赤龍帝と騎士王の現し身   作:ファブニル

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 三連休、久しぶりに家でゆっくり出来ています。連休って素晴らしい………頑張って書き溜めたいですね。

 それと第一話の冒頭なのですが、改稿させて頂きました。流石に最序盤でアレ出したのは早過ぎたかなと。今章もあくまでエクスカリバーの事についてのみ語っていこうかなと考えております。
 今更ではありますが、ご理解のほどよろしくお願いします。

 よろしければ今回も、お気に入り登録や高評価、感想をお願いします。

 それでは第十九話、どうぞ!


『星の聖剣』と虹の如き聖剣

 薄暗く光の入らない、それでいて煌々と光を放つ数多の機械と豪華な調度品が乱雑に並べられた部屋。その部屋に男の笑い声が響く。

 

 

「ふははっ…。」

 

 

 男は目の前のモニターを見て笑う。彼の目の前にあるモニターには、一人の少女が映っていた。金色の髪、端正な顔立ち、そして手に持つ盾の意匠。何もかもが懐かしいと、5対10枚の黒い羽を持った男は笑顔を浮かべていた。

 

 

「まさか、まさかこんなことが起ころうとはな。再びあの顔を見るとは……運命、というべきか。」

「随分と上機嫌だな、コカビエルよ。なにか面白い事でもあったか?」

「バルパーか、フリードの様子はどうだった?」

 

 

 男の名はコカビエル。聖書にもその名が記された堕天使であり、『神の子を見張る者』の幹部でもある。先日からこの街に潜み、たった今入ってきた老人、バルパー・ガリレイと共にとある計画を進めていた。

 

 

「問題ない。奴は十分『天閃の聖剣(エクスカリバー・ラピッドリィ)』の性能を引き出しておる。拒絶反応もない。流石はシグルド機関出身というべきか」

「エクスカリバー、エクスカリバーか……バルパー、一つ昔話をしようではないか。エクスカリバーについて」

 

 

 その問い、正確にはコカビエルが言わんとしている事は目の前の男の矜持を砕くかもしれない危険なものだった。しかしコカビエルは言わずにはいられなかった。計画もそうだが、この事実を知ったこの男の反応が気になってしょうがなかったからだ。

 

 

「…私が今までどれだけの年月をエクスカリバーに捧げてきたと思っている?エクスカリバーはアーサー王の使っていた最強の聖剣。かつてアーサー王が湖の乙女から託され、彼と共に幾多の戦場を渡ってきた文字通り勝利を齎す聖剣だ。」

「そうだ、だがなこの剣、実はそんじょそこらの聖剣とは訳が違うのだ。」

「?」

 

 

 コカビエルはぎしりと音を立てて椅子に深く座り直し、手を組んで前かがみになる。

 

 

「あれは神や精霊が作った武器や、錬金術師が作った物とは次元が、()が違う。この星が、世界の意思が創り上げた正真正銘の『神造兵装』なのだ。」

「世界の意思、だと…?」

「そうだ。人の無意識の集合体とも言うべきか。この世界がよくありますように、世界が人々の希望で満ち溢れますようにと。世界そのものがその願いを受け、星の内海にて鍛え、鋳造し、この星そのものの意志を宿して生まれた希望の剣だ。文字通り、全ての聖剣の頂点に立つ存在と言ってもいい」

 

 

 初めて聞く内容にバルパーは興味津々だった。自身が追い求めて止まない聖剣、その誕生秘話に彼の心は踊った。

 

 

「聞けば聞くほど興味深い話だな。だが、星の意思とやらで作られた聖剣はなぜ砕けたのだ。それほどの物ならば大戦で砕け散るわけもなかったろうに。」

 

 

 そう、かつての大戦の折、激しい戦闘の最中でエクスカリバーは折れた。あの時の聖剣使いのあっけに取られた顔は今でもコカビエルの脳裏に焼き付いている。その後砕けた聖剣の欠片を再利用し、7本の聖剣に再生産されたのが今日残るエクスカリバーだ。

 

 

「それは簡単だ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「は……???」

 

 

 

 

「別物?」

「そうよ。そもそもエクスカリバーはただの聖剣じゃない。人類とこの星の意志、それが剣の形に結晶化した物らしいの」

「人類と、星の意志……」

「ちょっとロマンチックですね……」

 

 

 初めて聞く話に二人は引き込まれていた。

 

 

「これは私も実際に見聞きした話じゃない。あくまでアルトリアやエムリス、お兄様たちから聞いた話だけど、貴方たちはアルトリアからアーサー王の最期を聞かされているわよね?」

「はい、アーサー王は実の子である円卓の騎士モードレッドの叛逆によってカムランの戦いでその命を落とした」

「その後、聖剣は円卓の騎士ベディヴィエール卿によって湖の乙女に返還され、アーサー王はアヴァロンへと渡った。いつかブリタニアに危機が訪れたとき、復活するという伝承を残して……でしたよね」

「その通り、その後アーサー王無きペンドラゴン家は歴史の闇に消え去ったかと思われていたけど実は違った。モードレッドの母でありアーサー王の姉でもある魔女モルガンはもう一人、アーサー王との子を宿していた。モードレッドにもしもの事があった時の備えとしてね。それが今日まで続くペンドラゴン家、アルトリアの家よ」

 

 

 王や優秀な騎士たちを失い、キャメロットは崩壊した。しかし、ペンドラゴンの血と一部の騎士は密かに残り続け、やがて自然な形で後に誕生するサクソン人、ノルマン人による王朝に英国貴族の一家として紛れ込み、その地位を固めていったのだ。

 

 

「貴族として生き残ったペンドラゴン家、でも彼らは諦めていなかった。いつか侵略者によってつくられた偽の王朝を打倒し、ブリテンを取り戻す。その野望を叶えるために様々な計略を巡らせたそうよ。キリスト教に潜入し、聖具の作り方や錬金術を学ぶ一方、時には悪魔とも契約し力を蓄えた。その中で彼らはいずれ復活するアーサー王の為に新たな聖剣を作る事にしたの」

 

 

 打倒するにしても力がいる。しかしアーサー王の代名詞たるエクスカリバーは湖の乙女へと返却され、カリバーンも、数多の宝物たちも散逸した。ならば作ればよい、エクスカリバーやカリバーンに変わって復活したアーサー王が振るうに値する聖剣を作ればいい。

 

 

「そうして研究が進められた結果、彼等は二振りの聖剣を作る事に成功した。一本目の名はコールブランド。次元を切り裂く力を持つ剣であり、カリバーンの別名が銘として与えられたこの剣は後に聖王剣(せいおうけん)と呼ばれることになったわ」

「次元を切り裂く……そんな凄い力を」

「それともう一本、此方が問題の聖剣ね。聖剣や魔剣には、属性や特殊能力のような物が備わっているのだけど、通常の聖剣魔剣には能力を一つ、多くても二つ三つしか備えられない。コールブランドの次元操作みたいにね。でもその聖剣には7つもの能力が備わっていたの」

 

 

 圧倒的破壊力、眼にも止まらぬスピード、魔を滅する祝福の力、変幻自在の見た目に、相手を惑わす幻術、更には透明化に、他者を支配できる能力。異なる7つの異能を備えた姿は正に天に輝く虹の如く。

 

 

「その名を、聖虹剣(せいこうけん)。エクスカリバーの別名を与えられたその剣こそ、彼らの最高傑作であり、祐斗が憎む聖剣の原型なの」

「カレトヴルッフ……」

 

 

 祐斗はこの事を知っている。だがそれでも尚、彼から聖剣エクスカリバーへの恨みを取り去らうことは出来なかった。言うなれば彼はエクスカリバーの勇名に殺されかけたといっても過言ではないのだから。

 

 

「二振りの強力な聖剣を生み出したペンドラゴン家、後はアーサー王の復活を待つだけ。そんな時悪魔、天使、堕天使による大戦が勃発したわ。無論入信していたペンドラゴン家もまた天使側陣営として参加した。その時天使側陣営は勝利を確実なものとする為にペンドラゴン家を仲介として湖の乙女との交渉を行ったそうなの。かつて返還された聖剣エクスカリバーを借り受けるためにね」

 

 

 無論当初は湖の乙女たちも拒否していたが、ペンドラゴン家の交渉と悪魔側や堕天使側が勝った際の人間世界への影響を考えてそれを了承した。

 

 

「でも当時のペンドラゴン家は考えた。何故湖の乙女の不興を買ってまで先祖の宝を渡さなければいけないのか。仮に渡して無事に帰って来るのだろうか。もし聖剣に万が一の事があった場合、いずれ復活する我らが王になんと言えばいいのか。考えた末に彼らはエクスカリバーではなく、天使側にカレトヴルッフを渡すことにした。無論バレない様に徹底的に隠蔽工作をしてね」

 

 

 カレトヴルッフの能力を使い、エクスカリバーの形状を再現し、幻術でそれがエクスカリバーかの様に偽る。ダメな相手には支配の力で操って、兎に角エクスカリバーだと周りに思い込ませた。

 が、完全に隠し切れた訳ではなかった。殆どは騙せていたが熾天使達には偽物である事が看破されてしまっていたのだ。しかし元々無理な要求である事は彼らも承知していた上、開戦まで時間もなく、渡された聖剣も十分に強力な聖剣であった為に何も言わず、抗議を胸の内に止める事にしたのだ。

 

 

「そして大戦の激しい戦禍の中で聖剣は折れた、ペンドラゴン家の懸念通りね。そして折れ砕けたカレトヴルッフはその特性ごとに分けられ、七つの聖剣に打ち直され現在に至るの。結局本物のエクスカリバーはその後もペンドラゴン家が守り続け、ある日突然この駒王町にやってきた。アルトリアと共に」

 

 

 それは決して表に出る事のない歴史の真実だった。表沙汰になれば教会の威信が地に堕ちかねないだけでなく、教会内に存在するエクスカリバー信仰は砕け散り、教会の戦士達の弱体化の恐れがあったからだ。

 

 

「この事を知った祐斗の顔は今でも思い出せるわ、可哀想な祐斗………」

 

 

 リアスは昔のことを思い出していた。それは祐斗を眷属に迎え入れてから少し後の事であった。

 

 

 

 

 

 

 

「祐斗、今日貴方に合わせたい人がいるの」

「会わせたい人?ですか」

 

 

 時は数年前まで遡る。此処は冥界、グレモリー家の本邸。そこにはリアスと祐斗の他に朱乃と小猫も集まっていた。みな、今よりも幼い印象を持ち合わせている。

 

 

「そう。貴方も知っての通り、私はいずれ駒王町の領主に就任する。そこで今、駒王町を護っている守護騎士と顔合わせする事にしたの。いずれは共に町を護っていく身、お互いに交流を深めた方が良いと思って」

「なるほど、それで守護騎士というのはどんな方なんですか?人と言ったという事は悪魔ではないんですよね」

 

 

 祐斗の発言にリアスは瞑目し、覚悟を問うかの様な視線を祐斗に向ける。

 

 

「祐斗、これから会う人は貴方にとって最悪の出会いになるかもしれない。貴方の矜持を打ち砕いてしまうかもしれない。それでも、貴方がグレモリー家の同胞として生きていくなら、覚悟を決めなさい」

「失礼します」

「…どうぞ」

 

 

 リアスの許可を受けて部屋の扉がゆっくりと開かれる。そこには1人の少女が立っていた。歳は祐斗と変わらない程度。美しい金髪をシニヨンでまとめ、青いドレスに身を包む姿はさながら姫騎士の如き可憐さと凛々しさを兼ね備えていた。

 

 

「駒王町守護騎士、アルトリア・ペンドラゴン。参りました」

「アルトリア、ペンドラゴン……!?」

「祐斗、彼女こそお兄様の食客として駒王町を護っている守護騎士、アルトリア・ペンドラゴンよ。貴方の想像通り、彼女はアーサー王の末裔であり…………エクスカリバーの所有者でもある」

 

 

 それを聞いた瞬間、祐斗の頭は真っ白に染まり、次の瞬間心は真っ黒に染まった。

 気づけば彼は飛び出し、魔剣を手に斬りかかっていた!いきなりの攻撃にも動じずアルトリアは冷静にエムリスで受け止める。

 

 

「エクス、カリバー……エクスカリバァァァァッ!!」

「リアス、彼が例の計画の生き残りという………」

「そう。私が保護した子よ。アルトリア、悪いのだけど……」

「分かっています、彼の恨みを受け止めろと。そのオーダー承りました「余所見をするなァッ!!」クッ!」

 

 

 祐斗は力任せに剣を振るうと、アルトリアを吹き飛ばす。窓ガラスを突き破り、アルトリアは地面を滑る様に受け身を取った。

 

 

「貴方のエクスカリバーへの怒り、憎しみ、悲しみは正当な物だ。だからこそその怒り、存分にぶつけなさい」

「言われなくともそのつもりだ!!」

 

 

 窓を飛び越えた祐斗が地面に手を付ける。魔法陣が浮かび上がると魔剣の剣山がアルトリアへ向けて生成されていく。しかしアルトリアはそれを避ける事なく、大剣に変形させたエムリスを下から上へと振り上げる。地面を巻き込みながらの斬撃は魔剣の進軍を阻んだ。

 

 

「その力、魔剣創造ですか。頭の中で思い描いた魔剣を創り出すことが可能となる、魔剣系神器の中でも汎用性に優れた特異な物」

「そうだ、そういうお前の剣は本当にエクスカリバーか?」

 

 

 彼とて実験の段階で何度かエクスカリバーに触れてきた。故に祐斗は困惑を隠せないでいた。先ほどの魔剣を破壊するだけの力は『破壊の聖剣』のようだったが、最初はネックレスサイズだったのが片手剣へ、更に一瞬で大剣へと変わったのは『擬態の聖剣』の変化能力のようにも見えた。

 

 

「まぁ、いい。エクスカリバーを名乗る以上破壊させてもらう!!」

 

 

 疑問を振り払い、再び突貫する。それをアルトリアは捌き続ける。斬り上げ、斬り降ろし、突き、袈裟、逆袈裟、短剣の投擲など様々な攻撃をアルトリアは全て受け流し、防御した。

 

 

「どうした!僕の攻撃を受けてばかりで!エクスカリバー使いはこんなものか!!」

「…………」

 

 

 祐斗が挑発の言葉が飛ぶがアルトリアは黙ったまま、黙々と剣を受け続ける。祐斗の一方的な攻めに見えているがしかし、次第に祐斗の剣筋がブレ、振りは大降りになり、息も上がり始める。剣が雑になり馴染めると、祐斗は勝負を決めんと声を荒げながら大上段切りを放つ。それも受け止め後ろに数歩下がると、祐斗は剣を杖の様にしてその場に立ち尽くしてしまった。

 

 

「ハァッ、ハァッ……」

「ふぅ、それが貴方本来の剣ですか?こんな鈍らではないでしょう。怒りではエクスカリバーを折ることなどできませんよ」

「五月蠅い!お前に!お前に何が分かる!エクスカリバーに人生を滅茶苦茶にされた僕の気持ちなんて……」

「憎いですか、聖剣が」

「そうさ、あの剣のせいで僕らは……」

「……その剣がエクスカリバーでなくても、ですか?」

「は……?」

 

 

 アルトリアは口を開いた。そこから発せられた言葉は祐斗の心に尋常ならざる衝撃を齎した。

 

 

「カレトヴルッフ……それがあの剣の名前……ははは、だとしたら僕らのあの日々は、苦しみは……」

「エクスカリバーを、聖剣を憎む気持ちを捨てろとは言いません。ですが、悪魔なら悪魔らしく教会や聖職者を憎んでみてはいかがですか」

「教会を、聖職者をか……なるほど、ね」

 

 

 アルトリアは自分の発言が如何に無責任で詭弁であるか分かっていた。だが彼の持つ聖剣への憎しみは彼自身の心を侵し、いずれ自分自身だけでなく周りも傷つけるだろう。その前に無理やりにでも、論点の挿げ替えであっても、彼の聖剣への憎しみを破壊するほかなかった。この日アルトリアは初めて明確に己の無力を呪った。

 

 

 

 

 

「その後は和解、ではないけど少なくともアルトリアとエクスカリバーを表立って敵視したり、聖剣に過剰反応する事は無くなったわ。でも急にどうして……」

「あ、それのことなんですが、切っ掛けがこの写真っぽいんです」

 

 

 イッセーは例の写真をリアスへ手渡す。祐斗がこの写真に写っている刀剣を「聖剣」と言っていた。アルトリアも何やら反応していた為、確定だろうとイッセーは考える。その写真にリアスは驚いた。

 

 

「イッセー、あなたの知り合いに教会と関わりを持つ人がいるの?」

「いえ、身内にはいません。ただ、俺が幼い頃に近所に住んでいた子がクリスチャンだったみたいです」

「そう、あなたの近くに──いえ、十年以上も前にこの町には聖剣があったなんてね。恐ろしいわ」

「じゃあ、その剣はマジで聖剣なんですか?」

「ええ、聖剣のひとつね。先ほど説明した伝説の聖剣ほどではないだろうけれど、本物だわ。となると、この男性が聖剣使い……。なるほど、私の前任悪魔が消滅させられたと聞いてはいたけれど、その理由がこれなら説明もつくわ。でも、確か──」

 

 

 リアスは自分の記憶を遡り始めた。イッセー達には聞こえないぶつぶつとした声で、何かを考えている。ある程度思考の海に潜ったのち、リアスは顔を上げた。

 

 

「もう寝ましょう。あまりあれこれと考えていても祐斗の機嫌がおいそれと直ってくれるわけでもないわ」

 

 

 そう言うとリアスは服を脱ぎだした。黒く高級感のある下着が丸見えである。

 

 

「ぶ、部長!?な、なぜにここで服を!?」

 

 

 慌てふためくイッセーに様子に既に下着姿のリアスはきょとんとしている。

 

 

「なぜって、私は寝るときは裸じゃないと眠れないってイッセーも知っているでしょう?」

「いやいやいやいや!そうですけど何故俺の部屋で!」

「貴方と一緒に寝るからに決まっているでしょう」

 

 

 当然のような口調でリアスは答えた。ぶ!っという音を立ててイッセーの鼻から鼻血が吹きだす。

 

 

「なら、私も今夜は、イッセーさんと寝ますぅ!」

 

 

 そう言ってアーシアはイッセーの背中に抱きついた。イッセーにとっては嬉しかったのだが、彼女の無垢さが失われそうに感じ、直ぐにその気持ちを振り払う。

 

 

「部長!アーシアに悪影響です!服を着てください!」

 

 

 その言葉にリアスは不機嫌そうに眉を吊り上げる。

 

 

「悪影響?それはずいぶんな言い方ね。私が裸で寝ているのは知っているでしょう?貴方は私と何度か寝ているのだから今更よ」 

「…な、何度も寝た…?そ、そんな二人共そこまで進んでいるなんて…!?」

 

 

 アーシアがリアスの発言に驚愕し固まってしまった。

 

 

「なら、私もイッセーさんと裸で寝ます」

「アーシア、今回は私に譲りなさい」

「嫌です。……私だってイッセーさんに甘える権利があると思います。私だってイッセーさんと寝たいです!」

 

 

 涙に濡れたアーシアの瞳には強いものが宿っていた。「絶対に引かない!」という意志が宿っている。両者はそのまま睨み合い、火花を散らしていた。

 

 

「では、イッセーに決めてもらいましょうか」

「イッセーさん、私と寝てくれますよね?」

 

 

 そう言ってリアスはイッセーに視線を向ける。アーシアもまた真っ直ぐにイッセーを見ている。イッセーは心の中でアルトリアに助けを求めつつ、理性と煩悩がぶつかり頭を抱えてるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

「そんな、エクスカリバーが、偽物………」

 

 

 バルパーは顔を青ざめさせると、地面に手を置いて膝をついた。よほどショックだったのか、何やらぶつぶつと呟きはじめる。

 

 

「(さて、これで折れるかどうか。折れてしまったらそれでもよし、俺自身の手でやるだけだが……)「フフフフフ」ん?」

「フフフフフハハハハハハハハハハハっ!!そうか偽物か!まんまと騙されたわ!!ハハハハハハハハハハハ!!コカビエル!!決めたぞ!!」

「何をだ?」

「聖剣だ!聖剣を作る!この街には本物のエクスカリバーもあるのだろう!ならばそれすら利用して私が新たなるエクスカリバーを創り出してみせる!!全ての悪魔を滅し!天使を超えて神すら滅ぼす完璧にして究極なる聖剣を作ってやる!!私はやる、やるぞぉォォォォォ!!」

「ハハ、吹っ切れたか。ならばよし、直ぐに貴様のやりたい様にやってみろ!」

 

 

 コカビエルの言葉に歓喜しながらバルパーは研究室へと戻っていった、バルパーは折れなかった。それすら超えて吹っ切れたかのように研究に打ち込み出した。

 

 

「これで良い。俺の望む大戦争に惰弱な精神の奴はいらん。これくらい乗り越えて貰わねば。あぁ、楽しみだ。実に楽しみだ………」

 

 

 闇の中で1人、コカビエルが笑う。彼の望む闘争は既に足跡が聞こえ始めていた。




 カレトヴルッフの虹色フォント、個人的には微妙なんだが虹の如き多彩な能力を持つ剣を表現するなら単純な金色大型フォントよりも、この文字色の組み合わせの方が良いかなと思う。
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