狛枝凪斗の幻想入り   作:通りすがりの希望厨

63 / 295
62話 拘束生活6日目

—時刻 7時

 

狛枝は今日も7時に目を覚ます。

 

狛枝「.......後2日.......長いな......」

 

と一人呟き体を出来るだけ伸ばす。そんな事を狛枝がしていると、急に横からパンが飛んでくる。それを狛枝は上手く口でキャッチし、

 

狛枝(........十六夜さん、いよいよ会話すらせずにパンだけ投げ渡して来たね......)

 

と少し呆れながらも文句は言わずに朝食を取るのであった......

 

—時刻 12時

 

昼頃、狛枝はやることもなく仮眠を取っていると

 

.......トントン

 

と扉がノックされる。それを聞いた狛枝は、

 

狛枝「(最近来客が多いな......)どうぞ。」

 

と言うと扉が開かれる。そしてそこにいた人物を見て狛枝は少し驚きながら、

 

狛枝「.......君がボクに会いに来るなんて意外だな、ヘカーティアラピスラズリさん。」

 

と挨拶をする。それを言われた女性は、

 

ヘカーティア「そうかしら?まぁ貴方から見た私ならそうかも知れないわね。」

 

と言いながら部屋に入ってくる。そして狛枝を一瞥し、

 

ヘカーティア「なるほど.......確かに何か異質な物を持っているわね。」

 

と言う。その言葉に狛枝は、

 

狛枝「ボクなんかが君に興味を持たれるのは光栄だな。八雲さんの話だとボクには興味がなさそうな人だと思っていたよ。」

 

と言うとヘカーティアは、

 

ヘカーティア「私としても最初は興味がなかった。けど、少し気になる事が出来たから直接足を運んで貴方を確認しておこうと思ってね。」

 

と答える。その言葉に狛枝は、

 

狛枝「気になる事?なんだいそれは?」

 

と聞いてみる。それにヘカーティアは、

 

ヘカーティア「言葉にするのは難しいわね.......一つ言うとするなら貴方は幸運以外でも幻想郷......いや、ひょっとしたら世界規模の異変を起こせる可能性があるって事かしら。」

 

と答える。その答えに狛枝は、

 

狛枝「考えすぎだね。ボクはそんな大層な人間じゃないし、世界全体を巻き込むなんて無理難題だ。」

 

と否定する。それにヘカーティアは、

 

ヘカーティア「.......ま、貴方がそう思うならそれでもいいけどね。じゃ、私確認も出来たし帰るわ。」

 

と返しながら部屋を出ようとする。その後ろ姿に狛枝は、

 

狛枝「.....仮に君の見積もり通りにボクが成長したとしたらどうするんだい?」

 

と興味本位で聞いてみる。それにヘカーティアは、

 

ヘカーティア「......私や友人に害を与えるのあれば始末するわ。」

 

と返す。それに狛枝は、

 

狛枝「じゃあ大丈夫そうだね。」

 

と笑いながら返す。それを聞いたヘカーティアは、

 

ヘカーティア「......だといいわね。」

 

と言いながら部屋を出るのであった......

 

—時刻 19時

 

狛枝が一人魔法についての情報を頭の中で整理していると、

 

........トントン

 

と扉がノックされる。それを聞いた狛枝は、

 

狛枝「レミリアさんか、入っていいよ。」

 

と言う。すると扉が開かれ今日も食事を持ったレミリアが部屋に入ってくる。しかし、レミリアが狛枝の部屋に入ったと同時に何かを感じ取った様な表情になる。そして、

 

レミリア「.......今日、ここに誰か来たの?」

 

と狛枝に問う。それに狛枝は、

 

狛枝「......何か感じ取ったみたいだね。確かに一人ボクを訪ねて来た人が居たけど、それがどうかした?」

 

と答える。その答えにレミリアは、

 

レミリア「......この部屋にとてつもない実力者の気配が残っている。一体誰がここに来たの?」

 

とその者について聞く。それに狛枝は、

 

狛枝「来たのは、ヘカーティアラピスラズリさん。要件はボクに何か特別な物を感じ取ったらしくて、直接確認しに来たと言っていたね。」

 

と答える。その答えにレミリアは、

 

レミリア「あの女神が......?」

 

と呟き思考し始める。その表情には疑念や不安等色々な感情が読み取れる。その様子を見ていた狛枝は、

 

狛枝「......心配しなくても、ボクは君の従者であることは変わらないし君を信じている。ボクを疑うならそれでも構わないけど、ボクは君を裏切ることはないって断言しておくよ。」

 

とレミリアに言う。それを聞いたレミリアは、

 

レミリア「......別に心配してたわけじゃないし。疑ってもないし。」

 

と少し照れくさそうに言いながら食事を手に取る。そして、

 

レミリア「食べなさい。」

 

と箸を狛枝に向けながら言う。その言葉に狛枝は素直に従い、食事を進めるのであった.....

 

—時刻 22時

 

狛枝がそろそろ睡眠を取ろうかと考えていると、

 

.......トントン

 

とまた扉がノックされる。それに狛枝は、

 

狛枝「どうぞ。」

 

とだけ言う。そして扉が開かれるとそこにはレミリアがいた。レミリアを見た狛枝は、

 

狛枝「あれ?まだ何か用かな?」

 

と疑問を口にする。それにレミリアは、

 

レミリア「話しでもしようと思ったのよ。今大丈夫かしら?」

 

と言う。それに狛枝は、

 

狛枝「ボクでよければ構わないよ。」

 

といつもの笑顔で言う。それを聞いたレミリアはベットに座りながら、

 

レミリア「ねぇ、凪斗。貴方ここに来る前は元の世界で殺し合いをさせられてたって言ってたじゃない?その前は何をしていたの?」

 

と狛枝に聞く。それに狛枝は、

 

狛枝「なにしてたかな......色々巻き込まれたりすることも多かったからあんまり何かやってた、みたいな事はないな。」

 

と答える。その答えにレミリアは、

 

レミリア「そう.....じゃあ、幻想郷に来たから楽しかった事とかは?」

 

と聞くと狛枝は、

 

狛枝「楽しむね.....ボクは楽しむ前に色々情報を調べてたりしてたからあんまり楽しんでた事はなかったな。.......ああ、でも色々な話を聞いている時とかは楽しいね。」

 

と答える。それにレミリアは、

 

レミリア「貴方、人と関わる事好きなの?」

 

と聞くと狛枝は、

 

狛枝「関わるのが好きか......どうだろうね。ボクと関わった人は大体事故に遭うか、ボクから離れていくかの二つだからさ。自分でもよくわからないや。」

 

と答える。それにレミリアは、

 

レミリア「......ごめんなさい。失言だったわね......」

 

と少し後悔の念が感じられる表情をする。その言葉に狛枝は、

 

狛枝「それは違うよ。」

 

とはっきりと否定する。そして、

 

狛枝「君に対して怒ってもないしイラつきだってない。今のは不可抗力だよ。それに君と何気ない会話をするのはボク自身も楽しいと思っているし、ボクの事を主人として知りたいって言うことも理解している。だから気にする必要はないよ。」

 

とレミリアに言う。それにレミリアは、

 

レミリア「......ありがとう。」

 

と失言をした申し訳なさと狛枝の言った言葉の嬉しさが混じった様な表情で言う。そして狛枝は、

 

狛枝「そんな話よりさ、ボクはもっと気軽な話題の方がいいと思うな。ほら、言うじゃない?『遠回りこそが最短の道だった』って。ボクについて知りたいにしても、そっちの方がいいんじゃないかな?」

 

と提案する。それにレミリアは、

 

レミリア「......そうね、そうしましょうか。」

 

と嬉しそうな微笑を浮かべその提案を受ける。そしてその表情を見た狛枝は、

 

狛枝(......なんだろうこの気持ち.....なんだか心臓の鼓動が早くなってるな.....)

 

と自身の感情の変化に戸惑いながらそう思うのであった....

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。