【悲報】俺の顔面、某トリプルフェイスだったんだがwwwwwwww【たすけて】 作:こぬ
沖矢昴に別れを告げて数週間、俺は待望の平穏なエブリデイを送っていた。なぜなら、
__今度さ、謎解き列車?みたいなのがあるらしいんだけど一緒に行こうよ。
「あー、ごめん俺ちょっと乗り物酔いひどくて」
__駅前の新しいタワー見に行こうぜ!
「俺ちょっと高所恐怖症だから無理だわ、すまん」
…全力でフラグを避けているから。
いや何でこんなに事件が起こりそうな出来事が多いんだよ。新しい建物ができるたびに嫌な予感がするし、何ならそこら辺の店でも殺人事件がポンポン起こっているらしい、ニュースによると。さすが死神が住んでいる街は違うな。
最初のうちは「また今度」などと言われたが、しばらく誘いを断っている内に立派な“ノリ悪い奴”認定をされたと思う。もう沖矢とも話さなくなったし、今や大学内ではぼっちと化している。1人だけまだ仲良くしてくれている奴はいるが。
「はぁ…………」
「元気ないじゃん、何かあった?」
「…いや、何で俺だけこんな目にあうんだろうな、って」
「おもろ。そんなに人生ツラい感じなんだ」
こいつは長瀬真琴、今や数少ない俺の友達とも言える人間だ。
「まぁ気楽に行けよ、折角イメチェンしたんだし」
「これには別の事情がありましてですね」
「えー、…まぁでも面白いし、いいんじゃない」
「なにそれ、オモロい事とかなくね?」
「お前鏡見た方がいいぞ」
なんだそれ。言われた通りに手渡されたコンパクトミラーを覗き込む。普通に、黒髪童顔イケメンが写っているだけだが…
「…逆プリン、」
そう、髪を染めた場合に真っ先に直面する問題。
どうやら俺の髪の毛は現在進行形で逆プリンを形成していっているようだ。根本は金、そして一定の所以降は黒い。
「そうそれ。地毛が金髪だからこそできるやつだよね、おもろい」
「…染め直すか。」
「今のままでいいのに」
「うるさい」
★ ☆ ★ ☆ ★
という訳で、今度こそちゃんと美容院に行ってプロにやってもらおうと思います。やっぱ一般人ができる範囲には限界があるからね、仕方ないね。
「なるべく地毛っぽく、黒くカラーしてほしいです」
「わかりました、では少々お待ちください」
コミュ障ならではの“美容院でテンパるアレ”をどうにか回避し、ここからはようやく会話をしなくていい時間だ。大人しくスマホでも弄ろう。
というより、ずっと後回しにし続けていた“今が原作のどこなのか”問題を解決したいと思う(折角時間あるし)。オキャスバルがいるから恐らく来葉峠の件は終わって偽装死の後、くらいしか今の所推測できる事はない。だが、この前ゼミの女子に誘われたら“謎解き列車”っていうのも怪しいんだよな、謎解き系のイベントにコナン君が関わらないはず無いし。
つまり、現時点では多分FBIやら公安やらM16やら、ものすごくめんどくさい人達がいっぱい登場しているということになる。劇場版の時系列はシンプルに分からないので、そこはもう天に祈るしかない。
「__このような仕上がりで大丈夫でしょうか?」
「アッはいありがとうございます」
はーーー緊張した。俺みたいな陰キャは美容院すらはじめてのおつかい状態なんだ、ビビらせないでくれ。
「……遠回りするか」
気分転換に回り道をして帰ろう。晴れた空の下を歩けば気分も少し晴れるはずだ、多分。
閑静な住宅街、たまにすれ違う住民の人たちと軽く挨拶をしながら、ゆったりと散歩をしていた。小学校を通り過ぎると道行く小さな子供達が増え、なんとも微笑ましい光景だ。
「かいと、このままこうえんいこうぜー!」
「おれボールとってくるわ!」
…平和である。
ほのぼのとした小学生達にほっこりしていた俺は、そのまま歩き続けた。
この先待ち受ける地獄を知らずに。
「コナン君、ちょっとまってくださいよ!」
「おいコナン、お前走るのはやすぎだぞ!」
「おめーらが遅いんだよ、って__ッッ!?」
あ、俺詰んだかもしれん。