遊戯王OS   作:ペント

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第8話「炎と光の交錯」

「バーンデッキだからこそ?」

遊幾の疑問の声に、カルロは小さく息を吐いてから、ゆっくりと語り出した。

「そうさ……お前、遊幾って言ったな。C級ライセンスには使用できないカードが大きく分けて四種類あるってこと、知ってるだろ?」

 

「……ああ。『レベル10以上のモンスターカード』、融合モンスターや儀式モンスターなどの『上位モンスターカード』、『儀式魔法カード』、それから『ライフポイント関連カード』だな」

遊幾は迷いなく答える。その姿に、カルロは満足そうにうなずいた。

「その通り。そして最後の『ライフポイント関連カード』――この定義がなかなかややこしくてな。どうだ、ちゃんと言えるか?」

 

「確か……『ライフポイントを参照するカード』、それから『500以上の固定ダメージを与える効果を持つモンスター』、あと『効果ダメージだけの通常魔法、速攻魔法、通常罠』のどれか……だろ?」

 

「これまた正確な回答! さすがはこの試験の受験生、バッチリ頭に入ってるじゃねぇか」

カルロは満足げに指を鳴らしながら、口元を緩めた。

「じゃあここで一つクイズだ。――《トーテム・ファイブ》、《巨大化》、《魔法の筒(マジック・シリンダー)》。この三枚のカード、C級で使えるのはどれか?」

 

トーテム・ファイブ

炎属性 レベル3 ATK/500 DEF/200

【岩石族/効果】

①: このカードを含む5体のモンスターが同時に特殊召喚した場合に発動する。相手フィールドのカードを全て破壊し、破壊した数×500ダメージを相手に与える。

(※テキストエラッタ)

 

巨大化

装備魔法

①:自分のLPが相手より少ない場合、装備モンスターの攻撃力は元々の攻撃力の倍になる。自分のLPが相手より多い場合、装備モンスターの攻撃力は元々の攻撃力の半分になる。

 

魔法の筒マジック・シリンダー

通常罠

①:相手モンスターの攻撃宣言時、攻撃モンスター1体を対象として発動できる。その攻撃モンスターの攻撃を無効にし、その攻撃力分のダメージを相手に与える。

 

「使えるカードは《トーテム・ファイブ》と《魔法の筒(マジック・シリンダー)》、使えないカードは《巨大化》。まず《巨大化》はライフポイントを参照しているから使えない。残りの2枚は使えなさそうにも思えるけど、《トーテム・ファイブ》はダメージが状況次第で変わるし、《魔法の筒》は攻撃を無効化する効果があるからOKだ」

 

「ハッハッハ! 完璧な回答だ!」

カルロは、心から感心したように軽く拍手を送る。

「これを理解できてないやつが多くてな。この複雑なルールのせいで、C級じゃバーンデッキを使うやつが少ないのが現状だ」

 

「じゃあカルロ、君もこのルールがややこしいからB級を目指してるってことか?」

 

「……ハッハッハ。クイズなんか出したせいで、そう思われちまったか。まあ……それはない、といったら嘘になるが、オレがB級ライセンスを取りたい理由はもっと単純さ。使えないカードがある、って事さ」

カルロは、背中の陽を受けながら、少しだけ声のトーンを落とした。

「オレも強くなりたいってのはある。欲しいカードもある。けどな……持っているカードなのに使えねぇってのが一番辛くてな。活躍させてやりてぇんだよ、どうしてもな」

彼の声には、熱がこもっていた。情熱というより、切実さだった。

 

カルロの言葉に耳を傾けていた遊幾は、ふっと微笑みを浮かべた。

「……カードが好きなんだな。そこは俺も同じさ。でもB級になったら削らなきゃいけないライフが倍に増えるぜ?」

 

「違ぇよ、遊幾。削らなきゃいけないライフが倍になるんじゃねえ。燃やせるライフが倍になるのさ!」

その言葉に、再び彼の熱気が戻ってきた。

「中断して悪かったな。さあ――お前のバトルフェイズ、続けてくれ!」

 

「ああ、俺はバトルフェイズを終了し、このままエンドフェイズまで移行する」

 

→[メインフェイズ2]→[エンドフェイズ]

「ならエンドフェイズに、このターン戦闘で破壊された《きつね火》の効果発動。このカードを守備表示で特殊召喚だ。さらに《ヴォルカニック・エミッション》の効果で特殊召喚した《ヴォルカニック・ロケット》は手札に戻る」

カルロがエンドフェイズに発動するカードの効果と処理を行った。

 

「俺はこれでターンエンド」

 

カルロ LP:4000、手札:4

③きつね火(DEF:200)、④スピリットバリア

 
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①魔導獣 ケルベロス(ATK:1400)、②ツイン・ブレイカー(ATK:1600)

遊幾 LP:4000、手札:4

 

【ターン4】――カルロのターン

→[ドローフェイズ]

「オレのターン、ドロー」

カルロ 手札:4→5

 

→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]

「さあ、行くぜ! ここからがオレのデッキの真骨頂だ」

カルロは勢いよく手札からカードを取り、発動する。

「《ファイヤー・ソウル》を発動! 相手に1枚のドローを許す代わりに、デッキの炎属性モンスターを除外し、その攻撃力の半分のダメージを与える! オレは《The blazing MARS(ザ・ブレイジング・マーズ)》を除外し、1300のダメージだ!」

巨大な紅蓮球が空を裂き、遊幾へと落ちる。

 

「ぐぁっ……!」

遊幾 手札: 4→5

遊幾 LP:4000→2700

 

ファイヤー・ソウル

通常魔法

①:相手はデッキからカードを1枚ドローする。自分のデッキから炎族モンスター1体をゲームから除外し、除外したモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手に与える。このカードを発動するターン、自分は攻撃宣言できない。

(※テキストエラッタ)

 

The blazing MARSザ・ブレイジング・マーズ

炎属性 レベル8 ATK/2600 DEF/2200

【炎族/効果】

このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①: このカードが手札・墓地に存在する場合、自分の墓地からこのカード以外のモンスター3体を除外して発動できる。このカードを特殊召喚する。この効果の発動後、ターン終了時まで自分はモンスターを特殊召喚できない。

②:自分メインフェイズ1に、自分フィールドの他のモンスターを全て墓地へ送って発動できる。墓地へ送ったモンスターの数×500ダメージを相手に与える。

 

「まだまだ行くぜ。まずは《ヴォルカニック・トルーパー》を召喚!」

《ヴォルカニック・トルーパー》のデータがデュエルディスクに表示されると、それを見た遊幾がはっと息を呑んだ。

「そうか! 《ヴォルカニック・トルーパー》の②の効果はあくまでトークンを特殊召喚する効果。ダメージを与える効果じゃない」

 

「その通り。だからコイツは使えるのさ」

カルロが親指を立てる。

「だがまずはこっちの効果からだ。オレはデッキから《ヴォルカニック・バレット》を手札に加える」

 

ヴォルカニック・トルーパー

炎属性 レベル3 ATK/1000 DEF/1000

【炎族/効果】

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①: このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。デッキから「ヴォルカニック・トルーパー」以外の「ヴォルカニック」カード1枚を手札に加える。

②: 手札を1枚捨てて発動できる。相手フィールドに「ボムトークン」(炎族・炎・星1・攻/守1000)1体を特殊召喚する。このトークンが破壊された時にそのコントローラーは500ダメージを受ける。

 

ヴォルカニック・バレット

炎属性 レベル1 ATK/100 DEF/0

【炎族/効果】

①:このカードが墓地に存在する場合、1ターンに1度、500LPを払って発動できる。このカードが墓地に存在する場合、デッキから「ヴォルカニック・バレット」1体を手札に加える。

 

「そして永続魔法《ブレイズ・キャノン》を発動」

魔導獣 ケルベロス 魔力カウンター:0→1

魔導獣 ケルベロス ATK:1400→1900

 

「続けて永続罠《破壊輪廻》を発動する」

 

ブレイズ・キャノン

永続魔法

①:相手フィールドのモンスター1体を対象としてこの効果を発動できる(この効果を発動するターン、自分のモンスターは攻撃できない)。手札から攻撃力500以下の炎族モンスター1体を墓地へ送り、対象の相手モンスターを破壊する。

 

破壊輪廻

永続罠

①:このカードは魔法&罠ゾーンに存在する限り、カード名を「破壊輪」として扱う。

②:1ターンに1度、フィールドのモンスターが効果で破壊された場合、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊し、お互いに500ダメージを受ける。

 

「これでオレのフィールドが整った。《ブレイズ・キャノン》の効果発動。手札の《ヴォルカニック・バレット》を墓地に送り、《ツイン・ブレイカー》を破壊する」

ツイン・ブレイカー→破壊

 

「そしてこの瞬間、《破壊輪廻》の効果発動。《魔導獣(マジックビースト) ケルベロス》を焼き払い、お互いに500ダメージだ!」

魔導獣 ケルベロス→破壊

カルロ LP:4000→3500

遊幾 LP:2700→2200

 

「墓地へ落ちた《ヴォルカニック・バレット》の効果発動。ライフを500払い、デッキから《ヴォルカニック・バレット》を手札に加える」

カルロ LP:3500→3000

 

「そして《ヴォルカニック・トルーパー》の効果発動。手札の《ヴォルカニック・バレット》を捨て、相手フィールドに《ボムトークン》を特殊召喚する」

遊幾のフィールドに、点火待ちの火薬玉のような不気味なトークンが出現した。

 

「そして今墓地に送られた《ヴォルカニック・バレット》の効果発動。再びライフを500払い、デッキから《ヴォルカニック・バレット》を手札に加える」

カルロ LP:3000→2500

 

→[エンドフェイズ]

「これでターンエンドだ」

 

カルロ LP:2500、手札:3、除外:1

②きつね火(DEF:200)、③ヴォルカニック・トルーパー(ATK:1000)、④スピリットバリア、⑤ブレイズ・キャノン、⑥破壊輪廻

 
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①ボムトークン(ATK:1000)

遊幾 LP:2200、手札:5

 

 

【ターン5】――遊幾のターン

→[ドローフェイズ]

「俺のターン、ドロー」

遊幾 手札: 5→6

 

→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]

「ライフを燃やしてくるなら、少しでも増やしておかないとな……。俺は《プリズマン・ディフューズ》を召喚!」

「俺は《プリズマン・ディフューズ》を召喚」

遊幾は、淡い虹色に輝く、細かく分岐した結晶群で体を覆われたモンスターを召喚した。

 

プリズマン・ディフューズ

光属性 レベル3 ATK/1200 DEF/1500

【岩石族/効果】

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①: このカードが召喚した時に発動できる。デッキから「プリズマン」モンスター1体を手札に加える。この効果で手札に加えたモンスターが通常モンスターだった場合、さらにそのモンスターの攻撃力分だけLPを回復する。

②:このカード以外の自分フィールドの光属性モンスター1体と、相手フィールドの光属性モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に戻す。

(オリカ)

 

プリズマン

光属性 レベル3 ATK/800 DEF/1000

【岩石族/通常】

透き通った水晶の塊。光を集めてレーザーを放つ。

 

「このモンスターの召喚成功時、デッキからプリズマンモンスターを1体手札に加える。俺は《プリズマン》を加え、通常モンスターのためライフを800回復する!」

 

遊幾 LP:2200→3000

 

「そして装備魔法《明鏡止水の心》を発動。《プリズマン・ディフューズ》に装備する。これで《プリズマン・ディフューズ》は《ブレイズ・キャノン》によって破壊されない」

 

明鏡止水の心

装備魔法

①:装備モンスターは、戦闘及び装備モンスターを対象とするカードの効果では破壊されない。

②:装備モンスターの攻撃力が1300以上の場合、このカードを破壊する。

(※テキストエラッタ)

 

→[バトルフェイズ]

「《プリズマン・ディフューズ》で《ヴォルカニック・トルーパー》に攻撃」

 

プリズマン・ディフューズ ATK:1200 VS ATK:1000 ヴォルカニック・トルーパー

ヴォルカニック・トルーパー→戦闘破壊

 

→[メインフェイズ2]

「俺は《ボムトークン》を守備表示に変更して」

 

→[エンドフェイズ]

「ターンエンドだ」

 

カルロ LP:2500、手札:3、除外:1

④きつね火(DEF:200)、⑤スピリットバリア、⑥ブレイズ・キャノン、⑦破壊輪廻

 
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①ボムトークン(ATK:1000)、②プリズマン・ディフューズ(ATK:1200)、③明鏡止水の心(→②)

遊幾 LP:3000、手札:5

 

 

【ターン6】――カルロのターン

→[ドローフェイズ]

「オレのターンだ」

カルロ 手札:3→4

 

→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]

「《ヴォルカニック・ロケット》を召喚、そして効果発動。デッキから《ブレイズ・キャノン-トライデント》を手札に加える」

 

ブレイズ・キャノン-トライデント

永続魔法

①:このカードは自分フィールドに表側表示で存在する「ブレイズ・キャノン」1枚を墓地へ送って発動できる。自分メインフェイズに、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。手札から炎族モンスター1体を墓地へ送り、対象のモンスターを破壊し、相手に500ダメージを与える。この効果を発動するターン、自分のモンスターは攻撃できない。

(※テキストエラッタ)

 

「さらに魔法カード《ファイヤー・バック》を発動。手札の《ヴォルカニック・バレット》を墓地に送り、墓地から《ヴォルカニック・トルーパー》を守備表示で特殊召喚する」

 

ファイヤー・バック

通常魔法

このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:自分の墓地の炎属性モンスター1体を対象として発動できる。自分の手札を1枚墓地へ送り、対象のモンスターを特殊召喚する。

②:墓地のこのカードを除外し、自分の墓地・除外状態の炎属性モンスター3体を対象として発動できる。そのモンスターをデッキに戻す。その後、自分は1枚ドローする。

(※テキストエラッタ)

 

「そして蘇生した《ヴォルカニック・トルーパー》の効果発動。デッキから《ヴォルカニック・カウンター》を手札に加える。そして墓地の《ファイヤー・バック》の効果を発動。このカードを除外し、墓地の《ヴォルカニック・バレット》2体と除外状態の《The blazing MARS(ザ・ブレイジング・マーズ)》をデッキに戻し、カードを1枚ドロー!」

資源循環で弾倉が再装填されるように、カルロのデッキがうねる。

 

ヴォルカニック・カウンター

炎属性 レベル3 ATK/300 DEF/1300

【炎族/効果】

①:このカードが墓地に存在し、自分が戦闘ダメージを受けた時に発動する。墓地のこのカードをゲームから除外し、自分の墓地に「ヴォルカニック・カウンター」以外の炎属性モンスターが存在する場合、自分が受けた戦闘ダメージと同じ数値のダメージを相手に与える。

(※テキストエラッタ)

 

「さらに墓地の《ヴォルカニック・バレット》の効果発動。ライフを500払い、デッキから《ヴォルカニック・バレット》を手札に加える」

 

カルロ LP:2500→2000

 

「《ヴォルカニック・トルーパー》のさらなる効果を発動。手札の《ヴォルカニック・カウンター》を捨て、再び《ボムトークン》を特殊召喚する」

遊幾の場に2体目の《ボムトークン》が特殊召喚される。

 

「くっ、せっかく《明鏡止水の心》を発動したというのにこれでは……」

遊幾は歯を食いしばる。

 

「そうよ。そう簡単にオレのバーンは止められないぜ。俺は《ブレイズ・キャノン》を墓地に送り、《ブレイズ・キャノン-トライデント》を発動。そして効果発動。《ヴォルカニック・バレット》を墓地に送り、《ボムトークン》を破壊し500ポイントのダメージを与える」

ボムトークン→破壊

遊幾 LP:3000→2500→2000

 

「さらにこの瞬間《破壊輪廻》の効果発動。再び《ボムトークン》を破壊し、お互いに500のダメージだ!」

ボムトークン→破壊

カルロ LP:2000→1500

遊幾 LP:2000→1500→1000

 

「《ヴォルカニック・バレット》の効果を発動。ライフを500払い、デッキから《ヴォルカニック・バレット》を手札に加える」

 

カルロ LP:1500→1000

 

「カードを2枚伏せて」

 

→[エンドフェイズ]

「ターンエンドだ」

 

カルロ LP:1000、手札:1

③ヴォルカニック・ロケット(ATK:1900)、④きつね火(DEF:200)、⑤ヴォルカニック・トルーパー(DEF:1000)、⑥スピリットバリア、⑦破壊輪廻、⑧ブレイズ・キャノン-トライデント

 
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①プリズマン・ディフューズ(ATK:1200)、②明鏡止水の心(→①)

遊幾 LP:1000、手札:5

 

自分のライフを減らしてまで相手のライフを削るカルロのデュエルに遊幾は脅威を感じつつも、今まで経験したことがない展開に胸が高鳴っていた。

 

【ターン7】――遊幾のターン

→[ドローフェイズ]

「俺のターン、ドロー」

遊幾 手札: 5→6

 

遊幾はドローしたカードを見て笑みを浮かべた。

 

→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]

「カルロ、君のフィールドにはモンスターが3体。このターン戦闘ダメージを受けることがないと思っているだろうが、俺のプリズマンモンスターの力はそう甘くはないぜ」

 

「何⁉︎ そいつは面白い。やってみろ!」

 

「《プリズマン・レイ》を召喚」

遊幾が《プリズマン・レイ》を召喚すると、透明な六角柱の結晶体を基本とし、両肩と背面には翼のような結晶板が突き出したモンスターが現れた。

 

プリズマン・レイ

光属性 レベル3 ATK/1400 DEF/1200

【岩石族/効果】

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①: このカードが召喚した時に発動できる。手札の「プリズマン」モンスター1体を墓地ヘ送り、ターン終了時までこのカードの攻撃力を墓地に送ったモンスターのレベル×200アップする。この効果で墓地に送ったモンスターが通常モンスターだった場合、このターン、自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズに「プリズマン」モンスターを召喚できる。

②:フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターは光属性になる。

(オリカ)

 

「そして効果発動。手札のプリズマンモンスターを墓地に送りそのレベル×200攻撃力をアップする。おれは《プリズマン》を墓地に送る。そして通常モンスターを墓地に送った場合、もう一度プリズマンモンスターを召喚できる」

プリズマン・レイ ATK:1400→2000

 

「よって俺は続けて《プリズマン・リフレクト》を召喚」

今度は鏡面のような銀白色の体に、手に光を反射する楕円形の盾を身につけたモンスターが現れた。

 

プリズマン・リフレクト

光属性 レベル3 ATK/1000 DEF/1800

【岩石族/効果】

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①: このカードが召喚した時に発動できる。自分の墓地の「プリズマン」モンスター1体を手札に加える。この効果で手札に加えたモンスターが通常モンスターだった場合、さらにそのモンスターを特殊召喚できる。

②:フィールドの表側表示のこのカードが光属性モンスターの効果の対象になった時に発動できる。自分の墓地のレベル3以下の光属性モンスターを効果を無効にして特殊召喚する。

(オリカ)

 

「効果発動。墓地の《プリズマン》を手札に加える。そして《プリズマン》は通常モンスターのため、そのまま特殊召喚できる。俺は《プリズマン》を攻撃表示で特殊召喚」

 

「一気に3体のモンスターをフィールドに並べただと!」

 

「ああ! 俺のモンスターの総攻撃が決まれば、俺の勝ちだ!」

遊幾の声は高揚し、プリズマンたちが虹色の光を帯びて並び立つ。

 

→[バトルフェイズ]

「バトルだ! 《プリズマン・レイ》で《ヴォルカニック・ロケット》に攻撃」

 

「遊幾、モンスターを並べたくらいでオレが負けるほど、オレのディフェンスは甘くないぜ! 罠発動《業炎のバリア -ファイヤー・フォース-》!」

カルロとそのフィールドに炎の壁が突如として立ち上がると、まるで生きた炎の怪物がプリズマンたちを威嚇するように揺らめいた。

 

業炎のバリア -ファイヤー・フォース-

通常罠

①:相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊し、自分はこの効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力を合計した数値の半分のダメージを受ける。その後、自分が受けたダメージと同じ数値分のダメージを相手に与える。

 

「何⁉︎ しかしそのカードでは……」

遊幾は一瞬、カルロの意図が分からず、眉を寄せる。

「俺のライフが先に0になるって言いたいんだろ。そんなことは分かってる。だからコイツも発動だ、速攻魔法《非常食》! 《業炎のバリア -ファイヤー・フォース-》と《スピリットバリア》を墓地に送り、ライフを2000回復する。これでライフが燃やし尽くされるのはお前の方だぜ!」

 

「何⁉︎ ライフ回復だと……だが俺も負けるわけにはいかない。リバースカードオープン、《重力解除》! フィールドの全てのモンスターの表示形式を入れ替える!」

 

非常食

速攻魔法

①:このカード以外の自分フィールドの魔法・罠カードを任意の数だけ墓地へ送って発動できる。自分はこのカードを発動するために墓地へ送ったカードの数×1000LP回復する。

 

重力解除

通常罠

①:フィールドの全ての表側表示モンスターの表示形式を変更する。

 

プリズマン・レイ 攻撃表示→守備表示

プリズマン・リフレクト 攻撃表示→守備表示

プリズマン・ディフューズ 攻撃表示→守備表示

プリズマン 攻撃表示→守備表示

 

ヴォルカニック・ロケット 攻撃表示→守備表示 

ヴォルカニック・トルーパー 守備表示→攻撃表示

きつね火 守備表示→攻撃表示

 

カルロ LP:1000→3000

 

「ハハッ、ギリギリのところでかわしたか、やるな。だが次の手はあるかな?」

カルロは炎の残光を背に、不敵に笑った。

 

→[メインフェイズ2]

「ああ、これで終わりじゃない。《プリズマン・レイ》の効果発動。《ヴォルカニック・トルーパー》の属性を光属性に変更する」

ヴォルカニック・トルーパー 炎属性→光属性

 

「俺はこのカードに賭ける。《プリズマン・レイ》、《プリズマン・リフレクト》、《プリズマン・ディフューズ》の3体を除外し《プリズマン・オーバースペクトル》を守備表示で特殊召喚する!」

遊幾が新たにモンスターを特殊召喚すると、《プリズマン・レイ》、《プリズマン・リフレクト》、《プリズマン・ディフューズ》の足元に魔法陣が形成され、3体のモンスターが消えたかと思うと、3つの魔法陣は1つの大きな魔法陣へと合体し、その中から六角柱の体幹を持ち、四肢は細かい結晶群で覆われ、楕円形の盾を身につけたモンスターが現れた。

 

プリズマン・オーバースペクトル

光属性 レベル9 ATK/3200 DEF/3500

【岩石族/特殊召喚/効果】

このカードは通常召喚できない。自分のフィールド・墓地から、「プリズマン・レイ」「プリズマン・リフレクト」「プリズマン・ディフューズ」を1体ずつ除外した場合に特殊召喚できる。

①: このカードが特殊召喚した時に発動できる。フィールドのレベル3以下の光属性モンスターを全てデッキに戻す。その後、この効果でデッキに戻ったモンスター1体につき1枚カードをドローし、デッキに戻った通常モンスター1体につき500ダメージを相手に与える。

②:このカードが破壊された場合、自分の除外状態の「プリズマン・レイ」「プリズマン・リフレクト」「プリズマン・ディフューズ」を1体ずつ対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。

(オリカ)

 

「《プリズマン・オーバースペクトル》の効果発動。このカードが特殊召喚した時、フィールドのレベル3以下の光属性モンスターを全てデッキに戻す。そして、デッキに戻したモンスター1体につき1枚ドローし、通常モンスター1体につき500のダメージを相手に与える。よって2枚ドローし500ポイントのダメージだ」

遊幾 手札: 2→4

カルロ LP:3000→2500

 

「俺はカードを2枚セットし」

 

→[エンドフェイズ]

「ターンエンドだ」

 

カルロ LP:2500、手札:1

②ヴォルカニック・ロケット(DEF:1400)、③きつね火(ATK:300)、④破壊輪廻、⑤ブレイズ・キャノン-トライデント

 
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①プリズマン・オーバースペクトル(DEF:3500)

遊幾 LP:1000、手札:2、除外3

 

【ターン8】――カルロのターン

→[ドローフェイズ]

「オレのターンだ」

カルロ 手札:1→2

 

→[メインフェイズ1]

フィールドを見渡し、カルロはニヤリと口角を上げた。

「面白い戦況だな……このターン、オレには2種類の勝ち筋が見える。《ブレイズ・キャノン-トライデント》と《破壊輪廻》のコンビネーションか、あえて戦闘ダメージを受けて《ヴォルカニック・カウンター》を利用する方法か」

 

「じゃあどっちを選ぶ?」

遊幾はライフは1000、ギリギリの状況だが、それでも笑みを返す。

 

「ハッハッハ! 悩んだ時は“燃やす”方だろ! オレは《ブレイズ・キャノン-トライデント》の効果発動。《ヴォルカニック・バレット》を墓地に送り《プリズマン・オーバースペクトル》を破壊する!」

 

「そうはさせない! 速攻魔法《超獸の咆哮(デカネローグ)》! 自分フィールドのモンスター1体と相手フィールドのカード1枚を破壊する。破壊するのは《プリズマン・オーバースペクトル》と《破壊輪廻》だ!」

 

超獸の咆哮デカネローグ

速攻魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

①:自分フィールドのモンスター1体と相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。

 

プリズマン・オーバースペクトル→破壊

破壊輪廻→破壊

 

「そして《プリズマン・オーバースペクトル》の効果発動。除外状態の3体のプリズマンモンスターを特殊召喚する」

プリズマン・レイ→特殊召喚(守備表示)

プリズマン・リフレクト→特殊召喚(守備表示)

プリズマン・ディフューズ→特殊召喚(守備表示)

 

「やられたな。《プリズマン・オーバースペクトル》を自らのカードの効果で破壊するとは。だが、破壊するもう一枚のカードを《破壊輪廻》にしたのは甘かったぜ!」

 

「何⁉︎」

 

「オレは《ヴォルカニック・ロケット》をリリースし、《ヴォルカニック・ハンマー》をアドバンス召喚。そして効果発動! 墓地のヴォルカニックモンスター1体につき200ダメージを相手に与える。オレの墓地のヴォルカニックモンスターは5体! 遊幾、これで終わりだ!」

ヴォルカニック・ハンマー

炎属性 レベル5 ATK/2400 DEF/1500

【炎族/効果】

①:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。自分の墓地の「ヴォルカニック」モンスターの数×200ダメージを相手に与える。この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。

(※テキストエラッタ)

 

カルロがトドメの一撃を放とうとするが、遊幾も魔法カードで応戦する。

「リバースカードオープン《プリズ・マジック》! プリズマンモンスター1体をリリースし、モンスター1体の種族をコピーし、同じ種族のモンスターを墓地から特殊召喚する! 俺は《ヴォルカニック・ハンマー》の種族をコピーし、《ヴォルカニック・カウンター》を守備表示で特殊召喚する! これで墓地のヴォルカニックモンスターは4体になる!」

 

プリズ・マジック

速攻魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

①:自分フィールドの「プリズマン」モンスター1体をリリースし、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターと種族が同じモンスター1体を自分・相手の墓地から特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターが効果モンスターだった場合、そのモンスターはエンドフェイズに墓地に送られる。

(オリカ)

 

「くぅぅぅ……!」

遊幾 LP:1000→200

 

ギリギリで残るライフ。遊幾の驚異的な粘りに、カルロも目を見張る。

「ほほぅ……この効果すら凌ぐか。すげぇなお前!」

 

「オレは《きつね火》を守備表示に変更」

きつね火 攻撃表示→守備表示

 

→[エンドフェイズ]

「《プリズ・マジック》の効果で特殊召喚した《ヴォルカニック・カウンター》は墓地に送られる」

「なら、オレはこれでターンエンドだ」

遊幾が《プリズ・マジック》の効果処理を行った後、カルロがターンエンド宣言をした。

 

カルロ LP:2500、手札:0

③ヴォルカニック・ハンマー(ATK:2400)、④きつね火(DEF:200)、⑤ブレイズ・キャノン-トライデント

 
25
 
 
 
 
 
 
0

 
12
 
 
 
 
 
 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
8

 
0
 
 
 
 
 
 
 
 
 
28

①プリズマン・レイ(DEF:1200)、②プリズマン・ディフューズ(DEF:1500)

遊幾 LP:200、手札:2

 

【ターン9】――遊幾のターン

→[ドローフェイズ]

「俺のターン、ドロー」

遊幾 手札: 2→3

 

→[スタンバイフェイズ]→[メインフェイズ1]

カルロが先に口を開く。

「さあ、どう来る? 下手にオレに戦闘ダメージを与えると、《ヴォルカニック・カウンター》の効果でお前の負けだぜ。オレのライフ2500を一気に削らない限り、お前が燃え尽きるぞ」

カルロが遊幾の勝利条件を説明するが

 

「さすがに2500の戦闘ダメージは厳しいな……でも他にも手はある!」

 

「ほぉ?」

 

「俺は再び《プリズマン・レイ》の効果発動。《きつね火》の属性を光属性に変更する」

きつね火 炎属性→光属性

 

「そして、《プリズマン・ディフューズ》の効果発動。《プリズマン・レイ》と《きつね火》を手札に戻す」

 

「何をする気だ⁉︎」

 

「そして、《プリズマン・ディフューズ》をリリースし、《サイバネティック・マジシャン》をアドバンス召喚する」

白き衣を纏った魔術師が着地した。

 

サイバネティック・マジシャン

光属性 レベル6 ATK/2400 DEF/1000

【魔法使い族/効果】

①:手札を1枚捨て、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。ターン終了時まで、そのモンスターの攻撃力は2000になる。

(※テキストエラッタ)

 

「さあ、ここからだぜ! 魔法カード《マジカル・スター・イリュージョン》を発動。お互いのモンスターは、自身のモンスターのレベルの合計×100、攻撃力をアップする。」

 

マジカル・スター・イリュージョン

通常魔法

①:自分フィールドのモンスターの数が相手フィールドのモンスターの数以下の場合に発動できる。自分及び相手フィールドのモンスターの攻撃力は、ターン終了時までそのモンスターのコントローラーのフィールドのモンスターのレベルの合計×100アップする。

 

サイバネティック・マジシャン ATK:2400→3000

ヴォルカニック・ハンマー ATK:2400→2900

 

「さらに装備魔法《ニトロユニット》を発動! 《ヴォルカニック・ハンマー》に装備する」

 

ニトロユニット

装備魔法

相手フィールド上モンスターにのみ装備可能。

①:装備モンスターを戦闘によって破壊し墓地へ送った時、装備モンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。

 

「フッ。そういうことか……」

全てを悟ったカルロが小さく呟いた。

 

→[バトルフェイズ]

「行くぜ! 《サイバネティック・マジシャン》で《ヴォルカニック・ハンマー》を攻撃!」

サイバネティック・マジシャン ATK:3000 VS ATK:2900 ヴォルカニック・ハンマー

カルロ LP:2500→2400

 

<ダメージ計算後>

「この瞬間、墓地の《ヴォルカニック・カウンター》の効果が発動する。このカードを除外し、受けた戦闘ダメージを相手に与える」

小さな火球が逆流し、遊幾へ。

遊幾 LP:200→100

 

<ダメージステップ終了時>

ヴォルカニック・ハンマー→戦闘破壊

「だがこの瞬間、《ニトロユニット》の効果が発動。戦闘で破壊された《ヴォルカニック・ハンマー》の元々の攻撃力分のダメージを受けてもらう!」

砕け散った《ヴォルカニック・ハンマー》が爆裂反応を起こし、大爆炎がカルロを包む。が、燃やされることに慣れているのか、カルロは無言でダメージを受けた。

カルロ LP:2400→0

 

燃え尽きた炎の残光が消え、静寂が戻る。カルロは空を見上げ、ゆっくり笑った。

「まさか俺の方が燃やされちまうとはな……いいデュエルだったぜ、遊幾!」

 

デュエル終了 勝者:八上遊幾

 

 

「……やるな、遊幾。最後の最後まで、オレの炎に耐え切るとはな」

カルロは額の汗を拭い、にやりと笑う。

「そっちこそ、すげぇデッキだ。負けを覚悟したよ。でも……楽しかったぜ」

遊幾も肩で息をしながら、真っ直ぐにカルロを見返した。

 

カルロは懐から赤褐色のバッジを取り出した。

「そういえば、これは渡しておかないとな。オレのチームバッジだ」

「ありがとう、カルロ」

遊幾はそれを両手で受け取り、胸ポケットにしまい込んだ。

 

一瞬の沈黙の後、カルロは右手を差し出した。

「またやろうぜ。今度はもっと、熱くな」

「望むところだ」

遊幾は力強くその手を握り返した。

 

二人は軽く笑い合い、互いに背を向けて歩き出す。東の空は、まだ朝の光を纏い始めたばかりで、どこか静けさを感じさせる。

 

――その時だった。

「ちくしょーーっ!!」

突然、東の方角から怒号のような叫び声が響いた。

 

遊幾とカルロは思わず足を止め、顔を見合わせる。

「今の……人の声だよな?」

「間違いねぇ。何かあったのかもしれねぇな」

カルロは真剣な表情に戻り、声の方向を鋭く見据えた。

遊幾も胸騒ぎを覚えながら、同じ方向に視線を向ける。

 

──ヴェルデ大自然公園に響き渡った叫び声。今、このサバイバルで起きている事とは──

 

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