超久しぶりの投稿です。痛くて盛りまくりな、黒歴史と言える昔の作品全消しして、読み専になって、遂には成人してしましました。しかし頭の中にまだ書きたい物が残ってました。もっとこうしたらよかったのでは、これがこうだと面白いかも。そんなことを考えながら、ようやく筆を取る決意をしました。
今の時代には遅すぎるかもしれないハイスクールD×Dとfateのクロスオーバー。また色々盛ってしまった痛い設定の数々。いつか、エタるか完結するその日まで、どうか温かく見守ってください!
それでは第一話、どうぞ!!
『運命』が動き出す日
ザアァァァ……
雨の中に2人の男女が立っている。片方は血の如き真紅の髪を持つ男、もう片方は輝かんばかりの金髪を備えた少女。
そして少女の足元には切り刻まれた異形の死体。信じ難い光景だが誰が見ても、少女がやったとみるだろう。現に彼女の手には血が滴り、神聖な光を放つ剣が握られている。
「これを君がやったのかい?」
「はい。この悪魔は人を襲おうとした。故に切り捨てました」
機械的な応答だった。がそれ以上に男は彼女の持つ剣に惹かれていた。それはかつての大戦で見ることの叶わなかった星の光であったからだ。
「君、名前は?」
「……アルトリア、アルトリア・ペンドラゴン」
「ん………夢、ですか」
『お目覚めかい、マイロード』
少女が目が覚ます。ここはこの学園の事実上の支配者が少女のために用意した仮眠室。周りには彼女が寝ていたベッド以外には最低限の家具しか置いていない。ベッドから起き上がった少女は首から下げたネックレスに問いかける。
「エムリス、どの位寝ていましたか?」
『ざっと30分ほど。いつも通りのショートスリーパーだね。幾ら魔術で回復効率を上げてるとはいえ、私としてはもう少しゆっくり寝ていて欲しかったかな』
「そうもいかないでしょう。そろそろ彼らが来る頃合いです」
そう言って胸にかけた剣の形をしたネックレスとの会話を打ち切る。他人から見れば独り言をぶつぶつ呟いているように見えるだろうかと考えながら、少女は側に立て掛けておいた竹刀を手に取る。
「「待て〜〜〜!!」」
来た。遠くから複数の少女達の声が聞こえてくる。風の魔法で強化した聴覚に外で複数人の走る音が聞こえる。この時間、男三人と女複数の足音、少女は何が起きているのかを経験則から判断した。
「では、行きましょうか。フッ!」
「「「ゲェッ!?出た!!」」」
窓を開け放ち、貸し与えられた仮眠室から飛び降りる。一般人であれば、骨折は免れない高さだが、頑丈な少女には関係ない。そのまま問題を起こした変態3人組の前に降り立つ。
「相変わらず性欲過多、倫理過小のようですね。マツダ、モトハマ、そしてイッセー」
「あ、アルトリア!」
「やっぱ来たか!『駒王学園の姫騎士』!!」
「クソぉ!捕まってたまるか!手筈通りに行くぞ!」
少女、アルトリアの前で急ブレーキをかけた3人、松田、元浜、兵藤一誠は、ポケットから取り出した煙玉を叩きつけ、弾かれるようにバラバラに逃げ出す。視界をふさいだうえでバラバラに逃げることで判断を迷わせる。確かにこれなら全員捕まえる事は難しいであろう。普通の女子生徒ならば。
「先ずはモトハマ。貴方からです」
アルトリアは矢の如き速さで一番近くの男子、モトハマへと走る。魔術も無しにスリーサイズを測るという謎の能力を持つ彼だが、それ以外は眼鏡をかけた典型的なモヤシっ子。追いつくのは容易い。
「喝ッ!」
「グェッ!?」
脳天に一発。アルトリアの持つ膂力で怪我をしない様に加減しながら一撃を加える。これで暫くは動けない。次は坊主頭のマツダ、野球少年な出立から分かる通り体力はそれなりにある。しかし
「私の敵ではありません」
「馬鹿なァッ!?」
脇腹に一発。これで捕らえるのが容易な2人は捕まえたが、後1人の姿が見当たらない。そこでアルトリアは目を閉じ、魔力感知で残りの一人の中に眠る力を探り当てる。見つけた、この方角は旧校舎。
「2人は抑えました!後は私にお任せを!」
「アルトリアありがとう!」
「来週の大会も助っ人よろしく!」
クラスメイトで、よく助っ人に訪れる剣道部のカタセとムラヤマの言葉に手を振って返しながら、アルトリアはイッセーの元へと向かう。
「(全く、覚醒していないのに体力だけは人一倍ですね………)」
「ハァッ、ハァッ、ここまで来れば大丈夫「甘いですね」アルトッ!?」
息を切らすイッセーの後ろに立ち、振り向く前に一閃。悶絶するイッセーを見下ろしながらはぁ、とため息を吐く。
「全く、相変わらず懲りませんね。然も年々手段や逃走方法も凝らせて。何が貴方をそうさせるのですか?」
「フフフフッ、お前には分からないだろうさ。様々な困難の果てに見えるあの景色の素晴らしさ………これは男の浪漫を追い求める冒険なんだ!」
「その熱意を他の事には活かせないのですか。全く、初めて会ったあの日の、私に手を差し伸べてくれたイッセーは何処へ………」
「ん?」
アルトリアからの小言を話半分に聞いていたイッセーの眼に、赤い影がチラついた。ふと顔を挙げると、旧校舎の窓から一人の上級生が覗いていた。ルビーの如き真紅の髪、キレのある美貌、イッセー好みの豊満なバスト。この学園において「二大お姉さま」として屈指の人気を誇る少女、リアス・グレモリーである。
「ほぁ~………」
「………」スッ
その美貌に見惚れるイッセーに対し、アルトリアは綺麗な所作で礼を行う。リアスはアルトリアに礼を返すと、また室内へと戻っていった。
「アルトリア、さっきのは」
「……実は私がこうして学園に通えているのはリアス殿のお陰なのです。彼女の親戚が支援を下さっているですよ」
「そういえば、アルトリアって………」
アルトリアには両親が居ない。この街に着た直後に孤児院に拾われ、その後駒王学園の理事長の支援を受けて学園に通っている。小学生の頃にイッセーが出会ったころから注目の的だったが、普通とは違う家庭環境と勉強も運動も出来過ぎるが故に、同性からの妬みに晒される事もあった。そういえば、アイツと仲良くなったのもアイツが女子グループに虐められてた時だったっけ………、と昔を思い出すイッセー。
「……兎に角、貴方を道場に連れて行きます。恐らくマツダとモトハマも折檻を受けている事でしょう。さぁ、行きますよ!」
「ま、待ってくれアルトリア!!殺される!確実に殺されるって!?」
「それが分かっているなら覗きなど止めなさい!それに一度半殺しにでもされば考えも変わるでしょう!」
「縁起でもない事言うなよ!?」
泣き言を喚くイッセーの腕を掴み、私は剣道部の部室へと向かう。全くいい加減懲りなければ本当にいつか殺されますよ、イッセー……
「さっきの男子、名前はなんだったかしら」
「……2年B組の兵藤君、ですわね。アルトリアちゃんの幼馴染の。彼が何か………?」
「いいえ、別に。あの子が目を掛けているから何かあるかもって思っただけよ………」
◆
剣道部女子の着替えを覗いた罰で夕方まで折檻を受けた松田、元浜、一誠は、剣道部がやり過ぎないようにと顧問に付けられたアルトリアに監視されながら、校門へと向かっていた。
「痛っっ、アイツら相変わらず俺たちをボコボコにしやがって……」
「スリーサイズは中々良いが、あの性格はダメだな。今どき暴力系ヒロインなぞ流行らんよ。やはり時代は小さくてほわほわで愛らしいロリっ子だ!」
「俺は王道のお姉さま系だと思うな。特にリアス先輩か朱乃先輩みたいな。はぁ、あの豊満なおっぱい、男なら一度でいいから触ってみたい!」
「「然り!然り!」」
「(この3人は全く………)」
まるで反省の色が見えない3人をジト目に眺めつつ、アルトリアは何度目かのため息をつく。
その瞬間、彼女はふと空気が変わるのを感じた。この街に流れ着いてから幾度も感じてきた、この時間帯から動き出す闇の住人達の放つ空気を……
「あ……あの……兵藤一誠君、ですよね?」
校門の前に1人の少女が立っている。長い黒髪とアメジストの瞳を持つ整った顔立ち、同世代の中で恵まれたスタイルのアルトリアをも上回る抜群のスタイル。彼女が顔を赤らめながら、モジモジと気恥ずかし気にそう言った少女にイッセーも狼狽えながらも応対する。
「えっ!?あ……ああ、そうだけど、俺に何か用?」
「あの!わ……私、天野夕麻と言います!それで私今まで下校中に何度か兵藤君を見かけてて……それで……わ、私と付き合ってください!」
「「「な、なぁ~にぃ~!!」」」
突如として齎されたその告白に当の本人も含めて絶叫を上げている。
「何故だ!何故だイッセー!なんでお前がこんな可愛い子に告白されてるんだ!!」
「あり得ない!こんな事があっていいはずが無い!赦されるはずがない!!」
「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」」
ついさっきまで同じ非モテであった筈が一抜けされた。そんな現実を受け入れられないのか、二人はそのまま走り去って行ってしまう。
当のイッセーは松田の『告白』というセリフにようやく認識が追い付いて来たのか、にへら〜、と口元が緩み出す。
「も、勿論OKだよ!!宜しく!夕麻ちゃん!あ、アルトリア、俺は今から夕麻ちゃんと話があるから先に帰っててくれ!じゃ!」
明らかに有頂天なイッセーとは裏腹に、アルトリアは目の前の少女に警戒心を見せていた。凡そあり得ない突然の告白、この街の高校ではない制服、何より彼女から僅かに漏れ出すオーラ。そしてイッセーに眠る力……すぐさまアルトリアは目の前の人ならざる存在の狙いを読み取った。が、
「分かりました、それではアマノさん。どうかイッセーをよろしくお願いします。では」
それだけ伝え、アルトリアはさっさと家路に着いた。ここでバッサリ斬り捨てればそれで終わる。しかし、それではイッセーを此方側の世界に巻き込んでしまう。アルトリアはそれだけはしたくないとずっと思い続けてきた。
「……ねぇ、兵藤君。あの子、君の彼女じゃないの?」
「ん?あぁ。アイツはただの幼馴染だよ。アルトリア、アルトリア・ペンドラゴン。小中からの付き合いさ」
「フゥん。そう………」
「(貴方には悪いですがイッセー、デートは監視させてもらいますよ。)」
◆
次の休日。私はデートの監視のため街へ繰り出した。イッセーの前に現れた少女、アレは間違いなく堕天使だろう。目的はイッセーの中に眠る、かの龍の力。ですが未覚醒の状態で目星を付けてくるとは、サーゼクス殿の言うとおり堕天使の技術力は恐ろしいですね。
と、着きましたか。
「お待たせ〜!兵藤君、待った?」
「いや、俺もさっき来たところさ!」
無難な格好のイッセーにおめかしした堕天使の少女、あの化粧の下にどれほど醜悪な本性が隠されているのか……
『嫉妬とは、らしくないねマイロード。』
「そう見えますか?」
『見えるとも。幾らアチラにその気が無いと分かっていても、彼に異性が近づく事が許せないって顔だね』
「口に出さずとも良いでしょう。それに能力で隠れているとはいえ、バレない訳ではないのですよ」
そう、私は今自分の分身と言える武器の能力の一つで身を隠している。
かつて数多の英雄達が顔や素性を隠して、様々な偉業を成した。これはその伝承の再現である。これによって私の存在は周囲から希薄になっている。魔法もこみでよく目を凝らさなければ誰かがいるかすら分からないだろう。
『しかしまぁ、黒髪ロングのナイスバディ。典型的な童貞男子の理想だね。むしろわざとらしいまである』
「全く、あの様な上辺に騙されるとは……と動きましたか」
さて、イッセーのデートプランがどれほどの物か。見ものですね。
デート自体は滞りなく進んだ。よく言えば定石、悪くいえば教科書をなぞっただけの典型的なプラン。恐らくは今日までの間に読み込んだのでしょう。まぁ、初めてのデートですから型通りなるのも仕方がないですね。
『これで回るところは回ったかな?』
「えぇ、行き先から見るに最後は公園でしょう。恐らく仕掛けるなら「仕掛けるなら今っしょ!!」ッ!?」
背後からの殺気!完全な不意打ち、後ろを振り返らず全力で前に飛び込む。受け身を取り確認すると、そこには光り輝く剣を振り下ろした男の姿が。次の瞬間、僅かに茜掛かっていた空が毒々しいマーブルカラーに染まった。結界か!
「ありゃぁ〜?アレ避けちゃう?割と全力で気配を消してたんだけどなぁ」
「えぇ、貴方が殺気を隠しきれていれば、今頃背を斬られていたでしょう。いつから?」
「さぁていつかなぁ?さっきからかもしれないし、朝からかもしれない。もしかすると昨日からつけ回したりしてたかもねぇ〜ウヒャヒャヒャ!」
手練れだ。白髪に黒のカソック。生半可な人外なら容易く屠れる実力を持つアルトリアの背後を取れるだけの実力はあるが、纏う雰囲気からして間違いなく人間。右手には実体の刀身を持たず、柄から光刃を伸ばした、俗にライトセイバーやビームサーベルと呼ばれる光の剣、左手には銀色のピストル。間違いない、奴は
「ま、いつからなんて関係ないっしょ。俺っちはフリード・セルゼン。しがないはぐれ悪魔祓いでござーい」
「はぐれという事は、やはりあの堕天使の」
「ピンポンピンポーン!姐さんから君の事足止めしてこいって言われちゃってねぇ。ストーキング中に悪いんだけど、俺っちとお茶しない?」
「断る」
「あ、やっぱり?あの神器持ちにご執心みたいだからねぇ。お茶が駄目なら……shall we dance?」
ふざけた態度から一変、鋭い眼光と共にフリードが構えを取る。結界を解く暇も無い、やむを得ない、とアルトリアは戦う決心をした。
「エムリス!」
『お任せを!』
「第一段階、限定解除!」
胸に下げたネックレスを引きちぎり、天に掲げる。その瞬間ネックレスは輝きを放ちながら、無数のパーツを展開させる。デザインの基本はそのままに内部から刀身が巨大化しながら、それに合わせるようにパーツが鍔、握り、柄頭を形成していく。輝きが収まるとアルトリアの手には青と金の装飾に彩られ、機械的な意匠の混じった一本の剣が握られた。
「うっひゃー!何それ?神器じゃないね?雰囲気からして聖剣かなぁ?」
「魔王サーゼクス・ルシファーが食客、『
アルトリアはフリードの詮索を無視し名乗りを挙げると、一気に距離を詰め袈裟斬りを放つ。フリードは光の剣で受け止めるが、勢いを殺しきれずに地面を滑りながら後退する。
「痛つ〜、何その剣激ヤバじゃん。こりゃちょっと本気出そうかなっと!!」
今度はフリードが走りだし、拳銃を撃ちながら距離を詰める。弾丸を剣で弾きながら、左から来る斬撃をパリィ、すぐさま追い打ちをかけてくるが冷静に剣戟をずらし、隙をみてこちらも反撃に移る。しかしフリードはすぐに後ろに飛び後隙を銃撃で潰す。戦い方が上手い。
「ならば、『
アルトリアは剣に魔力を溜め、それを螺旋状に放出。飛んでくる弾丸ごとフリードを吹き飛ばした。吹き飛ばされたフリードはそのまま、目的地の公園外周に生えている街路樹をなぎ倒し、ひときわ大きい木に激突して地面に倒れ伏した。
「ガハッ!?………痛ッ、うーむ、こりゃ分が悪い。ま、今日はこの辺でぇ、バイチャ!!」
なんとか立ち上がったフリードは懐から何かを取り出すと、それを地面に叩きつけた。!煙!?毒の可能性を考え毒気を吸わないように咄嗟に口元を覆い、続いて魔力を纏いながら煙を切り払う。そこにはフリードの姿は無く、唯戦いの跡のみが周囲に残っていた。
『どうやら逃げられたようだね』
「時間を稼がれてしまいました……クッ、イッセー!!」
フリードの目的はアルトリアが堕天使の元へ行かない様にする為の足止め。傷を負ったとはいえ退いたという事は、目的が達成されたという事。そんな、そんな、イッセー!!最悪の可能性がアルトリアの脳内を支配する。
堕天使はアルトリアの属する悪魔陣営とキリスト教会を中心とする天使陣営と並び、三大勢力と呼ばれる。堕天使陣営は特に神器方面に精通し、様々な神器持ちを囲い込んでいると聞く。それだけならまだよいが、身の丈に合わない危険な神器を持つ場合は処分されると彼女はサーゼクスから聞いた。イッセーの中に眠っていると考えられる力は文字通り神すら滅ぼす力。そんな危険なものを放置するとは考えにくい。とすれば………
公園に到着した彼女の目に飛び込んできたのは、腹に大穴を開け、血を流し地面に倒れた幼馴染の痛ましい姿だった。周囲に残存する魔力から間違いなくあの穴は堕天使の生成した光の槍によって開けられた傷である。
「イッセー!」
『アルトリア!今は彼の傷を!』
「え、えぇ。第一段階、応用展開!!」
アルトリアは剣の形状を杖へと変化させ、回復魔法を行使する。しかしアルトリアはそこまで回復魔法が得意なわけではない。彼女が得意とするは攻撃系の魔術や筋力、耐久力アップなどの補助魔術の行使である。彼女の腕では彼の命を救うのは難しかった。
「グッ、ゴフッ!あ、あルと、リア………」
「喋らないでくださいイッセー!」
「俺、夕麻ちゃんに、刺されてさ、せっかく、出来た彼、女だった、のに………なん、でこんな、ことに………」
「イッセー………」
「あぁ、死ぬ前に、あの人の、リアス先輩の、おっぱいも、みたかっ、た………」
「イッセー!イッセー!!」
このままではイッセーは確実に死ぬ。結界が解かれたとはいえ周りには誰も居ない。誰か、誰かいないのか!そうアルトリアが思った時、彼のポケットから一枚のチラシが飛び出す。それはこの街の裏を支配する悪魔が、人々の願いを叶え、糧を得るために使う契約書。イッセーはアルトリアの知らない所でその契約書を手にしていたのだ。
チラシから魔法陣が現れる。色は赤、アルトリアとも縁深い悪魔であり形式上の主、リアス・グレモリーの色である。ユウトか、それともコネコか!?そう思うアルトリアの前に現れたのは、昼間にも顔を合わせたリアス自身であった。
「!?リアス!!」
「その命、私に預けてみない?」
「ア、アァ………」
「アルトリア、後は私に任せてくれないかしら」
「何を……」
「彼を私の眷属として迎え入れるの」
「!?それは!!」
「彼の命を救うには、これしか方法はないわ。あなたが彼をこちら側に招きたくないのは分かる。でも今は」
「………分かりました。お願いします」
アルトリアの了承を取り付け、リアスは魔法陣から真っ赤なチェスの駒を取り出す。これこそ彼女ら悪魔が、自身の眷属を増やす為に用いる魔道具『
「『兵士』の駒全て?何かあるとはおもっていたけど、まさかここまでの逸材だなんて………これが貴方が彼を気にかけていた理由かしら、アルトリア」
「半分はアタリというところです、リアス。彼の中に眠る力、それが覚醒した時、改めてお話ししましょう」
「そう。今はまだその時ではない、という事ね。彼にとっても、私たちにとっても」
「理解していただけるなら幸いです。一先ずは彼を運びましょう。」
「そうね、私が運んでいくわ。最初のスキンシップもしておかないと、ネ」
その発言に若干眉を顰めつつ、アルトリアは魔術で浮くイッセーとリアスを見送った。一先ずは周囲のパトロールが優先だろう。イッセーの中の神器を狙った犯行、自身とも張り合えるはぐれのエクソシスト。彼がこちら側に来た事でなにかが始まる予感を感じたアルトリアは、夜に染まった街へ駆け出していった。
人物設定
アルトリア・ペンドラゴン
駒王学園2年B組 所属部活 無し(オカルト研究部、剣道部を中心に各部活の助っ人をしている)
身長 165㎝ B:89 W:57 H:86
駒王学園に通う女子生徒。その美貌と騎士然とした出で立ち、変態三人組の捕縛から部活の助っ人まで様々な仕事をこなしつつ、どの部活にも所属しない姿から、『駒王学園の姫騎士』『孤高の女騎士』として男女から人気を集める。
とある事件によって空白地帯と化した駒王町に流れ着き、一般人に危害をなそうとしたはぐれ悪魔を幼いながらに討伐したことで魔王サーゼクス・ルシファーに拾われる。その姿と、手に持つ剣の特異性故に対教会、対反体制派悪魔への切札として、眷属ではなくサーゼクスの食客となり、リアス着任までの間駒王町の夜警を勤めた。
現在はサーゼクスからリアスへの派遣要員として、契約で忙しい際の街のパトロールを行っている。
エムリス
アルトリアの持つネックレスに宿る疑似人格。普段は礼儀正しい様子であるが割と俗っぽい発言もある。彼女を騎士として鍛え上げた師匠であり、その姿は見る物には懐かしさを呼び起こさせるだろう。
ネックレス
とある武器を封印する為の礼装。複数段階にロックがかかっており、完全開放された事は一度もない。この武器の特異性故にアルトリアは眷属になる事もなく、悪魔でないにも関わらず悪魔社会において一定の地位を保つに至っている。
見た目のイメージはセイバーの雰囲気を纏った謎のヒロインXXに近い。