年明け後の仕事が辛い。でも繁忙期ほどは酷く無いのでなるべく投稿は出来る様にはしたいです。
また、今回は新キャラも登場します。今後の展開をやる上で大事なキャラになります。気に入って頂けると幸いです。
よろしければ今回もお気に入り登録や高評価、感想をお願いします。
それでは第四十三話、どうぞ!
グレモリー家本邸に到着した次の日、オカルト研究部はアーシアとゼノヴィアへの案内も兼ねてグレモリー家領の観光に向かった。尚イッセーのみ、ナイフフォークを始めとした各種マナー、グレモリー家の歴史の勉強などで本邸に残る事になった。
終わった後に聞いた話ではやたらと『若様』『若』と呼ばれていたという。完全に呼び方から認識を変えようとしている。知らず知らずのうちにイッセーの外堀が埋まっていく感覚をアルトリアは味わっていた。
そしてその次の日、オカルト研究部一行は魔王領へ向かう列車に乗り込んだ。途中、宙に展開する巨大な長距離ジャンプ用魔方陣を何度か潜り抜けて、列車は進んだ。列車に揺られること三時間、到着したのは都市部だった。
「ここは魔王領の都市ルシファード。旧魔王ルシファー様がおられたと言われている冥界の旧首都なんだ」
と祐斗が説明する。旧首都というだけあって設備はかなり近代的だ。グレモリー領が中世ファンタジーの世界ならこちらは現代都市、駅の設備も大都市のそれと変わりなく、自動改札や自販機などの機械が設置されている。
ちなみに全員の格好は駒王学園の夏の制服。学生にとってはこれがユニフォームだ。
「このまま地下鉄に乗り換えるよ。表から行くと騒ぎになるからね「見ろ!リアス様だ!!」ほらね」
「キャーッ!リアス姫さまぁぁぁぁっ!」
突然、黄色い歓声が聞こえてくる。見ればホームにいた悪魔の方々がこちらを、正確にはリアスを指差し、憧れの眼差しを向けていた。
「部長は魔王の妹。しかも美しいものですから、下級、中級悪魔から憧れの的なのですよ?」
朱乃がそう説明する。確かにミリキャスがプリンスなら、魔王の妹であるリアスはプリンセスだ。そして美しいとなれば大衆からの人気は凄まじいものだろう。王子様お姫様というものはいつだって人気者なのだ。それはきっと父祖アーサーの頃から変わらないのだろう。
「ヒィィィィィ…。悪魔がいっぱい…」
イッセーの背中でギャスパーが悪魔の多さに反応して慌てふためいている。引きこもりの彼に黄色い歓声は恐怖だろう。
「困ったわね。騒ぎになる前に急いで地下の列車に乗りましょう。専用の列車は用意してあるのよね?」
「はい、此方へ」
リアスは付き添いのボディガードの一人に声を掛ける。彼らはグレモリー家に仕えるSP、かつては近衛と呼ばれた者たちだ。要人警護が主任務であるため、中々の実力者が揃っている。
専用列車までの道をバリケードの魔法が守り、加えて彼らが壁となりリアスたちを先導する。
「「リアスさまぁぁぁぁっ!」」
男たちの野太い声が響く。此方でもリアスは男性から大人気だ。リアスは苦笑しながらも彼等に手を振る。それだけで彼らは歓声を挙げていた。
地下鉄に乗り換え、更に揺られること五分ほど。着いたのはルシファード政庁の地下専用駅。ここで若手悪魔、旧家、上級悪魔の高官などが集まる会が開かれる。ボディガードとは上階へのエレベーターで別れ、グレモリー眷属とアルトリアのみがエレベーターに乗り込む。
「皆、もう一度確認するわ。何が起こっても平常心でいること。何を言われても手を出さない事。上にいるのは将来の私達のライバル達よ。無様な姿は見せられない」
リアスの言葉はいつも以上に気合が入っていて、凄みがあった。それは誰にも負けるつもりはないという挑戦者の声音だった。リアスの真剣な態度にイッセー達も一旦気持ちを落ち着かせる。その様子を見て、アルトリアも心を落ち着かせた。アルトリアもまたこれからの会合に参加する。尤も彼女はサーゼクスの護衛として後ろに控える程度だが。
エレベーターが停止し、扉が開く。外に出るとそこは広いホールだった。そこには使用人がおり、此方に会釈してきた。
「ようこそ、グレモリー様、ペンドラゴン様。こちらへどうぞ」
使用人の後に続く一同。通路を進んでいくと、一角に複数の人影が見える。
「サイラオーグ!」
リアスはその人影の一人に声を掛ける。あちらもリアスを確認すると近づいてくる。イッセーもその人物を見た。男性だ。見た目は同い年ほど。黒髪の短髪で野生的なイケメンだった。活動的な格好をしていて、凄く体格が良く筋肉質でプロレスラーのような外見をしている。武闘家系の悪魔さんの瞳は悪魔には珍しい紫色であり、どことなく顔の面影がリアス、否サーゼクスに似ている。
「久しぶりだな、リアス」
近づいた彼はリアスとにこやかに握手を交わす。イッセーはこの若手悪魔から迫力のある波動は感じ取っていた。アルトリアは彼の眷属を見やる。眷属悪魔達もまたこちらに視線を送っている。みな中々の実力者ぞろいだ。
「ええ、懐かしいわ。変わりないようで何よりよ。初めての者もいるわね。彼はサイラオーグ。私の母方の従兄弟でもあるの」
リアスはその悪魔をイッセー達に紹介する。
「俺はサイラオーグ・バアル。バアル家の次期当主だ」
バアル。それはソロモン七十二柱の第一位、他の悪魔とは違い唯一『大王』の位を持つ。その影響力は魔王にも匹敵すると言われており、旧家の中には魔王よりもバアル家に忠を向ける者もいるほどだ。
そしてリアスの母ヴェネラナはこのバアル家の出身である。
「それで、こんなところで何をしていたの?」
「ああ、くだらんから出てきただけだ」
「…くだらない?他のメンバーも来ているの?」
「アガレスもアスタロトも既に来ている。あげく、ゼファードルだ。着いた早々ゼファードルとアガレスがやり合い始めてな」
サイラオーグは心底嫌そうな顔を浮かべている。という事は小競り合いを始めたのだろう。現に向かう先の部屋からは魔力の昂りを感じる。
ドオオオオオオオオオオオオオッ!
次の瞬間建物が大きく揺れ、巨大な破砕音が聞こえてくる!アルトリアはすかさず前に出て、リアスとサイラオーグを護った。少し待っても攻撃が来ない事からアルトリアは警戒を解き、リアスたちはなにが起こったのかと、躊躇いもなく音のした大きな扉へ向かった。
「まったく、だから開始前の会合などいらないと進言したんだ」
サイラオーグはため息を吐きながら、自身の眷属と共にリアスの後に続く。
開かれた大きな扉の向こうにはあちこちが破壊された大広間があった!テーブルも椅子も破壊尽くされている。悪魔の多くが遠巻きに大広間の中央を眺める。その中央には二つの陣営に分かれた悪魔たちが睨み合っていた。
一方は趣味の悪い服や邪悪な気配を漂わせる魔物や悪魔達。もう一方は比較的普通な悪魔の一行だが、イッセーはその内の一人から嫌な空気を感じていた。対照的な両チームだが冷たい殺気を放っている点では同じだった。
「ゼファードル、こんなところで戦いを始めても仕方なくて?死ぬの?死にたいの?殺しても上に咎められないかしら」
睨み合う二チームの片方。女の悪魔は此方と同年代。眼鏡を掛け、ソーナにも匹敵する冷たく鋭い視線が特徴的だが、その眼の奥に青い炎が見え隠れする。一見すると冷静に対処している様に見えるが「殺す」というワードを普通に言っている事から中々に血の気が多い。
「ハッ!言ってろよ、クソアマッ!俺がせっかくそっちの個室で相手してやろうって言ってやってんのによ!アガレスのお姉さんはガードが堅くて嫌だね!へっ、だから未だに男も寄ってこずに処女やってんだろう!?ったく、魔王眷属の女共はどいつもこいつも処女臭くて敵わないぜ!だからこそ俺が相手してやろうと言ってんのによ!」
もう片方は典型的なまでの三下の空気を漂わせている。全身各所に魔術的なタトゥーを入れてて、緑色の髪の毛も逆立っている。格好も虎柄のジャケットを崩しながら纏い、ズボンに装飾品をジャラジャラと付けている。
「ここは時間がくるまで待機する広間だったんだがな。もっと言うなら、若手が集まって軽い挨拶を交わすところでもあった。ところが、若手同士で挨拶したらこれだ。血の気の多い連中を集めるんだ。問題の一つも出てくる。それも良しとする旧家や上級悪魔の古き悪魔達はどうしようもない。無駄なものに関わりたくなかったのだが、仕方ない」
首をコキコキ鳴らすとサイラオーグは睨み合う二チームの方へ歩みを進める。あの騒動を止める気か!?とイッセーはサイラオーグを止めようとする。しかし逆にリアスに止められた。
「イッセー、彼を、サイラオーグをよく見ておきなさい」
「え?は、はい。でもどうしてですか?従兄弟だから?」
「違います、イッセー。必要ないからです。何故なら……」
「彼が若手悪魔のナンバー1だからよ」
アルトリア自身、サイラオーグとは面識が無い。だがしかし彼の噂は聞いていた。良い話も、悪い話も……
「アガレス家の姫シーグヴァイラ。グラシャラボラス家の問題児ゼファードル。これ以上やるなら、俺が相手する。いきなりだが、これは最後通告だ。次の言動次第で俺は拳を容赦なく放つ」
指を鳴らしながらサイラオーグは言い放つ。堂々とした物言い、ここまで伝わってくるプレッシャー。その姿は正に『大王』の名に恥じないものだった。その一言にゼファードルは青筋を立てて、怒りの色を濃くする。
「誰が問題児だ!バアル家の無能が」ドゴンッ!
「キャッ!」
言葉を全部言い切る前に激しい打撃音が響き渡る!サイラオーグの一撃はゼファードルを軽々と吹き飛ばし、その身体を壁へと叩きつけていた!その勢いに近くにいたアーシアはよろめいてしまう。しかしそれを抱きとめた男がいた。
「大丈夫かい?」
「は、ハイ」
目の細い糸目の優男がアーシアを抱きとめる。アーシアを立たせるとそのまま彼は自身の眷属の元へと戻っていった。全員がフードを目深に被った異様な光景に、アーシアは言い得ぬ不安を覚えた。
ガラッ…
砕けた破片と共に壁から崩れ落ちる。ゼファードルは気を失ったようで、そのまま床に突っ伏した。一撃、あれだけ強い魔力を放っていた男をたった拳の一撃で倒した!
「言ったハズだ。最後通告だと」
サイラオーグ・バアル。噂には聞いていたが凄まじい実力者だ。恐らくグレモリー眷属では太刀打ちできない程に彼の実力は高い。
「おのれ!」
「バアル家め!」
グラシャラボラス眷属が主をやられた勢いで飛び出しそうになるが、サイラオーグはそれを手で止める。
「まずは主を介抱しろ。それがおまえらのやるべきことだ。俺に剣を向けてもお前達に一つも得はない。これから大事な行事が始まるんだ、主を早く回復させろ」
『ッ!』
その一言に眷属達は動きを止めて、悔し気に倒れる主の元へ駆け寄っていった。次にサイラオーグはシークヴァイラに視線を送る。次は自分か!と表情を強張らせるのがわかった。
「まだ時間はある。化粧し直してこい。邪悪なものを纏ったままでは行事もままならんからな」
「っ。わ、わかっています」
「感謝する、オレたちが手を出す訳にも行かなくてな」
するとシークヴァイラの眷属の一人がサイラオーグに感謝を述べた。白銀色の髪と碧眼、そして猫耳を生やした肉食獣を思わせる美女。ゼノヴィアに匹敵するスタイルを白いドレスで包んでいるが、纏う空気もまたゼノヴィアのような戦士のそれであった。
「貴殿は……」
「申し遅れた。自分はシーグヴァイラ・アガレスの『
「ド、ドブルニャ?」
聞きなれない名前にイッセーが困惑の色を浮かべる。確かにあまり呼び慣れない言葉ではある。
「ム?そこのドラゴンを宿した小僧」
「は、ハイ!」
「あぁ、そんな固くなるな。呼ばれ慣れないのには慣れている。ドブルイニャでもニキチッチでも呼びやすい方で構わん」
イッセーの呟きに気にするなと手を振る。その間サイラオーグは何やら考え込むような姿勢を見せ、ピンと何かを思い出した。
「…思い出したぞ。確かロシアの辺りに伝わる龍殺しの英雄がそんな名前をしていた筈だ」
「えぇ、サイラオーグ。彼女はその末裔なのです。この耳は母親が仙狸という妖怪の為に生えているらしく。私が『女王』と同等に信頼を置く眷属です」
シークヴァイラがサイラオーグの言葉に補足を加える。
「そうか、良い眷属を持っているな。さ、今のうちに行ってこい」
「そうですね、では失礼します」
シークヴァイラは頭を下げたのち、踵を返して広間を後にした。尤も、先ほどまで纏っていた剣吞な雰囲気は和らいでいるが。
それを確認したあと、サイラオーグは自分の眷属に命令を飛ばす。
「スタッフを呼んで来い。広間が滅茶苦茶すぎて、これではリアスと茶も出来ん」
イッセーとアルトリアはサイラオーグの挙動一つ一つに見入ってしまった。これが若手悪魔ナンバー1か!と、これが『大王』の称号を持つ者の立ち振る舞いかと。自分も見習わなくてはと心に刻んだ。
「あ、兵藤!」
聞き覚えのある声が耳に入る。振り返れば、見知った駒王学園の制服に身を包んだ一団が居た
「匙じゃん。あ、会長も」
「お久しぶりです、ソーナ。いえ、ソーナ・シトリー殿」
「ごきげんよう、リアス、一誠君、そしてサー・アルトリア」
匙とソーナ、そしてシトリー眷属も広間に到着したようだった。ここに目玉出席者である六家が揃ったのだった。
◆
「改めて、私はシーグヴァイラ・アガレス。大公、アガレス家の次期当主です」
化粧を直してきたアガレス家の御令嬢、シークヴァイラ・アガレスからグレモリー眷属は挨拶を貰う。
大広間はあのあと、駆けつけたスタッフの魔力によって修復され、ほぼ元に戻った。改めて若手が集まり、挨拶も交わしていた。ゼファードルとその眷属のみ、医務室に詰めているため、彼等を除いた者達でテーブルを囲んでいる。リアスとグレモリー眷属、ソーナとシトリー眷属、サイラオーグとバアル眷属、糸目の優男は眷属は連れておらず一人で座っている。そしてシークヴァイラのアガレス眷属だ。
しかし、彼女が次期大公家の当主か、アルトリア自身も関係者と顔を合わせた事はあるが彼女とは初対面だ。アガレス家は様々な命令を悪魔に下す魔王の代理人、いずれは父親の任を受け継ぐのだろう。
「ごきげんよう、私はリアス・グレモリー。グレモリー家の次期当主です」
「私はソーナ・シトリー。シトリー家の次期当主です」
リアスとソーナが続けて挨拶する。因みに主達が席に着き、眷属は主の後方で待機している。アルトリアもまたグレモリー眷属と共に控えていた。
「俺はサイラオーグ・バアル。大王、バアル家の次期当主だ」
堂々と自己紹介するサイラオーグ。そして最後にアーシアを抱きとめた糸目の青年が挨拶する。
「僕はディオドラ・アスタロト。アスタロト家の次期当主です。皆さん、よろしく」
一見すると虫も殺せないような優男だが、
因みに先ほどのゼファードルのグラシャラボラス家からは現アスモデウス、ファルビウム・アスモデウスが出ている。かつて魔王を輩出した家の親族は皆しっかりしていると聞いたが、とてもそうは見えなかった。
「グラシャラボラス家は先日、御家騒動があったらしくてな。次期当主とされていた者が不慮の事故死をとげたばかりだ。先程のゼファードルは新たな次期当主の候補ということになる」
サイラオーグがそう説明してくれた。確かにアルトリアも直近の冥界の話題には詳しくない。冥界の新聞は取っているが、時間がなく中々読み込めては居ない為知らなかったのだ。今後は別の手段で冥界の情報を集める必要がありそうだ。
こうして若手悪魔六名が揃った。グレモリーがルシファー、シトリーがレヴィアタン、アスタロトがベルゼブブ、グラシャラボラスがアスモデウス、そして大王と大公。この六家が揃った。皆有望で将来を背負って立つメンバーか。約一人は不安しかないが、皆上級の世界にいるせいか立ち振る舞いやオーラから違っていた。正に冥界の俊英、彼らを集めて冥界上層部は何をさせたいのだろうか?決意発表の場だとアルトリアは聞いているが。
「おい、一誠、間抜けな顔を見せるなよ」
匙がため息を吐きながらイッセーに注意をしていた。どうやら若手悪魔相手に変な顔でもしていたらしい。
「だってよ、上級悪魔の会合だぜ?緊張するじゃないかよ。皆、強そうだ」
「何言ってるんだよ。お前は赤龍帝だぞ?お前もアルトリアさんみたいにもう少し堂々とすればいいじゃないか」
「そんなこと言ってもよ…。って、なんで匙がキレてんだよ?」
「眷属悪魔はこの場で堂々と振舞わないといけないんだ。相手の悪魔達は主を見て、下僕も見るんだからな。だから、お前がそんなんじゃ、先輩にも失礼だ。ちったぁ自覚しろ、お前はグレモリー眷属で、赤龍帝なんだぞ」
匙からの意見にイッセーは困惑している。だが匙の言うことは全て正しい、イッセーは今後様々な色眼鏡を通して見られる。魔王の妹でありグレモリー次期当主の『兵士』、最強クラスのドラゴン、赤龍帝の宿主、そしてグレモリー家内では婿候補。
イッセーがハーレム王になるにはこの色眼鏡に叶う男でなければならない。それを自覚できなければ周りの迷惑にもなるだろう。
「お前達は先輩自慢の眷属だからな。…俺だって、会長の自慢になってみたいさ」
匙は苦笑してるがその目は笑っていなかった。匙にも何か思うところがあるのだろう。
「そういえばリアスさん、貴方のところにもウチのニキチッチのように英雄の末裔がいらっしゃるのよね。正確にはサーゼクス様の食客ですけど」
「えぇ、どうせなら貴方も挨拶してみたら?アルトリア」
ここでアルトリアに話題が移った。リアスの後ろ、イッセーの隣にいたアルトリアは一歩前に出る。
「初めての方はお初にお目にかかります。魔王サーゼクス・ルシファー様が食客、駒王町守護騎士、名誉騎士侯アルトリア・ペンドラゴンと申します」
アルトリアの丁寧な挨拶に皆が挨拶を返す。
「話にはよく聞いていたが、まさかかの騎士王の末裔とはな。それもエクスカリバーまで持っているとは」
「えぇ、ニキチッチも無名というわけでは無いのですが、アーサー王の名を出されると……」
「安心しろ、シーグヴァイラ。私は名の有名無名は気にしないぞ」
言い淀むシーグヴァイラに気さくに話しかける。ニキチッチは余り主従間の遠慮というものが無いのだろうか?アガレス眷属は見るからにキッチリとしている分、二人の関係が際立つ。
「……ニキチッチ。私はもう成人よ、余り子供扱いしないで」
「ム、すまん。いや、失礼しました。
ニキチッチは呼び方を直し、シーグヴァイラに頭を下げる。どうやら二人は長い付き合いのようだ。差し詰め、お姫様と養育係というところか。そんな事を考えていると扉が開かれ、使用人が入ってくる。
「皆さま、大変長らくお待ちいただきました。魔王様がたがお待ちでございます」
リアス達も立ち上がり、本会場へと向かう。ついに行事、若手悪魔の交流会が開始となった。
人物設定 その三
ドブルイニャ・ニキチッチ
アガレス眷属 『
身長 165cm B:86 W:58 H:87
シーグヴァイラの『戦車』。同名のロシアの英雄の末裔。人間と中国の山猫の怪異『仙狸』のハーフ。幼少期に男として育てられた為、一人称はオレ又は自分である。
元々はシーグヴァイラではなく、彼女の父で現アガレス家当主の眷属であったが、トレードで彼女の眷属に入った。
昔短い間育てていたが、消えてしまったある拾い子の行方を追う為に悪魔へ転生し、そしてシーグヴァイラの『女王』が万が一暴走した際止めるために彼女の眷属に入った。
シーグヴァイラを主人と仰いでいるが、元々彼女の養育係であった為、未だ未熟な彼女を心配して世話を焼いてしまう。時々頭を撫でるが、主人のシーグヴァイラからは子供扱いしないで、と止められている。高い戦闘力と女子力、包容力があるため、大体のことは『出来るぞ!』の一言でなんとかなる。
戦闘スタイルは先祖代々受け継いできた
『
『
現代文化に対して詳しく、主人のニキチッチよりもシーグヴァイラの趣味に理解があり、ニキチッチのプレゼント選びを手伝った事がある。因みに彼は『アナザー派』との事。