ガンダムSEED 太陽の少女 side night   作:黄金鷹

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メンデルに滞在している頃の話しです。地球軍とザフトと戦闘になる前にそれなりに時間があったのではと思っています。


ガンダムパイロット達の雑談

アークエンジェル、クサナギ、エターナルがメンデルの内部に潜伏をしている頃、アークエンジェルの食堂でキラとアスランはディアッカと共に食事をしながら雑談をしていた

 

「えっ、じゃあお前らヘリオポリスの時からお互いの事分かっていたのか?」

「ああ、地球軍と戦闘の最中でキラの事を見つけたんだよ」

「僕は民間人だったんだけど、撃ち合いに巻き込まれちゃってね。けどまさかアスランが兵士になっているなんて思わなかったよ」

「俺も、お前が戦う道を選ぶとは思わなかったよ」

 

懐かしそうに話すキラとアスランだったが、ディアッカは内心動揺していた。

 

「マジかよ・・・それでその後ああなっちまっただろ。よく仲直り出来たなお前ら」

「そうだね、あの時はお互い本気で殺そうとしていたよね。だけど」

「本気で殺し合って、その後やっぱり幼馴染とは戦いたくないと気づけたんだ。あの時は精神的に一番辛い時だったが、今なら大事な事だったと思えるよ」

「そうか・・・やっぱりお前らは強いな」

 

ディアッカは素直にキラとアスランが互いを許し合った事を称賛した。ディアッカは自分のやらかしがあってやっと考えを改める事が出来たが一人では出来なかった事だった。それを自分の考えで改められた二人のことを尊敬していた。

 

「そんな事無いよ。僕はラクスのお陰でもう一度立ち上がれただけだから」

「俺だって、カガリとラクスのお陰だよ」

「そんな事ねぇて。ってそういえばアイツはどうなんだっけ?ほら、お前の姉の」

「何の話ししてるの?」

 

ディアッカが名前を出すよりも速く、食堂にやってきたばかりのセナが声をかけてきた。

 

「うおっ⁉︎ビックリさせるなよ」

「ごめんごめん。なんか私の事言ってるなって思ってさ」

「あ、セナ。遅かったね?何かしてたの?」

「カガリとアサギさん達の訓練に熱中しすぎてね。隣座るよ」

 

セナは空いているディアッカの隣に座ると食べ始めた。余程お腹が空いていたのかかなりのペースでたべ進めていく。

 

「それで?私がどうかしたのかな、ディアッカ?」

「えっ、ああいや大した話しじゃないよ。ただ俺はアンタの事全然知らないからさ、今のうちに聞きたいと思っただけだよ。確かナチュラルなんだよなアンタは」

「セナで良いよ。まぁディアッカの言う通り私はナチュラルだしキラの姉だしプロトのパイロットだったよ」

「えっ、プロトを⁉︎アンタが!」

 

ディアッカは驚きながらセナの方を振り向く。サンシャインを使いこなしているだけあって実力は高いと思ってはいたが、実は既に戦場で敵対していたとは思っていなかった。

 

「知らなかった・・・アンタ、セナがあの」

「私はよく覚えているわよ。バスターにはかなり邪魔されたからね。お陰で苦労したわよ」

「それは・・・悪かったな」

「別にそこは良いわよ。私だってディアッカやアスランとも戦ってたんだし、仕方ない事よ。それに、オーブでの戦闘でアークエンジェルを守ってくれたでしょ?なら十分よ」

「・・・ああ」

 

セナとディアッカの蟠りが解けた様にキラとアスランは見えていた。特に仲が悪いとまでは言わないが二人の間にはどこか余所余所しい空気が流れている様に感じていたがそれももう無くなった様だった。

 

「そういえば何でこっちの味方してくれたんだっけ?誰かに言われたとかでも無いのよね?」

「ああ。最初は地球軍じゃ無くなったから捕らえている意味も無いからって解放されたんだけど、最初は俺もザフトに戻る気だったんだけど・・・戦場に向かって行ったセナを見てたら居ても立っても居られなくなってな。それでつい」

「ふ〜ん・・・そんなにミリアリアの事が好きなんだ?」

「ブフッ⁉︎」

 

突如踏み込んだ発言をしてくるセナにディアッカは思わず吹き出してしまう。直前に口に含んでいた水を思いっきり前方にいるアスランに掛かってしまった。

 

「ゲホッ!ディアッカ、お前なぁ」

「アスラン大丈夫?ほらこれ」

「ありがとうキラ」

 

アスランにハンカチを差し出すキラ。それを受け取り顔を拭きながらディアッカの方を見るがディアッカはそれに気づかずにセナの方を向いていた。

 

「お前、何を」

「隠す事でも無いでしょ?詳しくは知らないけど二人共なんか良い感じだしさ。きっかけはいつよ?一目惚れ?それとも何かしてもらった?」

「お前な・・・そんなんじゃ」

「ありがとね」

「えっ?」

 

突如お礼を言われてディアッカは困惑していた。だがディアッカを見つめながら話すセナの顔は真剣だった。

 

「ディアッカは知っているか分からないけど、ミリアリアに彼氏が居たんだけど死んじゃってね、あの子とても落ち込んでたと思う。多分まだ引きずってはいるだろうけどそれでもなんとかやっていけてるのはディアッカのお陰なのかなって。だから」

「・・・お礼を言われる立場じゃねーよ。俺はアイツに酷い事言って、あの時の事が無かったら俺は、今も愚かなままだったよ」

「そっか・・・ディアッカも色々あったんだね」

 

セナはディアッカに対して責める事はしなかった。既にディアッカ本人が反省している事であり、ミリアリアもおそらく許している事だった。それをまた掘り返して詰める事は無粋だと考えていた。

 

「まぁもう終わった話しなら私からは何も言わないよ。ただ」

「ただ、なんだよ?」

「ミリアリアの事よろしくね。私はオーブ軍人だからアークエンジェルの守りはあまり出来ない。だからディアッカに任せるよ」

「ああ、任せとけ。ミリィの事も、アークエンジェルの事も俺が守ってやるよ」

 

拳同士を軽く突き合わせるセナとディアッカ。お互いに相手の事を背中を預け合える仲間として認め合った証拠だった。

 

「なんか良い話しで終わりそうだね」

「そうだな・・・俺の惨状を無視すればな」

「ん?アスランどうしたの?そんな濡れて」

「誰のせいだと思ってるんだ!この」

「えっ?あっ、あん時のか・・・すまんすまん」

「許しててへぺろ」

「絶対悪いと思ってないだろお前ら!」

 

反省の意思を感じられない二人の態度にキレるアスラン。それを宥めようとするキラ。その様子を笑いながら見ているセナとディアッカ。戦争で互いに殺し合った少年少女達が立場関係なく下らない話しが出来る等身大のままでいられた数少ない時間の出来事だった。




本編ではあまり入れられなかったセナとディアッカの話し、それとディアッカとミリアリア関連の話しを入れてみました。SEED編最終話でセナがイザークに止めを刺さなかったのはディアッカの説得あってこそですが二人の間にそれなりの信頼があってこそです。本編での二人の描写があまり無いせいで少し説得感が薄くなった気がしますがこんな形で描写出来て良かったと思います。
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