向こうより話数が増えてますけど大丈夫だろうか・・・
招かれざる客が来たものの、その後は平穏に朝を迎えた。
現時点でゴンたちは約束通りに村人たちと接触は避け、朝から馬車の修理に勤しんでいるのをカムンは確認した。
だが、明らかにサボタージュしているためか遅いので何かを企んでいるのは明白である。
昨日のルリを狙っている口ぶりからして奴らが村から離れない限り警戒は厳とするべきであろう。
特に人目が無くなる夜間は気を付けなればなるまい。
その後の動向を注意しつつカムンも冬に向けた保存食作りと王都への出荷作業を手伝うことにする。
出荷作業に関してはカムンの業種における基本みたいなものなのでテキパキと指示を出して捌いていく。
村人たちは作業に忙殺されてゴンたちへの意識を薄れさせていたがこれも彼らの狙いなのだろうとカムンは米俵を六俵ほど担いで的確に積み込みながら内心でその悪辣な手口に舌を巻いた。
もっとたくさん持ってみようぜとおだてる様にシンが言ってきたので精霊術で身体強くできるんだから五俵ぐらい持てと煽り返すと渋い顔をして二俵を持っていった。
情けない、精霊術を使わなくても五俵を担ぐ女性だって居るのに精霊術使って二俵とは甘ったれている。
もはや舎弟も同然な村の若人たちを煽り散らしながら作業を片付ければ昼下がりの頃にはすべての積み込み作業を終えることができた。
丁度そのころにゴン一向のお目付け役の少年が村の方に顔を出してきた。
荷車の修理状況と考えなしに保存食を食う連中の為に追加の分を買い付けに来たそうだ。
だがこれは恐らくは建前であろうとカムンは直感した。
それは見事的中し彼―――シュウヤはユバとリオ、そしてカムンを呼んで密談をすることとなった。
「まずはお時間を頂けましてありがとうございます」
「いや、こっちも作業がひと段落ついてゆっくりしていたところだ。で?話ってのはゴンたちの事かい?」
シュウヤの挨拶にユバはさっそく本題を切り込んだ。
それしかないと踏んでいたが案の定ということである。
「こうして密談を求めるというのは、抑えきれないって事かな?」
カムンの鋭い指摘にシュウヤは苦虫を潰したような顔をしつつ頷いた。
「多勢に無勢と言ったところかね?全く、あいつらももう少し人を回せばいいものを・・・」
「それはゴンたちが許しませんでした。僕も何とか入り込めた次第で」
「相当参っているようだね」
情けない隣村の対応にユバは苦言を呈したがシュウヤもそれはそれで難しかったとフォローを入れた。
ゴンたちは自分の村でも影響力が高くなっているのが窺える。
だからこそ、同時に排斥も強くなっていく。
殊更、乱暴な狼藉者が集まった愚連隊ははじき出されるのが宿命だ。
コミュニティからはじき出された人間が単独で生きるのはかなりしんどい。
ぶっちゃけた話、ほぼ死を意味する。
ただ現状の影響力ではゴンについていく人間も多いためか将来の労働力が減ってしまうのも手痛い損害となってしまうのでそれも避けたいとのこと。
本当に面倒な奴だと話を聞いていてカムンは内心で独りごちる。
「まことに情けない話なのですが・・・ゴンの粛清にそちらのリオ殿とカムン殿のお力添えをお願いしに参った次第です」
「ふむ、腕っ節を評価してとのことかな?」
「あなた方ならば、あのゴンも制圧できると思いまして」
その後のシュウヤの話を纏めると今夜あたり、ゴンたちが何かルリに仕掛けてくるという予兆があるそうだ。
というかそのやる気をシュウヤが寝床に行った後に話していたみたいである。
バカなのか賢いのかカムンはだんだん判断が付かなくなってきた。
「検税官が来ているにも関わらず、命知らずなこったわ」
カムンは武士たちのエピソードを伝え聴いているだけでも素人に精霊術という毛を生やした程度の存在が相手になるとは到底思えない。
つまり、正面からは行かずに裏をかいてくることが予想できる。
確実に狡く小賢しい獲物を捕らえるには上質な餌を上手いこと齧らせる必要があった。
「あい分かった。私は良いがユバ殿やリオ奴はどうする?」
ゴンを罠に嵌めて粛清する事の可否を二人に投げる。
二人ともこれに関しては同意した。
「まあ、貰うもんはちゃんと頂こうか。こちらは大事な孫娘を傷物にされそうなんだ」
「う・・・そこは、御手加減いただけますと幸いです・・・」
申し訳なさそうにシュウヤはユバに頭を下げる。
実際、ルリに何も教えずゴンへの撒き餌とするのだから強気に出なければリオとカムンの実力を安く買いたたかれかねない。
ユバとしては頼まれる方なのだから相応の報酬は貰うべきなのだ。
しかも、周辺で名が知られている暴れ者を一方的に鎮圧できるほどだからそう安い値で動いていい人材ではない。
最終的な報酬は巻き込んだ後のゴンの父でもある村長に話を付けるとして具体的な作戦を練ることとなった。
まあ難しいことはなく、大体はカムンが提案した方法をマイルドにしたやり方で行く事が決まったのが不満な点ではある。
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その後はやってきたカラスキの名門出身の武士であるハヤテ=サガ率いる検税官たちを歓迎して酒にかまけた
「よし、そろそろってとこだろうよ」
旅客用の小屋で仮眠を取っていたゴンたちはいそいそと起き上がっていた。
「へへへ・・・いよいよっすね」
仲間の一人が思わず下卑た笑いを浮かべる。
それは他の連中もそうであった。
夕方の頃、様子を舎弟に探らせたところ、あの長身の男が誰かと組み手を交わしていたとのことで念には念を入れて我慢していたのである。
「・・・・・どこへ行くつもりですか?」
その時、別の部屋で寝ていたであろうシュウヤが扉向こうから声をかけてきた。
「あぁ?んでもねぇよ。ちょっと小便ひっかきに行くだけだわ」
「今夜は出かけない方が良いですよ?人食い蛇が出るとのことで」
ゴンはその単語の意味するところが分からなかった。
こんな平原にそんな人を食らう蛇が出てくるなら大騒ぎになっている。
では何なのだろうか?
結局、答えにたどり着けなかったゴンはただの脅しと思うことにして無視することとする。
ゴンと共に何人かが一緒に闇夜へ消えていくのをシュウヤは冷めた目で見ていた。
自分たちに降りかかる運命を知らないまま、ゴンたちは暗く視界の通らない中、音を立てないように村長宅へと忍び寄っていく。
村はしんと静まり返り、人っ子一人存在を感じ取れない。
やがて村長宅に着くとゴンは慣れた足取りで脇に回るとある部屋に取り付けられている木製の引き窓を持ち上げる様に取り外した。
何度かゴンは親の付き添いでユバ宅に来ておりある程度の間取りは掴んでいる。
当然、ルリのいる部屋も把握済みだ。
侵入するのに最速なのがこの引き戸口を丸ごと取り外す方法であった。
裏側からつかえ棒で抑えられているが上記の方法には無力である。
とはいえデメリットがない訳でもなく取り外す際、それなりに大きな音が響いてしまうためそこからは時間との勝負、手早い行動が必要だ。
取り外したものを舎弟に押し付けてゴンは部屋の内部へ侵入する。
だがここで彼の想定外なものが目に飛び込んできた。
寝ござが二人分。
ルリの他にもう一人いる。
ゴンは内心、舌打ちをしながら近づいて確かめると不安は喜びに変わった。
もう一人はシンの妹であるサヨだったのは行幸と言えよう。
舎弟共の無聊を慰めるには丁度いい素材だ。
「ん・・・だれぇ?」
ルリが身じろぎしながらそう呟いた。
大きな音と人の気配を感じ取ったためであろう。
「リオぉ・・・?」
寝ぼけているのか別人と勘違いしているようだが猶予がないと焦れたゴンは素早くルリに覆いかぶさった。
大きい腕と手は彼女の口元を押さえつけて声をくぐもらせるには十分なものである。
「んん!?」
「ちっ・・・大きな声を出すな」
手荒い真似にルリの目は一気に覚めて見開く。
部屋に入り込んだ者の正体がゴンであることを捉えるとバタバタと暴れだす。
隣に寝ていたサヨも起きてその様子にギョッとした表情を向ける。
そう上手くは行かないと分かっていたがそれでもゴンは眉間にしわを寄せて八つ当たりするように右拳をルリの左頬を掠める様に床へ突き刺した。
静寂の間が部屋を支配する。
「よく聞けっそれ以上騒ぐなら次は
二人も馬鹿でもなく肝っ玉があるわけでもなく、普通の少女。
異性の躊躇いの無い暴力に屈する他なかった。
「はぁ・・・手を煩わせやがってよ」
そう吐き捨てるゴンは無造作にルリの乳房を掴んだ。
「ひっ・・・・」
肌を線虫が走り抜けるようなそれにルリは思わず上擦った悲鳴を上げる。
ゴンのイメージではもう少し大きかった気もしたがまあそれでもいい。
事が露見する前にずらかろうとしたとき、外が異様な静けさであること事にようやく気付けた。
そして、部屋の戸が乱暴に開けられるとそこには。
「・・・何を、している?」
鬼が立っていた。
R15だがこの描写行けるか・・・?
ということでpixivでは後半の描写はちょっと怖かったのでカットしてました。
副社長アークライト氏が救助に向かうそうですが時期はどっちが良いですか?
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早めに越したことはない(原作5巻あたり)
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遅めでもまあ大丈夫でしょ(原作20巻)