バーチャル配信者が揃う学校に飛ばされました 作:疾風“はやて”
ガラガラ…
「失礼しまーす」
無事保健室に到着し、扉を開ける。
「あら?珍しいお客さんね…いらっしゃい」
保健室には、なんか…ツノと変な羽の生えた悪魔みたいな見た目の、ちょこ先生がいた。
「あっ…ハヤテ先輩!お疲れ様っス」
あと、もう1人悪魔がいた。
葛葉さんの大好きな悪魔のレヴィさんだ。
「おはようございます、体操服忘れちゃって借りに来たんですけどー…」
「あら、本当に珍しいわね。今まで一回も忘れたことがなかったのに」
「珍しいこともあるもんでスね〜」
「ちょっと探してみるから待っててちょーだい」
「はい」
ちょこ先生が棚を探し始めるが、“あら?”と声が漏れる。
すると戻ってきて、、
「ごめんね~?誰かに貸し出してまだ返却されてないみたい……」
「ええ!?マジですか…!」
「アチャ〜残念っスね……」
「ど、どうしよう…」
するとちょこ先生がすぐ横まで来て…
「…サボっちゃいなよ」ボソッ
「な、何を言って…!」
「代わりにちょこが、キミだけに特別授業……してあげるわよ??」
例え話でもなんでもない悪魔の囁き…。
「だっ…だめっスよ!!」ガシッ
悪魔の囁きに流されそうになったが、レヴィさんに手を掴まれ引っ張られたことにより冷静になる。
「ぼ、ボクの貸すんで…!!すこし小さいかもでスケド…」
僕の手を掴み、そう言ってくれるレヴィさんの顔は真っ赤である。
「…顔真っ赤だけど、無理して貸してくれなくてもいいんだよ??」
「大丈夫デス…早く行きまショー!!」
嫌なら無理しなくてもと思いつつ、またもレヴィさんに引き摺られていくのだった。
「あらあら、可愛いわねぇ〜」
ガラガラ……
「コレ!ボクの体操服なんで…!」
「あ、ありがとね!頑張って汗かかないようにするから!」
体操服の入った袋を受け取りお礼を言う。
「いや…!大丈夫でスから!(むしろハヤテ先輩の匂いがついて……////)」
「授業終わったらすぐ返しに来る!」
とりあえず、借りることは出来た!
今日のお昼ご飯でも奢ってあげよう……。
そう思いながら、僕は更衣室へと急ごうとしたのだった。
「…………更衣室どこ?」
タッタッタッタ…………!
「はぁ、はぁ……なんでこんな目に……!」
体操服問題は解決したものの、更衣室がどこか分からずにウロウロしてたら結局授業に遅れてしまって罰走をさせられていた。
しかも、罰走のせいで汗もかいちゃったし……!
「洗濯、、して……はぁ、、返さなきゃ、なぁ!」
しかも、今日はマット運動的なやつだから……下手すれば疲労で踏ん張れなくて骨折とかも有り得るよコレ。
とりあえずあと体育館(1往復250メートル)20往復くらいかな……?
半分切ったし大丈夫か……。
「はあ、はあ……あと15分くらいしかマット運動できないんですけど……?」
「お、おう。ならお前もマット運動に混じってこい!(次の授業も遅刻させてやろうと思ったんだがな……)」
10キロを35分ほどで走り切り、ようやくマット運動ができる。
走ってみて思ったことは、前の世界と身体能力が同じかそれ以上に動きやすいことは確かだ。
「お前ら……はぁ、楽しそうだな……!」
「ハヤテお前フツーにバケモンだろ!」
なにかに驚いた様子のかみとくんの元まで駆け寄っていく。
「なにが……?」
「フツーの何もしてない人間は10キロ走れって言われて35分で走りきったりしねーよ!?」
「いや、、なんか調子良かった」
どうやら、こっちの世界では手を抜いていたようだ。
どこまでも僕と正反対の性格をしているんだなこっちのハヤテくんは……。
何となく周りの視線も痛い気がする。
「おいハヤテ!!」
「あ、はい!?」
すると突然先生に呼ばれ、驚きの声が混じった返事をする。
「お前なら、なにか技できるだろ!みんなにお手本を見せてやってくれ」
「えぇ……!?」
お手本……??
どうやら厄介な先生に目をつけられてしまったようだ……。
無難な技をやっておくか……??
バク転か、、バク宙の方が楽だけど〜……前宙か、、
「早くしろ!時間も少ないんだからな!」
「は、はい!」
とりあえずでっかいマットもあることだし……!
僕は何も考えずマットに向かって助走を始める。
やばい!何やるか決めてない!?
え〜……っと、、とりあえず前宙で2回転するか……!!
「は?」
ドンっ!!!
クルンクルンっ……
ボフッ……!
「…………」
ぼ、僕は今何をしたんだ?
何が起きたか何も分からなかった。
前宙って言って床を思いっきり蹴ったら5mくらいジャンプしたぞ今……。
『…………すご』
みんなも唖然としていて、先生も驚きで口があんぐりと開いたまんまだった。
よしっ、、
「先生!僕、走りすぎと回りすぎで体調悪いみたいなので保健室行ってきます!」
ここは逃げの一択だ……!!!!
「……それでここへ逃げてきたってわけね」
「はい…」
ちょこ先生に事情を説明した僕は、ベッドに腰を下ろしている。
「それは災難だったわねぇ〜」
しれっと横に腰をかける(髪の毛があたるくらいの距離に座る)ちょこ先生…。
いや、、だから近いっす。
「元の世界の2倍くらいの運動神経ですよマジで…」
「…で」
「?」
「その世界のちょこはどんな感じだったのかしら?」
僕の悩みなどこれっぽっちも気になっておらず自分の気になることを質問してくるちょこ先生。
「あぁ、、全く変わんないですよ。年上のお姉さん感を全面的に押し出してました」
“ハヤテ様〜♡一緒のベッドで添い寝しましょうか??”みたいな…。
普通に人間界では一歩間違えば罪に問われるかもしれないのでやめていただきたい。
「そうなんだぁ〜、、ハヤテ様はどっちのちょこが好き??」
「こっちのちょこ先生の方が好きです」
「あら…!嬉しいわねぇ〜!理由は?」
「教師と生徒としての線引きをしっかりしているのでギリ気疲れしずらいからです」
「なんか思ってた理由と違った……」
そう言ってちょこ先生は苦笑していた。
ドゴーンッ!!
『たのもー!!』
すると正面にあった扉が吹き飛び、大きな破壊音と共に女生徒の声が聞こえる。
「余!さんじょーう!」
「スバルも参上!!」
「そして…!シオンも参上!」
「あ、、あてぃしも参上…!」
僕がいた世界でいう、ホロライブ2期生が集結した。
スバルさんの制服姿が見られて幸せです。
「お!ハヤテがここにいるなんて珍しいな〜!」
ニコニコと無邪気な笑顔を見せるあやめさん。
でも上下関係が把握できていないため、呼び方に困る。
“みんなハヤテ様の一個上の先輩よ”
隣にいたちょこ先生がそう耳打ちしてくれる。
「体育で少しばかり走り過ぎちゃいまして、、あやめ先輩方は何を?」
『!?』
すると、あやめさん以外の3人が少し驚いた表情を見せる。
「余たちは~、、」
「ちょっと待てぇぇい!!」
あやめさんが話そうとするとスバルさんがそれを遮る。
「あやめちゃん!?いつから名前呼びに…!?」
「…!!」コクコク!
シオンさんとあくあさんもすごい食いつきようである。
また間違えた…。
「えっ?ハヤテいま余のこと名前で呼んだのかー??」
「…はい」
「あははー、余気付いとらんかったわー!」
ケラケラと笑い飛ばす余さんに、他の今入ってきた2期生の間に不穏な空気が流れる…。
「ってことは、あやめが頼んだわけではなく…ハヤテくんが自主的に、ってコト?」
空いた口が塞がらない様子のスバルさん。
呆けていても可愛い(о´∀`о)
「ま、まさかハヤテくん……あやめちゃんのこと、、」
「好きすぎ……??」
そのシオンさんとあくあさんの一言に2期生の顔は絶望の色に染まった。
「ハヤテは余のこと好きなのかー?」
相変わらずどこまで行ってもスタイルは崩れないあやめさん。
「まあ慕ってはいますけど、恋愛的な好きではないですね」
『(よ、良かったぁ……)』
そんな返答に3人はホッとした様子。
「そっかー」
全く、、忙しい人たちだ。
「余はハヤテのこと好きだぞー!」
「えっ?」
『!?』
まるで時の流れがゆっくりになったように感じる。
みんな口を開けてぽかんとしてしまっている。
僕も含めて。
「よく飴ちゃんくれるし…!」
そう言ってポケットから飴を取り出し、パクッと一口。
僕はあやめさんをペットかなんかだと思っていたのだろうか…。
でも言動からして恋愛的にという線はないな。
「あ、あの……!」
するとあくあさんが突然声を上げる。
「ハヤテくんの、えと…こ、心に決めた人って…!!…あてぃし、知りたいです!」
「あー、ハヤテくんが告白を断る時の決まり文句ね」
あくあさんの言葉にシオンさんが付け足す。
「心に決めた人ってのは多分誇張ですけど…僕はスバルさんが最推しですよ?」
『えぇっ!?』
驚きの声を上げるスバルさんの方を向くシオンさんとあくあさん。
そこには顔を耳まで真っ赤にしたスバルさんが。
「しゅ…しゅばぁぁ……」パタッ
そのままスバルさんは倒れてしまった。
スバルさんの体調が悪くて保健室に来たのか…。
なら僕は無理をさせてしまったのか…!?
す、スバ友失格だ…!
アヒルを連れてきてスバルさんの隣に供えておこう……。
それとも褒められ慣れてないのか…?
まさかな…。
あんだけ可愛くて初心だったらねぇ?
アイドルかよ!?ってなっちゃうよね?
アイドルでした。
「ちょ!?す、スバル……!?」
「だ、だいじょうぶスバルちゃん…!?」
シオンさんとあくあさんが倒れたスバルさんの横でしゃがみ込む。
「スバルはどうしたんだ余〜?」
「はぁ……ハヤテ様?あとは任せてください……」
「え?あ、、はい」
ちょこ先生にそう言われながら背中を押され、保健室を出ていく。
ガラガラ…!
「……あれ?扉直ってる…」
さっき吹き飛んでたはずなのにな…。
「…ったくわけわかめ」
「あれ?ハヤテくんじゃーん!」
およ?この声は…。
嫌になる程切り抜かれ何度も僕のショート動画の画面に鎮座し、耳にタコができるほどに親の声よりもきいた声が耳に入る。
「……のあちゃん」
「おっす〜!こーんなとこで何やってんのよぉ〜??」
「僕はただ保健室に用事があっただけで…「あ、分かっちゃった!」…なによ」
「ちょこせんせーのことが好きなんだろぉ〜」
こいつはるか彼方に吹き飛ばしていいか…?
ふんすっ…と鼻を鳴らして、腕を組みながら
“そうかそうか〜気持ちはわからないでもないがねぇ〜?”
と述べる胡桃のあ…。
「…のあちゃんは何しにきたのよ」
「ん?あぁボクー?ひなのちゃんと一緒に授業サボろうと思って…ってあれ…?ひなーのどこ行ったー?」
うん、やっぱりこの学校の先生は苦労が絶えないことだろう…。
いや、もう半ば諦めてるんだろうな。
「僕の幼馴染を巻き込むのはやめていただきたい…」
「ひなーのも乗り気だったし…!ってかひなーのはいいなぁ!かみーととハヤテくんていう最高の幼馴染が2人もいるなんてー!ふこーへいだよぉ!」
「別に僕達もなりたくてなったわけじゃないし、幼馴染は負けヒロインって決まってるんだよ…(遠い目)」
「でもぉー!一緒にゲームとかできるじゃーん!!ずるいよぉ!!」
「僕と同じ部活に入ればゲームやる友達増えるよ」
「えっ!?ハヤテくん部活やってたの!?ボクも入る入るー!」
「ゲーム同好会って言うんだけど、僕以外みんな女子だから安心しなよ」
「うわぁ…」
するとのあちゃんはゴミを見るような目でこちらを見つめてくる。
「今みたいな感じで色んな人に声かけてタラシこんでるって訳かぁ〜。それで放課後色んな女の子をとっかえひっかえしながら部室に連れ込んでるってことねハイハイ…!」
大きな溜息をつきながらそんなことを言うのあちゃん。
こいつ部室に閉じ込めよう。
二度と出てこれなくしてやるからな
「僕一応幽霊部員やらせてもらってるんだけど……」
「じゃあ、家に連れ込んでるってことか〜!」
「家には妹2人と住んでるんすけど……」
「まさか妹も混ざって…!?“きんしんそーかん”ってやつか!」
ガラガラッ!
僕は保健室の扉を開けて中にのあちゃんを押し込む。
「きゃあ…!?こんな感じで連れ込まれちゃうんだぁ!ボク何されちゃうのぉ〜♪」
「ちょこ先生!この人頭悪いみたいなので診てあげて下さい!」
ガラガラッ、ピシャン!!
はあ、はあ…!
疲れんなこの学校…!!
「あれ、ハヤテじゃん」
「ひなのちゃん…」
「だから“ちゃん”付けやめろって」
そんな真顔で言われたら怖いっすよ…
むむむ…無理だよぉ(泣)
「た、橘…」
「なんで苗字…?」
「なんでって言われても……」
僕はそこで口籠る。
「………恥ずかしいじゃん…?」
「名前呼びじゃないとなんか気持ち悪いんだって」
「ひなーの」
「ん〜まあいいか……それより今日一緒に帰れそう?」
「ん?一緒に?」
聞き間違いか、それとも俺はおれあぽてえてえの邪魔をしているのだろうか…。
「そう、2人で久々に帰ろうよ」
「かみーとは?」
「あいつは〜、、どっか行くってさ」
あとで聞いてみるか…。
「僕は部活久々に顔出そうと思ってたんだよね…すぐ終わると思うけど」
「ならウチもついてく」
なんでやねん…まあいいけど。
「分かった、なら放課後ここ集合で部室行こう」
「りょーかい。あ、あと胡桃どこいったか知らない?」
「ああ、僕のこといじめてきたから保健室に投げ込んだ」
「ふーん、分かった…ちょっと躾けなきゃダメかな〜」
ガタンっ!!
すると保健室の扉が揺れる。
「盗み聞きとはいい度胸だな…!胡桃〜!!」
ガラガラっ!!
『あ…』
扉の前にはあくあさんとシオンさんと目を覚ましていたスバルさんが3人積み重なっていて……奥にガクブルしているのあちゃんと、なぐさめるちょこ先生がいた。
「またねハヤテ…ウチはちょっと体調悪いみたいだから」
ガラガラ…。
…僕の足動かないんですけど??
今日のひなーの予報はイライラのちご機嫌斜めでしょう…。
怖い、僕の幼馴染。
あ、そうだ。
そろそろ屋上に迎えに行ってあげようかな。
あの2人ももう反省しているだろうし…。
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※元作品でも同じ話がありますが、元作品の特別番外編の方は4月いっぱいで削除いたします。
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