→[バトルフェイズ]
健斗のフィールドに並んだ四体の戦士が、一斉に武器を構える。
エリオットは四体のモンスターを見回すと、肩を大きく落とした。
「うわぁ……これは参ったなぁ」
額に手を当て、ため息をつき、うなだれる。
その様子に、健斗は勝利を確信したように拳を握る。
「いくぜ! まずは《キングス・ナイト》でプレイヤーに
戦士ダイ・グレファー ATK:2400 → エリオット LP:8000
「うわぁぁぁ!」
エリオット LP:8000→5600
フィールドに静寂が流れる。
「……くっ」
エリオットの小さな声が漏れた。
そして健斗が次の攻撃宣言のために口を開こうとしたその時、
「くっくっくっ……」
エリオットは俯きながら笑い声を発する。
すると次の瞬間、エリオットのフィールドに黒い稲妻が走る。
「な……何だ⁉︎」
健斗が驚きながら声を発すると、エリオット顔を上げ、笑みを浮かべながら話し出す。
「よくないねぇ……。中途半端なのは。ボクは手札の《冥界の使者ゴーズ》の効果を発動!」
エリオットがカードをデュエルディスクに叩きつけると、漆黒の鎧と兜を身に纏った大型のモンスターが姿を現した。
「このカードは戦闘ダメージを受けたこの時に効果を発動できる。このカードを特殊召喚し、さらに効果により《冥府の使者カイエントークン》を特殊召喚できる」
冥府の使者カイエントークン→特殊召喚(守備表示) DEF:2400
冥府の使者ゴーズ
【悪魔族/効果】
①:自分フィールド上にカードが存在しない場合、相手がコントロールするカードによってダメージを受けた時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
②:このカードの①の方法で特殊召喚した時、受けたダメージの種類により以下の効果を発動する。
●戦闘ダメージ:自分フィールド上に「冥府の使者カイエントークン」(天使族・光・星7・攻/守?)を1体特殊召喚する。このトークンの攻撃力・守備力は、この時受けた戦闘ダメージと同じ数値になる。
●カードの効果によるダメージ:受けたダメージと同じダメージを相手ライフに与える。
(※テキストエラッタ)
「なにっ‼︎ ダメージを受けた時に特殊召喚するモンスターだとぉ⁉︎」
「そうさ……そして《冥府の使者カイエントークン》は受けたダメージ分のステータスを得る。君は選択を間違えた。トークンを弱くしたいなら、一番攻撃力の低いモンスターから攻撃するべきだった。逆にライフを削りたいなら、一番攻撃力の高いモンスターから攻撃するべきだったのさ」
「「「そんなぁー」」」
星見の丘でも落胆の声が響く。
「さすがに相手もここまで勝ち上がってきただけある。そう簡単にはいかんのぉ」
忠雄も声を漏らした。
「くっ……ならば、《ジャックス・ナイト》で《冥府の使者カイエントークン》を攻撃!」
ジャックス・ナイト ATK:2700 VS DEF:2400 冥府の使者カイエントークン
冥府の使者カイエントークン→戦闘破壊
→[メインフェイズ2]
健斗は少し間を置き、デュエルディスクを操作する。
「俺は……《翻弄するエルフの剣士》を守備表示に変更。そしてカードを1枚伏せて」
→[エンドフェイズ]
「ターンエンドだ」
(さて……ここからが本番だねぇ)
エリオットが不気味に微笑む。
エリオット LP:5600、手札:4
⑥冥界の使者ゴーズ(ATK:2700)
①クィーンズ・ナイト(ATK:2300)、②翻弄するエルフの剣士(DEF:1200)、③キングス・ナイト(ATK:2400)、④ジャックス・ナイト(ATK:2700)、⑤連合軍
健斗 LP:7100、手札:1
【ターン5】――エリオットのターン
→[ドローフェイズ]
「ボクのターン」
エリオット 手札: 4→5
→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]
エリオットはドローしたカードを見ておもむろに話し出した。
「デュエルはフィールドだけで行われているわけじゃない、ということが分かったかい?」
健斗は黙って聞き入れる。
「そして、君との戦いも今に始まったわけではない」
「どういうことだ?」
健斗が思わず聞き返す。
「ふふっ……教えてあげるよ。ボクは魔法カード《戦士抹殺》を発動。フィールドの戦士族を全て破壊する!」
戦士抹殺
①:フィールドの戦士族モンスターを全て破壊する。
(※テキストエラッタ)
「何‼︎ 対戦士族用の魔法カードだとぉ!」
クィーンズ・ナイト→破壊
翻弄するエルフの剣士→破壊
キングス・ナイト→破壊
ジャックス・ナイト→破壊
「くっくっく。君のデッキも戦い方も、1次ラウンドの時点で調べはついているのさ」
(こういうカードは戦況も変えられる上に、相手のメンタルにもダメージを負わせられる)
「えー‼︎ そんなのズルじゃない?」
メイが思わず声を上げると、
「いや、これもクアドラサバイバルの戦い方さ」
マックスがそれに答える。
「さらに《可変機獣 ガンナードラゴン》を召喚。このカードはリリースなしで召喚できるけど、代わりに、攻撃力と守備力が半分になる」
可変機獣 ガンナードラゴン ATK:2800→1400 DEF:2000→1000
可変機獣 ガンナードラゴン
【炎族/効果】
①:このカードはリリースなしで通常召喚できる。
②:このカードの①の方法で通常召喚したこのカードの元々の攻撃力・守備力は半分になる。
→[バトルフェイズ]
「《可変機獣 ガンナードラゴン》で
可変機獣 ガンナードラゴン ATK:1400 → 健斗 LP:7100
「ぐぅっ!」
健斗 LP:7100→5700
「さらに《冥府の使者ゴーズ》でプレイヤーに
冥府の使者ゴーズ ATK:2700 → 健斗 LP:5700
「ぐわぁぁぁ!」
健斗 LP:5700→3000
→[メインフェイズ2]
「ボクは魔法カード《七星の宝刀》を発動。《可変機獣 ガンナードラゴン》を除外してカードを2枚ドロー」
エリオット 手札: 2→4
七星の宝刀
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、レベル7モンスター1体を除外して発動できる。自分はデッキから2枚ドローする。
「ボクはカードを1枚伏せて」
→[エンドフェイズ]
「ターンエンドだ」
エリオット LP:5600、手札:3、除外:1
②冥界の使者ゴーズ(ATK:2700)
①連合軍
健斗 LP:3000、手札:1
【ターン6】――健斗のターン
→[ドローフェイズ]
「俺のターン」
健斗 手札:1→2
健斗はドローしたカードを確認すると、再び少し間を置き、静かに話し始めた。
「エリオット、確かにお前の言うとおりだぜ。1次と2次は別物じゃない」
そして徐々に口調を強める。
「俺はお前みたいに、そういう戦略は立てなかったが、どうやったらもっと強く戦えるかを考えながら戦ってきた。このデュエルは俺にとって、その答え合わせのデュエルだぜ!」
(なんなんだ、この男。このやる気に満ち溢れた目は……)
エリオットは健斗の予想外の闘志に困惑する。
→[スタンバイフェイズ]
「スタンバイフェイズに、俺のフィールドにモンスターが存在せず、俺の墓地に戦士族モンスターしか存在しない場合、墓地の《不死武士》を特殊召喚できる。甦れ、《不死武士》!」
不死武士→特殊召喚(攻撃表示)
→[メインフェイズ1]
「さらに罠発動、《強化蘇生》。墓地から《翻弄するエルフの剣士》を特殊召喚する」
強化蘇生
①:自分の墓地のレベル4以下のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、そのモンスターのレベルは1つ上がり、攻撃力・守備力は100アップする。そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。
「魔法カード《増援》を発動。デッキから《エルフの聖剣士》を手札に加える。そして召喚だ」
「さらに《エルフの聖剣士》をの効果発動。手札の《エルフの剣士》を特殊召喚」
健斗のフィールドに3体のエルフの剣士が並び、剣を構えた。
増援
①:デッキからレベル4以下の戦士族モンスター1体を手札に加える。
エルフの聖剣士
【戦士族/効果】
このカードはルール上「エルフの剣士」カードとしても扱う。
①:自分の手札がある場合、このカードは攻撃できない。
②:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。手札から「エルフの剣士」モンスター1体を特殊召喚する。
③:このカードの攻撃で相手に戦闘ダメージを与えた時に発動できる。自分フィールドの「エルフの剣士」モンスターの数だけ、自分はデッキからドローする。
エルフの剣士
【戦士族/通常】
剣術を学んだエルフ。素早い攻撃で敵を翻弄する。
「それぞれのモンスターは《連合軍》の効果で攻撃力アップだ」
不死武士 ATK:1200→2000
翻弄するエルフの剣士 ATK:1400→1500→2300
エルフの聖剣士 ATK:2100→2900
エルフの剣士 ATK:1400→2200
一連の健斗のプレイングを見て、エリオットはそこに攻撃的な性格を感じていた。
(《翻弄するエルフの剣士》は攻撃力1900以上のモンスターとの戦闘では破壊されないモンスター。前のターンに《強化蘇生》を発動していれば戦闘ダメージを防げたものを。《不死武士》を蘇生させるために見送るとは……)
→[バトルフェイズ]
「バトル! 《エルフの聖剣士》で《冥府の使者ゴーズ》を攻撃!」
エルフの聖剣士 ATK:2900 VS DEF:2700 冥府の使者ゴーズ
「くっ……」
エリオット LP:5600→5400
「この瞬間、《エルフの聖剣士》の効果発動! 戦闘ダメージを与えた時、『エルフの剣士』モンスターの数だけカードをドローする!」
健斗 手札:0→3
冥府の使者ゴーズ→戦闘破壊
(よし! これでまだまだ戦える)
「続けて《不死武士》でプレイヤーに
「ボクは手札から《バトルフェーダー》の効果を発動。このカードを特殊召喚し、バトルフェイズを終了させる」
バトルフェーダー
【悪魔族/効果】
①:相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。その後、バトルフェイズを終了する。この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
「また手札で発動するモンスター効果か……」
→[メインフェイズ2]
「俺はカードを1枚伏せて」
→[エンドフェイズ]
「ターンエンドだ」
エリオット LP:5400、手札:2、除外:1
⑦バトルフェーダー(DEF:0)
①不死武士(ATK:2000)、②翻弄するエルフの剣士(ATK:2300)、③エルフの聖剣士 (ATK:2900)、④エルフの剣士(ATK:2200)、⑤連合軍、⑥強化蘇生(→②)
健斗 LP:3000、手札:2
(くっ……心を折ったつもりだったのに、ここまで威勢がいいとは……)
【ターン7】――エリオットのターン
→[ドローフェイズ]
「ボクのターン」
エリオット 手札: 2→3
→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]
「ふふっ。君、なかなかやるじゃない。でもB級のルールでのデュエルは初めてでしょ?」
「ああ。だけどそれはお互い様だろ?」
「まあね。ただ、どれだけ準備してきたかは差が出るものだよ」
そう言ってエリオットは手札のカードを発動する。
「ボクは魔法カード《強欲で金満な壺》を発動。エクストラデッキのカードを6枚除外することでカードを2枚ドローさせてもらうよ!」
エリオット 手札: 2→4
強欲で金満な壺
①:自分メインフェイズ1開始時に、自分のEXデッキの裏側のカード3枚か6枚をランダムに裏側で除外して発動できる。除外したカード3枚につき1枚、自分はドローする。このカードの発動後、ターン終了時まで自分はカードの効果でドローできない。
(
「何⁉︎ せっかくエクストラデッキが使えるようになったのに、それを除外するのか?」
「エクスラデッキだって要は使い用さ。ボクは魔法カード《儀式の下準備》を発動。この効果でボクはデッキから《イリュージョンの儀式》と《サクリファイス》を手札に加える」
儀式の下準備
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:デッキから儀式魔法カード1枚を選び、さらにその儀式魔法カードにカード名が記された儀式モンスター1体を自分のデッキ・墓地から選ぶ。そのカード2枚を手札に加える。
(
「そうか! 儀式召喚ならエクストラデッキを使用する必要がねぇ!」
「そのとおり。ボクは今手札に加えた《イリュージョンの儀式》を発動! フィールドの《バトルフェーダー》をリリースし――サモンサークルを生成!」
エリオットのフィールドに円形の魔法陣が浮かび上がった。魔法陣の周囲に、赤い炎が一つ、また一つと灯っていく。
「万象を見つめし魔眼よ、捧げられし魂を喰らい、異形の力を呼び覚ませ!」
魔法陣の中心から、黒い影がゆっくりとせり上がる。
「儀式召喚! 降臨せよ、レベル1。《サクリファイス》!」
エリオットのフィールドに鋭い牙を剥き出しにした大きな口を持ち、頭部から伸びる突起に大きな単眼を持った魔人が現れた。
イリュージョンの儀式
①:レベルの合計が1以上になるように、自分の手札・フィールドのモンスターをリリースし、手札から「サクリファイス」を儀式召喚する。
(※テキストエラッタ)
サクリファイス
【魔法使い族/儀式/効果】
「イリュージョンの儀式」により降臨。
①:1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。その相手モンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する(1体のみ装備可能)。
②:このカードの攻撃力・守備力は、このカードの効果で装備したモンスターのそれぞれの数値になり、このカードが戦闘で破壊される場合、代わりに装備したそのモンスターを破壊する。
③:このカードの効果でモンスターを装備したこのカードの戦闘で自分が戦闘ダメージを受けた時、相手も同じ数値分の効果ダメージを受ける。
「《サクリファイス》の効果発動。1ターンに1度、相手モンスターを吸収する」
「何⁉︎ 俺のモンスターを吸収するだと!」
「ボクは《エルフの聖剣士》を吸収し、その攻撃力と守備力を得る」
《エルフの聖剣士》が《サクリファイス》の大きな口の中に吸い込まれた。
サクリファイス ATK:0→2100
不死武士 ATK:2000→1800
エルフの剣士 ATK:2200→2000
翻弄するエルフの剣士 ATK:2300→2100
「さらに《D.D.アサイラント》を召喚」
大きな剣を持った女性の戦士族モンスターが横に並ぶ。
D.D.アサイラント
【戦士族/効果】
①:このカードが相手モンスターとの戦闘で破壊されたダメージ計算後に発動する。その戦闘を行ったそれぞれのモンスターを除外する。
→[バトルフェイズ]
「《D.D.アサイラント》で《不死武士》を攻撃」
D.D.アサイラント ATK:1700 VS DEF:1800 不死武士
エリオット LP:5400→5300
「《D.D.アサイラント》の効果発動。このカードと《不死武士》をゲームから除外する」
D.D.アサイラント→除外
不死武士→除外
エルフの剣士 ATK:2000→1800
翻弄するエルフの剣士 ATK:2100→1900
「さらに《サクリファイス》で《エルフの剣士》を攻撃」
サクリファイス ATK:2100 VS DEF:1800 エルフの剣士
「くっ」
健斗 LP:3000→2700
エルフの剣士→戦闘破壊
翻弄するエルフの剣士 ATK:1900→1700
→[メインフェイズ2]→[エンドフェイズ]
「ボクはこれでターンエンド」
エリオット LP:5300、手札:2、除外:9
④サクリファイス(ATK:2100)、⑤エルフの聖剣士(→④)
①翻弄するエルフの剣士(ATK:1700)、②連合軍、③強化蘇生(→①)
健斗 LP:2700、手札:2、除外:1
【ターン8】――健斗のターン
→[ドローフェイズ]
「俺のターン」
健斗 手札:2→3
→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]
健斗はデュエルディスクで《サクリファイス》の能力を確認し、その後カードを発動する。
「俺は装備魔法《融合武器ムラサメブレード》を《翻弄するエルフの剣士》に装備。このカードによって《翻弄するエルフの剣士》の攻撃力は800アップする」
翻弄するエルフの剣士 ATK:1700→2500
融合武器ムラサメブレード
戦士族モンスターにのみ装備可能。
①:装備モンスターの攻撃力は800アップする。
②:モンスターに装備されているこのカードは効果では破壊されない。
(ここで攻撃すれば、《翻弄するエルフの剣士》を身代わりにされて、次のターンの初めにに能力を使われてしまう……)
→[エンドフェイズ]
「俺はこれでターンエンドだ」
エリオット LP:5300、手札:2、除外:9
⑤サクリファイス(ATK:2100)、⑥エルフの聖剣士(→⑤)
①翻弄するエルフの剣士(ATK:2500)、②連合軍、③強化蘇生(→①)、④融合武器ムラサメブレード(→①)
健斗 LP:2700、手札:2、除外:1
【ターン9】――エリオットのターン
→[ドローフェイズ]
「ボクのターン」
エリオット 手札: 2→3
→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]
「なるほど、攻撃力は上げるが戦闘はしない――延命処置としてはいい判断だけど無意味だね」
「ボク速攻魔法《非常食》を発動。装備カード扱いの《エルフの聖剣士》を墓地へ送り、ライフを1000回復する」
エリオット LP:5300→6300
非常食
①:このカード以外の自分フィールドの魔法・罠カードを任意の数だけ墓地へ送って発動できる。自分はこのカードを発動するために墓地へ送ったカードの数×1000LP回復する。
「何だと⁉︎」
「そして再び《サクリファイス》の効果発動。《翻弄するエルフの剣士》を吸収!」
サクリファイス ATK:0→1400
「さらに《クリッター》を召喚。さあ、君のフィールドはガラ空きだ」
エリオットの顔がニヤつく。
クリッター
【悪魔族/効果】
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動する。デッキから攻撃力1500以下のモンスター1体を手札に加える。このターン、自分はこの効果で手札に加えたカード及びその同名カードの効果を発動できない。
→[バトルフェイズ]
「《サクリファイス》でプレイヤーに
「悪いけど、お前だって詰めが甘いぜ! 永続罠《絵札の絆》を発動。墓地から《ジャックス・ナイト》を特殊召喚」
《ジャックス・ナイト》が復活し、《サクリファイス》の前に立ち塞がる。
ジャックス・ナイト ATK:1900→2100
絵札の絆
このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
①:自分フィールドに「クィーンズ・ナイト」「ジャックス・ナイト」「キングス・ナイト」以外のモンスターが存在しない場合に発動できる。自分の手札・墓地から、「クィーンズ・ナイト」「ジャックス・ナイト」「キングス・ナイト」の内1体を選んで特殊召喚する。
②:自分の手札・墓地から、「クィーンズ・ナイト」「ジャックス・ナイト」「キングス・ナイト」をそれぞれ1体まで除外して発動できる。除外した数だけ自分はデッキからドローする。
→[メインフェイズ2]
「ちっ、しぶといねぇ。ボクは永続罠《闇の増産工場》を発動。《クリッター》を墓地へ送りカードをドローする」
エリオット 手札: 1→2
闇の増産工場
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分の手札・フィールドのモンスター1体を墓地へ送って発動できる。自分はデッキから1枚ドローする。
「さらに《クリッター》の効果を発動。デッキから《
幻想魔術師・ノー・フェイス
【魔法使い族/効果】
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが手札・墓地に存在し、自分フィールドの表側表示の、「アイズ・サクリファイス」融合モンスターまたは「サクリファイス」が戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。このカードを特殊召喚する。
②:このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、自分の墓地の、「アイズ・サクリファイス」融合モンスターまたは「サクリファイス」1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。
→[エンドフェイズ]
「これで……」
エリオットがターンエンド宣言をしようとした時、健斗がカードの効果を発動する。
「おっと、俺はエンドフェイズに墓地の《ジョーカーズ・ストレート》の効果発動させてもらうぜ。墓地の《クィーンズ・ナイト》をデッキに戻すことでこのカードを手札に戻す」
「ターンエンド」
エリオット LP:6300、手札:3、除外:9
⑤サクリファイス(ATK:2100)、⑥闇の増産工場、⑦翻弄するエルフの剣士(→⑤)
①ジャックスナイト(ATK:2100)、②絵札の絆、③連合軍、④強化蘇生
健斗 LP:2700、手札:3、除外:1
【ターン10】――健斗のターン
→[ドローフェイズ]
「俺のターン」
健斗 手札:3→4
→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]
健斗はドローカードを確認すると、闘気みなぎる顔になる。
「ここから反撃開始だぜ! 俺は再び《絵札の絆》の効果を発動。墓地から《キングス・ナイト》を特殊召喚だ!」
キングス・ナイト→特殊召喚(攻撃表示)
ジャックス・ナイト ATK:2100→2300
キングス・ナイト ATK:1600→2000
「そして魔法カード《絵札融合》を発動! 俺はフィールドの《ジャックス・ナイト》、《キングス・ナイト》、そしてデッキの《クィーンズ・ナイト》を融合!」
絵札融合
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分の手札・フィールドから、戦士族・光属性の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。自分フィールドに「クィーンズ・ナイト」「ジャックス・ナイト」「キングス・ナイト」のいずれかが存在する場合、自分のデッキのモンスターも1体まで融合素材とする事ができる。
健斗のフィールドで3体の絵札の戦士がそれぞれ眩い光に包まれ、互いに引き寄せられるように空中で交差し、螺旋を描きながら一つに重なっていく。
「王家の力を宿す三種の輝きよ、今一つとなりて、戦場を制する至高の戦士となれ!」
「融合召喚! 現れろ、レベル9。《アルカナ ナイトジョーカー》!」
光の中心から、漆黒の鎧を纏った巨大な戦士が姿を現した。右手には、すべてを両断できそうな巨大な大剣が握られている。
アルカナ ナイトジョーカー ATK:3800→4000
アルカナ ナイトジョーカー
【戦士族/融合/効果】
「クィーンズ・ナイト」+「ジャックス・ナイト」+「キングス・ナイト」
このカードの融合召喚は上記のカードでしか行えない。
①:1ターンに1度、フィールドのこのカードを対象とする、モンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時、そのカードと同じ種類(モンスター・魔法・罠)の手札を1枚捨てて発動できる。その効果を無効にする。
「俺はさらに《ジャンク・ブレイカー》を召喚し、効果発動。このカードをリリースすることで、フィールドの全てのモンスターの効果をこのターン無効にする!」
ジャンク・ブレイカー
【戦士族/効果】
①:このカードが召喚したターンの自分メインフェイズに、このカードをリリースして発動できる。フィールドの全ての表側表示モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
(※テキストエラッタ)
「何だってーー!」
エリオットの顔が歪む。
「《サクリファイス》の効果が無効になったことにより、《翻弄するエルフの剣士》は解放される」
翻弄するエルフの剣士→墓地
サクリファイス ATK:1400→0
→[バトルフェイズ]
「《アルカナ ナイトジョーカー》で《サクリファイス》を攻撃! 〝ロイヤルブレード〟!」
アルカナ ナイトジョーカー ATK:4000 VSATK:0 サクリファイス
「ぐぁーーーー!」
エリオットが大きく仰け反った。
エリオット LP:6300→2300
サクリファイス→戦闘破壊
「やったー!」
「これで逆転だー!」
ゲンとタケルが喜びハイタッチをする。
「く……ふざけた真似を……」
エリオットは体勢を整えながら言葉を漏らす。
「だが、《サクリファイス》が破壊されたことにより、手札の《
→[メインフェイズ2]→[エンドフェイズ]
「君のエンドフェイズに《闇の増産工場》の効果を発動。《
エリオット 手札: 2→3
「さらに墓地へ送られたノー・フェイスの効果発動。墓地の《サクリファイス》を復活させる。蘇れ、《サクリファイス》!」
サクリファイス→特殊召喚(攻撃表示)
(復活⁉︎ さっきノーフェイスを手札に加えたのはこのためか……)
「俺はこれでターンエンドだ」
エリオット LP:2300、手札:3、除外:9
⑤サクリファイス(ATK:0)、⑥闇の増産工場
①アルカナ ナイトジョーカー(ATK:4000)、②絵札の絆、③連合軍、④強化蘇生
健斗 LP:2700、手札:2、除外:1
【ターン11】――エリオットのターン
→[ドローフェイズ]
「ボクのターン」
エリオット 手札: 3→4
→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]
「《サクリファイス》の効果発動。君の《アルカナ ナイトジョーカー》をいただくよ」
「そうはいかない! 《アルカナ ナイトジョーカー》の効果発動。手札から《
《サクリファイス》の効果→無効
悪シノビ
【戦士族/効果】
①: 攻撃表示のこのカードが攻撃対象に選択される度に発動する。自分は1枚ドローする。
(※テキストエラッタ)
「手札にモンスターがいたか……ならば《闇の増産工場》の効果を発動。《サクリファイス》を墓地へ送りカードをドロー」
エリオット 手札: 4→5
「さらに魔法カード《マジック・プランター》を発動。《闇の増産工場》を墓地へ送り、さらに2枚ドローする」
エリオット 手札: 4→6
マジック・プランター
①:自分フィールドの表側表示の永続罠カード1枚を墓地へ送って発動できる。自分は2枚ドローする。
「ボクは魔法カード《シャッフル・リボーン》を発動。《
シャッフル・リボーン
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分フィールドにモンスターが存在しない場合、自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズに除外される。
②:墓地のこのカードを除外し、自分フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを持ち主のデッキに戻してシャッフルし、その後自分はデッキから1枚ドローする。このターンのエンドフェイズに、自分の手札を1枚除外する。
「だがそのモンスターの攻撃力じゃ俺の《アルカナ ナイトジョーカー》には全然勝てないぜ」
「ふふっ、君のモンスターと勝負するつもりはないよ」
「……何⁉︎」
「ボクは永続魔法《エクトプラズマー》を発動。そしてカードを2枚伏せる」
エクトプラズマー
①:お互いのエンドフェイズに発動する。ターンプレイヤーは自身のフィールドの表側表示モンスター1体をリリースし、その元々の攻撃力の半分のダメージをターンプレイヤーから見て相手に与える。
(※テキストエラッタ)
→[エンドフェイズ]
「エンドフェイズに《エクトプラズマー》の効果発動。《
「ぐっ……」
健斗 LP:2700→2100
「さらに《
サクリファイス→特殊召喚(守備表示)
「ターンエンド」
エリオット LP:2300、手札:2、除外:9
⑤サクリファイス(ATK:0)、⑥エクトプラズマー
①アルカナ ナイトジョーカー(ATK:4000)、②絵札の絆、③連合軍、④強化蘇生
健斗 LP:2100、手札:1、除外:1
【ターン12】――健斗のターン
→[ドローフェイズ]
「俺のターン」
健斗 手札:1→2
→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]
(《サクリファイス》と《
健斗は思考に耽りながらもフィールドの状況を確認する。
(それにフィールドには《エクトプラズマー》のカード、そして伏せカードが2枚…………いや、考えていても埒が開かない。俺はやれることをやるのみさ!)
「俺は《絵札の絆》の効果発動。墓地の《クィーンズ・ナイト》、《キングス・ナイト》、《ジャックス・ナイト》を除外しカードを3枚ドロー!」
健斗 手札:2→5
(よし! このカードで勝負だ!)
「エリオット、このターンは守って凌ぎ、次のターンに勝負を懸けているようだが、そうはいかないぜ!」
「へぇ〜、どう来るんだい?」
エリオットは余裕の表情を浮かべながら答える。
「装備魔法《ビッグバン・シュート》を発動。《アルカナ ナイトジョーカー》に装備し、相手の守備表示モンスターに攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えた分、ダメージを与えることができる!」
ビッグバン・シュート
①:装備モンスターの攻撃力は400ポイントアップする。装備モンスターが守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手に戦闘ダメージを与える。
②:このカードがフィールド上から離れた時、装備モンスターをゲームから除外する。
(※テキストエラッタ)
「な……貫通ダメージだって⁉︎」
エリオットの顔が再び歪む。
「ならばボクも永続罠《デモンズ・チェーン》を発動。《アルカナ ナイトジョーカー》の効果と攻撃を封じさせてもらう!」
「そうはいかないぜ! 《アルカナ ナイトジョーカー》の効果発動。手札から《命の綱》を墓地へ送り、《デモンズ・チェーン》の効果を無効にする!」
命の綱
①:自分のモンスターが戦闘によって墓地に送られた場合、手札を全て捨て、そのモンスターを対象として発動する。そのモンスターの攻撃力を800アップさせて、自分フィールドに特殊召喚する。
(※テキストエラッタ)
健斗がモンスター効果を発動した瞬間、エリオットの顔に笑みが戻る。
「くっくっくっ……残念ながら本命はこっちさ! 罠発動《妖精の風》。お互いの表側の魔法・罠カードを全て破壊し、破壊したカード1枚につき300のダメージをお互いに受ける! 《ビッグバン・シュート》を破壊させてもらうよ」
妖精の風
①:フィールド上に表側表示で存在する魔法・罠カードを全て破壊し、お互いに破壊したカードの枚数×300ダメージを受ける。
(※テキストエラッタ)
「何⁉︎ だが破壊されるカードは6枚。俺のライフは残る」
(それに《ビッグバン・シュート》はまだ装備されていないし、俺の手札には《アームズ・ホール》がある。このカードを使えば再び《ビッグバン・シュート》を発動できる……)
アームズ・ホール
このカードを発動するターン、自分は通常召喚できない。
①:デッキの一番上のカードを墓地へ送って発動できる。自分のデッキ・墓地から装備魔法カード1枚を選んで手札に加える。
「くっかっかっかっ、残念ながら残らないのさ!」
エリオットが目を大きく見開いて笑い出す。
「手札から《ミレニアム・アイズ・イリュージョニスト》の効果発動! このカードを墓地へ送り、《サクリファイス》に吸収効果を発動させる。《サクリファイス》、《アルカナ ナイトジョーカー》を吸収しろ! そして《アルカナ ナイトジョーカー》の効果はこのターン発動済み。もう使用できない!」
アルカナ ナイトジョーカー→サクリファイスに装備
ミレニアム・アイズ・イリュージョニスト
【魔法使い族/効果】
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードを手札から捨て、相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。自分フィールドの、「アイズ・サクリファイス」融合モンスターまたは「サクリファイス」1体を選び、その効果による装備カード扱いとして対象の相手の効果モンスターを装備する。この効果は相手ターンでも発動できる。
②:フィールドに「アイズ・サクリファイス」融合モンスターまたは「サクリファイス」が特殊召喚された場合に発動する。墓地のこのカードを手札に加える。
「何ぃーーーー‼︎」
「これで《妖精の風》の効果で破壊されるカードは7枚! つまりこれで終わりさ‼︎」
エクトプラズマー→破壊
デモンズ・チェーン→破壊
アルカナ ナイトジョーカー→破壊
強化蘇生→破壊
連合軍→破壊
絵札の絆→破壊
ビッグバン・シュート→破壊
「ぐぅぅぅーー!」
エリオット LP:2300→200
「うわぁぁぁーーーー‼︎」
健斗 LP:2100→0
デュエル終了 勝者:エリオット・ヴェイン
デュエルフィールドに、しばし静寂が訪れる。
やがて健斗は大きく息を吐き、笑顔でエリオットを見つめた。
「……悔しいけど、俺の負けだ」
エリオットはその表情を見て無表情になる。
(なんだよ……この清々しい顔。測れないタイプ……)
「でも、次は負けねぇ。――またどこかで会ったら、勝負しようぜ!」
健斗の言葉に対し、エリオットは少し困ったように眉を寄せた。
「ボクはゴメンだね。君とのデュエルは……何か調子が狂う」
「ん? なんだよ、それ!」
健斗が笑うと、エリオットも苦笑を浮かべる。
「まあ、君がまた挑んでくるなら、その時は考えておくよ」
「おう! その時は絶対に勝つからな!」
健斗がエリオットに寄り、拳を差し出す。
それに対し、エリオットは少し躊躇し、軽く手を上げデュエルフィールドを去った。
一方、星見の丘では──
「負けちゃったぁ……」
メイが残念そうに肩を落とす。
「最後の最後まで、どっちが勝つか分からなかったね」
結も画面を見つめながら呟く。
「でも健斗兄ちゃん、すげぇよ! 最後まで諦めなかったもん!」
ゲンが興奮気味に声を上げる。
「うん! このデュエルも遊幾兄ちゃんのデュエルに負けないくらい凄い勝負だった」
とタケルが続くと、
「そうじゃのぉ」 忠雄が静かに頷く。
「最後まで互いに一歩も譲らぬ、見事なデュエルじゃった」
その隣でマックスも腕を組み、ニヤリと笑った。
「へっ……健斗の奴、負けはしたが、いい顔してやがるぜ」
星見の丘に、先ほどまでの緊張とは違う、どこか晴れやかな空気が広がっていた。
第2デュエル終了後──
しばらくして、館内放送が響き渡った。
『――受験生の皆様にお知らせします。2次ラウンドの第1、第2デュエルの結果、勝ち残った受験生の所属チームが異なるため、規定により第3デュエルを行います』
『対戦者は、八上遊幾。そして、エリオット・ヴェイン』
その名が告げられた瞬間、星見の丘にいた全員が画面を見つめた。
「いよいよ最後のデュエルね」
結の言葉を合図にするように、先ほどまでの歓喜は消え、星見の丘に再び緊迫した空気が流れ始めた。
──そして、19時。
夜の闇に包まれた会場のデュエルフィールドに、二人のデュエリストが姿を現した。
一人は八上遊幾。
そして、その対面に立つのはエリオット・ヴェイン。
二人は互いに一定の距離を置いたまま、静かに向かい合い、照明が二人とデュエルフィールドを照らし出す。
これが、2次ラウンド最後のデュエル。
遊幾とエリオット――二人の視線が、真正面から交錯する。
──ついにB級ライセンスを懸けたクアドラ・サバイバル最終デュエルが始まる──