最強悪役令嬢の『もふもふ』は加減を知らない!婚約破棄ついでに魔獣を手懐けたら、いつの間にか魔国から『難攻不落のヤバい国』認定されてました!?~癒やしとは力なのです!~   作:ケロ王

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第3話 乱れる心と体!

「んっ、あっ……。な、何をするんだ!」

「うるさい、大人しくしてろ!」

 

 必死で抵抗しようと試みるも、私の体を這いまわる彼の手や指、そして舌によって翻弄される。エリザベスならともかく、私は彼のことを愛していない。それでも彼から与えられる初めての快感は、私の体を蕩かせ狂わせる。

 

 意に反して彼を体が受け入れ始め、いよいよ既成事実を作ろうとルイスが私に迫り――。

 

「すみません、遅くなりました!」

 

 間一髪のところでサラが天井から降りてくる。その勢いのままルイスにタックル。距離が出来たところで、サラの豪快な回し蹴りが炸裂した。吹き飛ばされ壁に激突した彼は、そのまま意識を失ってしまったようだ。

 

「お嬢様! 大丈夫ですか!」

 

 サラが私の方へと駆け寄り、ベッドから引き剥がしたシーツをかけてくれる。私の露になった裸体がシーツに覆われる安心感から気が緩んで目から涙があふれだした。

 

「さ、サラぁぁぁ。怖かった、怖かったよぉ」

 

 サラに抱きついて泣き喚く。そんな私を彼女は何も言わずに泣き止むまで抱き止めてくれた。

 

「お嬢様、もう安心です。ロバートもこちらに向かっておりますので、途中で合流しながら馬車へ向かいましょう」

「んんぅ、わかった……」

 

 服を着るために部屋にあったタオルで体を拭いていく。その刺激すらも火照った体は快感へと変換してしまう。喘ぎ声を押し殺しながらドレスを身に着ける。下着が濡れているので、素肌の上に着るしかなかったんだけど、空気の流れが与える刺激だけで狂おしくなる。なんとか気を強く持って、サラに向かってうなずいた。

 

「それでは、いきます!」

 

 サラは部屋の扉を勢いよく蹴破ると、左右に控えていた衛兵の顔面を同時に裏拳で陥没させる。その音で、周囲の衛兵が集まってきた。

 

「エリザベス嬢が逃げたぞ! 捕まえろ!」

「うわっ、男の人が、いっぱい来てる……」

 

 向かってくる相手を男だと認識しただけで、私の体は勝手に熱くなって反応してしまう。それが酷く屈辱的で涙がこぼれそうになるけど、唇を噛んで必死に耐える。

 

 幸いにも衛兵たちが、こちらに辿り着くことはなかった。ちょうど合流した執事のロバートが、一瞬で全員を無力化してしまったのである。

 

「お待たせいたしました、お嬢様。それでは馬車まで参りましょうか」

「うん。ロバート、お願い」

 

 その後も衛兵は次から次へと襲い掛かってくるけど、ロバートとサラによって一瞬で無力化されていく。

 

「殺してもいいのなら早いのですが……」

「ダメですって。お嬢様が罪に問われかねないんですから!」

「ま、しかたないですな」

 

 襲っておいて返り討ちにされたら罪に問うとか普通じゃありえない。でも、この王家なら十分やりそうではある。婚約破棄を撤回させるために強姦してくるとは予想しきれていなかったし……。

 

「おっと、逃がすわけにはいかねえな!」

 

 馬車へと向かう私たちの前に、フルプレートを着た巨体の男が立ち塞がった。明らかに雑魚とは違う風格に、ロバートとサラが前に立って身構える。

 

「サラは露払いをお願いします! 私はこいつを」

「わかりました」

「おいおい、近衛騎士団長の俺にジジイ一人で勝てると思ってんのかよ! 俺たちの目的はルイス様にエリザベス嬢を孕ませてもらうだけだからなぁ!」

 

 下卑た笑みを浮かべながらハルバードを構える。

 

「現近衛騎士団長ゲスールですか。先代とは違って、だいぶ下品な輩ですな」

「うるせぇ、先代みたいな弱っちいやつと比べるんじゃねえ!」

「はてさて、あなたより先代の方がよほど圧が強かったですけどね」

「黙れッッッ!」

 

 ゲスールが力任せにハルバードを、ロバートの頭めがけて振り下ろす。その頭のわずかに手前で火花が散る。ロバートの右手に握られた短いロッド。簡単にへし折れそうな棒切れのようなもので、ゲスールのハルバードを涼しい顔で受け止めていた。

 

「そんなもので防げると思って――んの、かよっ! な、なにぃぃ!」

 

 全力を込めるだけでは足りず、全体重をハルバードにかけるも、ロバートのロッドはピクリとも動かない。逆に指揮者のようにロバートが手を動かせば、それに合わせてハルバードが躍る。

 

「この程度の力で、よく先代に勝てたものですな」

「くそっ、手品みたいな道具使いやがって!」

「ふむ、ではこれは放っておきましょう」

 

 唯一の武器を投げ捨てるロバート。それを見たゲスールが水を得た魚のように豪快に笑い出した。

 

「がははは。バカめ、これでさっきのような真似はできねえぜ。死ねや!」

 

 ゲスールのハルバードが再びロバートに迫る。その勢いは風圧が近くで見ている私でも感じられるほど激しいものだった。

 

「――言い忘れてましたが、私は素手の方が得意なんですよね」

 

 そう言って、右手を上げて人差し指と中指を広げる。器用に挟まれたハルバードの刃はピクリとも動かなくなった。

 

「さて、時間もないですし、さっさと終わらせましょう。死なないでくださいね」

 

 挟んだハルバードを右に流し、そのままゲスールの顔面に左回し蹴りと右後ろ回し蹴り、地面を蹴って掌底を顎に、落ちる勢いでかかと落としを決める。

 

 一瞬の間にわずか四発。ハルバードを引き戻す暇さえ与えられず、ゲスールの意識は刈り取られてしまった。そのまま仰向けに倒れて白目をむいている。近衛騎士団の大半はサラに無力化されていたが、ゲスールがあっさりと倒されたのを見て、残りも我先にと逃げ出した。

 

「やれやれ、腑抜け共ですな」

「まったくですね。楽できるからいいんですけど」

 

 その後は順調に馬車に戻って、そのまま屋敷へと向かう。到着すると、サラに先導されて自室へと戻る。

 

「ゴメン、今日は一人にさせてもらえないかな?」

「……わかりました」

 

 扉が閉まったのを確認して、私はふらふらとベッドに倒れ込む。結構時間が経ったはずなのに、体の火照りが収まる様子は一向にない。無意識のうちに私の手が胸と下半身へと延びる。

 

「はあああん! 気持ちイイ、手が、手が止まらないよォォォ! うわあああああん!」

 

 自分の手によって生み出される快感に翻弄させられながら、ルイスに蹂躙された時の悔しさが脳裏をよぎり、涙があふれてくる。泣き喚くことでグチャグチャになった私を、指先が与える快感を貪ることで火照った体を、ひたすら慰め続けていた。

 

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