【悲報】俺の顔面、某トリプルフェイスだったんだがwwwwwwww【たすけて】 作:こぬ
「俺たち、絶交しない?」
目の前の男がそう言い放った瞬間、赤井秀一は彼が何を言っているのか一瞬分からなかった。大学院生として一般的な交友関係を持っておいた方が自然であるため親しくしていたが…いくら仮初とはいえ、それなりに良好な関係は築けていたと思うし、何か異常な事をしでかした覚えもない。
__古屋玲。ごく普通の大学に通う、ごく普通の20歳。かつて組織で同僚として働いていた男に容姿が酷似、というよりも双子のように瓜二つであったため最初は警戒したものの、仲を深めるうちに彼のあまりの平凡さと純真さに気づくことができた。今は何故か頭髪を黒染めしているが、やはり顔立ちや纏う雰囲気は“彼”そっくりである。
何はともあれ、唐突に別れを告げられても理解が追いつかない。
「…何です?急に」
「あーっと、…雰囲気?“嫌な連中”と関わっちゃいそうで」
「…ホー……」
嫌な連中、と彼は言ったか。
「…まぁ、そこまで気にしないでほしい。勘だし」
それだけ、と言い残して去っていった彼は、何故か何かを恐れているような気配があった。“嫌な連中”とは例の組織ということだろうか、では何故彼のような一般人が知っている…?
などと思考を巡らしていた時。
彼は、思い出したように戻ってきて、こう言い放った。
「…あと俺、“お前ら”が追ってる“奴ら”とは関係ないから」
★ ☆ ★ ☆ ★
「___っ、」
やべ、ビビらせたか?明確な名前とか固有名詞は出してないし、大丈夫だと信じたいが。
俺の完璧なトークスキルでなんとなーく黒の組織とは関わりないよ、一般人だよ、って言ったつもりなんだけど。あとはさり気なくハイスペゴリラの降谷さんとも人違い、と主張できればいい。流れ天才では?
「“あの人”とも顔が似てるだけだし。マジで一般人。…だから俺には関わらなくていいからね」
天下のFBI様が俺みたいなただのパンピーを追っても本当に時間の無駄だからね。安心して野放しにしていいよ、人違いだし。
「…“あの人”、とは?」
「え?昔一緒に働いてたのに忘れたの??」
「っ何故それを、」
「ほらやっぱ覚えてんじゃん。多分その人で合ってるよ」
…ミッションコンプリートでいいか?
なんかまだ困惑してるっぽいけど、いいか。米国一の捜査機関に所属してるんだ。これくらい楽勝だろ。
「今度こそそれだけ。じゃあな」
はー、開放感!
そのままその場を離れて直帰した俺は見事にベッドにダイブ。そろそろ面接練習しなきゃなーなんて考えながら、原作キャラとの関わりを断つことに成功した喜びを噛み締めようと思う。
余程の事がなければ、このまま俺の平和なキャンパスライフは保証されるだろう。探偵事務所とかポアロとか、特定の場所を避ければいいだけの話だ。一時はどうなるかと思ったけど、意外とイージーだったな。
何はともあれ、もうこれで心配する事は無くなったんだ。
待ってろよ、俺の平穏!
「…ボウヤ、少し注意ほしい人物がいるんだが」