狛枝凪斗の幻想入り   作:通りすがりの希望厨

304 / 307
261話 少しの間は動けない

世破「...結局一睡もできなかった。」

 

と狛枝が外出した数分後世破は一人でそう呟く。あれからフランは世破に矢継ぎ早に質問を繰り返しすることによって世破の睡眠する時間を着実に奪っていった。世破も何度か追い出そうかとも考えたが無邪気に聞いてくるフランを見て邪険に扱うこともできず結局朝になりフランが眠くなって出ていくまで眠ることはできなかったのだ。

 

世破「今から寝てしまうのは...少々時間的に良くない気がしますね。私には超高級のショートスリーパーの才能もありますし30分ほど寝てなんとか調子は戻すにしても...とりあえず水分は取っておきましょう。人体の活動において水分より重要なものもありませんし。」

 

とそう一人で呟いた後部屋から出て食堂まで行く。そこにはほぼ寝ている状態の七海がうとうとしながら器用に水を飲んでいる姿があった。それを見た世破は自分の分の水をコップに注いだ後、

 

世破「七海さ...いえ、姉さん。危ないのでちゃんと起きてから飲んだほうが良いですよ。下手をすれば服を洗濯するはめになります。」

 

とそう七海に注意を飛ばす。姉さん呼びについては以前宴会にて七海からお姉さんと呼べと言われた後普通に苗字呼びした瞬間露骨に不服そうな目線を送ってきたからである。世破としてはそう呼んで欲しいのならそれでいいのだがその気持ちはよくわからない、と言った具合にあまり慣れていないのだが。

 

七海「う〜ん...大丈夫...これまでも水をこぼしたことなんてほとんどないから...声だってちゃんと聞こえてる...と思うよ..?」

 

と七海はそのように世破に返す。その様子に世破は、

 

世破「そうですか。まぁ貴方が大丈夫だと判断したのなら私はそれで構いません。...そうだ、狛枝凪斗は見かけましたか?」

 

と少し呆れの混ざった様子で返しながらそう質問する。その質問をされた七海は、

 

七海「私は見てない...と思うよ...?ただ確か十六夜さんがどこかに外出してるって話をしてた...気がする...。」

 

と閉じそうになっている目をこすりながら言う。その言葉に世破は、

 

世破(...嫌な予感はする。だが...だめだ、体の方が限界が来ている。以前のような精神性まで才能に特化した状態だったのならまだしも今の精神では耐え難い眠気に襲われては抗えない...それこそ無理やり出て重要な場面で寝てしまっては本末転倒だ。)

 

と嫌な予感を感じながらもそう判断し、

 

世破「そうですか。しかしすみません、私は少し動けなくなりそうなので仮に何かがあった時は狛枝凪斗に繋がりそうな情報を優先して集めてください。」

 

と最後にそう七海に言った後自室に戻って行くのであった...

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。