—命蓮寺の玄関前にて
それから狛枝は特に問題も起きず命蓮寺まで着く事が出来た。その事について狛枝は、
狛枝(妙だな....どうも最近幸運と不幸の釣り合いが起きる頻度が少なくなっている....いや、幸運な事が起きているのに何故か不幸な事が起きない事が出てきていると言う感じだ.....どう言う事だ?ボクの身に何か変化が.....)
と疑問に思っていると、
??「わっ!」
と急に目の前に水色の髪で目の色がオッドアイの少女が狛枝の前に現れ、驚かせようとしてくる。その少女の姿を確認した狛枝は、
狛枝「......こんにちは、多々良小傘さん。」
と少し間を開けて何事もなかったかの様に挨拶をする。その狛枝の様子に小傘は、
小傘「ガーン!初対面の人にすら驚かれなかった〜!」
とショックを受けている様子だ。そんな小傘を放置して狛枝は周りを見渡す。
狛枝(外見は普通のお寺だね.....門の前には地蔵がたくさん置いてある事以外は特に目立ったものもない.....内装はここから見える範囲だと灯籠が並ぶ石畳の道と奥の方にお墓の様なものが見えるね。本当に普通のお寺みたいだ....)
などと狛枝が考えていると、
小傘「.....ぐすっ....」
と泣いている声が聞こえてくる。狛枝がそちらの方を向くと小傘がめそめそ泣いていることがわかる。その様子に狛枝は、
狛枝「.....放置してもいっか。」
と普通に放置しようとすると、
小傘「なんでそんなこと言うの〜!?普通かわいい女の子が泣いてたら慰めるものでしょ〜!」
と半泣きの状態で狛枝の足に絡みついてくる。その行動に狛枝は、
狛枝「.....驚いてあげれなくてごめんね、」
と少し間を開けて同情を向ける目線を向けながらそう言う。その言葉を聞いた小傘は、
小傘「同情された〜!そんなに私の悪戯はしょうもないか!悪戯で驚かせないと生きていけないのに驚かせることの出来ない私を馬鹿にしたな!?そうだよ、私はダメな妖怪ですよ〜だ!」
とそこは気にしている様で余計に騒がしくなって行く。その様子に狛枝は。
狛枝(どうすればいいのかな.....?)
と狛枝が途方にくれていると、
??「小傘、どうかしましたか?」
と寺の方から声が聞こえてくる。狛枝がそちらの方に目を向けるとそこには髪は空色で服装はいかにも尼さんといった格好をしており、その女性の近くには雲の様な物で顔だけ構成された摩訶不思議なものが浮かんでいる。その姿を見た狛枝は、
狛枝「はじめまして、雲居一輪さんと雲山さん。出来れば多々良さんをどうにかして欲しいんだけど....」
と助けを求める。その言葉に一輪は、
一輪「.....なるほど、貴方が以前聖様が言っていた外から来た人間ですね。それと.....ああ、小傘が悪戯に失敗したんですね。」
と今がどのような状況かを理解する。そして雲山は黙って狛枝を観察している。そんな状況の中一輪は、
一輪「ほら、泣き止んで小傘。後でお菓子か何かをあげるから。」
と小傘をあやす様に言う。その言葉に小傘は、
小傘「ほんと!?」
とぴたっと泣き止み笑顔になる。そんな小傘に狛枝は、
狛枝(騙されやすそうだな.....)
と少し心配していると、
白蓮「大きな泣き声が聞こえてきたから来てみれば....いらしていたのですね、狛枝さん。」
と白蓮が寺から出てくる。それを確認した狛枝は、
狛枝「急でごめんね。ただこれ以上約束してからの期間を空けるのはどうかと思って。」
と言いながら泣き止んだ小傘を引き剥がす。その言葉に白蓮は、
白蓮「いえ、大丈夫ですよ。それと申し訳ありません、小傘が迷惑をおかけした様で。」
と否定し謝ってくる。その謝罪に狛枝は、
狛枝「気にしないでくれて構わないよ。」
と返す。そんな会話をしていると、
小傘「ねぇねぇ一輪。お菓子お菓子。」
と横から一輪にお菓子をねだっている小傘の声が聞こえてくる。そして、
一輪「分かった分かった。だから急かさないの。」
と言いながら軽い和菓子の様な物を取り出して小傘に渡す。それに小傘は、
小傘「やった〜!」
と言いながら上機嫌な様子でお寺の階段を降りて行く。そんな様子に狛枝は、
狛枝「....多々良さんの食事って確か人を驚かせた時に出てくる感情、みたいな話じゃなかったっけ?」
と疑問を口にする。その疑問に一輪は、
一輪「普通に食事を楽しむことくらいは出来るらしいわ。栄養になっているのかは分からないけど。」
と答える。そんな事を狛枝がしていると、
白蓮「こんなところで立ち話も何ですし中へ入りませんか?」
と狛枝に聞いてくる。その言葉に狛枝は、
狛枝「せっかく来たんだしお言葉に甘えさせてもらおうかな。」
とその誘いを受ける。そして一輪は、
一輪「聖様。私はこれから買い出しに出かけますので。」
と白蓮に伝える。その言葉に白蓮は、
白蓮「ええ、分かったわ。いってらっしゃい一輪。気をつけてね。」
と送り出す。それを聞いた一輪は一礼した後にお寺の階段を降りて行く。それを見送った二人は、
白蓮「では、畳の方へ参りましょうか。」
狛枝「うん、案内お願いするよ。」
と言いお寺の中へ入って行くのであった....