ペットを飼う奈落家
■キャプション
屋台で並んでおでんを食べる神楽・神無・白夜の三人、イイカンジ?w
■まえがき
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
※ 奈落家のいつもの設定確認
・設定は戦国時代なのになぜか現代の要素が入る。
(今回はポツンとある一軒の屋台が舞台)
・奈落家の服装は、原作通り。
・奈落さんと分身たち皆、生存していて
人見城に一緒に住んでいる設定です。
・季節は特に記載が無ければ、
投稿された日と同じです。
(今回は冬→春の夜のまだちょっと寒い頃合い)
ストーリーのジャンル:ほのぼの・ほんの少しコミカル
では、このまま下へスクロールして本編どうぞ。
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春がまだ訪れぬ寒き夕方、
夢幻の白夜と神無は外での仕事の帰りに
人見城下の町のとあるガード下にある屋台で
おでんをつまみにビールを呑んでいた。
"法律"ではお酒は二十歳になってからだが、
妖怪である二人には
人間換算年齢も実年齢も関係無い。
それにもし罪に問われても
二人は人見家の重臣と言うことで
奈落がもみ消すだろう。
「ったく、奈落も姉さんに頼めないからって
俺たちに厄介な仕事を押しつけるんだもん、
しんどいよなぁ」
白夜が愚痴る。
しかし本当に神楽を恨んでいる訳ではない。
「…仕方が無い」
神無もちゃんと理解しているようだ。
白夜はななめに切ったちくわを、
神無はいびつな三角形のさつまあげを食べている。
そんなところに
「よぉ」
と神楽が二人の間に割って入る形で赤いのれんをくぐり現れる。
「おっちゃん、とりあえず大根とはんぺんとビールな」
神楽がオーダーして白夜と神無に本題に入る。
「奈落の野郎、あたしには違う仕事押しつけて来たぜ?」
「マジかよ!」
「…適材適所?」
「そうみてえだな」
「一応、考えてんだなぁ」
「…!」
白夜と神無が驚きつつ感心する。
大根とはんぺんがのった器と、
アサヒと小さく古びた銀のロゴが入った
細めの透明なグラスと瓶ビールが出て来る。
おでんの具とおつゆから立ち上る温かく白い湯気。
神楽はおでんの大根に
小皿に置いてある小パックのからしをつけて
割り箸で持って、はふはふしながら食べる。
結局は熱いので冷たいビールで流し込む。
神無は小さい口でたまごに食らいついている。
白夜は結びを崩した白滝をラーメンのようにすすって食べていた。
「おい、三人で何をサボっている?」
白童子が突然現れ、後ろから話しかける。
驚いて後ろを振り返り、赤いのれんをめくる三人。
「てめえこそ、なんでここにいんだよ?」
神楽が反論する。
「見ればわかるだろう? 貴様の代わりに犬を散歩しているのだ」
白童子の左手には犬を背中のハーネスでつないだ
リードがにぎられていた。
以前、自分で飼い始めたのに全然犬の世話をしていないので
ぐうの音も出ない神楽。
「でも別にサボってる訳じゃねえぜ。
夕方5時の定時は過ぎてるし」
「仕事の話ではない。家事の話だ。
城にはまだ掃除したい所が山ほどあると奈落はわしに愚痴っていた。
それにあんまり遅くなると奈落にまた小言を言われるぞ?」
厳しめな口調のわりにはわりと優しい忠告して
そそくさとすぐさま犬と共に去って行く白童子。
この様子なら告げ口はされなさそうだ。
白い三角のはんぺんを急いで食べ出す神楽。
またビールで流し込む。
「おっちゃん、チェック(※)」
※会計のこと
「どこの夜の店だよ!w」
「…w」
白夜がウケながらツッコみ、神無が笑う。
白夜と神無も器に残っていた他のおでんの具を食べ切り、
会計して席を立つ。
「千鳥足かな?」
屋台を出て、神楽がちょっと歩いてみて神無と白夜に尋ねる。
「そこまでなるほど吞んでねえってw」
白夜が現実を語る。幻術使いだが発言は地に足着いている。
「…うん」
神楽も無にも関わらずちゃんと目の前の"有"をわかっている。
「このまま急いで行ったら、白童子に追いつくかねえ?
後ろから蹴っ飛ばしてやろw」
神楽は自由だった(自由すぎるw)。
「まだ酔ってるから少し遠回りして帰ろう」と
白夜が提案した。
神無と共に自由な風の姉を連れて歩き出す。
もう春になる夜風が
酔ってほてった体の三人には涼しくて心地よかった。
おわり
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
ほんとに終わりです。