楼花「ハッ!いいぜ、オールインだ!」
楼花は繁華街の中で暇を潰していた。
朽葉楼花は現役の高校生である。
テストの点数はボチボチ。運動神経も悪くはない。
良くも悪くも器用貧乏。
自他共に認めるつまらない女だった。
他人の干渉を避け、特筆すべき事もなく、
いつまでたっても脇役のような人生。
楼花自身、こんな生活に退屈していた。
母の不倫により生まれ、そのまま母は蒸発。
父が拾うわけなく、1人だけで底辺のような生活をしている。
さすがの父も憐れと思ったか時折、仕送りが届くが結果はそこまで変わらず、
アルバイトで命を繋ぎながら、何とか今も生きている状況であった。
楼花はため息を吐いた。
勤めていたバイトをクビになったのだ。
「くだらねぇ店長だったなぁ」と悪態をつく。
楼花の悪態は繁華街の喧騒の中に消えていく。
楼花は携帯を取り出し、求人情報を検索してもう一度ため息を吐く。
何とかしなくてはとは思うが意味もなく歩き、時間を浪費する。
楼花は見慣れた街を彷徨っていると見慣ない人物を見つけた。
それは全身を黒で覆っている黒服の男だった。
黒服は楼花を一瞥した後、楼花の方へ歩みを進めた。
「すいません、貴方とお話したい事があるのですがあちらでお話しませんか?」
黒服は客が少ない店を指差した。
楼花は少し考えた後、
「いいぜ、お前の奢りならな」
楼花は店の個室に案内された。
「へぇ、まるで密談みたいじゃねぇか?」
楼花は茶化すように言った。
「えぇ、そのような認識でいいと思います」
黒服は淡々と返す。
「さて本題に入りましょう」
「貴方、おそらく金欠ですね?」
「へぇ、何でわかった?」
楼花は少し動揺したが、すぐに言い返した。
「長い間、この仕事をやっていましたので」
「その、言い方だと本当のようですね」
図星ではあったが楼花は冷静であった。
「そうだな、確かに不安だな」
「ですので、貴方にいい話があるのですよ」
楼花は詐欺だなと考えた。
楼花は大きな欠伸をしながら、長くなりそうな話にうんざりしていた。
「貴方、死亡遊戯をやりませんか?」
「は?」
「俗に言うデスゲームと言うものです」
楼花は耳を疑った。
奴はデスゲームと言ったのか?この国で?
「マジで言ってんのか?頭が追いつかねぇ」
「えぇ、私は嘘など言っていません。マジのデスゲームです」
楼花は戦慄した。どうやら本当の事を言っているようだ。
だが、楼花の口角は吊り上がっていた。
「貴方のチップはその命だけ。言うなれば、一世一代の大博打と言う奴ですよ」
「やりますか?」
楼花は今日はツイていると思った。
「ハッ!いいぜ、オールインだ!」
スランプですので感想や評価をください。(願望)