推しの子を目指して   作:滑空ペンギン

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第7話 超越個体

現在自分たち6人は豊葦原学園購買部にやって来ている、購買部は同じ一年生で混雑している生徒だけでも5000人近くいる人数を支えている購買は、文房具から日用品まで幅広く取り揃える叶馬はスーパーマーケットのようだと表現していたが、確かにデカいしかし日用品を取り扱っている2階では無く現在は1階にのダンジョンショップの方に、新入生おすすめ装備セットという配布された銭の量からしてそれ一択しか買えない物を買いに来ていた。

 

「ほえ~武器が一杯あるね~、ヒカル君おすすめの武器とかあるかな?これとかかっこいいよ…でも高くて買えない」

 

そういってアイが手に取ったのは棚に立てかけられていたバスタードソードだった。

 

「おすすめといってもぼく達が買えるのはあの新入生おすすめ装備セットだけだよ、とりあえずアイは槍にしておけば間違いは無いんじゃないかな少しでも距離が取れるし突進して来たのがゴブリンとかだと合わせるだけで勝手に刺さってくれそうだし、冬子はどうするの?」

 

色々と手に取り確認していた冬子はこちらを振り向き。

 

「う~んやっぱりDSの事も考えると持ち運びやすいAパッケージかな」

 

アイとゆかりさんがスピア、冬子と涼香さんがショートソード、忠一はアックスを選んでいた。

購買の片隅にワゴンセールと思われる武器が乱雑にボックスに突っ込まれているのを見つけた、こういうのは前から気になり見てしまう。

 

「いやクピンガとか誰が使うんだよ、投げナイフだからダンジョンじゃ意味ないだろ、しっかし鎖鎌とか色物ばかりだなあっ10lbハンマーがある」

 

武器に混じって工具としか思えない大型の両口ハンマーが5本程入っていた値段も捨て値と思われる驚きの5980銭、刀が一振り80万銭ほどするのに比べたら、不安になる値段設定だ。

 

「ヒカル君~何見てるの、わぉ大きなハンマーこんなのも有るんだ」

 

ハンマーを手に持って眺めていたらアイが背中に抱き付いて来て、肩に顎をのせてくる。

 

「ちょっと貸してよ」

 

そう言ってハンマーを奪って軽く素振りを始める。

 

「ヒカル君なんかこれ良い、私これにする」

 

「えーホントにそれにするの?それ多分円ピや十字とかのカテゴリーだよ?武器と言うよりは工具だよ」

 

「うん、これにするこれならゴブリンも一発で倒せそう、それに使わない時はヒカル君に持っててもらえば楽だし。」

 

そんな一番星の笑顔で宣言されたら、もう降参するしかないじゃないかい。

 

 

買い物を終えて、羅城門に直行はせずいったん食堂でミーティングと休憩を兼ねて集まることにし。この学園の性質的に自分の両隣にアイと冬子が対面には忠一が座りその両隣に涼華さんとゆかりさんが座る、事前の打ち合わせで今日はゆかりさんのレベリングを優先することになっている、この6人の中で唯一の無職(ノービス)Lv1であるし、150㎝位しかないアイと比べても一回りは小さいゆかりさんだからゴブリンに止めを刺すだけでも苦労しそうだ。

 

 

そして場所はこれまで通り既知外領域第参階層で暫くは活動する方針で決まった。

そんな感じに一時間ほど時間を潰してから羅城門に向う一年のピークは過ぎたのか人はまばらでストレスなくダイブすることが出来た。ダンジョンに転移すると辺りを警戒しながら索敵(エネミーソナー)を発動させる幸い辺りに敵性体の反応は無く目視や音でも不自然な物は無かった。実質今回が初ダイブとなるゆかりさんは瘴気圧に中てられ忠一と涼香さんに抱きしめられ落ち着かされていた。アイも槍を構えて辺りを警戒している様だし、冬子はDSを操作してピクシーと新しい仲間を召喚していた。

 

「冬子その仲魔はカハクなのかい?」

 

「そうよ運よく落札できたのよ、かわいいでしょう」

 

ピクシーとカハクを両肩に乗せた冬子が自慢してくるが、ふと気になった事を聞いてみる。

 

「デビサバにカハクって出てきたっけ?」

 

「出てこなかったハズだけど、ハーピーとかイヌガミなんかのデビサバ未登場の悪魔もデビオクに出てる事があったからデビサバは関係無いんじゃ無いかなとおもってる、ゆかりも落ち着いたみたいだし進みましょうか」

 

索敵(エネミーサーチ)を頼りにダンジョンを進み玄室に居たゴブリンの内数匹を無力化に成功し現在女性陣が止めを刺している、アイは10lbハンマーで早々と割り当てのゴブリンを倒していた、ゆかりさんはやはり無職(ノービス)Lv1にはLv20のゴブリンは無力化されていてもなかなかダメージを与えられずに苦戦していたが何度も突き刺しなんとか止めを刺すことが出来ていた。そのようなパワーレベリングを繰り返すとゆかりさんもレベルがMaxになりこれ以上は一旦オバーフローで経験値がもったいないので以降は休んで居てもらう、最も本人は急速にレベルが上がった事による性欲の増加でそれどころじゃ無さそうだけどダンジョン内でするとか危険だろうと満場一致でSEXは基本無しで行くことに決まった。ゆかりさんのレベリングが終わったので残りの女性陣を中心にレベリングを続行する、やはりまだ無力化に慣れていないので間違えて倒してしまうことが多いが、冬子の仲魔は加減してもらわないと見敵必殺とばかりに大部分を一撃で倒してしまうので倒す数を加減してもらっている、アイも最初は手足を切って無力化したゴブリンを叩いていたがある程度レベルが上がると一息に接近して正面からゴブリンをペシャンコにするように成っていた、アイ曰くの動きがわかってきたらしい。

 

流石は既知外領域ドロップ品の量も多く保管庫(ストレージボックス)が無ければクリスタルだけを回収して殆どは諦める事になって居ただろう、ゴブリンを倒し終わりドロップ品を回収している時にも小まめに発動していた索敵(エネミーサーチ)に急速にこちらに向ってくる敵性体の反応が出る。

 

「敵急速に接近!忠一と二人で前に出る、皆は玄室の奥に、来るよ!」

 

玄室の入口に現れたのはこれまでのゴブリンとは一線を画した2mは有りそうな筋肉達磨でその巨体に見合った長柄の戦斧をもったゴブリンだった。

 

その巨大なゴブリンはこちらを確認しニヤリと笑みを浮かべ雄たけびを上げようと大きく息を吸い込むが直ぐにその顔面目掛けて投げられたガラス瓶によりその行動は中断させられた。

 

忠一が投げた薄められていない油性塗料のたっぷり入ったガラス瓶はゴブリンの顔面にぶつかると粉砕しゴブリンの顔面を油性塗料で塗りつぶし視界を完全に奪うことになった。

 

ひるんでいる隙に接近しショートソードをわき腹に突き入れるが予想より固く半ばまでしか刺さらない、見た目は強そうだが、意外に動きはあまり早く無いようだ戦斧が振り回されるが予備動作が大きいのでわかりやすい。

直ぐに脇を抜けて後ろに回り、軸足の膝裏に蹴りを入れるがあまり効果は無かったが少しはバランスを崩すことが出来たようで、多々良を踏んで動きが止まった。

その瞬間、雷光が走り一瞬遅れて火球が着弾する忠一が距離を詰めゴブリンの戦斧を持った手首に斧を振り下ろした、その衝撃で初心者セットの斧は砕けたがゴブリンもその衝撃で得物を振り落とす。

 

斧を落とした事に気が付いた涼香さんが斧に駆け寄りその斧を引きずりながらゴブリンから遠ざかるのを片目に、隙を見つけて今度は膝裏に剣を突き入れる、まだゴブリンの視力は回復していないようで急に来た痛みに悲鳴を上げながらガクリと膝を崩す頭の位置が下がったゴブリンの顎を忠一がアッパーで勝ちあげる。

 

よろめくゴブリンに今度はアイが、ハンマーを足の甲に思いっ切り叩きつける、足の骨を壊されたゴブリンが前かがみに倒れるとコンドはその後頭部目掛けてハンマーを振り下ろす、その間もショートソードを膝裏に何度も突き刺し腱や関節を攻撃する、忠一は自分の腰から引き抜いたナイフを背中から突き入れようと馬乗りになり何度も突き刺す、アイはゴブリンの頭をその間ひたすらに餅つきしていると流石の超越個体(オーバーボーダー)も力尽きた様で瘴気に変わった。結局ずっと俺らのターンだった、いや向こうに行動を許すと普通に全滅も有りえたので最全の結果だったが。

 

というか初めてのボス戦なのにみんな連携取れすぎてて逆に怖いよと素直な感想を陳べると5人とも何となくこうするんじゃないかと感じたらしい。怖!全員ニュータイプかよ…

 

ゴブリンが消えた後にはこれまでのモンスタークリスタルとは比べ物にならない大きさのクリスタルがドロップし、長柄の戦斧もドロップしたようで涼香さんとゆかりさんが引きずって来る、冬子はピクシーとカハクを誉めているのか頭を撫ぜている、アイはハンマーを肩に担いでこちらに向ってどや顔でピースをしている、ドロップの戦斧はメイン武器の壊れた忠一が使うことになり。大物を倒したので30分休憩をすることになり一旦メニューを開いて現在のリザルトを確認する。

 

神木光Lv24

職種騎士(ナイト)Lv4→Lv11 文官(オフィサー)Lv8→Lv20Max 遊び人(ニート)Lv8→Lv20Max

貪欲吸収(グロウアップ)

保管庫(ストレージボックス)

定型技能

振り下ろし(武器を振り下ろす威力に補正)Lv5→6

踏みつけ(踏みつけ攻撃に補正)Lv2

聞き耳(足音等を聞き取りやすくなる)Lv2→4

振り分けポイント:0→53

力10

速15

防10

精3

操14

運0

取得可能技能

称号:霊落者

 

文官(オフィサー)遊び人(ニート)がMaxになっているしポイントも結構たまっている、ポイントの振り分けは完全に一任されたので逆に悩むとりあえず、全員力に5ポイントずつ振っておこう。

 

神木光Lv24→Lv29

職種騎士(ナイト)Lv4→Lv11 文官(オフィサー)Lv8→Lv20Max 遊び人(ニート)Lv8→Lv20Max

貪欲吸収(グロウアップ)

保管庫(ストレージボックス)

定型技能

振り下ろし(武器を振り下ろす威力に補正)Lv6

踏みつけ(踏みつけ攻撃に補正)Lv2

聞き耳(足音等を聞き取りやすくなる)Lv4

振り分けポイント:53→23

力10→15

速15

防10

精3

操14

運0

取得可能技能

称号:霊落者

 

「およっ?ねぇヒカル君いまポイント振った?なんだかハンマーがすごく軽くなった」

そういってアイはハンマーを楽しそうにブンブン振り回している。

 

「そうだよ5ポイント力に振ってみた、感覚はどうだい?」

 

「最高だよ!この感じならさっきの大っきいのも、もっと簡単に倒せそう」

 

なんだか出会って数日だけど、自然に笑うようになりますます魅力的になってきたその笑顔に見とれていた。

 

その後も順調に玄室のモンスターを倒していき無事に17時の閉門でダンジョンから帰還した。

 

ダンジョンでのドロップはゴブリン武器はひとまず自分が保管庫(ストレージボックス)に預かっておくことになりクリスタルの売却費は均等に頭割りしたその後クラスアップの為に、カテドラルにむかった。

 

「やったよーウチもちゃんとクラスアップ出来たよー」

 

無事に涼香さんもクラスアップできたようで女子としては高身長の涼香さんがゆかりさんに抱き着きくるくると振り回してる、さすがにダンジョン開放初日には張り込んでいるクラブ等のスカウト要員は見当たらず、自分たち以外には人影も無いから、皆喜んでいるどうやらゆかりさんがマギに涼華さんが戦士になった様だ。

最後にレベルがMaxになった文官と遊び人のクラスアップをするために、石室に入るが前回は入った時にはすでに光っていた碑文は今は無反応で近くに寄って手で触れるがクラスアップは出来なかった。

 

あの後6人でアイ達の部屋に集まり、サブクラスのランクアップが出来なかった事のについての討論会を緊急で開き、出された予想はカテドラルとはシステムの違いでランクアップが出来なかったんじゃないかという予想で落ち着いた。クラスアップ不可とはいえ他の職のスキルやアイのように遊び人(ニート)戦士(ファイター)の身体能力を持てるのはとても有用なので積極的に活用していくことには変わりない事を再確認することになり、ミーティングが終わると忠一は我慢の限界が近いゆかりさんに引っ張られて涼香さんと部屋を出て行った。

 

 

 

 

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