聖龍隊 気高き二次元人達   作:セイントドラゴン・レジェンド

3 / 17
 今回からは聖龍隊メンバーから見た現状を各々執筆していきます。
 まず最初はセーラー戦士達からです。
※前もって言って置きます。それぞれのキャラのやり取りが酷いです。読む際はどうか御配慮の程を。
■キャプターガールは一応この小説の世界観での仮名(ヒーロー名)です。


聖龍伝説 ――セーラー戦士Vision――

[chapter:騒然となる報道]

 

 聖龍隊各メンバーが全員揃ってから後日の事

 アニメタウンは騒然と化していた。

 

 何故なら

 

「アニメタウン新市長 小田原修司が公言した『国連との協力プロジェクト』これは何と聖龍隊をアジア初の英雄集団として結成させ、今世界中で横暴を繰り返している謎の勢力に対抗する為の打開策として有能な英雄達を自分の管轄下に招集していたとの事です! これについて日本政府はコメントを控え、国際連合は既に小田原氏の提案である聖龍隊の活動を半ば認可しているとの返答を受けております。聖龍隊のメンバーに関しては今までの面々に加え、更に新たな戦力も招集されたとの事で……」

 

 聖龍隊総長 聖龍使いことアニメタウンの市長小田原修司の報道関係者の前での公言がテレビで大々的に伝えられ、アニメタウンの誰もが聖龍隊の動向に目を向ける様になっていた。

 

 そして聖龍隊の基地施設にて、修司が報道関係者の前で大々的に公言する様をテレビを通して見ていたセーラー戦士達が思い詰めた表情で各々考え込んでしまっていた。

 

「…………ふぅ、あんな風に言わなくても良いと思うんだけどなぁ」

 頬に手を当て思い詰めた表情で溜息を吐く木野まこと。

「そうよね……あれじゃ自分を始め、私たち聖龍隊までも危険視され兼ねないわ」

 腕を組み、テレビを見詰める火野レイ。

「修司君、一体何を考えているのかしら……?」

 テーブルに座りながら考え込む水野亜美。

「彼は聖龍隊を……そしてゆくゆくは全ての能力者を保護するための組織として、この聖龍隊を結成したと耳にしていたんだが……」

「いつもの事だけど……彼が何を考えているのか、全く読めないわ」

 壁に寄り掛かりながらテレビを見詰め、修司の言動と思考に理解し切れないでいる天王はるかと海王みちる。

「……プー」「ん、何ですか?」

「私達、大丈夫だよね? この時代の人達を……聖龍隊のみんなと一緒に、護れるよね?」

「……ええ、大丈夫ですよ。今までの様に、みんなと力を合わせて戦えば、どんな困難だって乗り越えられますよ。もちろん、新しい聖龍隊の皆さんとも協力していけな尚更」

 不安に満ちた表情を浮かべて冥王せつなに今の時代を護りきれるのか訊ねる未来のセーラー戦士ちびうさ。せつなはそんなちびうさに笑顔で答えて彼女を励ました。

「ちびうさちゃん……」

 そんな不安に駆られるちびうさを見て、土萠ほたるも居た堪れない心境に駆られる。

「修司君ったら、まさか聖龍隊結成の真意が異次元からのモンスター退治だったなんて……。なんでもっと早く言ってくれなかったのかしら?」

 スナック菓子を食べながら気楽に椅子に座りながら喋る愛野美奈子。

「そうだな……聖龍隊は当初、多くの能力者を世間の好奇の目から護る為、迫害から救う為に結成したとバーンズから聞いてはいたんだが……まさか次元の狭間から襲来してくる敵勢に対抗するための策として国連と裏で通じていたとは……!」

 美奈子の台詞に続き、地場衛も思い詰めた真顔で言う。

「大丈夫……と言いたいけど、今回ばかりは荷が重すぎるよ~~。今までは町のみんなからの期待だけだったけど、今じゃ既に世界中が私達に注目しているから気が重いよ……」

 いつも元気の良い月野うさぎも、今回の修司が行おうとする政策に対しては気が重すぎた。最早アニメタウンのみに非ず、世界中が自分達に注目している事態に対して、普段は呑気なうさぎも責任の重さに痛感していたのだった。

 

 

 

 それから三日も経ってないある日、修司の自宅で在る市長宅に二人の男性がやって来ていた。

「いやぁ参りましたよ。編集長から「今はティーン雑誌の編集をやっている場合じゃない! スグに市長の家に出向き取材をしろッ」って言われちゃいまして」

「おやおや、それは災難でしたね。私なんか、市長の小田原修司が娘と同じクラスに居るから親しみがあるだろうって事だけで一緒に取材に行って来いって言われまして……」

「おやっ? 貴方の娘さん、あの小田原修司と同級生なんですか?」

「ええ、実は私も以前より彼とは面識があるのですが……まさか小学生で市長、そして聖龍隊を結成させた張本人が娘と同じ学校でしかも同じクラスに居るとはね」

「ははっ、それなら彼から……小田原修司から今回のプロジェクトに関して更に詳しい内容を聞き出せるかもしれないじゃないですか」

「ま、まぁそうなんですが…………それにしても、彼は、修司君は何処か謎めいていますからねぇ。娘も良く言っていますが、学校でも周りの子達と関わる事が少ないらしいですし……」

「ふぅ~~ん……まぁ、テレビでも報道されていますが、かなり気難しい子の様ですからね、小田原修司は」

 二人の男性は会話をしながら修司の家に出向き、応接室にとウッズに案内されしばし待っていた。

 

 すると「どうも、待たせてしまって申し訳ありません」修司が部屋のドアを開けて、待機していた二人の男性に真顔の無表情で述べつつ入室してきた。

「ど、どうも初めまして」「初めまして、ではないけど……お久しぶり、修司君」

 二人の男性は修司の顔を見た途端立ち上がり、頭を下げて挨拶を述べた。

「いえいえ、此方こそ初めまして。そしてお久しぶりです、加賀美さん」

 一方の修司も、男性二人に軽く挨拶を述べた。

 そして三人はそれぞれ小さいガラスのテーブルを挟んで向かい合い、談話を始めた。

「初めまして、私は雑誌記者の月野謙之(つきのけんじ)と言います」

 そう言いながら眼鏡を掛けた男性、月野謙之は修司に名刺を手渡した。

「初めまして月野さん。わざわざ、ご足労をかけて済みません」

 修司は名刺を受取りながら、丁寧に月野謙之に言葉を返した。そして月野氏に続き、もう一人のカメラを首からぶら下げた男性が修司に述べる。

「いやぁ修司君。まさか君が此処まで聖龍隊を推していたとは驚きだよ」

「はは……別に御褒めになる事までは、まだしてはいませんよ」

 修司は加賀美氏と話をしつつ、少しばかり微笑を浮かべながら会話をした。

 そして彼等は修司に色々と質問をぶつけ始めた。

「……まずお訊きます。市長、貴方は最初から聖龍隊を異次元から襲来する謎の勢力に対抗する為に集わせたのですか?」

 加賀美氏がカメラで写真撮影する中、月野謙之の質問に修司は真顔で平然と、冷静さを窺わせる表情で答えた。

「ええ、そうですよ。聖龍隊は当初よりこの非常事態の為に結成させたのが本来の目的でした」

「成るほど……それでは。今現在居る聖龍隊のメンバーで……私の地元では有名なセーラームーンを筆頭にした11人のセーラー戦士達、愛の戦士キューティーハニーと彼女の傍らで常に行動を共にしているミスティーハニー、不思議なカードを使って事件を解決するキャプターガール、癒しの力を使い傷ついた人々を治癒する白衣の天女ナースエンジェル、幕末の英雄、新撰組の流れを組む三人の男女しんせん組。以上が今まで聖龍隊に加盟している英雄達ですが、新しいメンバーとはどのような面々なのですか?」

 再び訊かれた修司は表情を一変せずに答える。

「まあ、それについてはまだコメントは控えさせてもらいます。新メンバーの面々と今までのメンバーの協調性が未だに取れてはいませんし」

「きょ、協調性と云いますと……チームプレイの事ですか? 今までのメンバーだけならチームプレーは大丈夫なのでは……?」

「いえいえ。今までのメンバーだけでは戦力不足ですし、それに新たな面々を加えても互いの息が上手く合っていなければ聖龍隊と云うチームの意味自体が無いのです」

「そ、そうなのですか……」

 思わず唖然としてしまう月野謙之に、修司は続けて釈明する。

「実力を、真価を発揮させるには更なる向上が必要なのです。今までの戦力に新たな戦力を加え、更に其処へ協調性を与える事で戦力は格段に上がるんです」

「………………」

「例えれば掛算ですよ。今までのメンバーによる戦力、そして其処に新たな戦力を加える事が足し算だとしたら、其処に協調性つまりチームプレイと云う掛け算を施す事で戦力は想像以上に増大するものなんですよ」

「戦力を足し、其処へ協調性と云う関係を掛け合わせる……」

 修司の釈明に言葉を失くし思い込んでしまう月野謙之と加賀美氏であった。

 

 

 

[訓練場での共闘]

 

 そして此処はアニメタウンの地下に設備されている聖龍隊専用の訓練場である。

 修司の提案通り、今までのメンバーと新しいメンバーによる協調性の調整を目的に、それぞれ訓練に身を入れていた。

「い、行きます……! 炎の矢!」

 新メンバーの一人、獅堂光(しどうひかる)が放つ炎系の技【炎の矢】を用意された的に向かって放つ。その情景を他の聖龍隊士達が間近で見ているとセーラーマーズが光に近寄り話しかける。

「へぇ、貴女も炎系の技が使えるのね」

「あ、セーラーマーズ! ありがとう、本物のスーパーヒロインに褒められると照れちゃうな」

 マーズに褒められ照れる光に、今度はセーラーマーキュリーが話しかける。

「何を言っているのよ。これからは、貴女達もそうなるのよ」

 するとマーキュリーの言葉に龍咲海(りゅうざきうみ)が困惑しながらも照れながら返した。

「で、でも……本当に私達なんかが世界を護れるのかなぁ……」

 困惑する海にセーラージュピターが微笑みながら告げた。

「大丈夫よ、貴女達の素晴らしい魔法があれば必ず上手くいくわ」

 ジュピターの発言に鳳凰寺風(ほうおうじふう)が礼を述べた。

「あ、ありがとうございます」

 

 と、その時「わッ、わッ、退いて退いてぇ~~!」「え?」セーラー戦士達や魔法騎士の三人が話をしている所に、上空からピンクのスーツに身を纏ったコレクターズの一人春日結(かすがゆい)が落下して来た。

「わッ!」「な、なにッ?」

 落ちてくる結を見て驚くセーラームーンとセーラーヴィーナス。

「うギャッ」結は顔から落下してしまった。

 其処へ彼女を心配して他のコレクターズである如月春菜(きさらぎはるな)と篠崎愛(しのざきあい)が駆け付け、結に話しかけた。

「だ、大丈夫? 結ちゃん……」

「まだそのコレクトスーツは調整中なんだから、いきなり飛び出さないの」

「はは、ゴメンゴメン……」

 落下してしまった結に優しく話しかける春菜と愛に対して、結は苦笑しながら返事した。

 その時「あなた達、大丈夫なの?」と結達に話しかける人物が一人。結達が目を向けると其処には「しっかりしてよね。今回の戦闘には貴女達にも協力させる積りなんだからね、修司は」と、腕を組み、結達を鋭い眼光で見詰めるセーラーネプチューンの姿があった。

「あ……す、済みません……」「ど、どうも結ちゃんがご迷惑を……」

 ネプチューンに対して弱弱しい面持ちで謝罪する結と春菜。すると今度はネプチューンの相方であるセーラーウラヌスが結達に一言吐き捨てた。

「君達、此処は電脳空間じゃ無いんだよ。それなのに態々危険な戦場に出て来るなんて少し無謀とは思わないのかい?」更に

「大体、そんな在り来りの科学力で対抗できるほど柔な敵じゃ無いと思うよ、今回ボク等が戦う勢力は……」

 ウラヌスのこの言葉に、愛は思わずカチンと来てしまった。

「ちょ、ちょっと何なのよ一体! 確かに私達はまだ戦闘慣れして無いわよ。いきなり現実でも戦えって言われても無理が在るのよ!」

「ふっ、やれやれ。こんな調子で大丈夫なのかい?」

「ま、まだ博士やウッズさんがスーツを調整中だから上手くできないだけよ! 天星の守護者だか何だか知らないけど、最初っから戦士として戦ってきた貴女達とは根本的に違うんだから仕方ないでしょ!」

「まったく、戦えないなら大人しく待機してくれてた方が逆にコッチも手間が減って助かるんだけど……」

「な、何ですって……!」

 ウラヌスと一悶着起こしそうな愛を結と春菜、そして魔法騎士の光に海に風が宥めに間に入る。

「ま、まぁまぁ二人とも」「愛ちゃん、落ち着いて」

 微笑しながら怒りに駆られる愛を宥めに入る結と春菜。

「う、ウラヌス、そんなに怒らないで……」

「ま、まだ愛さん達は現実の世界での戦いに不慣れなのと、スーツの調整がまだ完全では無いんですよ。ねぇ」

「そんなにカッカしないでよ、お二人さん」

 必死にウラヌスと愛の昂った感情を宥める海と風、そして笑みを浮かべながら二人に告げる光。

 更に其処へ他のセーラー戦士達も仲裁に入る。

「止めなさいよ、ウラヌス」「そうよ。まだ彼女達は未経験者なんだから、もっと優しくしてあげなきゃ」

 マーズとヴィーナスが言うが、ウラヌスは険しい顔で言い返す。

「何を言ってる。いつ敵が攻めてくるか分からない瀬戸際なのに悠長な事言ってられないよッ」

 と、ヒロイン達が揉めてしまっているまさにその時。

 

「!! な、何っ!?」

 突然響き渡る轟音に驚愕するヴィーナスやその場に居たヒロイン達。

 そして彼女達がふと目を向けてみると、其処には

 

 訓練場の壁に巨大な穴が開いており、その穴に続く様に床には焼け焦げたような黒い一本の道筋。そして黒の道筋の先には一人の少女、あの最終兵器のちせが突っ立っていた。

「…………………………」

 ちせは両腕を機械の形状に変化させ、背中には同じく機械の翼を生やして蒼褪めた表情で立ち尽くしてしまっていた。

 そして壁に開いた穴からメタルバードが千鳥足で出てきた。

 銀色の光沢輝くボディが黒焦げになりながらもちせに何かを言うメタルバード。と其処へ修司が微笑を浮かべながら歩み寄り二人と会話をし始める。

 その様子を遠目で見ていた他の聖龍隊士は、ちせの能力の凄まじさを痛感していた。

「……あ、あれが……」「あ、あの子の……」「特殊、能力……」

 視界に入る光景に思わず愕然と成り言葉を呟くジュピター、マーキュリー、そしてプルート。

「あれが……彼女の能力(ちから)、か……」「…………」

 ちせを見詰めながら、何かを思い更けるかのごとく険しい顔付きになるウラヌスとネプチューン。

 

 

 

[談話 愛の戦士と悲しみを乗り越えた乙女]

 

 そして訓練場での出来事の後、セーラー戦士達は休息を取っていた。

 すると其処へ、同じく訓練場での疲れを取りに休憩しに来たキューティーハニーとミスティーハニーがやって来た。

「あ、皆さん」「あ、キューティーハニー」

 やって来たキューティーハニーにマーズが反応する。

「私達も一緒に良いかしら?」「ああ、構わないよ。ほら、コッチへどうぞ」

 微笑みながらミスティーハニーに隣へ座らせようとするウラヌスだが

「はるか……変な事はしないでよね」「もッ、もちろん……!」

 ネプチューンの一睨みに一瞬怯んでしまうウラヌス。

 

 そしてハニー姉妹を交えて彼女達は休息の時間を続けた。

「ふぅ~~……修司君ったら、いつにも増して無茶を言ってくれるわよね」

 愚痴を零してしまうヴィーナスに、セーラームーンが言った。

「ヴィーナス、修司君は修司君で色々と考えているのよ。……まっ、彼の考えって全然解んないんだけどね、ははっ」

 軽く笑いながら語るセーラームーンに続き、キューティーハニーが語り始めた。

「まあね、彼の思考って常人では計り知れないほど複雑な思想だしね」

 姉のキューティーハニーに続いて妹のミスティーハニーも語る。

「今回のプロジェクトも、一体いつから企てていたのか……」

 半ば呆れながら口に出すミスティーハニーの言動に、タキシード仮面が徐にハニー姉妹に訊ねた。

「そう言えば……なあハニー姉妹、今回の計画には青児はどうするんだ? 君達はメインメンバーで戦って行くつもりみたいだが……」

 すると咄嗟にミスティーハニーがタキシード仮面の発言に返答した。

「ああ、タキシード仮面。青児さんは今回、どうやらウエルズさんが隊長を務める【別働隊】で戦うつもりみたいよ。各言う私も、その別働隊に加わってみんなをサポートしていく戦闘スタイルを執れってさ」

「え、そうなのか……。と、と言うよりも別働隊って…………青児とミスティー、君ら以外のメンバーは居るのかい?」

 ミスティーハニーの発した別働隊という言葉に反応するタキシード仮面、彼が訊ねるとミスティーハニーは答えた。

「ええ、確か……私と青児さんの他には、小狼(シャオラン)君に苺鈴(メイリン)ちゃん、それにデューイに星夜君、芹沢本社で一緒に戦ってくれた高木はるかさんに、鎧天狗の芹沢ルリ子さん。あ、それから最後に、あのシュウジって子も加えるそうよ」

「えっ? しゅうじって…………あ、しまった。しゅうじはしゅうじでも、聖龍使いじゃ無い方のシュウジの事ね。ふぅ、名前が同じだとホントややこしいわね……」

 シュウジと修司のフレーズに若干混乱してしまいそうになるマーズ。と、淡々と語るミスティーハニーとキューティーハニーにウラヌスが訊ねた。

「……なぁ、ミスティーハニー、それにキューティーハニー……君等はどう思う? 新しく仲間になった連中の事?」

「え? そ、そうね……」

 唐突に訊かれたキューティーハニーは半ば困惑しながらも、しばし考えると自分の考えを釈明し出した。

「そうね…………まぁ、特には何も……来て間もないし、まだどんな子なのか完全に知り尽くした訳じゃないからハッキリした事は云えないけど、別に普通の良い人達じゃないの」

 だが、そんな発言をしたキューティーハニーにウラヌスは眼つきをキリっとさせて言い放った。

「ハッキリ言うけどね……正直、問題の有る連中ばかりに見えるんだ、ボクは」

「え?」「う、ウラヌス?」

 セーラーウラヌスの言動に驚くキューティーハニーとセーラームーン。するとウラヌスに続きネプチューンも口を開いた。

「私も同感……まぁ、魔法騎士(マジックナイト)の子達はまだ良いけど、あとの四人……コレクターズの女の子達に、あのちせって子がちょっと厄介なのよね」

 気欝な表情でウラヌスの意見に賛同する様な発言を口に出すネプチューン。そしてウラヌスが更に言う。

「まったくだ。魔法騎士の三人組は戦闘には大分慣れているからまだ良い方だけど、コレクターズの三人組は今まで電脳世界でしか戦っていないから現実の戦闘に関しては全くの素人なんだよね。ホントいつ敵が攻めて来るか分からない事態だって言うのに、あんな素人を聖龍隊に入れるなんてどうかしてるよ」

「ふ、ふぅん…………そ、それじゃ、あのちせって女の子は、何処が問題がある訳?」

 延々と愚痴を言うウラヌスにミスティーハニーが訊ねると、ウラヌスは再び愚痴交じりで語った。

「あのちせって子は二人も見ただろ? あの訓練場での出来事、あのちせって女の子かなり凄まじい能力を秘めている。しかもコントロールが不安定な状態でね」

「あ……」

 ウラヌスの台詞にキューティーハニーは言葉を失う。

 そしてウラヌスに続き再びネプチューンがちせの能力の事について話した。

「あの子の力は確かに凄いけど、自制する事が難しいって言うのが問題なのよね……確かに、私達の体は並大抵の攻撃とかは耐えられるほどの強度は有るわよ。だけどあそこまで危険な力に対しても持ち堪えられるか……」

 不安交じりの発言を聞き、ハニー姉妹も他のセーラー戦士達も黙り込んでしまった。

 すると唐突にセーラームーンが言葉を発した。

「……ま、まぁ、何とかなるんじゃないの、かな……はは」

 この言葉にウラヌスがすかさず言葉を返した。

「な、何を言ってるんだセーラームーン! 戦闘に対しての素人三人組と、自分の能力すら制御できない輩を聖龍隊に加えるなんて、余りにも無謀すぎるじゃないか!」

「と言うよりも、無謀なのはいつもの事じゃないのかな?」

「え」セーラームーンの発言に口が止まるウラヌス。

 そしてセーラームーンは続けてウラヌスに語った。

「そもそも、修司君って結構無謀な事ばかりしているじゃないのかな? まぁ、私達も人の事は余り言えないかもしれないけどさ、ハハ」

「……」

「……ウラヌス。修司君が今まで意味の無い事を私達に押しつけて来た事あった? 確かにあの子の言動には目を見張る様な無茶苦茶な内容の物もあったけど、どれも全部私達の為を思っての言動だと思うよ」

「…………」

「それにさ……新しい仲間の魔法騎士の女の子達もコレクターズの子達も、そして当然あのちせって女の子も、私は快くメンバーに迎え入れたいって想うんだ……」

「せ、セーラームーン……」

 セーラームーンの優しい言葉に思わず真顔で感極まるマーキュリー。更にセーラームーンは

「どんな存在だって誰かの力に成れる事が在るって、私は聖龍隊に入る以前から、そうセーラームーンに成れた時から感じられたんだ……だからあの子達にも、そんな想いを感じて欲しいの……誰かの力に成れる、そんな素晴らしい存在に成っていられる。そんな気持ちを……」

 

 セーラームーンの優しい思いが詰まった言動にキューティーハニーとミスティーハニーのハニー姉妹、そして他のセーラー戦士一同、皆感極まり、それ以上何も言葉を発する事は無かった。

 

 

 

 

[カードを使える少女と新メンバー]

 

 さらにそれから。

 ちびムーンとサターンの年少組が基地内を歩いていると、木之本桜(きのもとさくら)とばったり会った。

「あ、さくらさん」「こんにちは」

「あ、ちびうさちゃん、ほたるちゃん、こんにちは」

 さくらの顔を見て笑顔で挨拶をするちびムーンとサターンに対し、さくらも二人に笑顔で挨拶を返した。

「さくらさん、どうしたんですか? 何だか嬉しそうですけど」

 嬉しさと喜びに満ち溢れたさくらの顔を見てサターンが訊ねると、さくらは笑顔で二人に語った。

「うん、実はね。さっきまで新しい聖龍隊メンバーの魔法騎士(マジックナイト)のお姉さん達と少しばかりお喋りしててさ。何だか話が合うと言うか、結構気が合うんだ、私達」

「ふぅ~~ん……」

 嬉しそうに話すさくらを見てちびムーンも真顔で反応する。

 と、その時。唐突にサターンがさくらに訊ねた。

「ね、ねぇ、さくらさん」「ん? なに? ほたるちゃん」

「あ、あの……さ、さくらさんから見て新しい人達は、どう映りましたか?」

「ど、どうって?」

「そ、その…………どんな人なのか、それにどんな能力なのか……」

 不安そうな表情を浮かべてさくらに訊ねるサターン。するとさくらは、そんなサターンの心情に感化されたのか、少しばかり心痛な面持ちで答えた。

「ど、どんな人と言われても…………ま、魔法騎士のお姉さん達も、コレクターズのお姉さん達も、みんな優しい人ばかりだよ……」

「そ、そう……」

 サターンが呟くように返事すると、すかさずさくらが訊き返した。

「な、なんで……サターンはそんな事訊くの? 新しい人達も、みんな良い人達じゃないの……」

 訊かれたサターンは暗鬱な表情で言葉を返した。

「うん、実は……ウラヌスやネプチューンが新しいメンバーに対して色々と思う所が在るの……」

「え、それって……」

「うん、ウラヌスは魔法騎士の人達はまだ戦闘に対しては手慣れているから良い方だけど、コレクターズの人達に対しては全くの素人だって不満みたいで……」

「そ、そうなの……」

「それに……あのちせって人の事に対しては一番気にしていて……」

「えっ、ちせって、確か……」

 困惑し出すさくらに、サターンが言った。

「そう、あのサイボーグの女の人……彼女は能力(ちから)の制御ができてないから危ないって言っているの……」

 するとさくらも心痛な面持ちで意見を返した。

「た……確かに、そうかもしれないけど……」

 さくらも実は、訓練場での彼女の力を目の当りにしていたので、少しばかりの戸惑いをちせに対して感じていたのであった。

 二人が心痛な心情に陥っているその時、傍らで話を聞いていたちびムーンが咄嗟に二人に話しかけた。

「だ、大丈夫だよ、二人とも」

「ほえっ」「ち、ちびうさちゃん?」

 ちびムーンの言葉に驚き戸惑う二人。そしてちびムーンは更に二人に語った。

「大丈夫だよ、きっと。コレクターズのお姉さん達だって、私達と一緒に戦ってくれるだけでも凄く心強いし、あのちせのお姉さんも自分の力に苦しみながらも懸命になってくれているんだし、不安になる事なんか無いよ」

「ちびうさちゃん……」「…………」

 ちびムーンの台詞に言葉を失くすさくらとサターン。更に

「そ、それにさ……もし、何か有ったら私達でフォローしてあげれば良いだけじゃ無い。以前にも修司さんが言っていた事だけど、「仲間のできない事を自分がやって、自分のできない事を仲間に任せる」って。それが本当の協調性だって言っていたじゃない」

「ちびうさちゃん……!」「……!」

 ちびムーンの言葉に衝撃を受けるさくらとサターン。そしてこの時、サターンはちびムーンの台詞を聞いて内心想い更けていた。

(……自分が出来ない事を仲間にして貰い、仲間が出来ない事を自分がやる……か……。そう言えば私には何が出来るのかな? パパの事も始め、みんなには色々と迷惑をかけて来てしまった……そんな私が皆にしてあげれる事って、一体……)

 

 己に対し、自問自答を続けるサターンであった。

 

 

 

[白衣の天女と水星の乙女]

 

 一方、セーラーマーキュリーは基地の施設内に常備されている医療物資を貯蔵している保管室に出向いていた。

 すると其処で彼女はナースエンジェルと顔を合わせた。

「あ、りりかちゃん」「亜美さん」

 二人は顔を見合わせた瞬間、双方の本名を口に出した。

 それから二人は会話に入った。

「りりかちゃん、話は聞いたわ。星夜君とデューイも戦闘に加わるみたいね。心配じゃ無い?」

「亜美さん、心配してくれてありがとうございます」

「そんな、同じ聖龍隊の仲間同士じゃないの……。それよりも、本当に大丈夫なの?」

「は、はい……一応、星夜はあの加納先輩から託された超能力が多少は使えますし、デューイの方もダークジョーカーの頃から戦い慣れているから大事は無いとは思うけど……」

 ナースエンジェルは少しばかり不安そうな表情を浮かべた。そんな彼女にマーキュリーは続けて訊ねる。

「そう……それで、りりかちゃん。貴女は大丈夫なの?」

「え? 大丈夫って……」

 マーキュリーの発言に動揺するナースエンジェル、そして更にマーキュリーは訊き続ける。

「あなたは、怖くないの? 今回のプロジェクトについて……そして、私達が戦う勢力に対して……」

 不安ながらも真剣な表情でナースエンジェルに問い質すマーキュリー。するとナースエンジェルは真剣に答えた。

「私は……私だって、正直言って怖いです。だけど世界中の人達が異次元からの勢力によって苦しめられているのなら、私達が力を合わせて行かなければいけないじゃないですか」

「そう、だけど……」

 思わず下を向いてしまうマーキュリーにナースエンジェルがすかさず言う。

「何より、私達の能力(ちから)はその為にあるんじゃ無いでしょうか? 多くの人達が安心して暮らせる様に平和を護り、そして傷付いた人々を助けてあげる。これが英雄であり私達能力者の成せる行いではないでしょうか?」

 ナースエンジェルの言葉にマーキュリーは静かに感動した。

 自分よりも年下なのに、己が使命に従い弱き人々を救い続ける志を持つナースエンジェル。そんなナースエンジェルにマーキュリーは言った。

「そうね……たくさんの人を、親しい人達を護る為にも、私達は立ち止まってはいけない、私もそんな気がするわ」

 するとナースエンジェルは微笑みながら言葉を返した。

「そうですよ。私達には普通の人にはできない事ができる力が在るんですし、それを大勢の人達の為に使わないと」

「そうね、ナースエンジェル。貴女も私達も、これから更に多くの人達を助けて行かなきゃいけないんですものね」

 ナースエンジェルの言動に、マーキュリーも微笑みながら返事したのであった。

 

 

 

 

[幕末からの英雄の意志]

 

 此方は花丘イサミ、月影トシ、そして雪見ソウシ等三人のしんせん組の面々。

 彼等は小田原修司こと聖龍使いと共にいつにも増して激しい取っ組み合いをし、これから先の戦いに備えていた。

「……凄いわね」

「ええ、いつも組み合っていたけど、今まで以上に手に汗握る組み合いよね……」

 聖龍使いと火花を散らしながら組み合いの特訓をするしんせん組の三人を見て、思わず見取れてしまうヴィーナスとマーズ。

 そして聖龍使いとの特訓が終わり、汗だくになった四人が休息に入った。

 その内女子であるイサミは一人、女性用の更衣室で着替えつつ疲れ切った身体を休ませていた。

 とイサミが休んでいる更衣室に、ヴィーナスとマーズが差し入れのスポーツドリンクを持参してやって来た。

「イサミちゃーーんっ」「お疲れ様。はい、これ飲んでゆっくり休んで」

「あ、ヴィーナスさん、マーズさん、ありがとう。頂きます」

 イサミは二人に礼を言うと、マーズからドリンクを手渡され、そして一気に三口ほどドリンクを呑み込んだ。

「ッ、ッ……ふぅ、生き返るぅ……」

 ドリンクを飲んだイサミは、半ば顔に生気を取り戻した。

 そんなイサミにマーズが話しかける。

「イサミちゃん達大丈夫? なんか切羽詰まった勢いで聖龍使いと剣戟していたけど……」

「マーズさん、御心配ありがとうございます。だけど少しでも強く成っていないと、これから先の戦いにも充分に戦えませんし……少しでも自分の力を向上させておきたいんです、私達は」

 心配してイサミに訊ねるマーズだが、イサミは笑顔でマーズに力強い釈明を返したのだった。

 と、その時。唐突にヴィーナスが口を開いた。

「そ、それにしてもさ……私思うんだけど、何も今回の計画にイサミちゃん達やコレクターズの子達を加えなくても良いと思うのよね」

「え、何でですか? ヴィーナスさん……」

 イサミが訊き返すとヴィーナスは何時もの陽気で明るい表情から一変、心痛な面持ちで訳を話した。

「だ、だって……イサミちゃん達は特別なアイテムが、そう、ルミノタイトだっけ? それを組み込んだ特別な武器を使いこなせるだけで、後は普通の子供何だし無理に戦わなくても良いと思うのよね」

「…………」

「コレクターズの女の子達だって同じ。確かに電脳世界で戦ってきた実績は有るけど、今回は仮想空間では無い本物の戦場なんだし、態々自分達の命を危険に晒してまでも今回のプロジェクトに参加しなくても良いんじゃないかしら? それこそ、私達の様な戦闘慣れしたメンバーだけで充分だと美奈子は想うのよね」

 ヴィーナスの釈明に言葉を失くし黙って聞き入れるイサミ。

 しかしイサミは、そんな釈明を述べたヴィーナスに力強く言い返した。

「……ヴィーナスさん。正直、コレクターズのお姉さん達がどんな心境なのかは私にも解りません。だけど、私達は既に覚悟を決めています」

「え」「か、覚悟って……」

 イサミの発言に動揺するヴィーナスとマーズ。そしてイサミは続けて眼前の二人に釈明を述べた。

「確かに……私達は自分の先祖が遺したルミノタイトを組み込んだ特殊なアイテムでしか戦う事ができません。でも、それでも私達は普通の人以上に戦う事は少なからずもできます! 普通の人以上に戦えるなら、その力で大勢の人達を助けて行きたいんです!」

「い、イサミちゃん……」「…………」

「そ、そりゃ……私やトシ、それにソウシは特別なアイテムぐらいしかスペックは無いです。だけどそれでも、少しでも皆さんの力になりたいんです! セーラー戦士やハニーさん達みたいに強くは無いですけど、それでも一緒に頑張りたいんです!」

 

 イサミの力説にヴィーナスもマーズも、只々言葉を失くして黙り込んでしまうばかりだった。

 

 

 

 

[コムネットでしか戦えない戦士]

 

 ――此処は聖龍隊のサポートを中心に行うウッズと、犬養基継(いぬかいもとつぐ)博士による研究機関、その一室である。

 ウッズと博士は懸命に、コレクターズの装着する特殊スーツの開発研究に身を注いでいた。

「――――いやしかし、「蓄えていたデータをそのままスーツに取り込んで、コムネット内で戦って来たように現実世界でも戦えるようにしろ」だなんて、修司君も少し無茶な事を言ってくれるね」

「済みません、犬養博士。無茶な要望にお応えしてくれて」

「い、いやいや。ウッズさんが謝る事は無いですよ」

「いえいえ。修司様はこうと決めたら中々考えを変えられない御方なんですよ。まあ、逆に言えば強い意志の表れなのかもしれませんけどね」

「成るほど、強い意志、ですか……」

 春日結(かすがゆい)、如月春菜(きさらぎはるな)、篠崎愛(しのざきあい)らコレクターズ三人組のスーツの調整を、ウッズと犬養は会話を交えながら続けていた。

「……しかし、聖龍隊の集めた技術は眼を瞠(みは)るほどに素晴らしいですなぁ」

「いやそれも全て、バーンズさん超獣族の遺した技術力や聖龍隊が長い間に蓄え続けてきたデータによる物ですよ。それと、この基地施設を設計開発し、更に技術提供してくれている【ある機関】の人達による支援の賜ですよ」

「前にも耳にしましたが……その【ある機関】とは、一体何なんですか? とても素晴らしい科学技術を提供してくれているみたいですが……」

「まぁ、それも何れお話しますよ。今はまず、今回のプロジェクトである敵勢力の討伐を最優先して、その為にも結さん達にも頑張ってもらえるよう私達がスーツを完成させないと」

「……そうですね。今はまず、一刻も早くスーツを完成させないと」

 二人は再びスーツの調整等を続けた。

 

 すると其処へ、変身を解いたセーラーネプチューン 本名海王みちるがやって来てウッズに話しかける。

「ウッズさん」「? ああ、みちるさん。どうしたんですか、態々」

 ウッズが訊ねると、みちるは険しい真顔で話し出した。

「……本当に、コレクターズの女の子達にも戦わせる積りなんですか?」

「え……」「!?」

 みちるの言葉に不意をつかれるウッズと犬養。そしてみちるは続けて語った。

「犬養博士の前で言うのもなんですけど……正直、本物の戦闘を経験した事の無い彼女達と一緒に行動するのは私、どうかと思うんですの」

「み、みちるさん……」「…………」

 みちるの台詞に気まずい空気を感じるウッズと犬養。更に

「正直、あの子達の様にネットの世界だけで……そう、ゲーム感覚で戦ってきた子達と一緒に共闘するのは危険で仕方無いんです。今回の戦いは世界中が注目していますし、何より本当に世界の命運が懸かっている非常事態なんですよ! それなのに素人にも参加させようだなんて……言っては何ですけど、修司の考えが理解できませんわ!」

「「………………」」

 際どい所を衝かれて何も言えなくなる二人。だがみちるは容赦なく言い続ける。

「私はですね、ウッズさん。あの子達の為にも言っているんですの。戦闘に関しては素人である女の子達に無理に戦わせるなんて、無謀にも程があります! 彼女達には大人しく、コムネットだけで活動してくれた方が、よっぽど都合が良いんです!」

 海王みちるの発言にしばし黙り込んでしまうウッズと犬養氏。

 

 と、その時「貴女、言ってくれるわね」声のする方に目を向けると、其処には険しい顔付きで篠崎愛が立っていた。そして愛の後ろには彼女と同じコレクターの春日結と如月春菜が心痛な面持ちで立っていた。

「あら、居たの貴女」

 振り向いて愛の顔を見るなり吐き捨てる様に言うみちるに、愛が表情を変えずに歩み寄って一言みちるに発した。

「私達だってね、正直急に言われて凄く迷惑してるの! 戦わなければ世界はただ終わっちゃうって言われて、半ば強引に聖龍隊に加えられたのよ!」

 するとみちるは、そんな愛に対して強気な態度で吐き捨てた。

「あら、それなら私が修司に言って貴女達をメンバーから外させてあげましょうか? その方が私達も好都合ですし」

「な、何ですって……!」

 上の目線で吐き捨てられ、愛は次第にみちるに対して感情を昂ぶらせて行った。

 その時「あ、愛ちゃん止めなよッ」「愛さん、落ち着いて」感情が昂る愛を制止しようと愛に駆け寄り彼女を宥める結と春菜。

 だが、そんな感情が昂る愛を見て海王みちるは冷たい眼差しで吐き捨てた。

「あら、何? 私は本当の事を言ったまでよ。大体、コムネットの様な仮想空間でしか戦った事の無い貴女達が本当の戦場で上手く戦えると思っている訳? 生きるか死ぬか、本当の瀬戸際を経験した事の無い貴女達が世界の命運を賭けた戦いに挑めるなんて、本気で思っているの? 遊び感覚で戦うつもりなら帰った方が身のためよ」

 更にみちるは真剣な真顔で最後にこう言った。

「生と死の境地……その狭間は決して、ゲームや漫画では感じる事ができないものなの……」

 真剣な真顔で告げられた愛は昂った感情が一気に落ち付き、黙り込んでしまう。そして愛を宥めていた結と春菜も、みちるの言葉に心痛み黙り込んでしまう。

 

 そして海王みちるはそう言い残すと、そそくさと部屋から出て行った。

 みちるの去った後の部屋には、重苦しい空気だけが残ってしまった。

 

 

 

[魔法を使い、護る想い]

 

 魔法騎士(マジックナイト)の三人、獅堂光(しどうひかる)に龍咲海(りゅうざきうみ)、そして鳳凰寺風(ほうおうじふう)の三人が神妙な面持ちで会話をしていた。

 すると其処にセーラー戦士であるジュピターこと木野まこと、そしてプルートこと冥王せつながやって来た。

 

「あれっ、君達は……」

「どうしたの、魔法騎士の皆さん。そんなに思い詰めた顔して」

 神妙な面持ちで話し合う三人を見て気にしてしまい、彼女達に話しかけるまこととせつな。

「あ、貴女方は確か……」「セーラー戦士の……」

 風と海が話しかけて来た二人を見て呟くと、光が唐突に声を上げる。

「わあ! セーラージュピターにプルート!」

「は、はぁい……」「ふふ、相変わらず元気が良いですね、光さんは」

 二人を見た途端、笑顔で二人の名を言う光に対し、若干動揺するまことに微笑むせつな。

「どうしたんですか? 何だか表情が暗いですよ」

 せつなに指摘を受け黙り込んでしまう三人。すると海が声を発する。

「い、いえ、別に……」

 何処か心痛な表情を浮かべる海が気になり、せつなは彼女達に優しく言い寄った。

「……どうしたんですか? 何か悩み事があるなら聞いてあげますよ」

 するとせつなに続き、まことも三人に微笑みを向けながら言い寄る。

「何か心配事? それなら遠慮なく言ってよ、私達もう仲間じゃないの」

 優しい言葉を掛けられ、互いの顔を見合わせる魔法騎士の三人。

 

 すると三人は話しかけて来た二人に言った。

「じ、実は私達……少し悩んでしまって……」「え?」

 海の重苦しい発言に静かに驚くせつな。すると海に続き風も重い口を開いた。

「私達、また戦うんだなって……そう思うと、凄く心苦しくて……」

「ふ、風さん……」

 風の悲愴な言葉に思わず感化するまこと。そして光も心なしか悲しげな表情を浮かべて言い始める。

「わ、私達……異世界セフィーロで色々な人達と共に戦って来ました……。だけど、結局戦いは自分も相手も傷付くだけ……それが戦うということ」

 光に続き、風と海も悲痛な面持ちで言う。

「例え、今回私達が戦う相手が心無い魔獣の群れだとしても……結局は争う事なんだと、そう思ってしまって……」

「私達の世界はもちろん、セフィーロの様な異世界の命運が懸かっているとしても……再び剣を取り戦い続けると思ったら少し憂鬱で……」

 そんな気落ちする魔法騎士の三人に、まこととせつなは優しく微笑みながら声をかけた。

「……優しいのね、貴女達」

「戦う事に、其処まで感じ入る事が出来るなんて」

「え……?」

 二人の言葉に驚く三人。そしてハッとする三人にまことが言った。

「私達もね、最初は戦う事に凄く抵抗があったんだ。自分達が天星の守護者の生まれ変わりだなんて急に言われて凄く戸惑った。だけど、それでも周りの人達が危険に晒され、助けてあげなくちゃと自分を奮い立たせて何とか今まで戦って来られたのよね」

 まことに続きせつなも三人に言う。

「そうね。誰だって最初は戦う事に躊躇してしまうものよ。それでも、私達が戦わないと大勢の人達が苦しんでしまう……だからこそ、私達は身を粉にして戦ってきた。弱い人達の為に懸命に戦い、そして多くの人達を護って来たわ」

「「「…………」」」

 更にせつなは黙り込む三人に告げた。

「私達は前世からの宿命で戦い続けてきた、それ故に命を落としそうになった時も一度や二度じゃないわ。だけど、その死闘を乗り越えて来れたからこそ、掛け替えのない今を生きていられるの。そして同時に生きると言う事に凄く喜びを感じる事ができるのよ」

 そして木野まことも

「私も同じ。誰かが戦わなければ……誰かが護らなければ大勢の人達が苦しみ、そして死んでしまう。それを阻止する為にも、私達は戦い続けるの。今回の敵は、今まで私達が戦ってきた勢力とは比べ物にならないほどの強大な勢力、故に私達セーラー戦士はもちろん今までの聖龍隊では勝つ見込みが皆無なのよ。少しでも勝率を上げる為には、新しい仲間であるみんなの力が必要なのよ」

 と魔法騎士の三人に力強く語る。

「だ、だけど……」「「……」」

 しかし、それでも塞ぎ込んでしまう海に黙り込む風と光。そんな三人に二人は真正面から顔を向き合わせて言った。

「大丈夫! 何か遭ったら私達が助けるから……! いいえ、助け合おうよ!」

「ま、まことさん……」

 まことの発言に動揺する風。更に

「そうですわ。何か遭ったら助け合う、その為の仲間じゃ無いんですか?」

「せつなさん……」

 冥王せつなも三人の顔を見詰めながら助言を述べる。そんな彼女の言葉に感じ入る海。

 

 魔法騎士の三人は二人のセーラー戦士から心強い助言を貰い受けたのであった。

 

 

 

 

[破壊の兵器と冷酷な軍人]

 

 一方、最終兵器に身を改造された少女ちせは、聖龍隊のどの隊員とも余り接触をせず、一人用意された自室で塞ぎ込んでいた。

 

 

 そんな彼女を気にして、聖龍隊の多くの面々は彼女に気軽に声をかけたり話しかけようとする。

 しかしちせは笑顔を見せる事はほとんどなく、ただ悲愴な面持ちで座り込んでいるばかり。

 

 セーラー戦士も彼女を気にかける者が居り、明るさを失っているちせに元気になって貰おうと励ますセーラームーン。そして誕生と破滅を司るセーラー戦士でも最も禍々しい力を秘めたサターンがちせに話しかける。

 ちせはそんなヒロイン達の言葉に、何かを感じてはいたが、未だに人との関わり合いを避けてしまっていた。

 

 

 そして、そんな危険な能力を持ったちせを危険視しているウラヌスとネプチューンが他のセーラー戦士達を集めて談話を始めた。

「まったく。修司も何であの連中なんか呼び集めたんだろうか」

「素人のコレクターズに能力の制御が未だ出来ないでいるちせって子は、ホントに厄介よ」

 愚痴交じりの言動を述べるウラヌスこと天王はるかとネプチューンこと海王みちるであったが、そんな彼女達に他のセーラー戦士達は次々に言い返した。

「ねぇはるかさん。貴女の意見も少しは同意できるわよ、でも……」

「もう少し彼女達を信頼しても良いんじゃないの?」

 マーキュリーこと水野亜美(みずのあみ)とジュピターこと木野まことが告げるが、それでもはるかは顔をムスッとさせて言い退けた。

「しかしだね、本物の戦闘を経験した事の無い子達に戦わせたり、自分の能力すら制御できない子を仲間に入れるなんてホントどうかしてるよ」

 更にはるかに続いてみちるも同じような表情で言った。

「その通りよ。ゲーム感覚で戦ってきた彼女達に本物の戦場に参加させようだなんて……そしてあのちせって子。何であんな自身の能力の制御もできない子を聖龍隊に入れたのかしら? せめてちゃんと自制できてから入隊させてあげれば文句は無いんだけど」

 そんな淡々と愚痴を言い続ける二人に、セーラームーンこと月野うさぎが言った。

「し、信じてあげようよ二人とも! あのコレクターズの結ちゃんや愛ちゃん達は必死に頑張ってくれているんだよ」

 そしてマーズこと火野レイもうさぎに続いて二人に言った。

「そうよ二人とも。それに話に聞いているけど、あのコレクターズの女の子達が経験してきたコムネットでの戦いも、現実では無いとは云え決して遊び感覚で戦ってきては居ないのよ。仮想空間とは云え、彼女達も命がけで戦って来たんだから遊び感覚なんて言わないで上げて!」

「だ、だけど……ボク等にあの連中と一緒に戦えなんて……」

「……ホントに上手くいくのかしら」

 レイの語りに険しい顔付きで考え込む二人。

 其処に二人と共生しているサターンこと土萠(ともえ)ほたるが険しい顔の二人に話した。

「二人とも、お願いだからもう少し新しい人達の事を信じてあげて。お願い……」

「ほ、ほたる……」「…………」

 悲痛な面持ちのほたるの言葉に、彼女の言葉に耳を傾け出すはるかとみちる。

「私ね、あの人達が真剣に取り組んでいるのが物凄く解るの……実際に本物の戦場で戦った事のない人達が、いきなりネットの世界から現実の世界でもその能力で戦えだなんて言われたら凄く困惑してしまうのは当然でしょ?」

「「…………」」

「それにね……あのちせって人も、自分の能力に対しては凄く苦しんでいる。そう、かつての私の様に……」

「!」「ほ、ほたる……!」

 ほたるの言葉に愕然と成るはるかとみちる。かつてほたることサターンは前世では破滅を司るセーラー戦士でも禁忌(きんき)の力を秘めたる存在。故に能力の暴走で多くの命を奪って来てしまった最終兵器のちせに対して多少の共感を得ていたのであった。

 更にほたるは続けて語る。

「それに……これはウッズさんや修司さんの話を聞いたり、彼女に関する資料を見て知ったんだけど……彼女、ちせさんは小さい頃から身体が弱く病弱だったみたいで、それで病院に入院していたら自衛隊の人達に目を付けられて彼女の意志にお構いなく、体を改造されたって」

『!!』「な、何ですって!?」

「そ、そんな……!」「か、勝手に身体を……!」

 ほたるの発言に驚愕し衝撃を受けるセーラー戦士達に外部系のせつな、はるか、そしてみちる。そんな愕然と成る彼女達にほたるは更に告げた。

「ちせさんは……驚くほど私と似ているの……。病弱で余り元気に遊んだりできなかった事や、破滅を招く力を秘めている点……そしてそれ以上に、勝つ為だけに身体を改造されてしまい普通の人間で無くなってしまったなんて……!」

 ほたるは悲痛ながらも決意に満ちた顔を皆に向けて言い放った。

「それに! 修司さんがちせさんを聖龍隊に入れたのは……彼女を勝手に兵器に改造した自衛隊から離脱させて、戦いが終わった後は穏やかな余生を過ごして居られるようにする為なのよ。悲しいけど、もうちせさんが普通の身体に戻れる事は無い。けど、それでも彼女には普通に接してくれる人間を多く作ってあげたいのよ……!」

「ほたるちゃん……」

 この時、ほたるの目には薄らと涙が浮かんでいるのを、親友であるちびうさは見逃さなかった。

「私だってさ、病弱で最初は友達なんて居なかった。一緒に居てくれる親友なんて、望むだけ無駄だって思ってた。だけど、そんな私にもちびうさちゃんが! 同じ戦士のみんなが一緒に居てくれる……! 家族として一緒に暮らしてくれるはるかパパにみちるママ、そしてせつなママが居る。そして何より、聖龍隊って言う掛け替えのない仲間が居てくれる! そんな喜びを私は……ちせさんにも感じて欲しいの……!」

 涙目で熱く語るほたるの言葉に、他のセーラー戦士達は感極まり無言になってしまう。

 するとその時、せつながポケットからハンカチを取り出してほたるの涙を拭った。

「せ……せつな……」

 涙ながらに名を呼ぶほたるに、せつなは優しく微笑みながら言った。

「分かったわほたる、だからもう泣くのはお止めなさい」

 せつなはほたるの涙をハンカチで優しく拭き取りながら更に言う。

「貴女のちせさんを思う気持ちはよぉく解ったわ。私も少なからず協力するわ。喜び、幸せ……そんな感情を共に分かち合える様に……」

「せ、せつなママ……」せつなの優しい微笑みに、ほたるも自然と微笑んだ。

 そんな二人の会話に皆がほっこりしている、まさにその時。

 

 

 

「何だね此処は? 女子供しか居ないじゃないか」

「まったくフザケテいますね」

 セーラー戦士達の部屋に、二人の軍服姿の男が二人、突然入って来た。

「だ、誰なんですかッ、貴方達は?」

 突然部屋に入って来た二人に驚き声をかける亜美、だが男の一人がそんな亜美に怒鳴りながら言い返した。

「コラッ、このアマ! 失礼だぞッ、この御方は自衛隊特別任務部隊統括司令長官のミナモト長官である!」

 男に紹介されたミナモトは部屋に居たセーラー戦士達の眼前で改めて名乗り始めた。

「ゴッホン、改めて……私は自衛隊特別任務部隊統括司令長官のミナモトである。君達も聖龍隊の面々なのかね?」

「は、はい……そうですけど……」

 せつなが答えると、ミナモトは口元を歪ませて吐き捨てた。

「ふん、こんなガキ共に戦わせようとは……。小田原修司は相当イカれてるな」

「な、何ですって!」

 ミナモトの暴言に反感する美奈子。だがミナモトは容赦なく言い続ける。

「タクッ、世界の命運を……いや、日本の将来が懸かっている戦いに、こんな貧弱な女共に任せてしまうとは……国連はともかく、今の日本の重鎮共は普通じゃない」

 次第にミナモトの言動にいかりを募らせるセーラー戦士達。

 その時、せつなに涙を拭ってもらったほたるが険しい顔付きでミナモトに声をかけた。

「……ミナモトさん」

「ん!? なんだ? こんな戦闘には邪魔な幼子まで居るのか? どうなってるんだこの組織は? 正気の沙汰じゃ無い」

 声をかけたほたるに対しても暴言を吐くミナモトに、セーラー戦士達の感情は昂ぶる一方であった。

 しかしほたるは、そんなミナモトの言動にピクリともせず、ただ力強い眼つきを放ちながら訊ねた。

「ちせさんを……彼女を兵器にしたのは何故ですか?」

 訊かれたミナモトは表情を変えずに平然と答えた。

「何故って……決まっているだろ。全ては戦いに勝つためだ、そんな事も解らないのか? ……ま、所詮女子供には理解できないだろうな。発想が乏しいしな」

 ミナモトの言動に余計腹が立つセーラー戦士達。そしてほたるは表情を変えずに更に訊く。

「なんでちせさんなんですか……! 他にも、そう自衛隊の人ならいざ知らず、一般の民間人であるちせさんを何故サイボーグ何かに……!」

 これに対してもミナモトは平然と答える。

「仕方ないだろう、サイボーグの適合者は限られている……実際、最初は戦闘のプロである自衛隊員を中心に適合者を探したよ。しかし、結局適合者は女性自衛官の一人しかおらず、更に不都合的にも彼女の能力は劣化してしまっている試験体だからな。だから新しく適合者を探していたら、それがたまたまあのちせって子だけだった……それだけの話だ」

「……!」

「何をそんなに興奮している? 戦争と言うのは犠牲が付き物。何事も勝利の為には犠牲はやむを得ないのが現状だろうが……そんな当り前の事すら理解できないとは、聖龍隊も見下げた連中だな。ま、あのバケモノ染みたちせを預けておくには丁度良いところだ。此処の連中も、あのちせ同様バケモノばかりだしな」

「ッ、この……!」

 思わずミナモトに駆け寄ろうとする天王はるか、だが咄嗟にみちるが彼女の肩を掴んではるかを制止させる。

 そんなはるかを尻目にミナモトは眼前のセーラー戦士達を見下す素振りで言い放った。

「では、私はこれにて。君等と違って貧弱で人間である国民、いや国家を護る為に忙しいのでね」

 そう言うとミナモトは一緒に来た男と共に部屋を出ようとする。

 するとミナモトの視界に黒い猫と白い猫そして灰色の子猫が寄り添って寝ている光景が目に入り、ミナモトは猫を見るなり吐き捨てた。

「ふん、拠点となる基地施設内に猫を野放しで飼っているなんて非常識な」

 そして電動ドアを出る直前にもミナモトは

「猫は好きになれん。ただ喰って寝るだけで、何の役にも立たない」

「全くですな」と同行している男も吐き捨てた。

 ミナモトと男が部屋を出た直後、黒い猫が起き上がりミナモト達が出ていったドアを睨みながら「やな奴ら……!」と吐き捨てた。そして黒い猫に続き白い猫も同様にドアを睨みつけながら「ああ同感……!」と黒い猫に賛同する様に愚痴を吐き捨て、それに続き灰色の子猫も二匹の猫と同じくドアを睨みながら小さく「ウニャア」と唸る様に鳴いた。

 

 彼等は黒い猫を「ルナ」白い猫は「アルテミス」と言い、それぞれセーラームーンとヴィーナスの御供をしている猫である。そして灰色の子猫はそのルナとアルテミスの子で「ダイアナ」と言うちびうさのパートナーだった。

 

 セーラー戦士達は部屋を出て行ったミナモト達の言動に昂った怒りを感じつつ、再び顔を合わせて話を始めた。

「……彼等が、ちせちゃんを使っていた」

「ええ、無理やり戦わせていた軍人……!」

 悲痛な面持ちで呟く亜美に続き、顔を険しくさせてまことも怒りに満ちた言葉を吐いた。

「あの人達が……ちせちゃんを今まで……」

「好き勝手に利用しまくっていたのね……許せない……!!」

 険しい面持ちでミナモト達への鬱憤を吐くレイに美奈子。

「あ、あんな冷酷な大人達にちせちゃんは……」

「ああ、無情にも兵器に……」

 悲痛な表情を浮かべるうさぎに続き、衛も彼らへの苛立ちを鋭い眼つきで呟いた。

「ひ、酷い……」「…………」

 思わず泣き出しそうになるちびうさを優しく横から抱きしめてあげるせつな。

「……あんな冷酷な奴等が、あの子を……」

「…………」

 そして険しい顔付きで苛立ちを浮かべるはるかとみちる。

 

 彼女達は激しい苛立ちと悪感情で胸がいっぱいになった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。