「…ってな感じで俺は3億稼じゃったわけよ!」
「やるじゃん孤ヶ見!それで美化委員会になりに来たの!?」
「違う違う…君達と遊びに来ちゃった!」
「やだー!妄が目的じゃないのー!?」
「妄さんが一番だけど…二番目以降を作らないとは言ってないよなあ!」
「孤ヶ見ったらー!何して遊ぶー?」
というわけで俺は今、美化委員会で取り巻き三人衆と遊んでいる。
妄さん、濡羽さん、羽々切さん、鳳さんは清掃活動に行ってるらしい。
まずはこういうところから取り入っていくのが大切だ。
「…何やってんだお前達?」
妄さんが活動から帰ってきたようだ。
「どーも、妄さん。楽しくやってますよ。」
「聞いて妄!孤ヶ見ったらギャンブルちょー強いの!」
「あたしらじゃ全然勝てないの!」
3億持ってる身からしたらはした金だが稼がせてもらった。
「ということで美化委員会に入らせてください。」
「…あたしの真似事かぁ?まあいいぜ、前と同じだったら殺すからな…」
妄さんから銃を渡される。『前より軽い』。
「弾入れてから渡してくださいよ。」
「…なるほど…変わったみてぇだなぁ…?」
妄さんは前回と同じく2発弾丸を込め、シリンダーを回す。
「ほら。」
「どうも。」
俺はためらいなく自分のこめかみに銃を当て、引き金を引く。弾は出なかった。
「…これでおしまいなわけないですよね?」
「うへっ…とんでもねぇ奴になっちまったなぁ…!お前ら!『アレ』用意しろ!」
取り巻きたちが『チキンサークル』を取り出す。
(知らない人は『賭ケグルイ妄』の第39話を読んでくれ。3巻に収録されている。)
「先に指を離したら負け…コマの止まった数字を刺す…本当にそれでいいんですね?」
「ああそれで構わねぇ…それじゃあ、4対1で」
「何言ってるんですか。俺と妄さんの一騎打ちでしょう?」
美化委員会への入会を賭けた妄さんとのギャンブル…誰にも邪魔させない。
「ひゃっはっはっはぁ!そう来るかぁ!もちろんいいぜぇ!
好きな女とのギャンブルは二人っきりで楽しみたいもんなぁ!」
俺は5番におき、妄さんは19番に指を置いた。
「いきなり来るかもしれねぇ番号においたかぁ!」
「貴女が付けてるピアスの数です。好きな人に関連した番号は縁起がいいですから。」
「気持ちわりぃぐらいの愛だなぁ!さあ、カードを引けよぉ!」
俺がひいたのはハートの7だった。7のマスが除外される。
「とりあえず一回はセーフと…もしかしたら次で終わるかもしれませんね?」
「こんな面白れぇ奴とのギャンブルは簡単に終わらせたくねぇよ!」
妄さんは嬉しそうにカードを引く。出たのはクラブのJ。18のマスが除外される。
「ほら!お膳立てしてやったぜぇ!?早く引」
「ダイヤの2。」
20のマスをナイフで勢いよく貫く。
「あー!惜しいなぁ!お前にぶっ刺してもらえると思ったのによぉ!」
「焦らしたほうが面白いでしょう?妄さんはそういう人ですから。」
互いの欲望がぶつかり合う。とても面白い。でも、終わりの時は来てしまう。
「…スペードの3…マスが飛んで…19になりますね。」
俺の手番で19のマスを引いた。つまり俺がナイフで貫くことになる。
「ひゃっはっはっはぁ!待ってたぜこの時をよぉ!早くあたしを貫いて」
「お望み通り。」
19の数字を思い切り貫く。
「…は?」
「…ほら。『数字を刺しました』よ。妄さんの番です。」
妄さんの指には傷が一つもついてなかった。
妄さんが両手で胸ぐらをつかむ。
「ふざけるなてめぇ!なんであたしの指ごと刺さなかったんだ!?」
「指の骨に邪魔されて『数字を刺せなくて負け』を防ぎたかったんです。」
本当は刺したかった。でも、このギャンブルは負けたくなかった。
「それに…『先に指を離した』妄さん、貴女の負けです。」
だからこそ、焦らして煽って、『俺に手を出させた』。
「…なるほど…合格だ…今日からお前は美化委員会だ…」
妄さんが不服そうに判決を下す。
「歓迎会のケーキはガトーショコラがいいです。」
「…考えておくよ…」
俺は妄さんに対し、『己の意思』を貫いた。
ちなみに妄さんが置いた番号は濡羽さんが原作でおいていた番号だったりします。