AC好きの高校生、透き通った世界に転生する。   作:はぶらし023

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お泊まり会

 

ユメ「ようこそ!アビドス高等学校へ!!」

 

ホシノ「…………ようこそ」

 

アスカ「あ、ありがとうございます……」

 

 

ユメさんに連れられて、アビドス高等学校にやって来た。家が無いから、ユメさんが学校に泊まらせてくれると言ってくれたのだ。ユメさんは女神か?この世界のことを何も知らない、あのACを除いて何も持っていない俺からしたらすごくありがたい誘いであった。

 

だが良いのだろうか。勝手にそんな事しちゃ、生徒会長とかに怒られてしまうのではないか?

 

 

アスカ「あ、あの、勝手に泊まったりして良いんですか?ここの生徒や生徒会長さんたちに迷惑かけたりしちゃったら、申し訳ないですし……」

 

 

流石に迷惑はかけられないし、気になったので質問をしてみた。だが、帰って来た返答は思いもよらぬ答えだった。

 

 

ユメ「大丈夫だよ!この学校の生徒、私とホシノちゃんだけだし!ね!ホシノちゃん!」

 

ホシノ「ええ。私達2人だけなので、迷惑だなんて考えなくて大丈夫ですよ。そういう気配りできるんですね、あなた。」

 

(チクチク言ってくるなぁ……っていうか、生徒が2人しか居ない??)

 

 

生徒が2人しかいない。

 

そんな答えを聞いた俺は、驚いて質問した。

 

 

アスカ「え、ここ生徒2人しか居ないんですか?!」

 

ユメ「うん……実は最近、砂嵐が頻発していてね。そのせいで、アビドス一帯が砂漠化して来ているの。砂漠化の影響でお店とかが別の所に行ったり、生徒さん達がみんな違う学校に転校しちゃったんだ。」

 

ホシノ「それで、その砂嵐の犯人が貴方だと思ったのですが……反応を見た限り、違うようですね。だからと言って疑いが晴れたわけではありませんが」

 

アスカ「いやぁ、流石にあのロボにそんな機能ありませんよ……でも、大変ですね……」

 

 

学校に2人しかいない。尚且つ、砂嵐による被害を受けながら、この学校を守っている。この人たちは、この学校にどれだけの想いがあるのだろうか……

 

そんな2人を見ていると、不思議と「手伝いたい」と言う気持ちが溢れてくる。信用されていないのに、手伝いを許可してくれるのだろうか。

 

そう思いながら、恐る恐る聞いてみた。

 

 

アスカ「…………もしよかったらお手伝いでもさせて頂けないでしょうか?」

 

ユメ「ほんと?!そう言ってくれるのは助かr「却下します」え?!ホシノちゃん?!」

 

 

やはりか……

 

 

ホシノ「あのですね?私は貴方を信用しないと言いました。信用してない奴に復興の手伝いなど、させる訳無いでしょう!」

 

 

御尤もだ。こんな状況になってまで守り続けたこの学校を、こんなぽっと出の人間に任せるなんてできやしないだろう。

 

 

ユメ「でも……せっかく手伝ってくれるって言ってるんだし……ホシノちゃんも、私と2人だけじゃ、出来ることに限りがあるのは分かってるでしょ?しかも、アスカ君はあのおっきいロボットを操縦できるんだし、手伝って貰っても……良いんじゃ無いかな」

 

 

ユメさんは優しいな……正直、こんな怪しいやつをここまで信用してくれる人がいるなんて思わなかった。

 

 

ホシノ「私は絶っっっっっっっ対に嫌です!信用できません!こんな奴!」

 

 

すごい言われようだ。でも、俺はアビドスを助けたい。絶対に。俺のことを拾ってくれたユメさんに、恩返しをしたいしな。

 

なら、やるべきことは一つだろう。

 

 

ユメ「で、でも……「わかりました」?!アスカ君?」

 

アスカ「つまり、信用を得ることができたら、学校の復興の手伝いをしても良いんですね?」

 

ホシノ「……できる、とでも言いたいのですか?そんな事」

 

アスカ「それはわかりませんが、少なくとも、何もせずにここを去るのは絶対に嫌です。恩を返したい。アビドスを救いたい。そんな気持ちが、今の俺にはあります。ホシノさんにその気持ちを知ってもらえれば、少しでも信用してもらえる……と思っています。」

 

ホシノ「…………貴方の言う事は分かりました。」

 

アスカ「なら……」

 

ホシノ「ですが!私の信用は、そんな簡単に得られると思わない事ですね。」

 

ホシノ「もし、信用を得たいのなら、このアビドスが抱える膨大な借金を返す為に、様々な依頼をこなして報酬金を稼いで貰います。」

 

ホシノ「もちろん、報酬金はアビドスの借金に充てます。最低でも1日のノルマは絶対に達成してください」

 

ホシノ「ノルマが達成できたのなら、余ったお金は自由に使ってもらって結構です」

 

アスカ「…………ちょっと待ってください??急に情報が来すぎて頭がパンクしそうなんですけど。借金??ノルマ???依頼????なんですかそりゃ」

 

ホシノ「……そういえば、借金の話はしていませんでしたね。過去に、砂嵐が頻発した。と言いましたよね」

 

アスカ「言ってましたね。濡れ衣着せられた奴」

 

ホシノ「私、まだ疑ってますからね。「えぇ……」……その砂嵐の被害によって、アビドス周辺が砂漠化。その対策に、アビドス高等学校は大量の資金を投入したのですが……案の定意味が無く、借金が膨らみ続けて今の状態になったのです。そのせいで、人はどんどん外部に流れ、生徒数も私たち2人だけになったんですよ」

 

 

砂漠化と、生徒数の激減だけが問題だと思っていたが……予想以上にこの学校は大変なことになっているようだ。ホシノさんとユメさんの表情は先程より暗く、重い雰囲気を漂わせている。

 

 

アスカ「ちなみに…………何円くらいなんですか?借金」

 

ホシノ「今は確か、7億円程かと」

 

 

そっかぁ……7億円かぁ…………ななおくえん?!?!?!

 

 

アスカ「7億円?!?!どんだけ借金膨らん出るんですか?!!それをあなた達2人でどうにかしようとしていたんですか?!」

 

ユメ「うん……まあ……」

 

ホシノ「……なんですか?馬鹿。とでも言いたいのですか?」

 

アスカ「いや…………すごいですよ」

 

ホシノ「……へぇ、褒めてくれるんですね。珍しい」

 

アスカ「当たり前ですよ。どんどん人が減っていく中で、あなたたち2人だけが、アビドスを想って守って来たんだ。馬鹿にするなんて、そんな屑な人間ではありませんよ。俺は」

 

ユメ「…………アスカ君……」

 

ホシノ「良い事言うんですね。貴方」

 

アスカ「ホシノさんは俺のことをなんだと思ってます???」

 

 

莫大な金額の借金が出てきたことに驚いたが……とりあえず、言いたいことは言えた。あとは、この人たちがどう判断してくれるかだ。

 

 

ユメ「あはは……でも、そう言ってくれるのは、とても嬉しい!」

 

アスカ「はい!ますますこの学校を助けたいって思うようになりましたよ!!」

 

ホシノ「……そうですか」

 

ユメ「ほんと?!やったぁ!!ホシノちゃん!!これで3人で活動できるね!!」

 

ホシノ「……私はまだ、認めませんよ」

 

ユメ・アスカ「「……え?」」

 

ホシノ「まだ疑いは晴れてません。それに、そもそもあなた戦えるんですか?生身で」

 

 

……そういえば、この世界は銃で戦うことが当たり前の世界だったな。いくらACがあるとはいえ、生身での戦闘も考えなければならないだろう。痛いところを突かれてしまった……。

 

 

アスカ「……ジュウモッテナイデス……」

 

ユメ「……え?!」

 

ホシノ「……あなた馬鹿ですか?」

 

 

そんな言う?ひどくない?この世界来て一日も経ってないんだよ?俺。

 

 

アスカ「しょうがないでしょう?!俺この世界のこと何も知らないし、目覚めた時には一文無しだったんですよ!!」

 

ホシノ「……はぁ……記憶がない、と言うのは本当の様ですね。キヴォトスで銃を持たないのは、襲ってくださいって言ってるのと一緒ですよ」

 

アスカ「?!……ということは、今の俺って結構やばい状態……」

 

ユメ「……まあ、今日はもう遅いし……明日買おっか!」

 

ホシノ「この人お金無いのに、どうやって買うんですか?」

 

ユメ「私がお金出すよ!」

 

ホシノ「はあ?!知らない人に銃を買うとか……頭おかしいんですか?!?!」

 

ユメ「ひぃん!!そんな言うことないじゃん!ホシノちゃん!!」

 

アスカ「え?いや、俺別に……ACあるし……まだ大丈夫ですよ?」

 

ユメ・ホシノ「「……AC??」

 

 

なんでそんな反応すんの。って言いそうになったけど、そういえば説明してなかったな。

 

 

アスカ「あ、そういえば言ってませんでしたね。あのでっけえロボットの名前をACと言うんです」

 

ホシノ「……記憶が無いのに、そう言うことは知ってるんですね」

 

 

……勘のいいガキは嫌いだよ。

 

 

アスカ「え?!あ、いや〜……め、目覚めた所にそう書いてあったんですよ〜……」

 

ホシノ「…………怪しいですね」

 

アスカ「いや、マジで書いてあったんすよ。マジで」

 

ホシノ「…………今はそう言うことにしておきます。ユメ先輩の目の前で悲惨なことにはしたくないので」

 

ユメ「…………ね、ねえ!そういえば、アスカ君って、記憶が無いんでしょ?もしこの世界でわからない事があれば、なんでも答えるよ!」

 

 

ユメさんはやっぱり優しい……好きになりそう。にしても、質問か。今一番気になっている事と言えば…………

 

 

アスカ「……じゃあ、ずっと気になってたんですけど……その頭の奴ってなんですか?」

 

ユメ「えーと、これは確か、ヘイローっていう名前らしくて……詳しくは知らないけど、これのおかげで銃弾を受けても痛いぐらいで済むんだって!」

 

ホシノ「その代わり、もしこのヘイローが完全に消えた時、それは「死」を意味します。ですが、寝ている時や、気絶しているなど、意識を失っている時もヘイローは消えます」

 

アスカ「ほえー……だから銃が当たり前の世界なのか……」

 

ホシノ「何か言いました?」

 

アスカ「え?い、いや、ヘイローって良いなぁ……って。俺ヘイロー無いですし」

 

ユメ「え?アスカ君にもあるよ?ヘイロー」

 

アスカ「……本当ですか?!?!」

 

ホシノ「急に耳元で叫ばないでください。うるさいです」

 

アスカ「あ、ごめんなさい……」

 

ユメ「鏡持ってくるよ!ちょっと待っててね」

 

 

そう言って、ユメ先輩は鏡を取りに部屋を出た。俺とホシノさんの2人だけが部屋に残ったので、とてつもなく気まずい空気になっていた。

 

 

アスカ「…………」

 

ホシノ「…………」

 

ガチャ、ガチャ、と音がなったのでそちらの方向を向いてみると、ホシノさんが自分のショットガンを分解して点検をしていた。元々銃が好きだったので、黙々と点検している所を夢中になって見ていた。前の世界では、構造をこんな間近で見れる事なんてなかったからね。

 

だが、流石にずっと見ていると、ホシノさんにも気づかれ、

 

 

ホシノ「そんなに見ないでもらえます?気持ち悪いです」

 

 

めっちゃ辛辣なコメントを頂いた。見てただけじゃん。酷くないか。

 

心にダメージを負った俺を、ホシノさんは気にも留めず銃の点検作業に戻っていった。

 

鉄と鉄のぶつかる音や、コッキングの音を聴いていると、ユメさんが手鏡を持って部屋に戻って来た。

 

そして、俺の真正面に座り、目を輝かせながらこちらに手鏡を向けてきた。

 

 

ユメ「はい!これが君のヘイローだよ!!」

 

アスカ「……これが……俺の、ヘイロー…………?」

 

 

そこに写っていたのは、俺だった。だが、前の世界で見た俺ではなかった。

 

頭の上に、黒く、そして鈍く光る薄っぺらい……絵?の様なものが浮いていた。

 

鳥の形をしており、羽を高らかに広げている。

 

 

(こいつは……ACVDに出て来た……黒い鳥のエンブレム……?)

 

ユメ「……?どうしたの?アスカ君」

 

アスカ「い、いえ!なんか、かっこいいな、って……」

 

ホシノ「……本当に思ってます?自分のものを見るにしてはあまりにも奇異の目で見ていましたけど」

 

アスカ「いや、本当にかっこいいなって思っただけです。ハイ……」

 

ホシノ「……なら良いんですけど」

 

ユメ「にしても、珍しいね。黒色のヘイローなんて」

 

ホシノ「確かに、見たことありませんね。黒色って」

 

アスカ「そんな珍しいんですね。この色」

 

 

どうやら、黒色は珍しいらしい。まあ、ホシノさんやユメ先輩の明るい色を見ると、確かにってなるな。……って言うか、ユメさんは神みたいなヘイローしてんなぁ……太陽のヘイローって……羨ましい。

 

 

ホシノ「ユメ先輩をジロジロ見て、何想像してるんですか?気持ち悪いですね。殴りますよ?」

 

アスカ「そんな言われることあります??……ただ、ヘイローがかっこいいな〜って思っただけですよ」

 

 

そう言うと、ユメさんは顔を隠してこう言った。

 

 

ユメ「そ、そんなに褒めても何も出ないよ〜////」

 

ホシノ「…………」

 

アスカ「え、ちょ、ホシノさん、なんですか、無言でこっち来ないd痛い痛い痛い?!?!ちょっと?!無言で締めないで頼むからぁ!?!?!?」

 

ホシノ「なんか気に入らないので嫌です」

 

アスカ「なんでぇ?!痛い痛い?!?!?!

 

ユメ「ちょ、ちょっと、ふふ……や、やめなって…ふふふ、ホシノちゃん……あははは!!」

 

アスカ「笑ってないで助けてくださいユメさん?!?!」

 

ホシノ「…………えい」

 

アスカ「グアアアアアアアア!?!?力強いですって!?」

 

ユメ「あははははは!!ちょ、ちょっと、お腹、い、痛い、あははははは!!」

 

アスカ「グオアアアアアアアア!?!?

 

ホシノ「……………………」

 

 

その後、学校にあるお菓子でパーティーをして、この世界のことをいろいろ教えてもらった。前の世界とは、やはりいろいろと違うらしい。

 

そうして、気づいたら眠りについており、転生生活一日目を終えた。

 

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