悪役貴族転生【女装】悪役令嬢ルート~99通りで断罪される悪役に転生して女装したら死亡フラグが無くなる代わりに周囲の目が怖くなってくんだけど?~   作:あずももも

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75話 えっちすぎる服にさせられた僕

「……銀髪だったのね」

 

「えっと、その……何日もお風呂、入ってなくて」

 

「それにしては良い匂い――ああ、香水ね。良いわね、あんなにナチュラルな高い香水を使わせてもらえるだなんて。それだけに可哀想……ごめんなさい」

 

ろうそくの光しかない暗めの空間なら大丈夫かなって思ったけども、髪の毛はさすがにバレた。

 

そりゃそうだ、銀髪と白髪はまるで違う。

 

すり込む砂の種類でも色が変わるくらいだもんな。

そもそもとしてお風呂に入る時点で諦めてたけども。

 

幸いにして、暗いから紫の部分はそんなに目立ってないっぽいけど……。

 

「……それにしても、すごく綺麗な銀髪……もしかして――」

 

「………………………………!」

 

「――貴族とねんごろな商家の子なのかしら?」

 

「あ、そ、そう! 確かお母さんに!」

「……ごめんなさい、今から……な子に、母親のことを思い出させるだなんて」

 

危なっ!

 

さっきからいろいろとあわあわしているからか、完全に年下の女の子と見てくれているおかげで別の方向に勘違いをしてくれたらしいメイドっ子。

 

お風呂でちょっといろいろ考えごとしてたせいで、何回か「大丈夫?」ってドア開けられそうになるくらい時間かかっちゃったのもあって、すっごく心配されてる……ごめんね、ただちょっと心を落ち着けてただけなんだ。

 

だって今から……セクハラ程度は我慢する覚悟で変態貴族の元に行かなきゃいけないんだ、女の子でも相当不安だろうけども僕は男の子だからさらに不安なんだ。

 

それに母親なんて、僕の母さんなんて前世のは音信不通だし今世のは2年前に死んじゃってるし、継母とは疎遠だし……これ言ったら心配させそうだし。

 

そんな僕が着させられたのは、丈が短すぎるワンピース。

 

肩から胸元までが開いていて、ノースリーブでやっぱ脇も見えていて。

 

おへそのところがくり抜かれてて、ちょっとでも走ったらぱんつが――女の子用のかわいいの(用意されてた)が見えちゃいそうで、生えてる僕としては一瞬でおしまいなデザインのやつ。

 

あれだ、ゲームでヒロインが着てるなら目の保養で満足だけど、これを僕自身が着るとなると途端に不安になるやつ。

 

変態貴族だから、着せる服のデザインとか徹底してるんだなぁって逆に感心したレベルで絶妙に見えないけど見えそうな服。

 

けども栄養状態の悪いのがデフォで「女の子は成長して太ければ太いほど良いよね」って世界観のこの中世な世界で10歳未満に性的興奮を催すのは……筋金入りのペドだよね。

 

僕も女装しなければならない変態だけど、相手の変態具合に今からぞくぞくしてくるよ。

 

しかし。

 

――エミリーちゃんのとか普通の女の子の服を着させられるどころか、とうとうこんな破廉恥なコスプレ女装までするハメになるだなんて。

 

……意識を強く持たないと、この事実だけでメス堕ちしちゃいそうだなぁ……。

 

だからお風呂の中で念仏唱えたりしてたんだけど、そのせいでちょっと湯あたりしちゃったかも。

 

「顔が赤いけど大丈夫かしら?」

「はい、ちょっとお湯で」

 

「……安心して。今日が初めてだから、いきなり脱がされたりはしないはず。それに、ご主人様以外は全員……同じような格好の子よ。隠さなくて良いわ」

 

なでなでされるがままになるしかない僕。

 

良い子だからこそ、こんな僕の本心を知られたくない。

罪悪感で死んじゃうもん。

 

「もっと力を抜いていいのよ」

 

「あ、は、はい……その、見えそうで……」

「……恥じらいを知っていたのね。ごめんなさい、もっと幼く見えていたわ」

 

ごめんなさい、中身成人してます。

 

けど、生えててこんもりしてるのが――たとえ7歳児サイズでも男である以上は女の子に比べると立派な質量がくっついてるから――恥ずかしいから、スカート引っ張って隠してたんだけども、それもダメらしい。

 

いや、だって恥ずかしいじゃん。

 

男だから、なおのこと余計にさ。

 

「いい? 言われたことへは全部、ちゃんと『はい』だけで返事する。焦らなくて良いから、言われたとおりのことをする。逆らわない。足元をしっかり見て転ばない、渡されたものは手落とさない。そうすれば、怖い目には遭わないわ」

 

「は、はい」

 

メイドっ子。

 

変態貴族にさらわれただろう1人――その中でもお母さ、もといお姉ちゃん的立場な子。

 

――この子が僕を見てくる目を見て、なんとなく分かる。

 

この子は、僕みたいに新入りの子たちの面倒を数え切れないくらいに見てきて――だから、まるで養豚場に出荷される子豚を見るように哀れみと諦めを混ぜたような目で見てくるんだ。

 

同じく出荷された先輩子豚としての同情も含めて。

 

「………………………………」

 

――中学生も低学年だろうこんな子に、こんな表情をさせるだなんて。

 

やはり生きて帰してはおけない、悪事を全て吐かせ、この子たちの感じてきたあらゆる苦痛を魂に刻み込んでから肉体を切り刻むため、何日掛けてでも生きていることを後悔させるような拷も――――違うってば、なんで怖い想像がぽんぽん出てくるんだジュリオン様は。

 

うーん。

 

ゲーム内でヒロインとかいじめるときも、小学生向けのマンガの悪役がする程度だったはずなんだけどなぁ、ジュリオン様……?

 

 

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