ヒカルがあっさりとオークを倒した事実に思考が追いつかずに、唖然としていたカナデ先輩に声をかけ先に進む。女の子がごつい金棒を肩に担いでトコトコとついてくるのは、なんだか非常に和む。オークの強さは大体分かり、特に脅威になりえないので、遭遇するオークの幾らかを達磨にして先輩に進呈することにした。せっかくここまで連れてきてもらったのだから、少しはレベルも上げてもらわないと不公平だろうから。
そんなことを考えながらゲートを目指していた。
カナデside
「新しいオナホを入れるからお前は首な」突然そんなことを言われ、クラブを追い出されてしまった。私はクラフターだしコミュ力も低いから、役立たずと捨てられてしまった。
クラフターは力は強いが戦闘職ほどじゃないし、動きも遅いため戦闘は苦手だ。クラブで狩りをしていた階層が七層だったこともあり、自分一人ではダンジョンに入ることもできなくなってしまった。何度か一年生のパーティーに入れてもらったこともあったけど、全部失敗して死に戻ってしまったみたいで、そんなことが続くと誰もパーティーに入れてくれなくなった。
死に戻っているから週一のダイブノルマもクリアできなくて、もう時間がないけど誰も入れてくれなかった。補習は嫌だな…。
そんな風に広場で落ち込んでいたら、突然声をかけられ顔を上げると、金髪のすごく綺麗な男の子が声をかけてくれていた。
男の子はヒカルくんと言って、ダイブ相手を探しているらしかった。もしかしたら一緒に連れて行ってくれるかなと期待していたが、当然クラスを聞かれて、半分諦めながら自分のクラスの
ダンジョンに入ってからも驚きの連続で、遭遇したオークをあっさり倒しちゃったし、クラスを聞いてみると何と
なぜここまでしてくれるのか聞いたら「いや、先輩がここまで連れて来てくれたんだから、何かお返ししないと駄目でしょう」って言うんだよ。そんな顔で言われたら私勘違いしちゃうよ~
いや~先輩のおかげで七層から進めるから、かなり時間の短縮になりそうで良かった。それに先輩は
ゲートを見つけたが
第『捌』階層、『既知』領域
ゲートを抜けると、そこは輪姦会場でした……
ゲートを潜り視界が開けると、二人の女子生徒を数人の男子が輪姦していた。女子生徒はスカートと靴下以外を剥ぎ取られていて、学年は分からない。男子はおそらく上級生だろうが、ゲートを抜けてきた僕たちに気がつくと、あぶれている男子たちがニヤニヤと素行の悪い笑みを浮かべながら近づいてくる。隣にいるカナデ先輩が小声で
「元クラブの人たちです」と教えてくれた。
「先輩、彼らの中に
「えっと、いないです」
「それなら
話を聞く限りエンジョイ系のクラブのようなので、
「奥の4人は全員
女子二人に腰を振っている4人と、向かってくる6人のうち2人が
「誰かと思えば、この前捨てたオナホじゃねーかよ。一緒にダイブしたら死に戻るって噂になって、パーティーも
組めなくなってたのに、まだ物好きな一年がいたもんだな」
「なんで先輩と組んだら死に戻るって知ってるんですか。あまり噂とかそういうことに興味がありそうには見えませんが」
「そりゃもちろん、そいつがダイブしたら俺たちが遊んでやってたからな。ついでにアイツと組んだら必ず失敗するって噂を流してやりゃ一発よ」
「ということは、カナデ先輩がダイブに失敗していたのは貴方達のせいですか」
「そうだよ。今の時期の一年は面白いからな~。お前みたいな便器でも格好つけて守ろうとするからな。馬鹿だよな~、勝てるわけないのに。死なない程度にボコって、目の前でそいつ等を犯してやったらいい顔するんだよな~。ほら、今後ろでやられてる二人、この前お前と一緒にいた奴らだぜ。具合が良かったから今日も拉致って、邪魔が入らないようにここでやってたんだが、丁度良かった。穴が足りねーから、お前もやらせろよ」
「こんな奴に誘われて、こんなとこまで来ちゃって。お前いい剣持ってんじゃん、俺が貰ってやるよ。一年にはもったいない」
下種の極みみたいなことを言いながら近づいて来るが、よほどこちらをなめているのか、武器を抜いているのは6人中2人しかいない。とりあえず逃げられると面倒なので、
続けて、さっきから喋っていたリーダーっぽい奴以外も切り捨てる。何が起こったか理解できずに固まっているリーダーっぽい奴の足を蹴り抜く。足にポキっと軽い音が伝わったので、無事に折れたみたいだ。倒れこんで煩いので、両手も踏み折っておく。
その汚い悲鳴でようやくこちらに注目した4人は、ツインテールの女子を犯していた二人を一薙ぎで首を飛ばして。
ショートカットの女子を立位で前後から犯していた奴らは、こちらに背を向けている奴は鎖骨あたりから心臓に向かってナイフを突き入れる。こちらを驚愕の表情で見つめているので、犯されて脱力している女子を引きはがし、
「先輩、大丈夫ですか。とりあえずこいつ以外は掃除しておきました」
「あっ、ありがとう……」
「先輩、どうします?こいつ。先輩が止めを刺すのなら譲りますけど」
そう言葉をかけると、先輩は再起動したようで、ハイライトの消えた目で無言でそいつを叩きはじめた。段々先輩の目から涙が溢れて来て、視界が滲んでよく見えないのか、出鱈目なところを叩かれ、中々有効な場所に当たっておらず、折れた手足に当たり、奴は叫び声を上げていたが、段々反応がなくなり、最後はふっと消えてしまった。
叩くモノが消えても、先輩は涙を流し続けていた。そんな先輩を抱きよせ「えっと、先輩、胸位は貸しますから、思いっ切り泣いて良いですよ」
そして先輩は声を上げて泣き始めた。
「もう大丈夫ですか、先輩?」
「うん…ありがとね、ヒカルくん」
「落ち着いたようで、何よりです。それでですね、先輩、えーっと、あの二人の女子の手当てをお願いしたいのですが、構いませんか?この学園だと今更かもしれませんが、男の自分が介抱するのは嫌がるかもしれないですし…」
「あっ…そ、そうだね。任せてよ」
そう言って先輩はカバンからタオルとペットボトルを取り出して、二人に駆け寄り、二人の介抱を始める。女子二人はぐったりとして、時折ビクビクと痙攣している。
モンスターが近づいてもマップを起動していたら、急に先輩の後ろにモンスターの反応が出現した。そして、その闇が人型に固まったようなモンスターが、先輩に向かってその鋭い爪を振り下ろす。
「危ない」
間一髪、そのモンスターを
「先輩、二人を連れて離れていてください。おそらく
「硬っ!なにこの硬さ。GPゲージの有る無しでこんなに違うのか」
硬いが、まったくダメージがないわけではなさそうで、少しづつだがダメージは与えているが、何度も切りつけていると剣が折れてしまう。すぐさま新しい武器を取り出し殴りつけ続けるが、相手の攻撃を武器で受け止めたりなどすると、簡単に壊されてしまう。
盾も意味がないので外し、剣だけで戦っていると、
「ヒカルくん、今のうちに攻撃してください」
巨人からカナデ先輩の声がする。どうやら、あの巨人はカナデ先輩の
そして、しばらく叩き続けていると、ついには闇で織ったような黒いぼろ布だけ残し、消えていった。
「先輩、ありがとうございます。怪我はしてないですか?」
「大丈夫だよ~」
ぐったりとした
「先輩が助けてくれなければ、かなり危ないところでした。改めてありがとうございます」
「今のが
その後、一年二人の介抱を先輩にまかせ、僕はさっきのエンジョイ勢が残していった武器やカバンなどを回収していく。リーダーっぽい奴がつけていた雑嚢は、なんと容量はそれほどでもないが
荷物を集め終わる頃には、女子二人もある程度回復し、ふらつきながらも歩くことができる程度には回復したので、また
たまに出会うオークを狩り、三人のレベルも上げながら次のゲートを目指していると、閉門時間になり羅城門に帰還する。
三人をこのまま返すのはまずいので、冬子達に相談するため連れだって
女子会からの帰りなのか、