AC好きの高校生、透き通った世界に転生する。   作:はぶらし023

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前の投稿からかなり期間が空いてしまい、申し訳ありません。


アスカの過去

 

ホシノ「チャーハンできましたよ。……って、なんですかこの空気」

 

アスカ「…………なんと言うか、ははは……」

 

 

ユメ先輩が急に抱き着いてきたとしか言い様が無い……言ったら殺されるだろうし言わないでおこう。それが賢明だ。

 

 

ユメ「……ま、まあ、とりあえず、ご飯食べよ!」

 

ホシノ「……はあ?まあ良いです。とりあえず、これがユメ先輩で、これが渡曾アスカの皿です」

 

 

この人いっつも本名呼びだなぁ……とても違和感である。警戒してたとしても長いし流石に苗字呼びが普通だと思うけど……おかしな人だ。

 

 

アスカ「……あの、前から思ってたんですけど……本名で呼ぶのやめません?長くないですか?苗字呼びでよくないですか?」

 

ホシノ「あなたと私は親密な関係ではないし、そもそも、私はまだあなたを信用していません。よって嫌です」

 

 

にしても本名呼びはどうなの??

 

 

アスカ「そうですか…………あの、作ってもらった側が言うことじゃないと思うんですけど、お腹減って死にそうなのでそろそろ食べていいですか…?」

 

 

背と腹が今にもくっつきそうだ。いつもこうなったときは、水を飲んで紛らわしていたが……今は目の前にちゃんとしたご飯がある。その事実だけで、前の世界よりも良い生活ができることを証明できる気がする。

 

 

ユメ「そうだね!」

 

ホシノ「ええ、いただきましょう」

 

アスカ「んじゃ、いただきまーす」

 

ユメ「いただきまーす!!」

 

ホシノ「いただきます」

 

 

パク

 

 

アスカ「………………うっっっっっっっっっっっっっっっっっま!!!!!!!」

 

ユメ「うひゃぁ?!びっくりしたぁ!」

 

ホシノ「ごほっ!、ごほっ!、急になんですか?!叫ばないでください?!」

 

 

ナニコレェ……美味すぎるでしょ……

 

 

アスカ「ご、ごめんなさい……おいしすぎて、つい……」

 

 

がつがつとチャーハンを食べ進める。

 

 

ホシノ「そんな褒めるものですか?これ」

 

アスカ「…………今まで食べてきたチャーハン、いや、ご飯の中でもトップを争う料理かもしれません……」

 

ユメ「そうなの?ホシノちゃん!良かったね!!」

 

ホシノ「……そうですか、口に合ったようで何よりです」

 

アスカ「あー、お腹いっぱい!」

 

ユメ・ホシノ「「…………は?(え?)」」

 

 

ユメ先輩とホシノさんが素っ頓狂な声を出した。……そんな化け物を見るような目で見ないでほしい。

 

 

アスカ「ん?どうしました?」

 

ユメ「アスカ君、もう食べちゃったの?!」

 

ホシノ「あなたは化け物ですか??」

 

アスカ「いやぁ、美味しいものってすぐになくなってしまうものですよね……」

 

ユメ「にしても速すぎだよ?!」

 

ホシノ「……私たちも速く食べましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホシノ「ふう……やっと食べ切りましたね」

 

ユメ「もうお腹いっぱーい!」

 

アスカ「ホシノさんの料理毎日食べたいぐらいおいしかったです……」

 

ユメ「ね!ホシノちゃんの料理すごく美味しかった!!」

 

ホシノ「そ、そんなに褒めても、何も出ませんよ!////」

 

アスカ「そんなこと言いながら照れてますね~」

 

ホシノ「うるさいです殴りますよ」

 

 

拳が飛んできたのですれすれで回避する。砲弾さながらの拳が急に軽く飛んでくる恐怖を感じることがあるだろうか?少なくとも俺はない。

 

 

アスカ「暴力反対!?」

 

ユメ「あはは!なんだかコントを見てるみたい!」

 

アスカ「そんなこと言ってる場合ですか?! ブォン ヒィィィィィ⁉︎拳から出ちゃいけない音でてますって!?」

 

ホシノ「ふん!こんなのにビビってちゃ、依頼なんて遂行できませんね」

 

アスカ「いや絶対関係ないでしょう!拳から風切り音が出る人がポンポン居たらたまったもんじゃないですよ?!」

 

ユメ「あははは!アスカ君ナイスツッコミ!」

 

アスカ「ユメ先輩も笑ってないで助けてください?!目の前に命の危機に瀕した人間が居るんですよ!?」

 

ホシノ「そんなので死ぬわけないでしょう……銃弾の方がよっぽど痛いです」

 

アスカ「知りません!!俺からしたらどっちも同じなんですよ!っていうかそろそろ話してもいいですか!!」

 

ユメ「あ、そうだよ!前の世界の話、詳しく聞かせて!!」

 

ホシノ「そういえばそんな話ありましたね。私も気になります」

 

 

……切り替えが早い。…………まあいいでしょう。

 

 

アスカ「はぁ……やっと落ち着いた…………そうですねぇ……とりあえず、俺が居た家の話でもしましょうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺が居た家は、とにかくクソだった。

 

クソッタレなんてもんじゃない。もっと、人間の悪いところを煮詰めたような、そんな所だった。

 

父親はギャンブルと酒に溺れ、母親はホストに金を貢ぎまくり、見てもらいたいがために、高い化粧品、高い衣類、高い香水を買い、金を浪費する。

 

そんな最悪な環境の中、俺は生まれた。まあ、おおよそ父親の性欲の発散で生まれただけの、副産物なのだろう。

 

生まれた頃からそんな環境だったもので、小学校に行っても、避けられ、友達は1人もできない。最初はとにかく悲しかった、苦しかった。でも、いつしか慣れが生じた。そのおかげで、辛くもなんともないようになった。ちなみに、保育園、小学校、中学校、高校のすべての学費は祖父母が払ってくれていた。あの人達には、本当に感謝である。

 

てな感じで暮らしていたのだが……まあ、あんな最悪な環境だったから、何も起きない訳が無く。

 

母親が、ホストに貢ぐ金がないからって俺を働かせ始めた。そん時は確か……中学2年生だっけなぁ。

 

逆らおうとしたが、上手く父親を味方につけたのだろう。父親に殴られ、蹴られ、逆らうなんてできなかった。痛かった。

 

中2で働くなんて、法が許さない。なんて思ってたんだが、俺がやらされた仕事は新聞配達。猫を被って、役所に許可をちゃんと貰ってくれたおかげで、一応合法扱いだ。

 

働くのは良いのだが、あんなクソッタレ共に金を貢ぐのは、全くもって最悪の気分だった。しかもあいつら、勝手にシフトを毎日入れやがった。

 

朝早くに起きて、ボロいママチャリに乗って配達する分の新聞を受け取りに行く。受け取ったら、マップを確認、自転車で配達する家のポストに行って、新聞を入れる。それが終わったらそのまま中学校に行って、授業を受ける。終わったら、朝と同じように配達をする。

 

そんな日々の繰り返しだった。

 

中3に上がった頃、俺はアーマードコアに出会った。密かに貯めていた金で、ps5と適当に安い中古のゲームを買った。それがたまたま、アーマードコアだった。

 

親にバレないよう、寝静まった後にやっていたのだが……とても、楽しかった。

 

そして同時に、画面の先の存在に憧れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイヴン(自由意志の象徴)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自由に羽を広げて、飛び回る。

 

俺は、そんな姿に憧れた。両親という鎖に縛られている俺は、自由を欲していた。

 

そうして俺は決心した。

 

家を飛び出そう、自由になろう。

 

金はある、祖父母の家の場所もわかる。

 

中3の秋に、配達に行ったフリをして電車に乗り込んで祖父母の家まで逃げた。最初は困惑した顔で迎えられたが、理由を話したら優しくハグをしてくれた。

 

「辛かったね、もう大丈夫だよ」と優しく言葉もかけてくれた。たくさん泣いた。すごく安心した。

 

それからと言うもの、学校は通信制に移行、バイトも理由を話して辞めさせてもらい、高校に向けて受験勉強もした。祖父母も俺も、あのクソッタレの両親共と縁を切った。住所を変えて、連絡先を消して、一切関われないようにした。

 

憂う物がなくなった俺は、なんとか行きたい高校に合格し、新たにファミレスのバイトも始めた。そこに居た人は、みんな優しくて、わからないことも沢山教えてもらった。

 

と、そんな充実した生活を送っていた高校1年生の夏だったが、事件は起きた。

 

確か、あの時は学校から帰ってきた火曜日だった。

 

祖父が、帰った途端に飛び付くように近づいてきて、昼にあったことを話してくれた。

 

「警察から電話が来た。父母が殺された」と。

 

曰く、あんな生活をしていたので、闇金に手を出したらしく、取り立て屋にやられたらしい。

 

ノーザークかよ。

 

正直ざまあみろとしか思っていなかった。あんな奴らにはお似合いの死に方だ。

 

ある程度事が片付いたので、家に戻ってみた。すんごい事になってた。

 

俺が家事全般をさせられていたので、片付けなどが全くされていなかった。洗濯物も臭いが凄い事になってたし、弁当のゴミも散乱してた。

 

幸い、ps5の隠し部屋は見つからずにそのままになっていたので、ps5と周辺機器は回収した。

 

家は、祖父母が売って生活費の足しにしたらしい。

 

それから、ps3をバイトの給料で買い、アーマードコアの過去作を色々やった。作品ごとに操作方法が全然違うので、いつも新鮮な気持ちで楽しめた。フロムソフトウェアはやっぱすごい。

 

そんな暮らしをして、気づけばもう冬になろうとしていた。

 

いつものように学校から帰ろうとしてたら……ここに来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アスカ「はい、これが俺の前の世界の話です。……すごくつまらない話でしょう?」

 

ユメ・ホシノ「…………」

 

 

空気が重い……なんでこんなズンとしているんだ?なんか2人ともすっごい暗い顔しているんだが。正直そんなに気にする事でもないと思ったんだがなぁ……まあグロい話ではあるけど。

 

 

ユメ「…………なんていうか……」

 

ホシノ「…………壮絶、ですね」

 

 

俺の人生は、他人から見たら壮絶らしい。まあそうだよなぁ、普通子供が家事なんてするもんじゃないよな……祖父母の家に行った時は驚いたもんだ。家事をしなくていいって言われたんだから。俺にとって家事は当たり前にあるものだったから……。

 

まあこれも、しょうがないと言うか、運が悪かったのだろう。

 

 

アスカ「そうですねぇ……ま、運が悪かったのですよ、色々と」

 

ユメ「これから私たちで幸せにしようよ!ホシノちゃん!」

 

ホシノ「え、えぇ……」

 

 

ホシノさんが、引き気味に答える。俺の話がグロすぎたらしい。

 

正直そんなに気を使わないんでいいんだが……。

 

 

アスカ「あー……そんな気を遣わないで大丈夫ですよ」

 

ユメ「良いから!私たちと一緒に学生生活を謳歌しよう!!」

 

ホシノ「こんな所で学生生活を送るのは無理でしょうけどね」

 

ユメ「もう!ホシノちゃん!」

 

アスカ「あははは……」

 

 

急に始まった転生生活。

 

これから楽しくなりそうだ。




アスカ君の過去を書いてみました。
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