R18ではないのですが3P的な、複数愛的なのが好みな私が書くお話です。地雷な方は閲覧非推奨
「ドクター、解毒剤はあるか」
「えっと……」
ある日のことである。ソーンズが薬の許可で、という話で執務室にやって来たのだが、私は困惑していた。ソーンズの両腕に、レッドとテキサスがいる。
「どういう状況……?」
レッドならまだしも、なぜテキサスもいるのか。私は理解出来なかった。それともソーンズは、二人の女の子を誑かしてるってこと?
「レッドに惚れ薬を試したのだが、ループスは鼻がいいらしいからな。レッドに飲ませた薬の匂いで、テキサスにも効果があったようだ」そしてソーンズは、片手にしている薬を堂々と私の前に出した。「どうやら、ループスによく効く惚れ薬だったらしい」
「惚れ薬って……」
レッドは充分ソーンズに惚れているだろうに何してるんだ、この人。私は思わず眉間に手を当てる。
「レッド、ソーンズ、好き」
一方のレッドはそんな感じでソーンズの左腕にしがみつき、
「なぜなのか、ソーンズから離れたくないんだ……」
と言うテキサスが、ソーンズの右腕に絡みついていた。これだけ見たらソーンズの浮気野郎だぞ。
「まず、ロドスに惚れ薬の解毒剤はないよ」私は冷静に対応する。「というか、薬効時間があるんじゃないかな? 薬が切れるまでそのままにするしか……」
「俺の研究する時間を削れと?」
あ、ソーンズの悪いところが出ている。レッドだけならそんなことは言わなかっただろうが、ソーンズは何より時間を重要視する傾向があった。そして今のソーンズは両手が塞がり、研究どころか生活動作もままならないことだろう。
「そういうことになるね」
今日くらい爆発音を聞かなくても済むな、なんて私はお気楽思考だったが、ソーンズの顔は明らかに不機嫌だった。まぁたまには、そういう顔くらいなってもらおうか、と私が思っていると。
「テキサース!!」
ドガン! と執務室の扉を破壊して誰かが入ってきた。見なくても分かった。ラップランドだ。
「うるさいっ」
バキッ!
鈍い音と共にソーンズが(両腕に女子二人いるのにどうやったんだ……)飛びかかってこようとしたラップランドを返り討ちにした。ラップランドはあっという間に倒れたが、そんなことで諦める玉でもない。
「僕の目の前にどんな障壁があろうとも! 僕は何度でも立ち上がってみせる!」
ラップランドは狂気じみた顔でヘラヘラと笑った。
「……惚れ薬に効かないループスもいるようだ。鉱石病と関係しているのかもな」
ラップランドを適当にあしらいながらソーンズはそう話した。
「ってことは、プロヴァンスも効かないんだね?」
「ああ」
と会話をしている間に何度もソーンズが返り討ちにしたラップランドがようやく動かなくなった。……さすがに、息はしてるよね?
「なら、今さっき俺が思いついた惚れ薬の解毒剤を調合してみてくれるか」
「嫌だよ?? 爆発するかもしれないのに!」
「……」
ソーンズの言葉に私がきっぱり断ると無言を返された。この返答には不快な思いはしていなさそうだが……いや、ちょっと待て。この男、実は女子二人に挟まれて満更でもないのでは。
「ドクターでも無理なら、しばらくはこうするしかないのだな」
そして、ソーンズの腕に絡みついてるテキサスも冷静だった。すると反対側のレッドがこんなことを言い出したのだ。
「テキサスなら、ソーンズのこと一緒に分け合いっこしてもいい」
「え」
え?
それはつまり、アレですか? 浮気公認……? てか同時に百合も誕生しちゃったやつ……?
レッドの発言にソーンズはどんな顔しているのだろうかと私は密かに伺ったが、そこにはいつもと変わらない表情があるだけだった。
「俺は分身は出来ないぞ」
いやいやいや、そういう話じゃないから!
翌日には惚れ薬の効果も切れたようだが、前より少しだけ、ソーンズはテキサスと仲良くなった……かもしれない?
おしまい
ここまでの閲覧ありがとうございます
これは今までオフラインで書き溜めていたものなのですが、ちゃんとしたところに書いて自分で読み直したかったのもあり、この場をお借りして投稿させて頂きました
続きが思いついたら何か書こうかなと思いますが今回は区切りのいいこのお話までとします
ここで作品を投稿したのは初めてのことだったので色々と手こずりました……まさか本文が1000文字以上必要だったとは知らなかったんです。私が他に利用しているところが1000文字以内しか書けなかったものですから、1話ずつが1000文字程度になってしまいました。完全に私の手癖でしたw
良かったら評価の1つでも押してくれると幸いです!
これからもここにアークナイツのお話を書いていきたいなと思いますので応援してくれると嬉しいです!
では今回はここまで!またどこかで!