ロクでなし魔術講師と第9番目の芸術   作:aioi

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6.決闘の勝敗

 

 アストリア湖のほとりで。

 平原の戦況を観察していた審判役の講師たちは、思いもよらなかったグレン陣営の編成に驚愕していた。

 

二人一組(エレメント)一戦術単位(ワンユニット)編成ですと……ッ!?」

 

 そう、グレン陣営の生徒達は魔導兵団戦の超基本である、三人一組(スリーマンセル)一戦術単位(ワンユニット)を誰も組んでいない。

 彼らは、攻撃前衛と防御後衛だけで構成される、シンプルな二人一組(エレメント)一戦術単位(ワンユニット)を組んで、レオス陣営と闘っている。

 

 中央平原に、レオス陣営は十八人、グレン陣営は十二人。

 

 一見、レオス陣営の方が優勢に見えるが……しかし、それぞれ戦術単位(ユニット)に換算すると互いに六戦術単位(ユニット)、つまり互角になる。

 

 だが……

 

「そんな馬鹿な!戦術単位(ユニット)は互角だとしても、何故戦況まで互角になる!?」

 

 講師たちの一人が声を荒げて反論する。

 

 事実、三人一組(スリーマンセル)一戦術単位(ワンユニット)の方が二人一組(エレメント)一戦術単位(ワンユニット)より圧倒的に強い編成なのだ。それこそ、戦場の統計を取られて証明の裏付けもされている。

 

 そも、二人一組(エレメント)一戦術単位(ワンユニット)など、三人一組(スリーマンセル)一戦術単位(ワンユニット)ができなくなった時に、()()()()組む編成なのに……。

 

 ざわめく講師たち。

 しかし、その中でただ一人グレンの思惑に気付く講師がいた。

 

「やってくれたな……グレン=レーダス……ッ!考えてみれば、当然だ……ッ!」

 

 ハーレイだ。

 彼は、この状況の裏に潜んでいた落とし穴を察して、忌々しそうにつぶやく。 

 

「ハーレイ先生?い、一体どういう……?」

「唐突だが、諸兄にお聞きする。二人三脚と三人四脚のどちらがやるに容易いか?」

 

 講師たちはきょとんと顔を見合わせて、ハーレイの意図の読めない質問について答える。

 

「それは……まぁ、二人三脚に決まってるじゃないですか……」

「それが答えですよ」

 

 ハーレイの指摘に、他の講師たちもようやく気付いたみたいだ。

 皆、はっとしたような、思いもよらなかったというような顔を浮かべる。

 

(この状況の裏に隠れていたそれは――練度だ)

 

 ハーレイは、悔し気に歯を食いしばる。

 

 三人一組(スリーマンセル)一戦術単位(ワンユニット)

 これは『魔導戦力の比較優位性』によって証明されている、魔導兵団戦術で最も強い編成なのだ。ただし、使()()()()()()()の話であり、プロの軍人でも相当な訓練を積まなければ完成しない。

 

 だが現在、目の前で繰り広げられている魔導戦術演習。

 これは軍人や戦術のプロどころか、全くの素人である生徒達が行っているものだ。 

 

 レオスは、三人一組(スリーマンセル)一戦術単位(ワンユニット)を生徒達に教えた。

 流石専門家というのもあって、それなりに形にはなったみたいだが、それでもまだまだ付け焼刃な部分も多い。

 特に、支援後衛がうまく機能していない部分が、何箇所か伺える。

 

 対して、グレンは三人一組(スリーマンセル)一戦術単位(ワンユニット)を諦めた。

 その代替として二人一組(エレメント)一戦術単位(ワンユニット)だけを生徒達に教えた。

 生徒達からすれば、訓練しやすかったのだろう。攻守の切り替えに戸惑うことなく戦えている。

 

 生粋の研究者として、理論を優先したレオスと。

 元・実戦経験のある魔導士として、実践を優先したグレン。

 

 その結果がこれだ。

 やや、レオス陣営が押してはいるものの、この頭数差でこの一進一退の状況――。普通ならばあり得ないことが起きている。

 

(拙いぞ、レオス先生……次の一手はわかりきっているぞ……私でもそうする……ッ!)

 

 焦りの色を浮かべながら、ハーレイは歯噛みした。

 

 

 

 

 南西の拠点にて。

 

(取り敢えず、うまくいったか……)

 

 グレンは戦況を確認しながら、心の中で安堵していた。

 正直、レオスの生徒達が完璧に三人一組(スリーマンセル)一戦術単位(ワンユニット)を使えるようになっていたら、こちらはどうすることもできなかった。

 

 でもだからと言って、レオスの様に三人一組(スリーマンセル)一戦術単位(ワンユニット)で戦っていれば、練度や戦力においてこちらに勝ち目はないことは明らかで……。

 

 だから、レオス陣営の練度が足りないことを前提とした、二人一組(エレメント)一戦術単位(ワンユニット)だったのだ。

 

(あいつらも結構頑張ってんな)

 

 授業をしたかいがあったというものだ。

 どのルートも突破された箇所はなく、やや押されてはいるものの戦況は上手く拮抗しているようだ。

 

(動くなら今だな、よし)

 

 グレンは一つ頷くと、拠点に残していた待機組に号令をかけた。

 

「お前ら!森ルートと平原ルートにそれぞれ、援護に行くんだ!レオスの野郎が対応しきれない今だけがチャンスだ!一人でも多く討ち取れッ!……あ、丘は放って置いていいからな」

 

 グレンの号令に生徒達は一つ頷くと、分隊長を先頭にそれぞれの箇所に進軍していく。

 その背中に激励と注釈も忘れずに、つけ足しておく。

 

(これで、後はできるだけ数を減らせれば……)

 

 グレンは一人気合を入れなおすと、また遠見の呪文で戦況の把握とその後の戦略について巡らせるのだった。

 

 

 

 

「……してやられましたね……まさかこんな手を打ってくるなんて……」

 

 一方、北東の拠点のレオスは苦々しく呻いていた。

 

 現在、中央と森の戦場は完全に戦況が拮抗している。

 

 ややレオスの方が押しているが、それでも楽に勝てると思って送った人数でこれだ。グレンが待機組を援護として進軍させればすぐに戦況がひっくり返ってしまうことは想像に容易い。そして、総戦力を以って進軍させたレオスには持ち駒はもうない。

 

「くっ……丘の拠点制圧はどうなっていますか?敵は二人だったはず……まだ制圧できないのですか?」

 

 焦りと苛立ちを含めた声音で、各方面分隊長役に持たせた宝石型の通信魔導儀で、丘の制圧チームに連絡を取る。

 

 

 

 

「そっ……それが……」

 

 レオス陣営の丘ルート制圧チームの分隊長、リトは脂汗を流しながら、通信の魔導器を耳元に当てていた。

 

「む、無理です!丘の拠点を制圧なんて……ッ!」

『どういうことですかッ!?相手はたったの二人でしょう!?』

 

 声を荒げ、咎めるようなレオスの声が魔導器から響いてくる。

 それにびくりと、肩を震わせながらも必死に言い返す。

 

「で、でも……ば、化け物です!」

 

 リトは青ざめた顔で、前方二十数メトラ先にたたずんでいる敵影を見つめる。

 

 そこにはちょこーんとたたずんでいる二人の少女たち。

 リィエルとノアだ。 

 

「《雷精の紫電よ》――ッ!」

「《雷精の紫電よ》――ッ!」

 

 最早、三人一組(スリーマンセル)一戦術単位(ワンユニット)すら忘れたらしいレオス軍十二人は、みなして一斉に攻性呪文(アサルト・スペル)を撃ちまくる。

 

「《雷精の紫電よ》――ッ!」

 

 休むことなく。

 

「《雷精の紫電よ》――ッ!」

「《雷精の紫電よ》――ッ!」

 

 撃てる限り、撃って、撃って、撃ちまくる――が。

 

「……ん」

「わっ……」

 

 当たらない。掠りもしない。

 

 リィエルはふらふらと眠たげに左右に揺れるだけで、飛んでくる全ての紫電を避ける。

 対抗呪文(カウンター・スペル)も使わずに(実際には、使用可能な対抗呪文(カウンター・スペル)をまともに使えないだけなのだが)。

 

 ノアも若干覚束ないながらも、リィエルの様に避けまくる。

 たまに対抗呪文(カウンター・スペル)を使うが、基本リィエルの様に避けるだけで。まるで呪文を避ける為の訓練用機械にでもされた気分だ。

 

「これならどうだ!《虚空に叫べ・残響為るは・風霊の咆哮》――ッ!」

「《大いなる風よ》――ッ!」

「《白き冬の嵐よ》――ッ!」

 

 点攻撃でダメなら面攻撃で、と。今度は広範囲に影響を及ぼす呪文を唱える。

 

 だが、その瞬間。

 ぶん、と二人の影が横揺れしたかと思うと、目の前から消えてしまう。

 結果、大分遅れて誰もいない空間に炸裂する呪文たち。

 

 唖然とするリト達の視界の端から、この場には不釣り合いな会話が響く。

 

「ノア、今のよかった。次からもこの調子」

「!!うん、頑張る!」

 

 恐る恐る視界をずらした先には、こちらを見もせずに会話する無傷の二人。

 

「な……なんなんだ、こいつら……?」

 

 戦闘が始まってから、ずっとこれの繰り返しだった。

 だから、「あと何百回、何千回呪文を撃っても、二人を討ち倒すことはできない」というのが、リト達の共通認識になってしまった。

 

 しかも、これだけ超絶な回避を以ってこちらを翻弄しても、二人とも何もしてこない。

 

 ノア(避ける訓練だと思ってる)はもちろん、ノアよりも余裕があるリィエル(実際には、使用可能な攻性呪文(アサルト・スペル)をまともに使えないだけ)は攻性呪文(アサルト・スペル)の一つも撃ってこない。

 

 つかず、離れず、リト達の前に姿を見せ続ける二人。

 

「う……うぅ……」

 

 その意味不明さだとか、得体の知れなさとか、諸々あって……リト達は完全に心が折れてしまっていたのだ……。

 

 

 

――――――――――――

――――――――――――――――

 

 

 グレンが送った援軍が各線上に到着すると、グレン陣営が敵を押し返し始めた。

 

 ほどなくして、各方面でレオス陣営が次々と撤退していったという報告を受け、根拠地にふんぞり返っていたグレンは立ち上がる。

 

「何人()った!?」

 

 グレンは右手の指の隙間に三つの宝石型通信魔導器を挟み、耳元にかざしながら鋭く問う。

 

『こちら平原。五人、討ち取りました。こっちは二人やられましたけど……』

『こちら森。三人撃破、被害はゼロ』

 

 平原チームからはカッシュの荒い息が、森チームからはギイブルの冷静な声が聞こえてくる。

 

 それにふむ、と左手を口元に当てながら計算する。

 

「ご苦労、お前ら。つまり戦況は三十二対三十八……敵損耗率は二十パーってとこか……欲を言えばもう一声行っときたかったが……」

『先生、追撃すんのか?』

「いや、やめとけ。そろそろ丘の敵分隊が根拠地に戻ってる頃だ。もうそう簡単にいかん」

 

 やれやれ、とグレンは肩をすくめる。

 

「レオスの野郎、意外に対処が早ぇ上に冷静だな……」

『グレン。わたし達はどうするの?』

 

 三つ目の宝石からリィエルの声が聞こえてくる。

 

「お前らはずっとそこにいろ。個々の能力で勝る相手に頭上を抑えられたら勝ち目がない」

 

 レオスが丘に最初あれだけ戦力を割いたなら、何かしら丘を利用した戦略があったはず。正直、相手にしたくない。

 

 グレンは苦い顔をする。

 

『わかった……わたしにはよくわからないけど』

「ま、攻性呪文(アサルト・スペル)対抗呪文(カウンター・スペル)もロクすっぽこなせねぇ上に、連携?何それ美味しいの?……な、お前にはぴったりの任務だろ?ファイ…ト……」

 

 そう口にしたことで、ふとグレンは思った。

 

(あれ、連携……ノアさん……?)

 

 たらり、と汗が流れるのを感じた。

 

 グレンがリィエルとノアを組ませたのは理由がある。

 一つは、戦力として、あの二人がいれば丘は死守できると思ったから。

 

 そしてもう一つは、いつも一緒に訓練しているノアとならリィエルも少しは連携をとれるかと思ったから。

 

 連携という概念が頭にないリィエルにノアをくっつけることで、無理やり二人一組(エレメント)一戦術単位(ワンユニット)みたいにできないかな、みたいな。

 

 ノアなら攻性呪文(アサルト・スペル)対抗呪文(カウンター・スペル)もできるし。

 防御前衛(囮:リィエル)に攻撃後衛(ノア)みたいな感じで、なんか上手くいかないかな、みたいな。

 

 それでこの一週間の訓練期間中は二人は皆とは別で訓練していた、はず。……正直、他の面々で手いっぱいで割とリィエル(一応軍属だし)に任せた気がするが。

 

 敵撃破とか聞いてないぞ?と笑顔で固まるグレンの耳に、リィエルの声がまた聞こえてくる。

 

『……ん。頑張る。グレン、すごく期待してるし。それに――』

 

 ノアも避けるのうまくなった、と。

 誇らしげなリィエルの最後の言葉に、グレンの理性は一気に宙へ飛んでいく。

 

(はーい、お疲れさまっした!終了~!!)

 

 逃げたいような、色々諦めたような……そんな気分だ。

 こいつに任せた自分が全部悪かった。

 

(というか、二人で避けてどうすんだ!?敵、減らねぇじゃねえか!!)

 

 確かにリィエルには”避けるだけでいい”とはいったが、まさかノアにもそのまま伝えたのではあるまいな、と。敵の心を折ることができたかもしれないが、グレンの心も今まさしく折れそうだ。

 

 こうなりゃやけだ、とグレンは涙目で豪快に笑う。

 

「はっはっは!お前って専門のインチキ錬金術以外、ほんっとダメダメなのな!もういっそ清々しいぜ!」

『グレン。そんなに褒めても何も出ない』

 

 褒めてねぇよ!という心の叫びは笑い声に虚しく消えていく。

 

(どうすっかな……。丘はリィエルだけ残せばよさそうだし、ノアを森に支援させても……)

 

 二人一組(エレメント)一戦術単位(ワンユニット)を組まず、各個人で呪文を避けまくっていたみたいだし、ノアだけこっちに戻してもリィエルがやることは変わらないし。

 

 それに、リィエルとノアはレオスの攻略ブラックリストに入っていそうだ。丘攻略できなかったレオス軍も、ノアがいることで少しでも怯んでくれるのならそちらの方がいい気がする。

 

 グレンがノアを丘から呼び出す方向に方針を傾けようとした、その時。

 

『グレン』

 

 宝石からリィエルの声がその思考を遮った。

 

「ん?なんだ?」

『……ん。わたし達、がんばる』

 

 リィエルにしては珍しく悩ましいような、言葉を選ぶような、”私達”を強調したような、そんな物言いにグレンは目を瞬かせる。

 

 だが次の瞬間、頭をガシガシとかきながら小さくため息をついた。

 

(まぁ、今更か……)

 

 レオスが思ったより行動が早くて、焦っていたのかもしれない。

 他の連中とノアの連携は訓練していないし、今以上に不確定要素が増えてしまうのは悪手になる恐れもあることを考えていなかった。

 

 ノアはリィエルと丘を守ってもらう、それでいいだろう。

 グレンはそう判断し、リィエルに応える。

 

「おう、頑張れ」

『ん』

 

 リィエルの声はいつも通り、また平坦に戻った。

 

「じゃ、現状確認だ。まずは―――」

 

 グレンは次の指針を生徒達に伝えていく。

 

 

 

 

 

 東の丘。

 

 リィエルはちょこんと座っていた。

 

 右耳にかざした宝石型通信魔導器から聞こえるグレンの声が、現在状況や今後の指針について説明をしているという事はわかるのだが……いかんせん内容が。

 

(よくわからない)

 

 悪びれもせず、それどころかそれが普通と言わんばかりにリィエルはグレンの説明を聞き流す。

 

 取り敢えず、さっきグレンが言っていた通り、リィエル達はこの丘から動かなければいい。

 それだけわかっていれば充分だろう。

 

 ほどなくして、グレンからの通信が途切れ辺りは静かになる。

 

「すー……すー」

「……」

 

 いや、隣から穏やかな寝息が聞こえてくる。

 それはノアが、リィエルの左肩に頭を預けて隣で眠っているから。

 

 先ほど、レオス軍が丘から撤退した後。

 しばらくは一緒に座って話していたのだが、またノアは微睡み始めて……。結局リィエルは、敵が来たら起こすからと言ってノアを寝かすことにしたのだ。

 

(疲れてるのかもしれない。きっとそう)

 

 最近は訓練も頑張ってたから。

 たまにはこうして休む日があってもいいだろうと、心に騒めくものを見ないふりをして。

 

 でもそう考えると、とリィエルは空を見上げる。

 

 昼間に陽気な日向の下にいて、かつ隣りから穏やかな寝息が聞こえてくると……。段々自身も眠気が押し寄せてきて、リィエルの身体がうつらと、揺れる。

 

 しかし、

 

 ずるり

 

「!!」

 

 リィエルが身じろぎした途端、ノアの頭がリィエルの肩からずり落ちそうになってリィエルは慌てて覚醒し、その頭を腕で抱きとめる。

 

(……起こした?)

 

 そっと顔を覗き込んで確認するが、ノアは先ほどと変わらず目を閉じている。

 思ったよりも眠りが深かったみたいだ。

 

 リィエルはほっと安堵の息をつくと、少し考えるような仕草をする。

 

 ここでリィエルも寝てもいい。

 リィエルは寝ていたとしても敵が来たら起きれるし……。

 

「……」

 

 リィエルは少し考えて。

 やがて小さく首を振る。

 

(グレンに頑張るって言ったから起きる)

 

 グレンが期待していたのだ。ならば少し眠くても頑張って起きて、ノアの分もここを死守しなければ。

 

 リィエルは一人頷く。

 そして先程の様にノアの身体が落ちてしまわないように、頭を肩から膝上にそっと移動させると、丘から他の地域を俯瞰するのだった。

 

 

 

 

 

 それから。

 

 リィエルは手持無沙汰にノアの頭を撫でてみたり、上体をゆらゆら揺らして空を仰いでみたり。

 必死に眠気と退屈さに抗っていた。

 

 だがそれもそろそろ限界、というところでやっと。

 

『双方、そこまでだ。たった今、両陣営の戦力損耗率が互いに八十パーセントを超えた。ルールに従い……この勝負、引き分けとする』

 

 ハーレイの忌々しげな声が、魔術による拡張音声で戦場に響き渡った。

 

 実際には開始から三時間程しかたっていないが……永遠にも感じられた魔導兵団戦は、ようやく幕を下ろしたのだった。

 

 

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