レミリア「....私が?」
輝夜の言葉を聞いたレミリアは狛枝の頬をつねるのをやめ、そう返す。その言葉に輝夜は、
輝夜「ええ。貴方なら幻想郷にいる誰よりも狛枝を理解しているはずでしょ?過去の話も気になるけどその前に狛枝の人となりをちゃんと理解しておかないとその過去話の理解度が低くなってしまう可能性があるから、先に貴方に狛枝は人となりを説明してもらおうかなって。」
と自身の意図を話す。その言葉にレミリアは少し思考した後、
レミリア「.....でも私も凪斗の過去全てを知っているわけじゃないからあくまでも『私から見た凪斗』って言う物になる。それは決して確実に正しい情報って言えないわよ?」
と輝夜に返す。その言葉に輝夜は、
輝夜「それでも狛枝本人が話すよりはマシよ。狛枝の話は何処までが嘘で何処までが本心なのか分かりにくいし定期的に入る自虐のせいで話に集中できない。そんなやつに自分のことを話させてもよくわかんないまま終わっちゃうと私は思うわ。」
と言う。その言葉にレミリアはどうしようか悩み狛枝の方を向くと、狛枝はいつもの貼り付けた笑顔でレミリアに目線を向けている。その目線は、
狛枝「君の思うことをそのまま言葉にしたらいいと思うよ。」
と言っていた。その目線を向けられたレミリアは一度大きく息を吸った後、
レミリア「わかった....要するに私が思っている狛枝凪斗像について話せばいいのよね。」
と言い、話し始める。
レミリア「まず第一に私は凪斗を善良な人間とは思っていないわ。もちろん普段は優しいと思うけど人が持つべきブレーキっていうか、『世間一般的にみればこれはやっちゃダメだと分かってはいるけど自身の目的のためなら平気で悪事を働ける』って言うのかしら。とにかくイかれた部分がとことんイかれてるって印象を受けるわ。その癖さっき言った様に普段は裏表ない優しい好青年で面白い話をいっぱい知ってたり人並み以上には料理も出来るわで自虐気味なところを除けば基本的に一緒に居て欲しい部類の人種よ。ここまで日常の時と異常事態の時で様子の変わる人間は中々お目にかかれないわ。後自身は幸運だと自称するだけあって並外れた幸運を見せる時もあるわね。その代わりなのか普段はあまり運がよさそうじゃないどころか敵と遭遇することも多くてむしろ不幸体質なのは変なところで世界のバランスってよく出来てると実感するわね。それと凪斗は派手な動きをする癖に自分の理想を希望と言う曖昧な言葉に色々な感情を込めて言っているから結局何が目的でやっているのかを理解するのが困難なのよね。それでいてその目的に関して凪斗は他人から理解されるわけもないってちゃんと分かっているのはそこは常識的なのかと思うわ。そして過去のこともさらって話すから急に重い話とかが耳に入るからその前の会話との落差で驚いちゃう時も多いしで自分を理解して欲しいのか理解してほしくないのかわかんなくなっちゃうわ。そのくせ私が過去の話を聞きたいって言っても『面白くもない話だから』って言うから過去を教えて欲しいのに断片的にしか話が分からないのもいやところね。後自分の感じる痛みに強いのかすっごく痛そうな傷を負っても平気な顔して立って笑いかけてくるのも心配してる私が馬鹿みたいでやになっちゃうし....でも外から来た人間なのに人外の私たちに対して普通に接してくれるのはコミュ力が高いのか単純に好奇心なのか分からないけどそこはいいところだと思うわ。他にも何か興味がある事を話してる時はいい顔をするし私が酔って変な事をしても許してくれるし一緒に出かける時はいつも違う話題を振ってくれて暇にならない様に努力をしてくれてるし宴会の時だと暇そうにしてる人を見かけたら話しかけてそいつと仲のいいやつが来るまでは話し相手になっていたし私が困っている時は咲夜と一緒に率先して手助けをしてくれるし私が内心して欲しいと思ってたら察してしてくれるし一人暮らしだったのか分からないけど家事全般が出来るから普通に女子力も高くて心を見透かした様に言葉を言う時もあって単純に顔も良くて......」
とそこから先もどんどん加速していく狛枝トークに輝夜は、
輝夜(......ベタ惚れじゃん。)
と内心思い狛枝の方を向く。するとそこにはいつもとは違い、微笑ましい物を見る様な表情でレミリアを見つめていた。そんな様子の二人に輝夜は、
輝夜「.....ほんっと、なんで付き合ってないのかね。」
とそう小さく呟くのであった.....