる為に用意されていた所かーーー」
「ちなみに、ここは?」
「周りが黒い森林地帯だなーーーそして、この馬車の外にはーーー」
そう言って、魁人が馬車の中から外の様子を見る。
自身が乗っていた馬車の周りには、屈強な男の悪魔達が取り囲んでいる。
その中に、黒い装束に身を包んだ今回の標的である逃亡者と、このキャラバンの代表とも言える感服の良い男の商人がイヤらしい笑みを浮かべて、待ち構えていた。
「ーーーどうしますか?」
「一旦、外に出よう。ーーー武器は、どうやら術式によって取り出せないみたいだーーーとりあえず、両手を挙げた状態で出るーーー」
「分かりましたーーー」
エルシアは魁人の判断に従い、2人は両手を挙げた状態で馬車から外に出る。
「ふふふーーー聞き分けが良い子は好きですよ。お前たち、抑えなさない」
男の商人が命じるとーーー男性たちは魁人達が抵抗できないように複数人掛かりで魁人、エルシアの動き抑えつける。
乱暴に押さえつけられたので、両名はその痛みで悶えているとーーー
「
「えぇ、よろしくお願いしますーーー旦那ーーー」
そう言って、逃亡者の男が2つの首輪を取り出すーーー
それを見た魁人はーーー
「お、お前ーーーそのアイテムは!!?」
「さすがに知ってたかーーーサタナエルが開発に関わったとされる特殊な
そう言って、
「クククーーーさあ、本当の
そう言って、魁人、エルシアの首に取り付けるーーーその瞬間、2人の身体は禍々しい光に包まれて、光が収まるとーーー
「くっ、この格好ーーー」
「力がでないーーー」
薄灰色の上下に分かれた奴隷服に首輪、そして、四肢にそれぞれ枷が着けられ、足の枷に関しては、鎖に加えて、その先にはとても重そうな鉄球が着けられている。
そして、商人は何処からムチを取り出すと、2人に向けてーーー
「さぁ、さっさと馬車に乗り給え!!」
ムチで2人の身体を痛めつけ始めるのだった。ムチで身体の至る所を叩かれた2人は、痛みを我慢しながら、馬車に乗り込んでいく。
「どうやら、首輪を着けられた相手は装着者の命令に絶対服従する力は本物みたいだなーーー」
「そのようですねーーー高く付きましたが、今後は意図も簡単に奴隷達を造ることができますねーーーさぁ、今回の会場に向かいましょうーーー」
そしてーーー奴隷にされた魁人とエルシアは、そのまま乗っていた馬車とは、別の他の奴隷たちが乗っている馬車に乗せられるとーーー
「さぁーーー急ぎなさい!!」
商人は、その馬車の御者に命じてーーー御者は奴隷達を乗せた馬車を発進させたのだった。
勢いよく発進した馬車は、魁人達が乗っていた馬車に比べて粗悪の為か、振動が凄くーーー魁人やエルシア達を含めた奴隷達が、振動によって揉みくちゃ状態となっていた。
『ーーーすまない、エルシアーーー』
『魁人さんーーーとりあえず、状況を整理しましょう。僕たち以外にも奴隷が居ますよねーーー奴隷によって、格好が違うのは何ででしょうか?』
小声で、自分の不甲斐なさで罠にはまったことを責めだす魁人。そんな魁人を落ち着かせたあと、エルシアは状況を整理するために、周りにいる奴隷達について質問を開始した。
薄灰色の奴隷服を着た魁人とエルシア、それ以外には全身が黒い装束の奴隷服、さっきの逃亡者と同じ格好した奴隷、ボロ切れに近い、茶、ベージュ、もしくは麻袋のような色合いの奴隷服、そして、白の奴隷服を着た男女が中で自分たちと同様に揉みくちゃにされていた。
『おそらく、扱う奴隷によって色分けしている。黒が主に戦闘に特化した眷属候補として扱う為の奴隷、よく見せる為に、他の奴隷服と違って、それなりに整えられている。そして、俺たちが着ている薄灰色の奴隷服を着た奴隷達は、おそらく曰く付きの奴隷ということ、非合法で手に入れた奴隷として買って、もし捕まっても責任は取らない等、買うリスクが大きい奴隷として示すためだろう』
『文字通りグレーゾーンという意味の奴隷ですかーーーあと、二通りの色は?』
『ボロ切れのような奴隷服を着た奴隷は、低予算で売るための奴隷だろうなーーー借金等の口減らしで売られたものが、当てはまるーーーそして、白は悪魔にとってはーーー色々な意味で忌むべき色という意味で犯罪を犯した事で奴隷堕ちした者達が着せさせられる奴隷服だったと記憶しているーーー』
『ーーー色々と事情があるんですね。あっ、振動が止まった?』
魁人達が少し会話をしている間に、馬車が止まった。その瞬間ーーー
『奴隷達共!!さっさと降りろ!!』
そう言って、御者の怒号が飛ぶーーー馬車の出口に近い、白い奴隷服を着た犯罪奴隷達が、商人の護衛とも呼べる屈強な男性達に無理矢理、四肢に着けられた鎖を引っ張られて降ろされていく。
その次にボロ切れの奴隷服を着た借金奴隷、魁人、エルシア、そして、同じような薄灰色の奴隷服を着た奴隷、そして、最後に黒の奴隷服が降ろされていきーー
『さっさと、会場まで歩け!!』
ムチで奴隷達を叩き、強制的に
奴隷達は、目が死んだような表情で逆らわず、商人の言う通りに、牢屋に入りーーーそして、最後、逃亡者の男だけがイヤらしい笑みを浮べながら入りーーー牢屋の鍵が閉じられる。
そしてーーーしばらくすると、
様々な非合法な商品を競売して売り出していく。
違法なマジックアイテムは勿論のこと、曰く付きの武器ーーーそして、それが終わるとーーー
『では、次に皆様、お待ちかねの奴隷オークションを開始しますーーー今回は、弊社が自身を、持って売り出せる粒揃いの者達を揃えましたぞ!!』
司会進行を務める魁人達を奴隷にした商人ーーー
その言葉と共に
牢屋が開くと、犯罪奴隷達が連れ出され、その次に借金奴隷、そして、何故か目玉の筈の戦闘奴隷達が先に連れ出されていた。
「どうやら、俺たちが目玉らしいなーーー」
「ですねーーー」
薄灰色の奴隷服の者達だけが取り残されていたのを見ると、今回の目玉商品とやらが自分たちであることを察した魁人。エルシアも同意したあとーーー
牢屋が開き、護衛達が魁人達を繋ぐ鎖を無理矢理、引っ張り出しーーー
そしてーーー
『さぁ、今回の目玉商品ですーーーこの舞台に立っている少女は、かの
そう言って、商人は、魁人を無理矢理会場の中心に立たせたあと、紹介をしたあと、そのまま商品として魁人を競売にかけた。
一億からスタートしたこの競売は、アザゼルというビッグネーム故に、直ぐ様、高騰していきーーー
そしてーーー
『53兆ドルで92番のお客様、落札!!』
53兆ドルという現実離れした金額で、魁人が落札された。
落札した者は、意気揚々とイヤらしい笑みを浮かべて、落札した魁人に向けて歩みを進める。
「ふふふーーー我々、悪魔の宿敵である堕天使総督の子飼いの戦士ーーー我々好みの強調して、総督を殺すための兵士にしてやろう!!」
クズそのものの発言をした悪魔の貴族らしい落札者は拘束されている魁人に、無理矢理連れて行こうと、繋いでいる鎖に触れようとするーーー
その時だった。
「ふぅーーーこんなもんかーーーつまらないーーー」
突如、魁人が言葉を発した。
よく響き渡る声で発した為か、辺り一体が静寂に包まれるーーー
それを破るように、魁人はーーー
「十分、楽しんだからーーー暴れていいぞ、伽羅ーーー」
『ふふふ、りょう〜かい☆
突然、この場に居ない筈の者の声がした。
声の主の名はーーー伽羅。魁人、エルシアと同じ、
鎖で繋がれた魁人の側にいきなり転移してきた。
茶色、木を彷彿とさせるジャンパースカート型の学生服みたいなゆったりとした格好をしており、誰もが絶句してしまうほどの美貌で、
それを、確認した伽羅は魁人を無理矢理、連れ去ろうとした貴族悪魔をーーー
「汚らわしい手でカイくんに触るなーーー××野郎ーーー」
物凄い罵倒をしながら、持っていた柳葉のような鋭い形をしたナイフで、首を刎ねた。
その瞬間、会場が眩い光に包まれるのだった。
光から眼を隠すように手を覆うエルシア。やがて、光が収まったことに気が付いたエルシアは、覆っていた手をどける。
するとーーー自分たちがいた
「よ、お疲れ様!悪くなったなーーー一緒に奴隷堕ちみたいな真似をさせてーーー」
「まぁ、潜入って形で受け入れましたけど、魁人さんーーー途中で、テンション爆上げでしたねーーードン引きしましたよ」
「悪い悪いーーー俺の癖に直刺さりでね。どんな辱めを受けるかーーー少しワクワクしていた」
「相変わらず、カイくんーーードMも良いところね。私たちじゃなきゃドン引きも良いところだよーーー」
そう言って、世間話をするかのように、魁人に語り掛ける伽羅。なおーーー
「いつの間に、奴隷服から、伽羅さん達が着ている制服に?」
「伽羅が、この制服ーーー
そう言って、伽羅が纏う制服ーーーそして、魁人、エルシアは勿論のこと、
奴隷として捕まっていた魁人は、まさに絶望したような形で苦悶の表情となっていた。
周りには、そう見えていた筈だーーーそう、全て演技だったのだ。
既にさる協力者の手で逃亡者が
「
「そもそも、私たちが普段つけている
「厳密には違うが、データは参考にしているーーー」
そう言って、魁人は教室内にいる者達を見てーーー
「さぁ、諸君ーーー今度は
微笑みかけながら、黒い発言をするのだった。
今回は、ここまでーーー次回、文字通りに悪魔と、そして、魁人を嵌めた(本人は嵌めたつもりが、逆手に取られている)逃亡者に逆襲します。
お楽しみに!