遊戯王OS   作:ペント

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第15話「高みを目指す者達」

日向に示された方角へ進むにつれ、森の気配は次第に静まり返っていった。夕暮れの赤はすでに薄れ、木々の隙間から光が差し込んでいる。

 

そのとき――健斗の視線の先に、一人の受験生の姿があった。背を向けて立つその男は、すらりとした体躯に、月光を思わせるプラチナブロンドの髪を揺らしている。

 

無駄のない姿勢。周囲を警戒している様子もなく、ただそこにいるだけで、場の空気が引き締まる。

 

「あいつは……」

健斗は一目で悟った。間違いない。あの姿、話で聞いていた特徴。

――アレン・クロフォード。

 

(チーム・タイダルで、このサバイバルの最有力候補、だったよな)

 

望んでいたチーム・ブラスターではなかったが、猛者とのデュエルできる状況に健斗の胸は熱くなっていた。

 

健斗は一歩踏み出し、はっきりと声をかけた。

「よう。あんた、アレン・クロフォードだろ? 俺は大源寺健斗、俺とデュエルしようぜ」

 

健斗の言葉に、アレンは一瞬だけ視線を細めた。驚いた様子はあったが、大きく表情を変えることはない。

「ん?……俺に、デュエルを挑むのか?」

 

低く落ち着いた声だった。その反応に、健斗は首を傾げる。

「あれ? もしかして、俺変なこと言ったか?」

 

「いや」

アレンは短く答え、わずかに口元を緩める。

「このサバイバルで、向こうから勝負を挑まれたのは初めてでな。少し意外だっただけだ」

 

(へぇ、やっぱ他の連中はみんな警戒してるってことか……)

 

アレンは健斗を一瞥(いちべつ)し、ゆっくりと息を吐いた。

「いいだろう。挑まれた以上、無視はしない。――俺でよければ、相手になろう」

 

二人は足元が安定した場所に移動し、デュエルディスクを構える。

 

「モダン・レギュレーション、Activate!」

「レギュレーションカード、モダン・レギュレーション発動!」

 

「……デュエル承認……デュエル承認……」

「デュエルタイプ、スタンダード・ゲームモード。READY」

 

「デュエル!」

 

アレン・クロフォード【C級】

チーム・タイダル

LP : 4000

 

VS

大源寺健斗【C級】

チーム・レドックス

LP : 4000

 

 

【ターン1】――アレンのターン

→[ドローフェイズ]

「俺のターン」

アレン 手札:5→6

 

→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]

「俺は《サイバー・ラーバァ》を召喚」

小さな蛇型の機械族モンスターが現れる。

 

サイバー・ラーバァ

光属性 レベル1 ATK/400 DEF/600

【機械族/効果】

①:このカードが攻撃対象に選択された場合に発動する。このターン、自分が受ける全ての戦闘ダメージは0になる。

②:このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた時に発動できる。デッキから「サイバー・ラーバァ」1体を特殊召喚する。

 

「そしてカードを1枚セット」

 

→[エンドフェイズ]

「ターンエンド」

 

アレン LP:4000、手札:4

①サイバー・ラーバァ(ATK:400)

 
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健斗 LP:4000、手札:5

 

【ターン2】――健斗のターン

→[ドローフェイズ]

「俺のターン」

健斗 手札:5→6

 

→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]

健斗は自分の手札を見て戦術を考える。

(下級モンスターは3体か……本来なら《切り込み隊長》を出してモンスターを展開したい。だが、あの《サイバー・ラーバァ》は戦闘ダメージを受けず、破壊されれば同名を呼び出す厄介な効果持ち……。真正面から突っ込むは得策じゃないな)

「俺は魔法カード《増援》を発動。デッキから《クィーンズ・ナイト》を手札に加え、そのまま召喚するぜ」

 

増援

通常魔法

①:デッキからレベル4以下の戦士族モンスター1体を手札に加える。

 

クィーンズ・ナイト

光属性 レベル4 ATK/1500 DEF/1600

【戦士族/通常】

しなやかな動きで敵を翻弄し、相手のスキを突いて素早い攻撃を繰り出す。

 

「さらにカードを1枚伏せる」

 

→[エンドフェイズ]

「俺はこれでターンエンドだ」

 

アレン LP:4000、手札:4

②サイバー・ラーバァ(ATK:400)

 
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①クィーンズ・ナイト(ATK:1500)

健斗 LP:4000、手札:4

 

【ターン3】――アレンのターン

→[ドローフェイズ]

「俺のターン」

アレン 手札:4→5

 

→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]

「……バトルは仕掛けてこないか。慎重だな。ならば、こちらから行かせてもらう。俺は《サイバー・ラーバァ》をリリースして《サイバー・オーガ》をアドバンス召喚」

金属音を響かせながら、大型の鋼鉄の魔人がアレンのフィールドに降り立つ。

 

サイバー・オーガ

地属性 レベル5 ATK/1900 DEF/1200

【機械族/効果】

①:このカードを手札から墓地に捨てて発動できる。自分フィールド上に存在する「サイバー・オーガ」1体が行う戦闘を1度だけ無効にし、さらに次の戦闘終了時まで攻撃力が2000アップする。この効果は相手ターンでも発動する事ができる。

(※テキストエラッタ)

 

→[バトルフェイズ]

「《サイバー・オーガ》で《クィーンズ・ナイト》を攻撃」

サイバー・オーガ ATK:1900 VS ATK:1500 クィーンズ・ナイト

「くっ」

健斗 LP:4000→3600

クィーンズ・ナイト→戦闘破壊

 

→[メインフェイズ2]→[エンドフェイズ]

「ターンエンド」

 

アレン LP:4000、手札:4

①サイバー・オーガ(ATK:1900)

 
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健斗 LP:3600、手札:4

 

【ターン4】――健斗のターン

→[ドローフェイズ]

「俺のターン」

健斗 手札:4→5

 

→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]

「へへっ、そう来なくっちゃな。上級モンスター相手ならこっちもバトルしがいがあるぜ。罠カード発動、《強化蘇生》。墓地の《クィーンズ・ナイト》を攻撃表示で特殊召喚だ! そして《強化蘇生》の効果で《クィーンズ・ナイト》のレベルと攻撃力がアップだ」

クィーンズ・ナイト レベル:4→5 ATK:1500→1600

 

強化蘇生

永続罠

①:自分の墓地のレベル4以下のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、そのモンスターのレベルは1つ上がり、攻撃力・守備力は100アップする。そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。

 

「さらに《キングス・ナイト》を召喚。《キングス・ナイト》の効果発動、デッキから《ジャックス・ナイト》を特殊召喚」

健斗のフィールドに3体の絵札の戦士が並び立つ。

 

キングス・ナイト

光属性 レベル4 ATK/1600 DEF/1400

【戦士族/効果】

①:自分フィールドに「クィーンズ・ナイト」が存在し、このカードが召喚に成功した時に発動できる。デッキから「ジャックス・ナイト」1体を特殊召喚する。

 

ジャックス・ナイト

光属性 レベル5 ATK/1900 DEF/1000

【戦士族/通常】

あらゆる剣術に精通した戦士。とても正義感が強く、弱き者を守るために闘っている。

 

→[バトルフェイズ]

「行くぜ!《ジャックス・ナイト》で《サイバー・オーガ》を攻撃」

ジャックス・ナイト ATK:1900 VS ATK:1900 サイバー・オーガ

ジャックス・ナイト→戦闘破壊

サイバー・オーガ→戦闘破壊

 

「続けて、《クィーンズ・ナイト》で直接攻撃(ダイレクトアタック)!」

 

「そうは行かない! 速攻魔法《フォトン・リード》。この効果により手札からレベル4以下の光属性モンスターを特殊召喚できる。俺は《サイバー・ヴァリー》を特殊召喚」

健斗の直接攻撃に対しアレンは速攻魔法で小型の機械族モンスターを特殊召喚した。

 

フォトン・リード

速攻魔法

①:手札からレベル4以下の光属性モンスター1体を表側攻撃表示で特殊召喚する。

 

サイバー・ヴァリー

光属性 レベル1 ATK/0 DEF/0

【機械族/効果】

①:以下の効果から1つを選択して発動できる。

●このカードが攻撃対象に選択された時、このカードを除外して発動できる。自分はデッキから1枚ドローし、その後バトルフェイズを終了する。

●自分フィールドの表側表示モンスター1体とこのカードを対象として発動できる。その自分の表側表示モンスターとこのカードを除外し、その後自分はデッキから2枚ドローする。

●自分の墓地のカード1枚を対象として発動できる。フィールドのこのカードと手札1枚を除外し、その後対象のカードをデッキの一番上に戻す。

 

(今度は攻撃を無効にするモンスターか。だが残せば、また上級モンスターの召喚に利用されてしまう……)

「ならば《クィーンズ・ナイト》で《サイバー・ヴァリー》に攻撃!」

 

「《サイバー・ヴァリー》の効果発動。このカードが攻撃対象になった時、このカードを除外することで、カードを1枚ドローし、バトルフェイズを終了させる」

アレン 手札:3→4

 

 

→[メインフェイズ2]

(さすがは噂に聞く実力だ。一筋縄ではいかないな……)

 

「俺はカードを1枚伏せて」

 

→[エンドフェイズ]

「ターンエンドだ」

 

アレン LP:4000、手札:4、除外:1

 
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①クィーンズ・ナイト(ATK:1600)、②キングス・ナイト(ATK:1600)、③強化蘇生

健斗 LP:3600、手札:3

 

 

【ターン5】――アレンのターン

→[ドローフェイズ]

「俺のターン」

アレン 手札:4→5

 

→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]

「俺は《サイバー・ドラゴン》を特殊召喚」

今度は大型の蛇型の機械族モンスターが降り立った。

 

サイバー・ドラゴン

光属性 レベル5 ATK/2100 DEF/1600

【機械族/効果】

①:相手フィールドにのみモンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。

 

「《サイバー・ドラゴン》は相手フィールドにのみモンスターが存在する場合、手札から特殊召喚できる。さらに《サイバー・ドラゴン・ツヴァイ》を召喚」

《サイバー・ドラゴン》によく似た、細身の機体が現れる。

 

サイバー・ドラゴン・ツヴァイ

光属性 レベル4 ATK/1500 DEF/1000

【機械族/効果】

①:このカードのカード名は、墓地に存在する限り「サイバー・ドラゴン」として扱う。

②:1ターンに1度、手札の魔法カード1枚を相手に見せて発動できる。このカードのカード名はエンドフェイズまで「サイバー・ドラゴン」として扱う。

③:このカードが相手モンスターに攻撃するダメージステップの間、このカードの攻撃力は300アップする。

 

→[バトルフェイズ]

「《サイバー・ドラゴン》で《キングス・ナイト》を攻撃」

 

「そう簡単にやらせはしないぜ。罠発動、《強制終了》。《強化蘇生》を墓地へ送り、バトルフェイズを終了させる」

クィーンズ・ナイト レベル:5→4 ATK:1600→1500

 

強制終了

永続罠

①:自分・相手バトルフェイズに、自分フィールド上の他のカード1枚を墓地へ送って発動できる。このターンのバトルフェイズを終了する。

(※テキストエラッタ)

 

→[メインフェイズ2]

「《強化蘇生》が永続罠であることを利用し、モンスターを守ったか」

健斗のプレイングに感心したのか、アレンは不敵な笑みを浮かべた。

 

「俺はカードを2枚セットし」

 

→[エンドフェイズ]

「ターンを終了する」

 

アレン LP:4000、手札:1、除外:1

④サイバー・ドラゴン・ツヴァイ(ATK:1500)、⑤サイバー・ドラゴン(ATK:2100)

 
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①クィーンズ・ナイト(ATK:1500)、②キングス・ナイト(ATK:1600)、③強制終了

健斗 LP:3600、手札:3

 

 

【ターン6】――健斗のターン

→[ドローフェイズ]

「俺のターン、ドロー」

健斗 手札:3→4

 

→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]

「ああ。モンスターを守ったのには理由(わけ)があるってことよ。俺は《クィーンズ・ナイト》、《キングス・ナイト》をリリースして、こいつをアドバンス召喚だ。来い、《ゴッドオーガス》!」

健斗のフィールドに鋼鉄に身を包んだ強靭な戦士が召喚される。

 

ゴッドオーガス

地属性 レベル7 ATK/2500 DEF/2450

【戦士族/効果】

①:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。サイコロを3回振る。このカードの攻撃力・守備力は相手ターン終了時まで、出た目の合計×100アップする。その後、出た目の2つが同じ場合、その同じ目によって以下の効果を適用する。出た目の全てが同じ場合、以下の効果を全て適用する。

●1・2:このカードは相手ターン終了時まで戦闘・効果では破壊されない。

●3・4:自分はデッキから2枚ドローする。

●5・6:このターン、このカードは直接攻撃できる。

 

 

「《ゴッドオーガス》の効果発動、サイコロを三つ振り、出た目の合計×100の数値分攻撃力アップする。同じ目が出た場合は、さらに追加効果も得られるぜ」

 

ダイス▶︎1、3、6

 

「同じ目は出なかったが、攻撃力1000アップだ」

ゴッドオーガス ATK:2500→3500

 

→[バトルフェイズ]

「これでダメージを稼がせてもらうぜ。《ゴッドオーガス》で《サイバー・ドラゴン・ツヴァイ》を攻撃!」

 

<ダメージ計算時>

「罠発動、《パワー・ウォール》。相手モンスターの攻撃によって自分が戦闘ダメージを受ける時、受けるダメージ500につき1枚、デッキのカードを墓地に送り、戦闘ダメージを0にする。俺は4枚のカードを墓地に送る」

「何⁉︎」

サイバー・ドラゴン・ドライ→墓地

サイバー・リペア・プラント→墓地

サイバー・ドラゴン・コア→墓地

サイバー・ラーバァ→墓地

ゴッドオーガス ATK:3500 VS ATK:1500 サイバー・ドラゴン・ツヴァイ

サイバー・ドラゴン・ツヴァイ→戦闘破壊

 

パワー・ウォール

通常罠

①:相手モンスターの攻撃によって自分が戦闘ダメージを受けるダメージ計算時に発動できる。その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージが0になるように、受けるダメージの代わりに500ダメージにつき1枚、自分のデッキの上からカードを墓地へ送る。

 

(くっ、まるで難攻不落の要塞だな……)

健斗は拳を握る指に力がこもる。

 

→[メインフェイズ2]→[エンドフェイズ]

「俺は、これでターンエンドだ」

 

アレン LP:4000、手札:1、除外:1

③サイバー・ドラゴン(ATK:2100)

 
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①ゴッドオーガスATK:3500)、②強制終了

健斗 LP:3600、手札:3

 

 

【ターン7】――アレンのターン

→[ドローフェイズ]

「俺のターン」

アレン 手札:1→2

 

→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]

「罠カード《竜嵐還帰》。除外状態の《サイバー・ヴァリー》を特殊召喚。さらに魔法カード《機械複製術》を《サイバー・ヴァリー》を対象に発動。デッキから2体の《サイバー・ヴァリー》を特殊召喚!」

 

竜嵐還帰

通常罠

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

①:除外されている自分または相手のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに持ち主の手札に戻る。

 

機械複製術

通常魔法

①:自分フィールドの攻撃力500以下の機械族モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの同名モンスターを2体までデッキから特殊召喚する。

 

「そして《サイバー・ヴァリー》の効果発動、このカードともう1体の《サイバー・ヴァリー》を除外し、デッキから2枚ドロー」

アレン 手札:1→3

 

「《サイバー・ヴァリー》の効果を再び発動、このカードと《サイバー・ドラゴン》を除外し、デッキから2枚ドロー」

アレン 手札:3→5

 

 

アレンの鮮やかなドローコンボを見て健斗は興奮気味に言葉を発する。

「手札が5枚か。俺の《ゴッドオーガス》を倒すカードは揃ったのか?」

 

健斗の言葉に、アレンはすぐには答えなかった。そして、デュエルディスクを下ろし、低く落ち着いた声で問いかける。

「大源寺と言ったな。一つ聞くが……お前はなぜこの試験を選んだ?」

 

「俺は強いヤツとデュエルしてみたくてな」

健斗は素直な心で答えた。そして続ける。

「俺には、目指しているものがある。デュエルキングだ。今は世界大会が無くなってしまったが、いつか復活すると俺は信じてる。そこで頂点を目指すために、少しでも強いヤツとデュエルして、己を鍛え上げて行きたい。そんなところだ」

 

「そういうことか。今までここでデュエルしてきた受験生と違い、お前からは強い闘志を感じていたが、その理由が分かった」

 

「へへっ、そうか。褒め言葉として受け取っておくぜ。で、そういうアンタはどうなんだ?」

 

「そうだな。俺もデュエリストとして高みを目指すために強者と戦いたいという想いは同じだ。自分の実力を測るにもヴァルシアの実力者が集まるこの試験が最適だ。だがその理由は異なる。俺は純粋に強さを求めている」

 

「純粋な強さ?」

 

「ああ。デュエルのコンバットモードを知っているか?」

アレンの声色が、わずかに低くなる。

 

「コンバットモード……ああ、知ってるぜ。確か……デュエルフォースが使うデュエルモードだろ?」

 

「そうだ。俺たちが今行ってるのはゲームモード。単純にデュエルの勝敗を決定するだけのものだ。だがコンバットモードは違う。勝者が敗者の処遇を決定できる。デュエルフォースがこの世界で力を持った所以だ」

 

「それも聞いたことはある。だけど、それとアンタが強さを求めることと関係あるのか?」

 

「確かにコンバットモードはデュエルフォースに限った話だ。処遇内容も各デュエルフォースによって一律に決まっている。だがもしこの先、デュエリスト個人がコンバットモードが使えるようになり、処遇を個人が決定できる世界が来たとしたら……」

 

健斗は思わず息を呑む

「……いや、だが……そんなことって」

 

「人魔大戦、スピリットバースト事件――真相が未解明な世界的な事件、そして未だ世界では紛争が絶えず起きている。この世界がさらに混沌としていけば、強き者こそが力を持つ世界になる」

 

(スピリットバースト事件――遊幾が両親を失った事件……ニュースで見た記憶は残ってるが、確か謎はまだ解明されてないんだったな)

健斗は子供の頃の淡い記憶を呼び起こしていた。

 

「まあ、あくまで可能性の話だがな。――デュエルを続けよう」

アレンは再びデュエルディスクを構える。

 

「俺は墓地の《サイバー・ドラゴン・コア》を除外し効果発動。デッキから《サイバー・ドラゴン》を特殊召喚。さらに手札から《プロト・サイバー・ドラゴン》を召喚する」

一切の迷いもなく、アレンのフィールドに2体のサイバー・ドラゴンが展開される。

 

サイバー・ドラゴン・コア

光属性 レベル2 ATK/400 DEF/1500

【機械族/効果】

このカード名の②③の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。

①:このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「サイバー・ドラゴン」として扱う。

②:このカードが召喚した場合に発動する。デッキから「サイバー」魔法・罠カードか「サイバネティック」魔法・罠カード1枚を手札に加える。

③:相手フィールドにのみモンスターが存在する場合、墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから「サイバー・ドラゴン」モンスター1体を特殊召喚する。

 

プロト・サイバー・ドラゴン

光属性 レベル3 ATK/1100 DEF/600

【機械族/効果】

①:このカードのカード名は、フィールドに表側表示で存在する限り「サイバー・ドラゴン」として扱う。

(※テキストエラッタ)

 

「そして魔法カード《フォトン・ジェネレーター・ユニット》を発動。《サイバー・ドラゴン》、《プロト・サイバー・ドラゴン》をリリースし、デッキから《サイバー・レーザー・ドラゴン》を特殊召喚する!」

2体のサイバー・ドラゴンが消え、新たに、斧刃のような突起を多く備えたサイバー・ドラゴンが場に現れる。

 

フォトン・ジェネレーター・ユニット

通常魔法

①:自分フィールドの「サイバー・ドラゴン」2体をリリースして発動できる。自分の手札・デッキ・墓地から「サイバー・レーザー・ドラゴン」1体を特殊召喚する。

(※テキストエラッタ)

 

サイバー・レーザー・ドラゴン

光属性 レベル7 ATK/2400 DEF/1800

【機械族/特殊召喚/効果】

このカードは通常召喚できない。このカードは「フォトン・ジェネレーター・ユニット」の効果でのみ特殊召喚する事ができる。

①1ターンに1度、フィールドのこのカードの攻撃力以上の攻撃力か守備力を持つモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。

(※テキストエラッタ)

 

(攻撃力2100と1100のモンスターをリリースして、攻撃力2400のモンスターか。普通なら、割にあってないが……)

 

「《サイバー・レーザー・ドラゴン》、効果発動。このカードの攻撃力以上の攻撃力または守備力をもつモンスターを破壊する。《ゴッドオーガス》を破壊!」

《サイバー・レーザー・ドラゴン》の尾が開き、そこからレーザー光線が放たれる!

ゴッドオーガス→破壊

 

「そんな⁉︎ 俺の《ゴッドオーガス》が一瞬で‼︎」

 

ゴッドオーガスが砕け散り、光の粒子となって消えていく。

フィールドに残ったのは、静かに佇むアレンのモンスターと、張りつめた空気だけだった。

 

夕闇が深まる中、健斗は強さを求めるアレンに、畏怖と興奮を覚えながら、自然と拳を握りしめていた。

 

──健斗とアレン、力と力がぶつかり合うこのデュエルの結末やいかに──

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