狛枝凪斗の幻想入り   作:通りすがりの希望厨

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さてさて、そろそろこの恋愛も終わることになる....のかも


209話 想いを

狛枝「.....はい?」

 

と狛枝はそう素っ頓狂な声を出す。そして数秒の沈黙の後、

 

狛枝「....ごめんね、どうも最近耳が遠くなったみたいだ。もう一度言ってくれない?」

 

とそう改めて聞く。その質問にレミリアは、

 

レミリア「....いっしょに浸かりたいなって...そう思って....」

 

とそう躊躇いながらも言う。その顔は先ほどよりもさらに赤くなっており、まるで林檎のようだった。しかし狛枝は顔色のことよりも言葉に気を取られそこまで考えが追いついていなかった。

 

狛枝「ああ、えっと....ごめん、ボクの頭はついにイかれちゃったみたいだ。レミリアさんが一緒に浸かりたい、なんて言ってくるはずないからね。」

 

と自分の頭がおかしくなったと解釈するほど狛枝は錯乱していた。しかしレミリアが、

 

レミリア「大丈夫、貴方はおかしくなってなんかいない。私は本当にそう言ったから。」

 

とそう逃げ道を潰してくる。その逃げ道を潰したレミリア自身もいまだ顔を真っ赤にしていたが、

 

狛枝「そっかぁ.....」

 

と最後までそれに気づくことはなく狛枝はそう諦めたように言うのであった.....

 

—それからなんやかんやがありまして

 

現在二人は背中合わせの状態で一緒に浸かっている。何故かと言うとレミリアがそうしたいと狛枝にお願いしたからであり、もう頭がよく働いていなかった狛枝はそれを了承し、現在の状況に至った。そんな状況ではあるが.....

 

レミリア(勢いのままここまで来ちゃった....!)

 

狛枝(ボクはどうしたらいいんだろう.....)

 

とお互いがお互いに恥ずかしさと気まずさから喋らないでいた。狛枝の方はもうこれ以上何かが起きてほしくはないと願っていたが、

 

レミリア(でも....これ以上のチャンスはもうないかもしれない。)

 

とレミリアはそう内心決心した後、

 

レミリア「ねぇ....凪斗。」

 

と言いながら狛枝の手を握る。そのレミリアの行動に狛枝はびくっと体を震わせたが、

 

狛枝「....何かな、レミリアさん。」

 

とそう平然を装いながらそう返す。その返しを聞いたレミリアは、

 

レミリア「貴方は今まで....誰かを好きになった事はある?」

 

とそう狛枝に問いかける。その問いかけに狛枝は、

 

狛枝「....ないね。ボクなんかが誰かを好きになっちゃったらその人が不幸な目に遭っちゃいそうだし、何よりボクみたいなやつに好意を向けられる事自体がその人にとっての不幸だからね。」

 

と久しぶりの自虐と共にそう答える。しかしその自虐にレミリアは特に注意することもなく、

 

レミリア「そっか....じゃあ気になる人は?」

 

とそう問う。その問いに狛枝は、

 

狛枝「....今はいないかな。」

 

とそう答える。その答えを聞いたレミリアは、

 

レミリア「じゃあ....仮に貴方のことが好きっていう女の子がいたらどうする?」

 

とそう聞く。その質問を聞いた狛枝は、

 

狛枝「さっきから何の質問なのかはわからないけど....その人によるとは思うよ。受けてもいいとボクが思える人なら受けるかもしれないし、受けないかもしれない。どう答えるのかはボクにもわからないな。」

 

と答える。その答えを聞いたレミリアは、

 

レミリア「そう.....」

 

とそう呟く。そのレミリアの様子に狛枝は、

 

狛枝「それで、なんでさっきからそんな質問ばかりしてくるんだい?....ああ、もしかして例の好きな人についての相談かい?それならボクより他の人の方が適任だと思うけど.....」

 

とそう言う。その言葉にレミリアは、

 

レミリア「....そうね、好きな人についての会話よ。でもこの会話は貴方とじゃないといけないの。」

 

とそう返す。その返しを聞いた狛枝は、

 

狛枝「....どう言うことかな?」

 

とそう問う。その問いにレミリアは、

 

レミリア「....まだ気付いてくれないの?」

 

とそう繋いでいる手の力を強くしながらそう聞く。その質問に狛枝は、

 

狛枝「手、痛いよレミリアさん。それと、気付いてくれないのって言われても一体何に気づけばいいのかな?」

 

と冷静にそう言いながら聞く。その言葉にレミリアは、

 

レミリア「....ばか。」

 

とそう言いながら手を離し、その代わりに狛枝の背中に抱きついてくる。その行動に狛枝は、

 

狛枝「....レミリアさん?」

 

とそう内心急ながらも冷静を装いそう聞く。その質問にレミリアは、

 

レミリア「.....ねぇ、凪斗。最初に会った時のこと覚えてる?」

 

と答えるわけでもなくそう質問を返してくる。そのレミリアの行動に狛枝は、

 

狛枝「それは勿論覚えているけど....最初にレミリアさんを見た時は流石にびっくりしたな。流石にもう見慣れたけどね。」

 

とそう特に何か言うわけでもなくそう答える。その答えにレミリアは、

 

レミリア「それを言うなら私は面白そうな人間だと思ってたわ。....面白い人間どころか大問題を起こすようなやつとは思えなかったけどね。」

 

とそう冗談混じりにそう言う。その言葉に狛枝は、

 

狛枝「あはは。期待に応えられているかな?」

 

とそういつもの表情で笑いながらそう聞く。その言葉にレミリアは、

 

レミリア「....ええ、期待以上よ。ただ、面白い人間って言うだけの評価ではなくなったけどね。」

 

とそう答える。その答えを聞いた狛枝は、

 

狛枝「?それってどう言う....」

 

とそう聞き返すと、

 

レミリア「....好きな人、と言う評価も加わったって意味よ。」

 

とそう答えるのであった....

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